渋谷陽一さんが亡くなられた・・・
今日、ニュースで知って、結構、堪えてます。
私が洋楽を聴き始めたのは、少しだけ上の世代に影響された70年代でしたが、本格的に、自分の趣味嗜好や方向性がわかり、のめり込んだ80年代前半。ラジオが友達で、消えゆく情報を、まさに、ロキノンや、Guts、Rock Showなどの音楽雑誌で補う日々でした。
部活の帰り、街で一番大きな楽器店か本屋のどちらかを探せばいる、と言われた高校時代(笑)
今、こうして、ドラマや映画に向き合う日々の中で、過去の楽曲やサントラ、バンドやアーティストの知識が色々な気づきを与えてくれていると感じます。
漠然と抱いていた憧れを形にして、教えていただいたように思います。
今も、あの声がスッと脳内で再生されます。
心からご冥福をお祈りします。
では、猟罪図鑑に戻り、8話に移ります。
【おことわり】
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~』
猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin
2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022
45分×全20話
脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao
演出: Xing Jian Jun
前記事未読の方は、こちらから
#EP8-1
第八集
~北江分局 刑警隊~
7話ラスト、捜査会議中の沈翊の発言により、さらなる違和感を覚え、考え込んでしまった杜城。
確証がないまま、一人で検証しにやってきたところです。
8話冒頭は、そんな杜城のクレバーな部分を堪能するお時間です。
~ショッピングモール 庭~
北江市街、レストランとか、おしゃれなお店の中央に配された中庭&池。
誘拐事件当日と同時刻に、ムーヤオが聞璟(ウェンジン)と待ち合わせた場所にやってきた杜城。
ここで、ムーヤオと聞璟(ウェンジン)は、電話で会話をしていることが記録に残っている。
それから、二人の足取りどおり、海沿いの廃屋に移動。
二人と同じ時間滞在する。
ムーヤオを縛り上げた聞璟が、ドアの前で、自分のスマホから、段哥宛にメールしたのと同じように、
<終わったよ、あとはまかせた・・>
杜城も スマホ1号から、スマホ2号(劇中、段哥のスマホ)に送信。
当然、スマホ2号で、スマホ1号(劇中、聞璟のスマホ)からのメッセージを受信。
あの~~~、手机(スマホ)の番号を振ってくださってまして、画面上にも表されているんですが、基本、右上は、送信先 もしくは 送信元という認識でおりますが、合っておりますでしょうか。
どうやら、"〇〇のスマホ"に固定してみていくと、スマホの台数が人数分必要になっちゃうので、スマホ1号、2号、3号で使い分けてるみたいです。
理解力に乏しい私ですので、それだけでちょっと、こんがらがるんですが(笑)、ま、肝心なのは、杜城がやりたいことの主旨がなんなのか・・なので、あまり、そこをつっこみすぎず、流れだけ把握すればいいと思います。
夜明けを待ち、スマホ2号(便宜上、段哥のスマホ)から、陳銘峰(チェン・ミンフォン)のスマホ宛てに、出前を頼むメールが送信される。
<午前6時、海沿いの家に朝食を届けてくれ>
※因みに、陳銘峰(チェン・ミンフォン)のスマホは、拘留中なので、現在、警察で管理中。
ここで、今度は、スマホ2号(劇中、段哥のスマホ)から、スマホ3号(劇中、華教授のスマホ)にむけて
5月5日(水)午後1時20分、という時間指定をして、
花林駅で降りろ。キャリーケースはそこに残しておけ。というメッセージの送信設定と、
本体の電源を、1時19分電源On&1時25分に電源Offされるよう、タイマー設定する杜城。
※ここで、一旦、電源を落として、もう一台のスマホに持ち替える。
今度は、もう一台のスマホ、つまりスマホ1号(劇中、華木姚のスマホ)から送信。
金を持って春江駅に行き、午後1時、地下鉄、連海(リエンハイ)行きに乗れ。そこで連絡を待て。
うん、やっぱり、宛先は、スマホ3号(華教授宛て)になってるね。
とりあえず、これもまた、送信予約と、自動電源OnOff設定をする。
で、それぞれ電源をオフにした二台のスマホ(スマホ1号と2号)を石垣の割れ目に隠す。
つまり、杜城は、スマホ3号のみを持って、廃墟を出発。
途中、AM11:55に、スマホ3号に、身代金を持って地下鉄に乗るよう、指示のメッセージを受信。← 画面上では割愛されてたっぽいけど。
で、指定時刻に、地下鉄に乗る。
スマホ3号(便宜上 華教授のスマホ)で、メッセージを受信。
杜城の中の仮説が、仮説でなくなりました。
こんなまじめくさった顔してますけども。。。
出来た!! やったぞ!!
ピ~ピピピッピ~♬
DJ(ポリス)ワンコというより、ワンコサンバかもしれぬ(笑)
~沈翊の部屋~
喜び勇んで、沈翊のもとに駆け付ける杜城。
部屋に入るなり、超早口で一気にまくしたてます。
杜城「おい、どうやったのか、わかったぞ。聞璟(ウェンジン)と華木姚が十字街で会ってから、海沿いの廃屋に行って、最終的に身代金を運ばせるまで、俺一人だけで、一通り、全行程をこなせたんだ。俺一人だけでやれたんだぞ!!」
思わず、手を止め、杜城を見上げちゃう沈翊。
この、お互い、相手しか見えてない熱き釘付けな視線に、こっちまで
ずきゅ~~ん!
とにかく、この得意げなどや顔!
内心じゃ、(沈翊に)褒めてもらいたくて、この状態。
なのに、それを聞き、卓上に並べられた、段哥と聞璟(ウェンジン)の似顔絵を見比べる沈翊。
沈翊「俺が描き間違えたってことなのか?」
若干、ショックを受けてます。
だって、杜城の言う通りだとすると、この二つの似顔絵は、(外的変装を除けば)同一人物の顔でなければならないからです。
杜城「おまえらしくもない。捉えどころのないものまで捕まえるような達人でも、自信が揺らぐ時もあるんだな。そもそも、頭蓋骨から人の顔を再現しちまうような人間なのに・・・ま、元気出せよ。トラの画だって表側の皮は描けても骨まで描くのは難しいんだ。(中国では、こういう言い回しをするのかな? 人の似顔絵も、顔は描けても、内面の性格を描き表すのは大変だろ?ってこと?)
うまく描けなくても普通のことさ」
このしたり顔(笑)
沈翊の才能については十分理解してるし、認めてますが、ちょっとだけ、優位に立ちたい男心。(笑)
「お前も人の子だよなぁ」って言える千載一遇のチャンスにのっかった?(笑)
でもね、肝心の沈翊画聖は、そんな下世話なヤキモチなど気にも留めませんし、褒めてもくれません(笑)
前回、杜城が沈翊の言葉から、違和感のヒントを得たように、今度は杜城の言葉から、キーワードの「骨」を拾い上げました。
沈翊「骨を描く・・・」
そう呟くと、左右のガラス窓に直接、マジックで、それぞれ(段哥と聞璟(ウェンジン)の)骸骨の絵を描き始めました。
そして、左右の窓を合わせて、合体させる沈翊。
二つの骸骨は、ぴたりと一致しました。
気付けば、背後に立っている杜城。
杜城「段哥と聞璟(ウェンジン)の骸骨は同一だった。つまり・・奴らは同一人物ってことなのか?」
沈翊「彼らだけじゃないかもしれないよ」
どういう意味?????????
この沈翊の呟きが、手がかりはたくさん残されているのに、まったく捉えどころのなかったこの事件に対する疑問の・・答えになるべきものでした。
~聴取室~
拘留中の陳銘峰(チェンミンフォン)に対する取り調べ再開。
陳銘峰「刑事さん、私はいつ帰れますか?」
杜城「まぁ、待て、すぐに終わる」
それを聞き、薄ら笑いの陳銘峰。
杜城「既に全部判明したんだ。これらの似顔絵を見てもらえるかな? まず、これ」
聞璟(ウェンジン)の似顔絵に、骨格を表すラインが赤く引かれてます。
陳銘峰「・・・・・・・・」
笑顔が消えましたね。
杜城「彼は、華木姚によって明らかにされた聞璟(ウェンジン)だ」
今度は、透明のシートに書かれた、段哥の似顔絵と、更に、頭蓋骨のライン。
杜城「こっちは、お前によって明らかになった段哥だ」
並べていた二つの絵を、先ほど、沈翊が窓ガラスを合わせたように、中央で重ねると・・・頭蓋骨の赤いラインがピッタリ一致する。
陳銘峰の喉仏がゴクリと動く。
杜城「もう一人、ここに別の人間がいる。お前、この人物を知ってるか?」
もう一つ、透明のシートに書かれた人物の画が並べられる。
陳銘峰「・・・わ、私ですよね」
杜城「そう、そのとおりだ」
杜城の笑顔が・・隣で、厳しい顔している沈翊よりも、はるかに何倍も怖いんだよ。
最終的に、3つの画を重ねる杜城。
杜城「3つの顔の骨のラインが完全に重なりあってるだろ」
陳銘峰「どういうことでしょう、私にはさっぱり・・・」
まだ、認めるつもりはないんだな、と、冷静に見つめている沈翊。
それは、杜城も同じだったみたいで、「平面的に見ると、わかりにくいかもしれないな。立体的に見たらどうかな?」と、次の一手をしめすと、卓上の布を取り去る沈翊。
うわ、不気味だ。。。
杜城「この塑像は、段哥の顔だ。」
沈翊が、白い仮面部分を取り去ると、
これ、どうしても、天知茂さんを思い出す(笑)
中から現れたのは、まぎれもなく、陳銘峰の顔。
杜城「これは、お前の顔だ」
陳銘峰「・・・・・・」
杜城「聞璟(ウェンジン)、段哥・・・お前は、お前ひとりで、この三人のふりをしたんだ」
陳銘峰「そ、そんなことがどうやってできるんですか?2人もの全く異なる他人になったり、他人から全くバレないなんて、そんな人いるわけありませんよ」
普通はそう考えますよね。
沈翊「以前、君の家の家宅捜索を行った際、冷凍庫から、こんにゃく芋と豚足を押収している。こんにゃくには、大量のマンナン(食物繊維)が含まれており、アルカリ処理を施した後、ある種の弾性ゲルを形成できるんだ。豚足のゼラチン質と一緒に煮ると、本物の人間の皮膚のような感触と見た目になる。十分に煮れば、動物本来の皮の色を保つことも可能だ」
沈翊が手に持っているのは、ペロンとした状態の"皮膚のもと"
しかし、そんなこと、ほんとに出来るんですかい?Σ(゚Д゚)
これねぇ、初見時から不思議で仕方がなかったの。
【フライングネタバレ】後から、実際に作る工程をダイジェスト的に見せられるんだが、確かに、こんにゃくを、芋から作る工程からすれば、似たようなものなのか。
それでも、本当に可能なのか、イマイチ、信じられん(笑)
完全な仮面として考えると気味が悪いけど、いわゆる、特殊メイクのシリコンパーツみたいに、顔の凹凸を変えるだけなら、薄い膜一枚だけでもメイクと併用すれば随分印象は変わるのか?
なにもこんな苦労しなくても、アマゾンで、シリコンマスクも、シリコンシートも買えるくらいだから、アリババでも買えるんだろうけど・・あ、購入履歴残っちゃうか(笑)
この人、犯罪者だったわ(笑)(笑)
そりゃ、自作一択だわ。
陳銘峰「それは・・全て、あなたの憶測でしょう。この塑像だって私に見えるというだけで、誰かわかりませんよね?それに、そんなに正確に描けるものなんですか?」
なかなか、罪を認めず、反論を続ける陳銘峰。
沈翊「これは、君の証言を基に、私が描いた段哥の似顔絵だ」
陳銘峰「それが、私となんの関係があるんですか?」
沈翊「重要なのは、君が確認のためにしたサインのほうだ」
わけがわからない陳銘峰。
陳銘峰「そんなの証拠になどならない」
沈翊「なるんだよ。重要な証拠だ」
ここから、この取り調べが始まる前に、杜城隊では何が行われていたのか、という検証映像が入り込みます。
~北江分局 モニタールーム~
沈翊<我々は、聞璟(ウェンジン)が華木姚に当てて書いた手書きのラブレターを発見した>
身元照会を行うハン。
沈翊<それは、陳廷飛の署名に酷似していた。それで、陳廷飛の来歴を調べることにしたんだ>
ハン「陳廷飛は、以前に改名したことがありますね。」
ん?と、注目する杜城と沈翊。
ハン「ちょうど、大学考試の直前、陳銘峰という名前に改名し、その四年後、元の名前に戻しています」
沈翊「陳廷飛は、大学入学のために、君の身分を詐称したんだ」
杜城「だが、お前は字が上手い。バレないように、奴はかなりの時間をかけて、お前の手書きを真似たんだろう。だから、奴の手書きの文字は、聞璟(ウェンジン)にそっくりだったのさ」
さすがの陳銘峰も、陳廷飛の改名の件が明らかになったことで、何も言い返せなくなりました。
杜城「ここに、お前の供述に関する署名がある。お前は、最初から、全てを計画していたんだ。偽造は手書きの文字から始まっていたんだ。聞璟(ウェンジン)と陳銘峰を区別するために、お前は、わざと汚い文字で書いた」
沈翊「・・・・・・・」
陳銘峰の自供を迫る前に、杜城や沈翊は綿密に、万全の証拠固めをして臨んだということですね。
~捜査会議~
城隊のメンバーに、説明する沈翊。
沈翊「手書きの文字には、筆順、筆圧、打ち込み点など、いくつかの重要な書き癖がある。(その微細な差によって)我々は、皆、違う書き文字になる。 これを見てほしい」
聞璟(ウェンジン)の文字と、陳廷飛の文字を比較し、「これらは、同一人物によって書かれたようだよね?」と説明する沈翊。
ああ、警察学校での美術の講義が帰ってきたみたい(笑)
沈翊「だが、彼らの書き順や筆圧は、まったく違っているんだ。聞璟(ウェンジン)は、他よりも文字の部首から書く傾向にある。 陳廷飛は、まったく逆だ。」
前列のハンもフォンも、(杜城ですら)そんな細かいことはどうでもいいって感じの顔になってる(笑)
こらこら、生徒諸君!(笑)
杜城「じゃ、陳銘峰はどうなんだ?」
杜城も、先に進めたいんだ(笑)
沈翊「一見、全く異なって見える、陳銘峰と聞璟(ウェンジン)の書き文字の書き順と筆圧だが実はまったく同じだった。つまり、書き文字から判断して、陳銘峰と聞璟(ウェンジン)が、もっとも同一人物である可能性が高く、聞璟(ウェンジン)と陳廷飛は同じ人物ではない」
本来は、これを筆跡鑑定の専門家に出すべきなのでしょうが、沈翊は、その知識もあるってことでOK?
陳銘峰「・・・・・・」
杜城「お前は、イケメンな聞璟(ウェンジン)のふりをしただけではなく、段哥のふりもした。そして、段哥の名を語り、聞璟と段哥が二人の別の人間であると、皆に思わせるために、人々と電話で連絡を取り合ったりした。段哥は、もう一人のお前の変装だ。」
沈翔「でも、君が華木姚に書いたラブレターは、美しい文字で書かれている。それは、君の心の中の聞璟・・・紳士的で見た目もかっこいい、字が上手な彼こそが、本来、君があるべき姿のはずだったからじゃないのか」
心の奥底まで言い当てられ、とうとう、たまりかねて下を向いてしまう陳銘峰。
手錠がかけられた両手で、顔を覆い、
再び、顔をあげたときには、すでに、憑き物は落ちているようでした。
陳銘峰「おっしゃったとおり、三人とも全部、私です。」
次からは、完全自供のターンですね。
ここで、切ります。
★『猟罪図鑑』Ep.08-1 雑感★
最初の、杜城の検証場面。
別に、細かく検証する必要ないよなぁ、と思いつつ、ついつい、杜城と一緒になって、自分だったら、どうやるかな?とか、きっと、人数分、スマホを用意し、ちゃんと名前を書いておかないと、こんがらがるな、とか、思いながら見てました(笑)
私に、完全犯罪の道は遠すぎる(笑)
お互いが、いい感じに影響を受け合いだして、雰囲気も良くなり始めてて、捜査にもプラスに働き、ちゃんとバディとしての進展はマシマシで、喜ばしい限り。
くくく、それでも、私は、ハァハァしながら、駆け込んできた大型犬がね、愛おしくてならないんですわ~~。
実際、新事実発見に、もうちょっと切実さが勝っていたかも。
沈~~翊~~~!!!
聞いて!聞いて!聞いて~~!
沈翊に抱き着けない代わりのあんな早口の説明、興奮しまくってるとしか思えません(笑)
だから、出しちゃうハートトリオ(笑)
事件については、よくも考えつきましたよね。
一人三役。
しかも、最初、見えていた表層(誘拐事件)よりも、一皮むいたら、全然違う層(陳廷飛の改名問題)が出てきて、なかなか、面白い展開になってきました。