東大生が読み解くワンピース伏線考察
カムラアキヤ 著
コンビニによくある、雑学書的な評論本(かな?)。
今や国民的人気を誇る少年漫画「ONEPIECE」最新刊までのストーリー分析、考察から類推を経て、今後の展開を大胆に予測する内容でした。
自分自身、ワンピースは主人が全巻揃えているのを読ませてもらうという消極的なスタンスなものですから、あまり深く考えながら読むことはなかったのですが、この本を読んで、かなり見方が変わりました。
いまさらですが、緻密に作りこまれた作品だったんですね。
あれだけヒットしている理由がわかりました。
本書ですが、さすが現役東大生が書いているだけあって、構成が論文の章立てを思わせる分かり易さになっています。
特に細部の分析→類推の流れは素晴らしいです。
論理展開は多少苦しいところもありますが、そこはご愛嬌。
また、特定のキャラクターにだけ敬称が添えてあったりするあたり、愛を感じました。
ワンピースに対して独自の見解や強い思い入れがある方は、この本の内容をどう思われるのか、非常に興味深いところです
“黒ひげの持つ悪魔の実の能力は3つ――ヤミヤミの実、グラグラの実、そして動物系幻獣種○○○○○の実”
果たして真実は??

コンビニによくある、雑学書的な評論本(かな?)。
今や国民的人気を誇る少年漫画「ONEPIECE」最新刊までのストーリー分析、考察から類推を経て、今後の展開を大胆に予測する内容でした。
自分自身、ワンピースは主人が全巻揃えているのを読ませてもらうという消極的なスタンスなものですから、あまり深く考えながら読むことはなかったのですが、この本を読んで、かなり見方が変わりました。
いまさらですが、緻密に作りこまれた作品だったんですね。
あれだけヒットしている理由がわかりました。
本書ですが、さすが現役東大生が書いているだけあって、構成が論文の章立てを思わせる分かり易さになっています。
特に細部の分析→類推の流れは素晴らしいです。
論理展開は多少苦しいところもありますが、そこはご愛嬌。
また、特定のキャラクターにだけ敬称が添えてあったりするあたり、愛を感じました。
ワンピースに対して独自の見解や強い思い入れがある方は、この本の内容をどう思われるのか、非常に興味深いところです

“黒ひげの持つ悪魔の実の能力は3つ――ヤミヤミの実、グラグラの実、そして動物系幻獣種○○○○○の実”
果たして真実は??

彼女がその名を知らない鳥たち
沼田まほかる 著
“恋愛”ミステリーです。
15歳年上の野卑で下品な男、陣治(じんじ)と暮らす十和子(とわこ)は、8年前に別れた黒崎を忘れられず、陣治を激しく嫌悪しながらもずるずると自堕落な毎日を過ごしていた。
ある日、十和子は黒崎が5年前に失踪していたことを刑事から知らされ、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑いを抱きはじめる――。
沼田まほかる氏の著書は、本作の他には「猫鳴り」しか既読ではないので、作品の印象を述べるのもおこがましい気はしますが。
徹底的、とか容赦のない、という表現がぴったりくる作者さんのような気がします。
「猫鳴り」でいえば、最初の物語で、まだほんの小さな(しかも弱っている)猫を、主人公が執拗に何度も捨てにいく場面であったり。
本作品では、陣治に対しての十和子の接し方や嫌悪の度合いが、半端ではなく酷いです。
小男でごま塩頭、飲み残しのコーヒーの中に吸い殻を捨てたり、水虫の足の皮をちまちま捲るクセがあり、汚い食べ方、真っ黒な爪、電話魔…
一貫して十和子の主観で進行する話のため、作品における主要人物であるはずの陣治が、それはもう徹底的に“醜い男”になっていて、仮に美男子しか出てこないような恋愛小説を好む読み手が本作を手に取ったら、おそらくかなり苦痛に感じるのではないだろうかと思います。
ただ、この徹底的なまでの表現が、読み進んでいくうちに、必要不可欠だったことに気づかされるのです。
話の展開そのものは、ミステリー好きならたいして意外ではないかもしれません。
ですが、たどりついた結末には、そこに至る過程が“徹底的”であるがゆえに、胸をつかれ、しばらくの間くらくらとしてしまいました。
大人の人はおそらく大概が泣けると思います。
泣かされる、に近いかもしれません。
“恋愛”ミステリー、です。

“恋愛”ミステリーです。
15歳年上の野卑で下品な男、陣治(じんじ)と暮らす十和子(とわこ)は、8年前に別れた黒崎を忘れられず、陣治を激しく嫌悪しながらもずるずると自堕落な毎日を過ごしていた。
ある日、十和子は黒崎が5年前に失踪していたことを刑事から知らされ、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑いを抱きはじめる――。
沼田まほかる氏の著書は、本作の他には「猫鳴り」しか既読ではないので、作品の印象を述べるのもおこがましい気はしますが。
徹底的、とか容赦のない、という表現がぴったりくる作者さんのような気がします。
「猫鳴り」でいえば、最初の物語で、まだほんの小さな(しかも弱っている)猫を、主人公が執拗に何度も捨てにいく場面であったり。
本作品では、陣治に対しての十和子の接し方や嫌悪の度合いが、半端ではなく酷いです。
小男でごま塩頭、飲み残しのコーヒーの中に吸い殻を捨てたり、水虫の足の皮をちまちま捲るクセがあり、汚い食べ方、真っ黒な爪、電話魔…
一貫して十和子の主観で進行する話のため、作品における主要人物であるはずの陣治が、それはもう徹底的に“醜い男”になっていて、仮に美男子しか出てこないような恋愛小説を好む読み手が本作を手に取ったら、おそらくかなり苦痛に感じるのではないだろうかと思います。
ただ、この徹底的なまでの表現が、読み進んでいくうちに、必要不可欠だったことに気づかされるのです。
話の展開そのものは、ミステリー好きならたいして意外ではないかもしれません。
ですが、たどりついた結末には、そこに至る過程が“徹底的”であるがゆえに、胸をつかれ、しばらくの間くらくらとしてしまいました。
大人の人はおそらく大概が泣けると思います。
泣かされる、に近いかもしれません。
“恋愛”ミステリー、です。


