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スティル・ライフ

池澤夏樹・著

冒頭に目を通すだけで、世界に相対していくための、ひとつの『答え』が見つかってしまいます。
私にとって、バイブル的な本です。

文体の美しさ、情景描写の鋭さにも優る、視点の見事さ。
そして展開の意外、残る余韻。

私見ですが、池澤さんの紡ぎだす物語の根底には、『羨望』と『希求』というテーマが一貫して在るように思えてなりません。
その対象は、『世界』や『自然』であるようにもみえますが、実は超然として立つ、特定の個人(謎めいた佐々井であったり、活動的なマリキータであったり、奔放な兄であったり)なのではないかと思います。

自分に共感を呼び寄せる一番の要因です。
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