(株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ -39ページ目

ロールモデルとは(その4)

先週、企業の組織文化、いわゆる組織風土は「目に見える」文化である。という表現をしましたが、いったい文化が目に見えるというのはどういうことなのかを考えて見ましょう。

簡単な例が、社員あるいはそこで働いている人たちが「イキイキ」して働いているということを考えて見ましょう。

イキイキしているという事を、なぜ私たちは感じ取る事ができるのでしょうか?

それはそこで働く人たちの「応対の態度」「社員同士の活発な意見交換」「声の元気よさ」「会話から理解できる、ものの考え方」など、私たちが実際に目で見たり、言葉などで感じ取っていることをまとめて「イキイキ」していると表現しているからなのです。こういった雰囲気が企業文化であり、この企業文化に入ってゆくと「人の行動は、そこの会社が持っている企業文化に変わってゆく」のです。

もう一つ簡単な例を考えて見ましょう。

ある会社は業績も安定していて歴史も長く、終身雇用を貫いている会社だとします――ただし顧客満足度は低い――。給与は年齢級に占める割合が高く、ボーナスは勤続年数に応じて高くなる、また、上下の関係は厳しく下からの意見が採用されるには承認のハンコが10個以上必要で、その結果最前線で働く社員の声は届かない、といったタイプの会社に大学を出て意欲に燃える社員が入ってきました。

この人は最初いろんなことにチャレンジしたいと思って入社しましたが、社内で行動を起こそうとするたびに、周りの先輩社員から「どうせ上の人がダメっていうから言っても無駄」「そんなことをやったって給料は上がんないよ」あるいは「自分で決めずに全て上司の指示を仰ぐこと、そのほうがリスクが無いよ」と指摘を受けました。さて、この社員の 3年後の行動はどのように変わったのでしょうか?

もう皆さんお気づきのようにこの社員の行動は、3年前自分が先輩たちから言われた事を、実際の行動で示すようになってしまいました。もちろん全ての社員がこのようになるのではありませんが、通常、社員の行動というのは、知らず知らずのうちに、その会社の持っている企業文化に染まってゆき、その会社で受け入れられる行動に変わってゆきます。この行動を私たちは見ているのです。

しかし、先週の概念図で紹介したように、「リーダーシップ」は組織文化の構築に非常に大きな影響を与えます。したがって組織の中でのロールモデル(お手本となる人物)となる人にリーダーシップがあれば、組織文化が変わってゆきます。ロールモデルとなった人の行動やものの考え方に社員は影響されて行動が変わるからです。

組織デザイン要素

組織力を高める真のリーダーシップ

2009年4月16日、東急リネンサプライ株式会社 のTLSパートナーズ様にて講演を行いました。講演内容は「組織力を高める真のリーダーシップ」でした。関連会社社長を中心とする約120名にご参加いただきました。

講演の模様を画像にて紹介します。

TLSパートナーズ

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「個人を活性化」し、「組織の能力」を向上させる実践的な研修とコンサルティングを提供しております。

ロールモデルとは(その3)

前回のブログでロールモデルの育成の重要性がお分かりいただけたでしょうか?

ロールモデルというのは、ある目的に沿った「お手本の人材」を育成するだけではなく、根底にある目的は「新しい企業文化の流れ」を作り出してゆくことにあるのです。

以下の図は、Hanna氏の「Organization Performance Model」に「リーダーシップの影響力の大きさ」を加味して作成したモデルです。


(株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ-Organization Performance Model
(画像をクリックすると新規ウインドウに拡大図が表示されます)


具体的にこのモデルをどのように使えば良いのかをロールモデルを使って理解して見ましょう。

組織の診断をおこなう場合にはこのモデルを右回りで見ます。つまり、会社としての様々な結果が思ったように出ていない、それは何故か?ということから出発します。

例えば「売り上げ」という業績を取り上げてみると、仮にある企業では、そこそこの売り上げはあるものの、期待しているほど伸びていない、というケースがあるとします。

いろいろ調べてみると10課ある営業チームの中で業績を伸ばしているのが2チームありました。明らかにこのチームのメンバーは他のチームよりも積極性があり、前向きでイキイキして楽しそうでした。

実はこれが図の右下の囲みに書いてある「組織文化」なのです。文化というと、なんだかわからないものといった印象を受けますが、ここで言う文化とは「企業の組織文化」を指し、それは目に見える企業文化なのです

次回はこの点をもう少し詳しく見てみましょう。