いつかご紹介しようと思っていた、好きな作家さんの随筆です。
桜のネタですし、時期ものなので、記事にしてしまいました。。。
教材でも取り上げられているので、ご存知の方も多いのかもしれません。
---------------------------------------
志村ふくみ著
『一色一生 (文庫) 』 文庫: 251ページ
出版社: 文藝春秋 (1987/05)
ISBN-10: 4167445018
ISBN-13: 978-4167445010
---------------------------------------
染色家:志村ふくみ氏
志村ふくみさんは大正13年(1924年)9月30日に現在の近江八幡市に生まれました。
紬織りと染織の優れた技術によって知られ、平成2年(1990 年)に紬織の重要無形文化財(人間国宝)の認定を受けました。
志村さんは現在もとどまることなく新たな作品制作に励まれ、近年では紬織り着物の制作だけにとどまらず、端切れを用いた現代的なコラージュ作品へ新たに挑戦したりするなど、80歳を超えられた現在でも創作活動を楽しみながら新たな世界を切り開いておられます。
※紹介文は滋賀県立美術館HPより抜粋
私が知ったのは、大岡信さんのエッセイがきっかけでした。
作中で、志村さんの事を取り上げられていたのです。
染色家の故に『桜色』を染めあげたい、と思ていたけれど。
花びらを染めたら、黄緑色になってしまう。
これは、花びらの後に来る、若葉の色。
試行錯誤をするけれど『桜色』は表現出来ない。
冬の終わり。
たまたま、切り倒された桜の古木の木の皮を手に入れる事ができた。
それを炊いて、取った灰汁。
貴重な桜から染めた糸の色は、見事な薄紅色だった…。
つぼみのついた、樹皮を染めたら、薄紅色。
桜は次の季節を胎内に溜めて、生きている…。
というエピソードだったかと思います。
高校の国語の教科書に載っていたお話で、どんな着物なんだろう?と、興味を持ったのです。
大岡さんの文章は、国語(文脈)的にも美しいらしく。
受験の長文に出題されます。
出題者に人気なんですよね。
…ただですね。
大岡信さんの文章で知った方には、志村氏の文章は少々感傷的かもしれません。
(私はそうだった。。。どちらかと言えば、大岡さんのエッセイの方が好きです。。。)
学生の時に、京都で美術展が開催されていて、幸運にも志村氏の着物を見る事ができました。
件の『薄紅の着物』です。
優しい、初々しい可憐な着物でした。
繊細がグラデーションが、春の風情を漂わせていました。
香り立つ様な薄紅色。
作品の前で、立ち尽くしてしまった程です。
…という事で、朗報です。
やっていましたよ!
滋賀県立美術館で、作品展が開催中です。
----------------------------------------
志村ふくみの紬織りを楽しむ
会 期 / 2007年1月13日(土)~4月8日(日) 38日間
▼第3期: 3月13日(火)~4月8日(日)
会 場 / 滋賀県立近代美術館 企画展示室1・2
大津市瀬田南大萱町1740-1 Tel.077-543-2111
主 催 / 滋賀県立近代美術館
開館時間 / 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 / 月曜日(ただし2月12日(月・振替休日)は開館、2月13日(火)は休館)
観覧料 / 一般900(700)円/高大生650(500)円/小中生450(350)円
*( )内は前売および20名以上の団体料金
なお本展の前売券販売期間は、12/13~3/31までとなります。
3/31までにお求めいただいた前売券は、4/8の会期終了までお使えいただけます。
ローソンチケットLコード / 58961
▼上記は滋賀県立美術館HPよりコピペ
http://www.biwa.ne.jp/~sg-kinbi/exhibition/exhibition_now.html
今週末までじゃん!!
がががーん!!
…ま、あのう。。。
いいいけるかたは急いで…ってことで。。。。orz
(滋賀県立美術館は、良い美術館ですよね。
面白い企画展も多数やっていますし。
私は、好きです。
…交通の便は悪いけれど。。。。)

▲画像は滋賀県立美術館HPより
会期中は作品の架け替えもある様で、足を伸ばしても見る事の出来ない方の為に…。
見えますでしょうか?
前から2番目の桜色の着物が『桜の樹皮で染め上げた』着物です。
因に。
以下から、別の作品も見る事ができます。
▼志村ふくみ氏主要作品
http://www.nihon-kogeikai.com/KOKUHO/SHIMURA-FUKUMI/SHIMURA-FUKUMI-SAKUHIN.html
えーと。
ぺこもかなりのさくらっ子です(笑)。
『桜っ娘。くらぶ』
↑
こだわりの句読点
結成される予定があるのなら、私も入れて下さい。