昨年末、美容鍼灸のオンラインセミナーを受講しました。
朝から夕方まで一日がかりでしたが
この内容が本当に面白くて、一日あっという間でした
実技も映像でしっかり見ることができて
自宅でこんなふうに受けられるのは素晴らしい
さて。
教育講演『肌は内臓を映す鏡』 よしき皮膚科クリニック銀座 吉木伸子先生
最初からとても興味深い内容で…
吉木先生の講義は 医鍼連携研修でも拝聴したことがあり、
その時の復習内容もありましたが
何度聞いても面白い。
吉木先生の著書を何冊も読んでしまうほど。
肌の構造についてのお話を一部抜粋すると
(表皮)
・肌のうるおいの80%はセラミドが維持している。
・クレンジングの強い界面活性剤だとセラミドが取れてしまう(潤いが減る)
・リキッドファンデや化粧下地のように、密着するものは界面活性剤が強い。
・皮脂は皮膚表面に皮脂膜を作る。時間が経つと酸化していくので1日2回は石鹸で洗う方が良い。
皮脂を残しておくと、毛穴の周りに常に皮脂がよどんでいる状態になり、酸化した皮脂が肌を老化させる。
毛穴の周りから老化が始まり、毛穴が広がった状態に。それがつながるとシワになる。
・皮脂の多さは頭、顔、体の順。
心臓から遠いところほど少ないので、腰や脛などは石鹸洗いは週1くらいでOK。
洗いすぎると乾燥してしまう。
・皮脂膜には表皮ブドウ球菌(善玉菌)が住んでいて肌を守っている。取りすぎると悪玉菌が増えてしまう。
・顔は皮膚が薄くて元々乾燥しやすいのでセラミド配合の美容液をつけると良い。
・ボディは皮脂が少なく、セラミドだと高価なのでクリームでOK。
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つまり、表皮は『肌の潤い』に関するお話です。
顔の皮膚の潤いに一番関与しているのが「セラミド」という細胞間脂質です。
だから化粧水よりもセラミド配合の美容液をつけるのが、お手入れとしては一番効果的ということですね。
でも年齢とともに皮脂の分泌も減るので、クリームをプラスしてもOKです。
そしてセラミドですが、表記としてはセラミドの後ろに2や3といった数字がかかれているものが一番肌なじみが良いそうです。
また記載されていたとしても実際に含有されているセラミドの量が少ないものもあるので要注意。
この辺り、選ぶのはなかなか難しいですよね。
セラミドが安定した状態にするのって、とても難しいみたいですよ。
なので、あまり安価な商品だと効果は「?」ということですね!
そして洗顔。
酸化した皮膚による老化を防ぐために1日2回は石鹸洗顔が良いのですね。
ただし、界面活性剤が強い洗顔料だとセラミドまで取れてしまうし
『潤い』と『洗浄』の両方を満たすことは無理なので、
クレンジングと保湿は分けて考えるのがポイント
(潤いながら洗浄は両立しないということ)
そしてボディの皮膚については
心臓から遠くなるほど皮脂が少なく乾燥しやすいので、
まずは洗いすぎないこと!
それからボディもしっかり保湿することが大事です。
お顔だけケアして安心…ではなく、ボディまでしっかりケアしましょう
(真皮)
70%がコラーゲンで出来ている。
・40代まではコラーゲンも真皮内でとても緩やかに代謝を繰り返している。
2~6年かけて入れ替わっている。
・50代からはほぼ作られなくなり、ある物が減るだけになる。
・紫外線や加齢により、コラーゲンが減ったり弾力を失うことで、しわやたるみが発生する。
・紫外線に当たり始めて2分後からコラーゲンが壊されシワの元ができる。
・シワを防ぐ化粧品成分はビタミンC誘導体・レチノール・ナイアシン。ただし2~3か月では効果が出にくい為、長い目で見て使うこと。
・ダメージを受けにくい体にするには
禁煙・ストレスをためない(ストレスは活性酸素を作り出す)・睡眠(寝ている間に肌は修復される)・食事に気をつけること。
★寝ている間、脳の奥の血液が抹消に流れ、そこに成長ホルモンが関与してターンオーバーが起こります。
夜8時、9時以降は体内時計を壊さないためにもブルーライトは避けた方が良いようですよ!
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真皮は『シワ』に関係してきます
このシワに関係するのがコラーゲン!よく聞くワードですね。
張りのあるお肌に寄与してくれているコラーゲンは、加齢や紫外線で害されてしまいます。
さて、肌老化の65%は紫外線によるものとされていますが、紫外線にはビタミンDを活性化させるという大切な働きがあります。
最近は過度な紫外線対策やコロナ自粛の影響から、ビタミンD不足の人が増えているそうです
ビタミンDが不足すると、クル病(小児の骨の発育障害)や骨粗しょう症等のリスクが増加。
ビタミンDを作る紫外線UVBの波長はサンバーン(非常に強い日焼け)を起こす波長と重なります。
1日20分くらいは両掌の面積で日に当たりましょう!薄着でお散歩も良いですね(^^)
(ガラス越しではNGですよ)
また、ビタミンDはサプリでは定着しにくいので食物から摂取するのがおすすめです。