コロナウイルスが大流行する中、子供に自宅学習を行っていると報告する親が増加
2021年9月27日(月) by: Divina Ramirez

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パンデミックの影響で、ホームスクーリングを行っている家庭が大幅に増加しており、先進的な教育方法に対する親の意識が変化していることを示しています。

 

米国国勢調査局が3月に発表した報告書によると、パンデミックの間、ホームスクーリングが倍増したことがわかりました。

 

 

特に、11.1%の世帯がホームスクーリングを行っていると報告しています。

 

パンデミック以前は、学齢期の子供をホームスクーリングで育てている世帯は、この半分程度でした。

2012年以降、3.3%で安定しているホームスクーリング率に、コロナウイルスのパンデミックが与えた影響を、国と州の両方のレベルで調査したのは、米国国勢調査局の実験的な家計簿調査が初めてです。

 

本調査では、米国の世帯を対象とした大規模な全国代表サンプルを使用しました。

また、本調査では、公立・私立の学校を通じた遠隔地での学習と、真のホームスクーリングを区別しています。

 



パンデミックの中、ホームスクーリング率は2倍に上昇

 

パンデミック前には、学齢期の子どもがいる米国の世帯の5.4パーセントがホームスクーリングを行っていると報告していました。

 

この数字は、2020年9月から10月の間に11.1%まで上昇しました。

 

この変化は、2020年から2021年の学校年度開始時にホームスクーリングを行っていると回答した世帯が、前年に比べて倍増したことを意味します。

また、回答者が「黒人」と回答した世帯では、ホームスクーリングが秋には3.3%から16.1%へと5倍に増加したことも報告されています。

 

この変化は、ホームスクーリングは裕福な白人の子供だけのものだという思い込みが変わってきたことを示しています。

 

 

また、同一学年のホームスクーリング率の増加が、他の州よりもはるかに大きい州があることも報告されています。

 

例えば、マサチューセッツ州では、パンデミックの間、ホームスクーリングを行っている世帯の割合が1.5%から12.1%急増しました。

このように大きく跳ね上がった要因としては、COVID-19の感染率が地域ごとに異なることや、パンデミック時の学校教育のあり方を州全体で決めていることなどが考えられます。

ワシントン州では、ホームスクーリング率が6.6%から8.1%に上昇しましたが、その差は僅か1.5%でした。

 

メリーランド州でも、4.4%から6.1%へと僅かながら増加しています。

専門家は、ホームスクーリングの増加は、パンデミックの間、多くの家族が子供の学校での教育内容に満足していないことを意味すると考えています。

 

アメリカの教育改革団体「EdChoice」のナショナルリサーチディレクター、マイケル・マクシェーン氏は、家族は他の選択肢を探していると述べています。

 


EdChoiceは、2020年3月にパンデミックが始まって以来、毎月、学齢期の子どもを持つ親に世論調査を行ってきました。

 

その世論調査によると、親たちは重度の汚名を着せられているホームスクーリングに対して、より好意的な見方を展開していました。

 

例えば、ホームスクールの子供は社会性がないとすぐに思われます。

また、ホームスクールのカリキュラムは、公立学校のカリキュラムに比べて厳格さに欠けると思われがちです。

 

しかし、前者は後者と同じくらい、いやそれ以上に難しいものなのです。

 

(関連記事 家庭での学習。プレッパーのためのホームスクールの基本を理解しよう)

 


しかし、パンデミックのために親と生徒が家に帰らざるを得なくなったことで、親は子供にもっと手をかける機会が与えられ、大きな不安を抱えていた子どもたちが自宅で学ぶことができるようになりました。

 

全米家庭教育研究所(NHERI)のブライアン・レイ会長は、

 

 

「親達は、私達が効果的な教師になる為に政府の教員免許が必要ないことを知っています」と言います。

「子供達が学ぶ為に、隣人の税金を1万2千ドルも使う必要はありません。教授が作ったカリキュラムも必要ありません」とレイは言う。

 

また、子供達が適切な社会性を身につける為に、1日6時間、27人の仲間と一緒にいる必要もありません。

 

親も子も、その時間を家族の時間に充てることができるのです。

今では殆どの家庭が、家庭環境がもたらす柔軟性、安定性、安全性を実感しています。

 

「ホームスクールでは、子供達が自分の興味を探りながら、自分のペースで学習することができます」と、ホームスクール法務防衛協会(HSLDA)のグローバル・アウトリーチ・ディレクター、マイケル・ドネリーは述べています。

 



今回の調査では、COVID-19の流行が落ち着いてきているにも関らず、ホームスクールを選択する親が増えていることがわかりました。

 

特に、国内の多くの学校が閉鎖されていた1年後に対面式の学習を再開した今、この新しいトレンドが維持されるかどうかは、時間が経ってみなければわかりません。