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Breaking down after events

いやぁ、面白い体験でした(^.^)。
今は、お祭り騒ぎの後の静けさというか、なんか妙に脱力して、RBR Ensembleのイベントを振り返っています。

まずは、12/2夕方 慶応大学前のTully's coffeeでのコンサート。
人前で歌うだけの芸には達してないという自信のなさから、朝から気持ちが落ち込んでいて、午後になってもそのままの気持ちでRBRへ。
RBRに着くと、ICHIYOさんというブランドが提供してくれた透け感のあるシルクの衣装(型は同じで色違い)を渡されました。
その衣装を着ると、こどもの頃のバレエの発表会の嬉しさを思いだして、少し気持ちが上向きに。
足りないところを中心に練習をし始めると、あっという間に時間が過ぎ、慌ただしくタクシーに分乗してTully'sへ。
前半は、これまでの練習の中では一番よい出来で、まずまず。途中intermissionを入れて、後半に入りました。
そして迎えた最後の曲は「Stand by me」。
元々、歌の練習の時間よりも演出の方に凝って時間をつかっていたので、少し不安のある曲だったのですが、最初の音がずれて、その後調整できずに最後までガタガタ(^^;)。
皆、えーいままよと、ベースのパートの伴奏を口ずさみながら会場をステップを踏んで練り歩き、爆笑の渦の中コンサートは終了しました。
笑いがとれたから、まぁいっか!といった感じで、「楽しかったね」と笑顔で解散。

12/3 RBRのクリスマスパーティ本番。
前日の失敗があったので、念入りに「Stand by me」の打ち合わせをして臨みました。曲目は下記の通り。
  Amaging Grace
  Black Bird
  Silent night
  I just called to say I love you
  Bridge over troubled water
  Have yourself a merry little Cristmas
  Stand by me
「Have yourself a merry little Cristmas」は急遽加わったので、ちょっと練習不足でしたが、他はこれまでのベストだっと思います。終わった後、みんな自然にハグして達成感を共有しました。

今回、大きかったのは、
細かいところの誤解があったり、意思の疎通がうまくいかなかったりはしましたが、何人もの日本語があまり得意でないネイティブスピーカー(Terriいわく「English speaking 人」(^^;))たちと、一緒に何かをなすことができたということ。
歌う前に各歌の紹介をしたのですが、Terriに指名してもらって、Silent nightの紹介を私が英語(原稿を読むだけですが(^^;))でしたこと。
そして、もっといろんなことを話して、コミュニケーションしたいEnglish speaking 人が増えたこと。

自分の英語力のなさを、ますます実感した体験でもありましたが、なんとかかんとか続けてきた英語のトレーニングを、また1年続けてみようという新たなモチベーションができました。

「この人たちとスムーズに話す」。これを目標にもう一踏ん張り走る人



Likeness

気になったら、首をつっこまずにはいられない性分の私は、先週の土曜、サイエンスアゴラ2006で講演会を聞いた後、MIRAIKANで行われていた「新エンタテインメント体験『Dive into the movie~新しいエンタテインメントへのアプローチ~』(主催:早稲田大学)にも顔(^^;)をつっこんでみました。

まず、カメラ(センサかな?)が設置され、顔だけ入れられるようになったボックスに、顔を入れて四方八方からデータを採取。
しばらくすると、そのデータを元につくられた私の顔がモニターに。
一瞬「おっ」と思うのですが、やはりCG特有の作り物っていう違和感は感じました(^^;)。
この「Dive into the movie」は、宇宙からの地球回帰、または地球への思慕といった、これまでずっとSF漫画やアニメでたくさんたくさん取り上げられてきたテーマをコンパクトにストーリー化し、その中の何人かの登場人物の顔を、データ採取してCG化した来場者の顔に置き換えるというものです。
映画は宇宙船の中のシーンから始まり…、いきなり少年の声の私(の顔)が、天才プログラマー役で登場!
これには、結構笑えましたが、その後は「いつ自分が出てくるんだろう」とそればかり気になってストーリーはそっちのけでした。
不思議だったのは、私の顔は母似で、兄や弟は父似と昔から言われているのに、なぜか「私の顔が兄に似ているなぁ」と思ったこと。
高校の時に、兄を教えた先生から「兄ちゃんに似てる」と言われて、いぶかしく思ってましたが、観方によっては似ているのかもしれません。

絵を描く場合の、「顔」はモチーフとして面白いです。
面白いだけに、ついつい描き込んでしまい、作品全体のバランスがとれなくなるし、顔よりも雰囲気を描きたい私にとっては、できればあまり描かないですませたい部分。
でも、送別会や誰かのお祝いの時などには、たまーにですが、プレゼントの意味でイラストとしての似顔絵を描きます。
似顔絵を描くと決まった時点から、ちらちらその人を観察して特徴を捜し、ちょこちょこスケッチした上で、写真を元に描き始めます。
が、最初は大概似てません。たとえ似てても面白くない。そこで、次にやることは、インタビュー。
その人を知っている人たちに「ねぇ、○○さんって、外見を言葉で表現するとどんな感じ?」と質問してまわるのです。
「うーんとね。髪の毛がいつもこの辺はねてるよね」とか、「いつも手をこんな風にくるくる回すくせがある」とか、「頭の形がなんか落花生に似てるんだよなぁ」「いつも笑ってる」…、など私が気づかなかった特徴をあげてくれます。
これらは、根本的な特徴ではないのですが、描き始めていた絵に、インタビューで得た情報を加えていくと、ちょっとしたことで「そう、これこれ!」という感じで絵が生きてきます。人の記憶に残った部分なので、たとえ小さくても何か強くアピールするものがあるのかも。
ヘアスタイルの特徴をつかむことで、ぐっと「似てる度」があがるというのも、よくあるパターン。

顔の特徴や違いの本質ってなんなんでしょう?
先月、NHKスペシャルの「赤ちゃん 成長の不思議な道のり」で、生まれたばかりの赤ちゃんが持つ特殊な能力を紹介してましたが、まだ言葉もしゃべれないくらいの赤ちゃんは、一般的な大人が見分けることのできない猿の顔の違いを認識するのだそうです。もしかすると「違い」のわかる能力を保ったままの
大人もいるかもしれませんよね。
こういうことから考えると、顔を構成する要素の目鼻立ちは、あくまで土台で、その他のいろんな要素で「顔」は成り立ち、どの要素や違いに関心を置くかは、たぶん人それぞれなのでしょう。
しばらく人物描いてないけど、いわゆる肖像画っていうのも面白いかも…ニコニコプンプンしょぼん



日本人の「芸」は仕事と暮らしのなかに?

以前も香山リカさんの回で気になったことをあげたのですが、毎週日曜の朝日新聞求人欄に連載されている「仕事力」という著名人へのインタビュー記事が気に入っています。今は中沢新一さんの3回目。

タイトルは「仕事と暮らしが日本人の芸術だ」です。
記事の内容は、「日本人のモノづくりの中には、ヨーロッパでは切り捨ててしまう不合理な部分も取り込んで、『コツ』『極意』というような芸術的な部分が含まれてきた」「日本人には自然と触れあうことによって蘇る『仕事への実感』がある」(中沢さんは学生さんに田植えをさせるそうです)というもの。
確かに、「大森の町工場にNASAからスペースシャトルの部品の注文がきた」なんて噂があったことを思い出すと、事実かどうかはおいといて、「芸」の域に達した仕事ぶりなんだろうなと思いますし、先日私がペンディングにしておいた「藝」「描」という字が植物を植えることに関係していた件も、「仕事の中に芸術がある」ってことで、そうなのかもなぁ…と納得しそうになります。

仕事と暮らしよりも、遊びとか、祭礼とかの方が、より芸が多く含まれた分野だと思うので、とすると、「日本人は生活そのものを『芸』または『芸術』にしていた!」(あくまで過去形)ってぇことでしょうか?
うーん、そう言い切ってしまうには、もう一つつっこみ足りないので、中沢新一さんの本を読もうかなぁ。

実は、中沢新一さんって、私にとって中学か高校時代に憧れてたけど近づけない先輩…というようなイメージで、新聞や雑誌の文章、対談形式の本などは読んだことあっても、なんとなく近づきがたくて、1冊まるごとご本人が書かれた本をまだ読んだことがないのです。
今日も、アマゾンでカートにまで入れたのに、結局ためらって、「いや、書店で実物みてからにしよう」などと、ぐずぐずしています。
なんか馬鹿みたいだけど、きっとドキドキしながら、書店で本を手に取るのでしょう。あぁ恥ずかしいぶーぶー



芸する科学

「○○の科学」「△△を科学する」というような題名や視点の本は、巷にあふれていますが、「科学が芸をする」のは、まだ少ないのではないでしょうか。

今、東京国際交流館とMIRAIKANで行われているサイエンスアゴラ2006(11/25-27)のリチャード・ワイズマン博士による「Mind Magic」講演会を聞いて、これはまさに「芸する科学」だな…と思いました。
英国ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン博士は、プロのマジシャンであると同時にサイエンスコミュニケーションの専門家です。
講演は、トランプや風船を使ったマジックを行ったり、錯視を利用した絵や動画をスクリーンに映し、見事な手さばきやジョークで会場を沸かせながら進められました。
よく講演会で、質問の時間にマイクで長々と自分の話をする人などがいて、興ざめすることがありますが、今回の来場者の多くはいろんな部門の科学関係者だったようで、質問の内容も「なるほど」と思わせるものが多く(しかも大半の人は英語で質問。ひぇー(+_+))、講演の内容を深めるものばかりでした。
講演者もマジックを取り入れながら答えるなどしてくれて、質疑応答の時間も冷めさせずにスマートに締める。まさに「芸」ある講演でお見事。
講演に先がけて、英国ブリティッシュカウンシル(文化芸術・科学技術・教育の国際文化交流機関)のサイエンス部門の活動(イベント企画・マスメディアとの関わり・出版物など)について説明がありましたが、ちらっと見せてくれたイベントのビデオはアートとして非常に質の高いショーでした。

日本でも、サイエンスプロデューサー米村でんじろうさんなどが、数年前からマスコミにも登場して科学のいろんな現象を用いたパフォーマンスを行われていますが、これらの「芸する科学者たち」のおもな目的は、「わぁー、すごい!」の後に、「なぜ?」「どうして?」「自分でその不思議を解き明かしたい」という科学する心や気持ちを引き出すこと。

「芸」には人の心を集めるパワーがあり、もしくは、そのパワーそのものが「芸」であり、「人の気持ちを惹きつけるには、何事にも『芸』がいる」ということかな…と思いながら会場を後にしましたハートクラブダイヤスペード



百日紅

恥ずかしながら、私、読めませんでした(-_-。)「百日紅(さるすべり)」。

今までに山などで、何度か見かけたことはあるし、小石川植物園にもあるので、樹自体は知っていましたが、木肌に触れてつるつる感を楽しんで「なるほどね。猿も滑るからさるすべりね」で終わり。
その花は印象になかったのですが、夏頃に長期にわたって美しい花をつけるのだそうです。

散れば咲き 散れば咲きして 百日紅  (加賀千代女)
の句から表題をとったという杉浦日向子さんの「百日紅」が届き、読みました。
描いてます。バリバリ描いてます。お栄ちゃん(北斎の娘=葛飾応為)。
しかも北斎先生の代筆してたことも描かれてます。
先日観た北斎漫画(映画)よりも、ずっとリアルに北斎(鉄蔵)とお栄が生きていて、なんか嬉しくなりました(^.^)。

残念ながら昨年亡くなられてしまいましたが、杉浦日向子さんは江戸風俗研究家としてつとに有名。
百日紅は漫画ですし、多少の脚色はあるかもしれませんが、鉄蔵+お栄の人気絵師父娘については、それ相応の検証があった上での表現でしょう。
江戸の町の地名も頻繁に出てきて、両国には見せ物小屋がたっていたのねとか、時折出てくる太鼓橋は、今高速道路の下にある日本橋かな…とか、江戸の様子もぞんぶんに楽しめます。
何年か前ですが、会社のビルを出たところで、建物を見上げていた男性と目があって、「番町皿屋敷跡はこの辺ですか?」と聞かれたことがありました。「はっ?いやぁわかりません…」と答えて、息せき切って社に戻り「今、知らない人から番町皿屋敷跡はどこかって聞かれたんだけど、この近所なんですかっ?」と先輩に聞いたら、「そうだという説もあるらしいけど、ちゃんとは聞いたことない」との答え。
その話でひとしきり盛り上がった何ヶ月か後、岡山に出張した同僚が、「皿屋敷は、実は岡山だったらしい」とお菊の井戸(と言われている)の写真を写メしてくれました( ̄_ ̄ i)。
北斎の時代は、怪談も大流行で、北斎自身も魑魅魍魎の絵を描いているし、女弟子の葛飾北明というお化けの絵を得意とする絵師も百日紅に登場します。

この「百日紅」に描かれている18世紀末~19世紀にかけての江戸は、多くの文人、絵師が活躍し、文化が絢爛に華開くと同時に、猥雑な部分(エロスとタナトス)も多分に存在してます。まさに美と醜、天国と地獄の共存状態。

「江戸」の魅力と活気で、元気もらった気がします。
お栄ちゃん、私も頑張るグッド!




A Cappela Live in Tully's

いよいよRBR Ensemble(Rythmsから名称変更)の歌を披露する日が近づいてきました。

メンバーがなかなか定まらず、また練習のスタイルも変化するので、どうなるんだろ?と不安でしたが、しばらくお休みだったプロ級のロベルタさん(彼女のアメージンググレイスはすごい!!)が今日から復帰してくれて、少しずつ盛り上がりを感じ始めました。

12/3(日)のRBRでのコンサートが本命ですが、前日12/2(土)にタリーズ三田桜田通り店(緑と赤の縞模様のマークのコーヒーショップです)でも歌うことになりました。
衣装までそろいで着るとあっちゃ、もう下手でもいいから思い切り自分たちから楽しんで、聴いてくださる方をその楽しさに巻き込むしかありません(^^;)。
Amaging Grace他5曲の計6曲を歌う予定。クリスマスっぽい曲も入ってます。

タリーズ三田桜田通り店は、慶応大学の向かいにあり、最寄り駅は都営三田線三田かJR田町です。
当日は17:30まで通常営業で、18:00~19:00がRBR Rythmsのコンサート(コンサートは無料ですが飲み物はご購入ください)。
ご興味ある方、お近くの方、たまたま近くを通りかかる予定のある方よろしければお立ち寄りくださいコーヒー




女性像の象徴的表現

葛飾応為の絵に惹かれたことがきっかけで、北斎漫画(ビデオ)をみてみました。

映画自体は1981年制作なので、かれこれ25年も前の作品です。
葛飾北斎(緒形拳)、お栄=応為(田中裕子)、滝沢馬琴(西田敏行)、おなお(樋口可南子)…などなど、いずれ劣らぬ芸達者の役者さんがずらり。
残念ながら、お栄が絵を描いてる映像はなく、また、これだけの役者さんがそろってたら、もうちょっとなんとか…、いやもったいない…と思いつつ、ついつい最後まで観て、久々の夜更かし。体調不良です(^^;)。
「葛飾応為に関して知りたい」という気持ちの方は、 ちょっと消化不良。他に情報を求めて、北斎とお栄が登場するという杉浦日向子さんの百日紅をアマゾンで注文してしまいました。
映画で面白かったのは、それぞれの役者さんのお若さ(^^;当たり前ですが…)。
今よりも若くて、胴回りも一回り半くらいスリムな西田敏行さんをみて、初めて西田さんを観たときのことを思い出しました。
この映画制作の5~6年くらい前(Σ(゚д゚;)げっ30年も前?)だと思うのですが、観劇が好きな母について劇団の地方公演を観に行きました。その時の公演は、青年座の「私はルビー」。
ストーリーはシンプルで、確かミュージカル仕立てだったと記憶してます。その時の主役が西田敏行さん。
やはり後に世に出るだけの光を放っておられたのでしょうか、なんとなーくですが記憶に残りました。記憶に残ったのは、終わった後「あの主役の人とてもいいけど、もうちょっと、もうちょっとだけスリムだったらねぇ」と母と話したからかもしれません。失礼m(..)m。

もう一つ、映画を観ながら思っていたのは「女性像の表現」について。
十分に考察できなかったのですが、学生時代に「男性が女性像を描くのと、女性が女性像を描くことの違いは何か」という疑問があり、卒論のテーマを「女性像の象徴的表現」としました。
「北斎」「クリムト」双方の映画とも、「運命の女=ファム・ファタール」の象徴として、なぞめいた役の女性が登場します。画家が、モデルとして女性として執拗に追い求める存在として、似たような描かれ方をしていました。
私の人物画(裸婦)を個展で観た方(女性)が、「いやらしくない」との感想をくださいました。たぶん、そこに描かれている人物に「エロス」は表現されていなかったからでしょう。
モデルさんを描く際に、異性としての「性」を表現するかどうか、この辺が、私が昔疑問に思った「違い」かもしれませんサンダル

星づくし

うちに家庭用星空投影機「HOMESTAR」がやってきました。
以前ブログにも書いたMIRAIKANの「暗やみの色」プログラムで、プラネタリウムのメガスターⅡ-COSMOSを作成された大平貴之さんの作です。
リビングの天井をゆっくり回転する星々の中に時折流れ星も流れます。これからきっとたくさんの願い事がかなうに違いありません(^.^)。
何かBGMが欲しくて、とりあえずホルストの惑星から海王星をかけてみていますが、うーん、神秘的ではあるが、若干こわくもある…(^^;)。合うCDを捜してみようと思います。

昨日は、星の王子様(リトルプリンス)を観たばっかりなので、なんだか星づくしです。
私は、何かひっかかるとストンと落ちるまで、鼻先で友達とすれ違ってもわからないくらい頭の中でぐるぐる考えてしまう癖があるのですが、今朝は通勤途中で、昨日のミュージカルを観た後で感じた寂しさについて考えていました。
とかく主役ばかりに目がいきがちですが、作品全体を考えて、私の好みよりもファンタジー色が強くなっていたのは、もう一人の主役「飛行士」の存在が、少し弱かったからのような気がしてきました。*飛行士役の方ごめんなさい。演出上の弱さという意味です。
もちろん王子様の世界はファンタジーであるべきだし、あって欲しいのですが、飛行士は作品の中での唯一の「大人=現実の世界」としての位置づけを果たします。
7年前に観たときは、記憶違いでなければ飛行士役は近藤正臣さんでした。ベテラン俳優さんならではの存在感で、作品の中で一人しっかりと「大人=現実」の世界を表現されていました。
このファンタジー対現実の対比とバランスが、星の王子様の世界を、透明感のある非現実的なものとしての魅力を醸し出していたのかもしれない…。
これが、今日のストンの到達点です。

絵やデザインにおいて、「何かもう一つ納得いかない…」と感じたとき、往々にして、主となるモチーフをいじるよりも、そのモチーフを取り巻く色や形を調整し、バランスを変えることによって仕上がるというのは、よくある話。
舞台芸術も同じかもしれないなぁと感じました。

今日は満天の星空の下、眠りにつきます。王子様の笑い声が聞こえてくるかも…星空

リトルプリンス

音楽座のミュージカルを観てきました。
「リトルプリンス」。星の王子様です。

7年ほど前に観た作品でしたが、「チケット買わない?」という勧めもあって再び観ることになりました。
前回の王子様は土居裕子さんでしたが、今回は新人の野田久美子さん。
思わず「かわいいっっ!!!」と声をかけたくなるような、元気いっぱいの王子様を演じてくれました。
前回と構成などに極端な変化はないのですが、出演者の若さからか「生まれ変わった『リトルプリンス』」って感じでした。

「やっぱり音楽座のミュージカルはいいなぁ…」と会場を後にした後、何故かしらもの悲しさを感じてる自分がいました。
劇団四季の「陽」のパワー全開の「これぞエンターテインメント」というミュージカルとは異なる、日本的な「陰」の部分も上手く織り込んで、陰陽のバランスのとれたミュージカルっていうのが、私の音楽座に持っているイメージだったんですよね。
今回はかなり「陽」の要素の濃いものだったなぁ…と感じたのが、たぶんもの悲しさの理由。何というのかな、もうちょっと透明感を期待してたんですね…。
これは、私の勝手な思い入れなので、作品の善し悪しとは別の次元の好みの問題。野田さんのキュートな王子様は一見の価値がありです。今後の活躍が期待できる方でした流れ星

名古屋の東山動物園で、チンパンジーなどの猿が描いた絵の展覧会が催されているそうです。
名古屋まで行くにはちょっと気合いが足りなかったので…(^^;)、作品や描く姿も動画で見られるという京都大学霊長類研究所のサイトを覗いてみました。

人間と同じく、絵を描くことが好きか嫌いかなどの違いはあるそうですが、確かにそれぞれの作品に個性が表れています。
色も自分たちで自由に変えるらしく、シンプルなもの、カラフルなもの、紙いっぱいに描くもの、真ん中あたりに線がかたまっているもの、単調な線、大胆な線、点描…。千差万別です。
「行為が形になる」まさに表現の原点かもしれません。
コンピュータを使って遊んだり、数の多い少ないを知覚できるという京都大学霊長類研究所のチンパンジーたちは、描くことを続けていって、いつか具体的な形を表すことに近づくのでしょうか。興味あります。

そういえば「描」という字の右側は「苗」。昨日事典を引いた「藝(芸)」には、植物を土に植えることとありました。植物を植えることがクリエイティブな作業の原点だったということなのかなぁ…。
確かに、狩猟採集の生活から、最初に大きな変化をもたらしたのは、自ら能動的に「植えること」だったかも。そう考えると、確かに創造的です。面白そうなので、なんか文献捜してみよう…。

かくいう私は、そろそろ水彩画を描くことが中だるみ状態になってきたので、ぼちぼちウェイトを木版画に移そうかと思っています。
飽きっぽい性格なので、自分をうまく仕事させるため、気持ちをのせて続けさせるために、どっかで客観的に見てコントロールすることが必要なんですよねにひひ