ぼくと1ルピーの神様
- ヴィカス・スワラップ, 子安 亜弥
- ぼくと1ルピーの神様
クイズ番組(ミリオネアみたいなの)でみごと全問正解し、
史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。
孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、
インチキの容疑で逮捕されてしまう。
殺人、強奪、幼児虐待…インドの貧しい生活の中で目にしてきたもは、
偶然にもクイズの答えだった。
本書は13章で成り立っていて、
それは13問の問題と、その答えに行き着くまでのラムの生きざまが書かれている。
クイズ番組に出た本当の理由、ラムは賞金を手に入れられるのか
最後まで面白く読みました。
寓話といえるのかもしれない。
でも小説の面白さをたっぷり味わえた一冊です。
削除ボーイズ0326
- 方波見 大志
- 削除ボーイズ0326
過去の出来事を、3分26秒だけ削除できる機械を手に入れた小学生の話。
そこに引きこもりのお兄さんやら、
事故で歩けなくなった親友やら
小学生誘拐事件やらがからんで
削除・削除で現在がどんどん狂ってきてしまう。
SFっぽいけど、あまり納得のいく設定ができていなく
どちらかというと児童小説のノリ。
最近の小学生は、こんなに頭の回転が早いのか!
おばさんは字を追うので精一杯でしたよ。
ナイチンゲールの沈黙
- 海堂 尊
- ナイチンゲールの沈黙
いわずと知れた「チームバチスタ」の続編。
多彩な登場人物の描写が面白く、エンターテイメント小説として楽しめる。
作中の、子供が大好きなヒーロー・シトロン星人の設定が特に面白かった。
でもミステリとしてはどうなの?
バチスタのときは犯人の動機に納得がいかなく、
今回は何が“謎”なのかさえ分からなかった。
びっくりするようなどんでん返しがあるのかと思えばそうでもないし。
さよなら、スナフキン
- 山崎 マキコ
- さよなら、スナフキン
ちょっとひきこもりがちで、頭も弱く(本人談)、不器用な女の子が
編集プロダクションで生きがいを見つけるが…。
この編プロの社長に言いようにこき使われ、
それでも「私を必要としてくれる場所は初めてだ!」とか言って喜んでしまう主人公が
どうにも自分にダブって、情けなくて哀れで。
口八丁の、他人見下し型社長(でもやり手)も身近にいたタイプで
不愉快極まりない。
と、ものすごく感情移入しながらイライラと呼んだのでした。
失われた町
- 三崎 亜記
- 失われた町
30年に一度、突然一つの町の住民が跡形もなく「消滅」する世界。
残された人々の喪失感がうんぬんというより、
町が消滅する謎、なぜ民衆はパニックにならないのか、残された家族は探さないのか?
といった「?」が、緻密な設定のおかげで納得の行く形になっていることに感動。
エンターテイメント性や感動はなく、
SF小説として読むのが正解と思う。
温室デイズ
-
- 瀬尾 まいこ
- 温室デイズ
中学も残り僅か3年の二学期も半ば。
崩壊してゆく中学校に望みをかけて声を挙げたみちるは、いじめの標的にされる。
仲良しだった優子は、みちるを救うことも出来ず教室に入れなくなる。
みちるは、強かった。私にはできない。
もう学校に行かなくてよい大人になったことにほっとする。
四度目の氷河期
- 荻原 浩
- 四度目の氷河期
小さな町に引っ越してきたワタルと母親。
人目を引く風貌と、シングルマザーという状況のため
友達もできずに寂しく過ごすワタルは、
自分を『クロマニヨン人』の息子と信じることでアイデンティティを保っていた。
そんなワタルの17年を描いた青春小説。
世間から「お前はおれ達と違う」といわれながらも
必死に何かにすがっている様子が痛々しい。
でも思春期の男の子の気持ちは全く分からないので
「ここまでする必要があるのか…」とも思ってしまった。
男の人のほうが、自分の若いころを思い出したりして楽しめる小説だと思う。
メリーゴーランド
- 荻原 浩
- メリーゴーランド
暇つぶしに読みました。
地方のテーマパーク再建を命ぜられた公務員の、宮仕え小説。
めでたし、めでたしで終わらないところが現実的で良いのかな。
ちょっとすっきりしなかったけど。

