本当におもしろい本は(少)ない -27ページ目

死神の精度

伊坂 幸太郎

伊坂幸太郎は引き出しのいっぱいある人だ。


死神が出てくる非現実的な設定なのに、違和感をまったく感じない。

すごいなあ。本って面白いなあ。

西の魔女が死んだ

梨木 香歩

なんて不思議なタイトル!児童文学だったのか。


「最後の3ページ涙がとまりません」って帯に書いてあったり、

田舎暮らしを通して祖母が孫に生き方を伝授という話だったので、

最近はやりのよくあるパターンと思って読み始めた。


ところが本当に最後の三ページで泣けてしまったのです。

電車の中でほろりと。

押し付けがましくなくて、明るい無償の愛が書いてありました。

終業式

姫野カオルコの本は初めてでした。

手紙やファックスだけでつづられていく物語。


ただの案内状とその返信はがきからだけでも

心情が読み取れて面白かったです。

私だって、年賀状一枚にもいろんな思いや状況がからんでるもんなー。

いやほんと、意外に面白かったです。


犯人に告ぐ

雫井 脩介

絶賛されていて、2005本屋大賞にもノミネートされていた。


史上初の、テレビを使用した公開捜査に

官僚の思惑が絡んで…みたいな話。


犯人そっちのけで、捜査本部の人間関係がメインの話のような…。

なんでこの事件を起こしたのかもよくわからず…。

最初の事件もなんだかあいまいなまま…。

ということで、世間の評価の割には私は楽しめませんでした。

砂漠の囚われ人マリカ

マリカ ウフキル, ミシェル フィトゥーシ, Malika Oufkir, Mich`ele Fitoussi, 香川 由利子

テレビで特集されていて「こんな人が世の中にいたのか!」と驚いて、

すぐに図書館に予約をいれたら次の日には確保できた。


モロッコのお嬢様が、父親のクーデター失敗を受けて、

家族で20年間の監禁生活に。

その牢獄がめちゃくちゃひどいところで、飢えと病気に闘いつつ、ついには脱獄計画に。
3歳だった弟が脱獄時には二十歳過ぎているんだよ!

つい最近の、1972~1992年の話だよ!

「好き」をシゴトにした人

大岡 まさひ, 高橋 里彩

「フロムA」(リクルート)で連載されていた企画を、書籍化したらしい。


面白いのは、「好き」をシゴトにして成功した人だけでなく、

収入が激減した人々も出ているところ。

でもそんな人たちも楽しそう。やっぱり好きなシゴトだから? 


目の付け所がちょっと変わっていて、貧乏もいとわず、とことんのめりこんでいくタイプが多いかな。

貧乏と努力と根性が苦手な私にはとうてい無理。

となり町戦争

三崎 亜記

「となり町と戦争がはじまりました」という区の広報からはじまる。


お役所仕事をパロディとした一連の書類はよく考えられていて面白かった。


すぐそこで戦争が起こっているのに、

何の実感もないままの主人公って、まさに今の私!? 

とちょびっと考えさせられました。

袋小路の男

絲山 秋子

2005本屋大賞第4位


これも「私が語りはじめた彼は」みたいにつまらなそう…と思ったら、

すごく良かった。18年間片思いを続ける女と、

それを知りつつ翻弄する男。


「博士の愛した数式」のようにとても優しく美しい小説でした。

じっくり味わうにふさわしいというか。

掌編の「アーリオオーリオ」は叔父と姪が往復書簡をする話なのですが、

姪がアーリオオーリオの星についてつづったくだりには、

なぜだか胸がいっぱいになって泣きそうになりました。

私が語りはじめた彼は

三浦 しをん

本屋大賞2005 で9位に入っていたので読んでみた


村川という男女関係に奔放な大学教授を核とした6つの短編集なのだが、

私には全く面白くなく、途中で読むのをやめてしまった。

何もひびかない。

唯一感じたのは、「私って文章うまいでしょう?」という作者の計算だけ。

ムーミンを読む

冨原 眞弓

とある情報紙でミイとスナフキンが父親違いの兄弟で、

しかもすなふきんの方が弟だったという事実に驚いたので読んでみました


アニメとは全く違う薄暗くビターな世界。

ちゃんとシリーズを読みこなしてから読むともっと面白いと思う。


人の面倒を見るのが嫌いなスナフキンは結構やな感じで、

思ったことは口にし、思わないことは口にしないミイのかっこよさ!