本当におもしろい本は(少)ない -24ページ目

鉄塔家族

佐伯 一麦

久しぶりにエンターテイメントでない小説を読んだ気がする。

鉄塔の工事がなされている付近に住んでいる人たちの

群像劇というのか人間賛歌というのか。

草花や鳥の声を愛でる、主に中高年の、

一見おだやかそうな人たちにも家族の傷を抱えている…

というような話を味わいながらぽつりぽつりと読みました。

失踪日記

吾妻 ひでお

ホームレスの暮らしや配管工の仕事やアルコール依存症の病院の話など、

どれも知らない世界なので興味深くて面白かった。


しかも有名漫画家の実話だから、野次馬根性まるだしで読みました。

かわいい絵なので汚さや悲壮感がなくてよかった。

どんな場所にいても、どんな生活をしていても、

自分と周囲を冷静に観察し、いきどおる事なく、無理もせず、

淡々と生きている吾妻ひでおがちょっと魅力的。

幻夜

東野 圭吾

途中であっと驚いた。「百夜行」の続編と知りつつも、こう来たか。

この女の魅力が分からないので、とりあえず松嶋菜々子を思い浮かべて読んでみました。

黒冷水

羽田 圭介

17歳(当時)の小説ですってよ


「リアル鬼ごっこ」の例があるから期待してなかったけど、

小説として全うに面白かったです。才能なんでしょうね。

兄の部屋をあさる弟と、復讐を開始する兄。

せまい家の中での陰湿ムードの描写が上手かった。


ラストには賛否両論あるようですが、私は「否」。

どうしてもあのラストにもっていきたかったら、本編をそうすれば良かったのに。

東京奇譚集


村上春樹は新刊が出たらすぐに買っていたのだけど、

だんだん縁遠くなってきました。

ちょっと不思議な短編集ですが、

初期の、村上春樹が大好きだったころをほうふつさせる感もあり、久しぶりに楽しく読めた。


特に最後の短編「品川猿」は単純で面白い。

四月になれば彼女は

川上 健一

川上健一の「翼はいつまでも」は私の人生五本指に入ります。

だから、それ以外の本も出ていれば読むのですが、

どうにも面白くない。


これは、高校を卒業した男子が、友達のかけおちを手伝ったり、

ずっと敵対していたライバルとけんかしたり仲直りしたり、

就職がパーになったり、風俗?にいったり、

いとこの夫婦喧嘩にまきこまれたり、

気になる女の子とうまくいきそうだったり、を一日でめまぐるしく体験する話。


めまぐるしすぎるし、ありえないし、能動的だし。飛ばし読みしてしまいました。

白夜行

東野 圭吾

1000円も出して文庫を買って読んでいたら、

以前読んだことがあることを思い出しました。がくん。


どんな小説か覚えてなかったということは、読んだ当時は“それなり”だったのでしょう。

ドラマは「そういう解釈もあるか」と思って見ています。

小説の中では語られなかった二人の心の機微が、ドラマで分かるので楽しいです。

私の遠藤くん

吉村 達也

異常な嫉妬にかられた10歳年上の妻が、夫に!

ものすっごくくだらなかった。

「リアル鬼ごっこ」以来のくだらなさ。あほかという感じ。

檸檬のころ

豊島 ミホ

かるい青春小説

共学ではなかったので、なんとも…。

でも自分が高校生だったときの、上京するときの気持ちとかちょっと思い出したよ!


担任の先生がぐちをこぼしている「担任稼業」が一番面白かった。

大人ってわかってもらえなくてもすねてられないもんねー。

楽園のつくりかた

笹生 陽子

児童小説というか、子供向けの本だったらしい

家庭の事情で田舎に引っ越して、

文句ばっかり言っている中学生の話。


最後に意外な展開が待っていて、

本当に意外だったので面白かったです。

あくまでもドライな主人公も良かった。