またのお越しを おざわゆき 第1巻 | 本に恋して❤

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自分が読んだ本を感想とともに残しておきたいと思いブログを始めました。

またのお越しを

第1巻

おざわゆき

 

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おざわゆきさん「またのお越しを」第1巻を読みました^ ^
 
おざわゆきさん
「傘寿 まり子」
「あとかたの街」
「凍りの掌」など
ステキな作品を描いてくださっている
漫画家さん

 

 

 

 

名古屋出身というおざわゆきさん

 

「あとかたの街」でお母さんの話をベースに

戦争時の名古屋空襲のお話を書いてくださったり

 

「凍りの掌」

お父さんの戦争経験のお話が描かれているので

お父さんが入隊するときに出身地である

名古屋からということで

お父さんのお父さん(おじいちゃん)が

東京にお父さんを迎えにきたりと

ちょこちょこ名古屋が出てきます

 

 

「またのお越しを」

 

東京で会社員をしている

山吹伽耶子(やまぶきかやこ)ちゃんと

伽耶子ちゃんのアパートには

家賃を滞納して追い出された

いとこののえるちゃんが居候^^;


 

仕事も探さずごろごろしている

のえるちゃんを見ていると

腹が立ってくると言って出かけた先が

 

「くくりや」

 

ちゃっかりついてくるのえるちゃん♡

 

「くくりや」さんはカフェ併設の和雑貨屋さん

 

店長は杜紫(もりむら)さん

 

伽耶子ちゃんはいつものミニパンケーキセット

のえるちゃんはクリームソーダにしようか

パフェにしようか悩んだ末

クリーム白玉セットにします

 

どっちも美味しそう^ ^

 

伽耶子ちゃんは杜紫店長のこと好きなのかな

 

杜紫店長の実家は有松絞りで有名な有松

(愛知県名古屋市緑区有松)で

今は閉めてしまいましたが

呉服屋さんを営んでいました

 

今は和布の良さを

お茶を飲みながら知ってもらい

将来は有松絞りを始めとした着物も

販売する複合的な和物の店にするのが夢だと熱心に語る杜紫店長

 

有松絞りの浴衣は憧れです♡

 

立地がよくないのか

「くくりや」には

お客さんがあまり入っていません

 

伽耶子ちゃんも仕事が忙しくて

なかなか「くくりや」に行けない日が続きます

 

そんなとき「くくりや」の近くに

大手呉服チェーンが

飲食部門の新業態として

和風カフェを開店させます

 

久しぶりに「くくりや」を訪れる

伽耶子ちゃんとのえるちゃん

 

「こんにちは〜」

と挨拶しても返事がありません

 

しばらく待っていると

店長さんが慌ててお店に入ってみえました

 

いつものようにデザートを戴きますが

味がいつもと違う…

 

のえるちゃん

「近所の激安スーパーで売っている

大容量パックの生クリームと同じ味!」

と言うと

 

店長さんは

「ごめんなさい」

「今日作っている時間なくて」

「割引しておきます」

と言われます

 

仕事が忙しく

なかなか「くくりや」行けない日が続いた

ある日

 

仕事帰りに「くくりや」の前を通ると

ディスプレイにアニメキャラの手ぬぐいや

ゆるキャラのキーホルダーが飾ってあって

「くくりや」が変わってしまったと感じる

伽耶子ちゃん

 

ある日、伽耶子ちゃん宛に宅配便が届きます

 

中には杜紫店長が縫った

有松絞りの浴衣が入っていました

 

手紙が同封されていて

「くくりや」を閉店することにしましたと

書かれています

 

急いでお店に向かう二人

 

もちろん杜紫店長はいません

 

泣き出すのえるちゃん

 

「かやちん、くくりやなくなっちゃった」

「やだやだ、こんな別れ方ってある?」

「ダメだよ」

「さびしーよ」と言うのえるちゃん

 

「もっかい、くくりや戻して〜」

と泣きながら伽耶子ちゃんに言うのえるちゃん

 

「のえる、もう戻れないよ」

と言う伽耶子ちゃんに

 

涙を拭きながら

「あたし達がもう一回くくりや作ったら

杜紫店長戻ってくるんじゃね⁉︎」

「お店作ろうよ」

と言うのえるちゃん

 

「は?な…なに言ってんの」

「店…?」

と伽耶子ちゃん

 

私も伽耶子ちゃんと同じ反応^^;

なに言ってるの?のえるちゃん

 

のえるちゃんは続けて

「どーせなら杜紫店長が言ってた

理想のお店?みたいなの作ろう!」

「そしたら喜ぶよ」

と言います

 

のえるちゃんは伽耶子ちゃんの貯金を元に

お店を開店しようと言います

 

伽耶子ちゃんの貯金額知ってるのえるちゃん

通帳見たことを伽耶子ちゃんに咎められますが

盗んでないよ〜と言うのえるちゃんの感覚がすごい

 

「そんなことできるわけ無いだろ」

と伽耶子ちゃん

 

「だって店長に悪いと思わないの?」

のえるちゃん

 

「私たちはただの店長と客ってだけなんだよ」

「そこまで踏み込んでいいわけないよ」

と伽耶子ちゃん

 

うんうん^ ^

 

するとのえるちゃん

「踏み込んでるじゃん!」

「じゃなんであの浴衣送ってきたの」

と言います

 

た、確かに^^;

 

店長さんが伽耶子ちゃんに送ってきた

有松絞りの浴衣は店長さんが仕立てを勉強し

1年がかりで縫い上げたもの

お店の一番目立つところに飾ってありました

 

しかも反物は実家の蔵で

大切に保管されたいたもの

 

店長さんも手放すのは辛かったはず

 

そこに気が付くのえるちゃん

 

ある日の終業後、会社の飲み会に参加中の伽耶子ちゃんにのえるちゃんから電話がかかってきます

 

「あたし今どこにいると思う?」と聞かれ

「じゃーん、有松でーす‼︎」と言うのえるちゃん

 

えっ?えーーーーっつ

有松?

行動力ハンパないなのえるちゃん

 

伽耶子ちゃんも驚きます

 

のえるちゃんは店長がいるかもと考え有松まできたと伽耶子ちゃんに話します

 

 

そもそもお金ないはずなのにどうやって有松?

有松って関西?と有松がどこなのかわかっていない伽耶子ちゃんに

「のぞみんにあり金はたいた」

と言うのえるちゃん

 

のぞみんってなに?と思ったんですが

「新幹線のぞみ」のことかな

 

伽耶子ちゃんは

「何言ってんの?」

「帰りは?」

「実家知ってるの?」

のえるちゃんに聞きます

 

「知らないけど元呉服屋ってんだしなんとかなるでしょ」とのえるちゃん

電話を切る前に

「心配ならかやちんもおいでよ♡」

「じゃーねー」

と言って通話が終了

 

携帯で通話するため

飲み会のお店の外にいた伽耶子ちゃん

飲み会の席に戻ろうとしますが

 

飲み会があったことを当日聞かされ

いつ出欠とったのかも知らない飲み会に参加して

わいわい騒いでいる輪の中にも自分の居場所がなく疲れていた伽耶子ちゃん

 

酔っぱらったひとのお尻の下にあった

カバンとコートを引きずり出し

お店の階段を駆け下ります

 

のえるちゃんは泊まるところを探しますが

(お金ないのに泊まるとこ探せるの?)

有松の道で座り込んでいました

 

そこに現れた伽耶子ちゃん!

 

新幹線あったのね^ ^

 

伽耶子ちゃんに抱きつくのえるちゃん

 

ホテルは近隣の街でも満室

ネットカフェやカラオケもない

 

真夜中に有松の美味しそうなパン屋さんの前で

「パン屋さんは朝が早い」

「このお店が開店するの待つ〜」

と騒ぐのえるちゃん

 

そんなとき地元の方が

「どうした?」

と声をかけてくださいます

 

「あたしたち東京から来たんだけど

泊まるとこなくて〜〜〜」

「ここのパン食べたいから

朝まで待とかって話してたんですっ」

と言うのえるちゃん

 

「そんなとこで夜明かししたらいかん」

と言う地元のかた

 

「…じゃ、近いでうち泊まるかね?」

 

えーっ!めっちゃ優しい^ ^

 

お布団敷いてもらって眠るふたり

 

朝起きると

「そこにパン出しといたで食べときゃ〜」

と昨日のパン屋さんのパンを用意してくださっていたました

 

ありがたくパンを食べるふたりのそばで

有松絞りの生地をくくる作業をする女性

 

その作業に魅入るふたり

 

女性の話を聞いていると

どうも杜紫さんのお母さんのようです

 

息子は東京で和小物のお店やってるとのこと

 

「その人、いまもお店を?」

と聞く伽耶子ちゃんに

 

「ん〜?最近何も言ってこんけど」

「たぶん元気でやっとるんじゃないかね」

とお母さん

 

杜紫店長は地元に戻っていないことはわかりました

 

お母さんに有松絞りの老舗の専門店に連れて行ってもらって

いろいろな有松絞りの反物を見せてもらいます

 

お店が混んできて

お店の人が団体客の応対に追われていたとき

個人でみえたお客さんが反物をみますが

どれがいいのか分からない様子で

反物を元に戻したところを見た伽耶子ちゃんが

緊張しながらその人に有松絞りの説明を始めます

 

声が裏返ってしまったり

顔を真っ赤にしながら一生懸命説明する

伽耶子ちゃん

 

その説明でよかったのか杜紫さんのお母さんに

「って合ってますよね」

と同意を求めお母さんも

「ええ」

と答えてくださいます

 

「有松絞りって有名らしくって

興味あってきてみたんです」

「でも本当にたくさんあって」

「よくわからないので他も見てみようかと…」

とお客さんに言われすかさずのえるちゃん

 

「そんなときは

とりあえず合わせてみればいいじゃん!」

と鏡の前で反物を合わせてくれます

 

「ステキだけどどうなのかしら」

と言うお客さんに杜紫さんのお母さんが

絞りの反物を合わせるにはコツあるんだわと

 

反物の上に乗せた敷物の上に

お客さんの両足を乗せてもらい

反物を引っ張ります

すると縮んでいた絞りがのびて

柄がよくわかります

 

反物で見ていただけのときと

伸ばしてみたときでは

印象が全く変わっている…

 

お客さん、のえるちゃん、

伽耶子ちゃん、お母さんが

あーだこーだ言いながら

楽しそうに反物を選んでいると

のえるちゃんが選んだ

少し青が強い感じの反物

 

この反物を合わせたときの全員の顔が

ぱぁと「これだ!」と輝きます

 

楽しそう〜♡

 

お客さんも

「これに決めます」

と言ってくださいます^ ^

 

 

お母さんの家に戻った3人

 

お母さんがふたりに着物を分けてくださるとのこと

のえるちゃんは小柄、

伽耶子ちゃんはスッとした感じですが

どちらもお母さんの着物が似合ってる

 

小柄なのえるちゃんは可愛らしい感じの着物

スッとした伽耶子ちゃんは

柄が大きな着物が映えています

 

お母さんに着せてもらい

東京まで着物を着て帰るふたり

 

けっきょく店長のことをお母さんには話せませんでしたが

店長のことだからいつかお母さんに連絡するんじゃないかというのえるちゃん

 

お母さんを心配させるよりは

このままでいいんじゃないかということになります

 

有松から帰ってきた伽耶子ちゃんは

経営と着物の勉強を始めます

 

ショッピングモールに入っている着物屋さんに

勉強がてら求人が出ていないか

ふたりで出かけてみます

 

着付けして行こうとするふたり

のえるちゃんは動画をみて

上手に着れています

伽耶子ちゃんはまだまだ慣れない様子

 

帯結びが苦手な人は

ショールや羽織を羽織ればいいよ

と動画で言ってたよとのえるちゃんに言われ

ショールを羽織っていく伽耶子ちゃん

 

ショッピングモールで着物屋さんを見つけ

お店を見てまわります

 

そんなとき伽耶子ちゃんの帯が崩れてしまいます

 

お店のおねえさんが奥で直しましょう

と言ってくださいます

 

ありがたくお店の中に入っていく伽耶子ちゃん

 

するとたくさんの人があとからあとから出てきます

 

たくさんある高い着物の中から

好みのものを選んでみてと言われ

選んだ着物を褒められて勧められて

危うくローンを組まされそうになったところを

「スミマセン」

「考えます」

と言って逃げてきます

 

逃げる途中

のえるちゃん

まさにサインしようという瞬間!

 

のえるちゃんに呆れながら

ズンズンお店を出ていく伽耶子ちゃん

 

私も若いとき

伽耶子ちゃんと同じ経験をしたことがあります

伽耶子ちゃんと同じように

「考えます!」だったか

「親に相談します!」

とか言って逃げ出したなぁ

 

いまでもこうやって売ってるんだ

 

下駄や草履が欲しかったり

小物が可愛くて見たかったりしても

呉服屋さんに入って行けなくなっちゃった

 

どれくらいの人がこんな経験して

どれくらいの売り上げを

着物店は逃しているのかしら

 

ショッピングセンターの着物屋さんで

最初に応対してくれたお姉さんが

逃げ出した伽耶子ちゃんを追いかけてきてくれて

のえるちゃんが忘れてきたカバンを渡してくれました

 

お姉さんも会社の方針がこういう売り方ですが品物は良いものばかりですと言います

 

伽耶子ちゃんに長期ローンを組むお客様でも

またきてくださる人はいるんですか?と言われ

 

「正直、もう来て下さらないお客様も多いです」としんみりしちゃうお姉さん

 

「最初はもっと楽しく着物の仕事ができると思って入社して…」と言いながら泣き出しちゃいます

 

「泣かないで〜」

「着物買えなくてごめんね」

とお姉さんに言うのえるちゃん

 

やさしい♡

 

「大好きな人が大好きな人に

大好きなものを売る」

「すごーく幸せな時間ってあるよね♡」

とグッとくる言葉をお姉さんに言う

のえるちゃん

 

「くくりや」の店長さんが

夢を語っているとき

伽耶子ちゃん、のえるちゃん

杜紫さんのお母さんが

有松絞りを売ったときのように

みんなの顔がぱぁと輝いたとき

読んでいるこちらも

どきどきワクワクします

 

 

お姉さんと別れて

疲れた伽耶子ちゃんはのえるちゃん

フードコートで何か食べて行こうと話していると

有松で接客したお客さんとばったり再会!

 

着物姿を褒められ

「着物関係のお仕事ですか?」と聞かれ

「そうでーーーす!」

「着物と和小物とカフェのお店を

これから開く予定です」

と言うのえるちゃん

 

「まあ!なんてお店ですか?」

「あっ、まだ準備中なら決まってないかしら」

とお客さんに言われ

 

「『くくりや』です」と答える伽耶子ちゃん

 

言っちゃった♡

 

「くくりやさん」

「わー」「いい名前」

「絞りにちなんでいるんですね」

「お二人のお店だなんて、すごく楽しみ」

「絶対着物で行きますね」

とお客さんが言ってくださったので

 

ふたりは「お待ちしています‼︎」と返します

 

第1巻はここまで^ ^

 

現在第3巻まで出ている「またのお越しを」

すでに3巻まで読んでいますが

第1巻だけで長くなってしまった^^;

 

まだまだクリアしないといけない問題は山積み

これからどうやってお店を開店させるのか

 

続きはまた

 

本日はこのブログにお越しいただきありがとうございます(^_^)