iSEMcon EMX-7150 音響測定マイクの紹介 | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

数が揃え易い安価な音響測定マイクで・・・較正データもついて・・・と言う願いを叶えてくれる音響測定マイクがiSEMcon EMX-7150です。

 

 

iSEMcon EMX-7150 音響測定マイク

※写真はEMX-7150-CF2 音響測定マイク(ショックマウントホルダーセット)

 

Frequency range 10Hz…20kHz
Sensitivity 6mV/Pa typ.
Dynamic range ~30… >140dBspl
3% distortion limits >143dBspl typ.
Calibration chart and calibration data files included on
IEC 61672 class 1 frequency response*1

*1: Class 1 Freq.Response under limited conditions
(23°C ± 3°C, 1013 mbar ± 30mbar)

 

 

上記スペックの見方ですが、周波数特性(トレランス)はクラス1に準ずるが、それは摂氏 23°C ± 3°C、気圧 1013 mbar ± 30mbarの条件下の場合でのみ、と言う事です。(クラス1は–10〜+50℃、クラス2は 0〜+40℃の条件が課せられる)PA用途では温度条件がそこまで過酷ではないとの想定から、低価格でクラス1相当のトレランスを持ったマイクであると言えます。クラス1マイクではないので注意してください。(ですが、スペックには-20~65℃の周波数特性のデータが記載されている・・・調べておきます)

 

日本代理店:live-device(ライブデバイス)

https://www.live-device.com/shop/ismcon/

※PA界隈で非常に有名な有限会社ティースペックさんが運営しています。

 

ラインナップを見てください。なんと音圧(SPL)キャリブレーション用のピストンホン、iOS用マイクまで取り扱いがあります。ここまで網羅してこの価格・・・そして代理店がPA会社です。大変素晴らしいです。

 

参考リンク:

NTi M4260マイクをSmaartで使用する準備

Rational Acoustics RTA-420 v2とdbx RTA-Mの比較

 

 

先端形状。非常にシンプル

 

 

XLRコネクタは埋め込みで、恐らく圧入。分解は不可能

 

XLRコネクタはノイトリックが採用されており、防水での使用の際はNC-3FX-HDコネクタが推奨されています。

 

参考リンク:

NEUTRIK NC3FX-HD-B & NC3MX-HD-Bの紹介

 

 

風防&ショックマウントホルダ装着状態

 

ショックマウントホルダはコネクタを装着した状態で使用する事が前提の長さなのか、マイク単体だとホールド出来ません。

 

 

キャリブレーションデータをエクセルでグラフ表示してみた

 

この価格のマイクでは異例のキャリブレーションデータ(0°&90°)が付属してきます。

参考までにエクセルでグラフ表示させてみました。なかなか良い特性です。

ちなみに、0°のデータはFOHスピーカ計測時にマイク正面をスピーカに向けて、90°のデータはSPL計測時に客席エリアで上(天)に向けて使用します。

※付属してくる較正データはSmaartにそのまま取り込む事が可能です。

 

 

 

NTi M4260とiSEMcon EMX-7150の比較

 

NTi M4260とiSEMcon EMX-7150を比較してみました。リファレンスはM4260で取り、Smaartでトランスファ測定してみました。M4260は本来、NTi XL2で使用する事を目的に作られているマイクですので、コンペアをしてみると若干のずれが出てきます。

M4260はプリアンプ内蔵で、EMX-7150に比べると約10dB利得が高いです。Smaart I-Oを使う場合、ゲインの不足が問題になるかもしれません・・・これはこれから実際に使ってみて判断しようと思います。

 

 

あるだけの測定マイクを並べてみました

 

手持ちの測定マイクを並べてみました。普段はM4260しか使っていませんでしたが、これからはiSEMcon EMX-7150を使用したいと考えています。