小型MP3アンプ基板でスピーカチェッカを作る | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

小型MP3アンプ基板でスピーカチェッカを作る2(二次生産編)続編はこちら!取扱説明書、試験用信号のダウンロードはこちらから!

 

以前より、施工現場で使えるローインピーダンス・スピーカチェッカを考察して来ましたが、今回は、電池駆動で好きなMP3音源を送出できる物を作りました。
作った!と言っても全然大したことはありません、中国製の小型MP3アンプ基板を使っているだけです。最大の労力はケースに収める事です。今回も沢山の電池ケースを買いました・・・

 

 

 

 

 

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GPD2856C/GPD2846A TF Card MP3 Decoder Board 2W Amplifier Module

 

 

 

今回用意したものはこちら!!これは、駆動電圧3.3V~5V、スペック上は2Wとなっていますが、この手の製品は測定しなければアテになりません。なんとアンプのチップに刻印がありません(笑)
電源を入れると、マイクロSDカードに入れられたMP3ファイルを自動で順次再生して行きます。

 

 

 

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適当に計測してみます。上記の状態は大体、-7dBFS=0.9W@8ΩでTHD+N=1.8%ぐらいです。以前よりこの手の小さなアンプ基板を試していますが、これは音割れせず、結構大きな音で鳴る部類です。

 

 

 

 

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そしてケースに収めました。

 

 

 

なんと、電池ボックスの裏蓋に収まりました!!ここに入ることを発見した時は自分が天才なのではないかと錯覚しましたが、錯覚でした。
こんな適当なアンプ基板、別に6V駆動でも良いだろうと、単三電池×4本の直列の出力をそのまま繋いでいます。
使用しているパーツは以下です。

 

 

・SBH-341-5A 防水型電池ケース(単三電池×4本)
・日本開閉器工業 NKK スイッチ M-2011L/S ショートレバー形モーメンタリィトグルスイッチ ON-OFF 単極単投
・ミヤマ電器 MS500EMF オルタネイトトグルスイッチ 単極 (ON)-OFF-(ON)

 

 

 

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考えて考えて、考え抜いた配置です。知恵の輪状態になっていますので、組み込みも分解も手順通りにやらないと上手く行きません。

 

 

 

今回、作成方法はありません。と言うのも、このアンプ基板を輸入していたお店がもう取り扱いをしなくなってしまった為です・・・同じものを買うには、輸入するしかありません・・・もし反響があったら作成方法を載せますが、正直これを作ろうと思う方がいるのかどうか・・・後述しますが、決して音が良いわけではありません。鳴るだけです。

 

 

 

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完成写真です。まるで起爆装置です。

 

 

 

 

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GPD2856C/GPD2846Aは曲送り・1秒ホールドで音量プラス、曲戻し・1秒ホールドで音量マイナスの操作が出来るので、非常に重宝します、今回は、この操作をオルタネイトトグルスイッチで行うようにしました。

 

 

 

 

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後日、電源の誤操作が多いため、トグルスイッチガードを取り付けました。型番はタカチ電機工業 CK-1Lです。これで完成です。

 

 

 

 

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電源が入っているのか、再生しているのかがケースの外からでも分かるように何か手はないか・・・と考えた所、ケースに穴を開けて内部のLEDインジケータを反射させる方法を思いつきました。こんな基板実装のLEDをどうにかして前面に持ってくるより、ずっと効率的です。

 

 

こちらが実際に動作している様子です。

 

 


使用しているスピーカは点検用スピーカを考える2で作成したものです。

 

 

 

 

電子オルゴールの様な単純なシンセサイザでのピコピコ音楽をチップチューンと呼びますが、筆者が大好きなsugurukaさんの曲を入れてみました。チップチューンは波形が単純なので、通常の音楽より歪を感じにくく、音量を稼ぐことが出来ます。

 

 

音質について、ですが、どんなに丁寧にエンコードした128kbpsのMP3データでも、凄いMP3感で鳴ってくれます。遠くの方でシュワシュワしているあの感じです。
これが、MP3再生部分によるものなのか、アンプ部分によるものなのかは基板に実装されてしまっているので調べる気さえ起きませんが、実売、1ドル以下ですし、まぁ、そんな物でしょう。
ですので、音質を特に気にしない音源を入れると良いかと思います。

 

 

参考までに筆者は、メロディを持たない差支えのない音源、アナウンス、チップチューン(こちらは電子オルゴールのメロディと同じ扱い)、位相テスト音源、ピンクノイズを入れました。これらの音源を1時間ほどの尺でMP3データにしています。ファイル名の順番にソートされるようです。

 

 

こうした簡単な電池駆動のアンプがあると、施工時に鳴らしながらスピーカ取り付けが出来ます。通常、納品するアンプの電源を入れ、つないだまま末端のスピーカケーブルをストリップしたり、スピーカを取り付けたりといった行為は行いませんが、スピーカを取り付けた瞬間に鳴動テストや、その場ですぐに位相チェックが出来たら作業効率が上がるのは自明です。こんな小さなアンプですので、例えショートしても気になりませんし、プロテクトもかかりませんし、だいたい壊れません。
他社との施工時間の差を、こういったツールで付けたいと思います。

 

 

おまけ
問い合わせがあったので、穴あけ寸法と配線名称を載せておきます。

 

 

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SBH-341-5A穴あけ寸法。トグルスイッチはΦ6mm加工が通常ですが、ケースの中に収めるためにΦ8mmで開けるのがミソです。※トグルスイッチの座がΦ8mmなので、固定は可能です

 

 

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GPD2856C/GPD2846A TF Card MP3 Decoder Board 2W Amplifier Moduleのアサイン