ローインピーダンス・スピーカチェッカを作る | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

非常・業務放送設備施工業では常套手段である、電子オルゴールを使用したローインピーダンス・スピーカチェッカの作成方法です。
工事や点検、イベントの仕込みのチェック等で大変重宝する道具です。

 

小型MP3アンプ基板でスピーカチェッカを作る2(二次生産編)

 

 

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材料です。

 

クリスマスソング3曲入り電子オルゴールキット UM66使用
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-07069/

 

三端子メロディIC It’s A Small World UM66T-68L (5個入)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06992/

 

圧電スピーカー(圧電サウンダ)(13mm)PKM13EPYH4000-A0
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04118/
※動作確認用

 

電池ボックス 単3×2本 リード線・フタ・スイッチ付
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00310/
http://www.marutsu.co.jp/pc/i/226985/

 

ミノムシクリップ中サイズ
VFFビニル平形コード・その他コード
株式会社名取製作所 ペテットT-350(M3タッピング済み)
M3皿ビス、樹脂ワッシャ

 

 

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ローインピーダンス・スピーカチェッカはこの秋月の電子オルゴールキットをケースに収めるだけです(笑)
このキット、これだけ簡単な構成ながら、8Ωスピーカ負荷で0.4Wの出力(記載スペック)が出来ます。電圧は電源がそのまま出ます。
単三電池1本での実測はテスタ負荷時1.5V、8Ω負荷時0.38Vとなりました。
三端子メロディICを差し替える事により音源を変えることが出来ます。
今回はイッツ・ア・スモール・ワールドにします。※写真では伝わらない

 

 

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こちら、単三電池×2本の電池ボックスです。ロットにより形状が一部違うかもしれません。

 

 

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電池ボックスの留め具を外し、単三電池1本仕様に変更しますので写真右側のプラスプレートは外します。

 

 

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電子オルゴールキット付属の圧電サウンダでは大きくて内部に入りませんので、φ13mmの物を使用します。これの鳴動が聴こえるように、ケースに穴を開けます。
※これは動作確認用途ですので省いても構いません。
目印がある方が工作精度が上がるので写真の「+」位置に決めました。

 

 

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配線の穴を6mmほどに拡張します。こちらは適宜に。

 

 

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写真の部分をカットします。

 

 

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φ13mmの圧電サウンダを両面テープで内部に貼り付けます。
電池のマイナススプリングも片側は使用しないので切り飛ばします。代わりにリード線をハンダ付けします。

 

 

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テスト用リード線を通します。

 

 

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先ほど外した電池ボックス内部の留め具を何とかして復旧させます。
適当にハンダゴテを当てて融着しなおしました。

 

 

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株式会社名取製作所 ペテットT-350にM3タップを揉み、左右を切り落とします。
※別にタッピングビスで良いのですが、手持ちがなかったのでこれにしました。(ナベネジでは蓋に干渉する為、皿ビスで行う必要があります)

 

 

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ペテットT-350を写真の位置に貼り付けます。こちらも穴あけ同様、目印を決めます。「-」モールドをピッタリ隠す位置にしました。

 

 

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テスト用リード線と圧電サウンダの線をハンダ付けします。
写真のようにメロディ基板を留める都合上、写真のレイアウトが一番良いと思います。
M3皿ビスはトルクをかけて留めないと電池カバーが干渉します。
0.数mmの調整が必要ですので、固定して蓋を閉めて確認・・・の作業を数回繰り返してください。場合によってはペテットの貼り直しも必要です。

 

 

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先端にミノムシクリップをつければ完成です!

 

 

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スピーカを鳴動させてiPod touchでスペクトログラフを表示させた状態。
これで鳴らす音は倍音成分を含むので、2wayパッシブスピーカでも両ユニットの鳴動確認が行えます。

 

 

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負荷は8Ωとローインピーダンスなのですが、~60Wくらいまでのハイインピーダンス・スピーカの鳴動も可能です。この場合、音量が下がります。
出力に1W程度のトランス(参考型番:橋本電気株式会社 OM-01)を挟むとローインピーダンスと同等の出力が可能です。今回はコストとサイズの都合から見送っています。
ローインピーダンス・スピーカチェッカだけど、ハイインピーダンス・スピーカも鳴るかもね、くらいに考えておいてください。
※このサイズより大きいケースにトランスを内蔵し、ローインピ・ハイインピ出力切り替え式に、電源を単三電池×2本にし出力を上げる何て言うモデルも作ると便利かと思います。

 

この手法が誰かの手助けになれば幸いです。
質問等ありましたら、コメントでよろしくお願いします。