導通ブザーを作る(ハイインピーダンス・スピーカ鳴動チェッカ) | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

格安で、設備業にはなくてはならない導通ブザーを作りました。ご興味ある方は是非最後まで読んでいただけると幸いです。

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材料はスイッチ付電池ボックス 006P×1本 SBH9VAS、UME638-9(20S1090LFLA) DC 9V 回路内蔵型ブザー(400Hz±100)とミノムシクリップで作成します。
普段、販売先のリンクはしませんが、多分コメント欄で聞かれると思いますので、今回だけは特別にリンクします。
※Yahooブログの規約に反するかな、と自分ルールで決めています。

スイッチ付電池ボックス 006P×1本 SBH9VAS
http://www.marutsu.co.jp/shohin_3542/
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-02668/

UME638-9(20S1090LFLA) DC 9V 回路内蔵型ブザー(400Hz±100)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00160/


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完成です。先端のミノムシクリップがショートするとビーっと鳴り続けます。手元スイッチがあるのも良いですね。500円くらいで本体が作れます。

さて、なぜこのブザーは鳴動するのでしょうか?

【PDF】スター精密株式会社
P.26 回路内蔵型ブザー(電子音ブザー)/回路内蔵型ブザーの構造と動作原理の項目
http://www.star-m.jp/service/tr_usermanual/cata_tra_j.pdf

解説をリンクして逃げます(笑)

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駆動コイルと帰還コイルがセットになっているコイルと発振回路部があります。
帰還させて発振させるということは印加されている直流は交流に変化しています。
※このマグネットの先端が発振し、ガワに取り付けられたビニールのフィルムを叩き音を発生させます。

つまり、導通チェッカとして機能をするかたわら、印加間にスピーカを挟めば、スピーカを鳴動させることが可能です。

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ハイインピーダンス・スピーカの鳴動チェック。
インピーダンスが高いと、ブザーそのものは鳴らず、スピーカから10倍ほどの周波数の音が出ます。
写真の場合は4kHzほどの音が鳴っています。※最後に動画を載せてあります。


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ローインピーダンス・スピーカの鳴動チェック。
インピーダンスが低いと、ブザーと共にスピーカから同じ周波数の音が出ます。

帰還させて交流、と言うことですのでわずかなDC成分が残るのではないかな、と心配になりましたが、ローインピーダンスユニットを見る限りコーンが動いていないので極端なDCが掛かっているわけではないようです。ハイインピーダンス・スピーカの場合は絶対にトランスを挟んでいるのでDC成分は無視できます。
※スピーカユニットに1.5V電池で印加して、コーンの動きを見てユニットの極性を調べるというのは常套手段です。
※PA用のスピーカなのに瞬間的にDC 9Vが印加されたぐらいで壊れてしまっては困るのですか(笑)


とここまで書いて・・・実はこれ、起承転結が逆でして、STAR IMB-12-0.5という上記で紹介しているブザーとは違い、間欠鳴動が単体で出来るフリッカーブザーでハイインピーダンス・スピーカを鳴動させるという手法を現在の勤め先で知りました。STAR IMB-12-0.5は現在では手に入らないので、これと同じ事を現存する材料で実現したかったのです。

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STAR IMB-12-0.5

手がかりは実物のみ。現在では回路内蔵で400Hz鳴動するブザーがほとんどなくなりました。元のブザーを分解する訳にもいかず、ここに至るまで本当に多くの時間を費やしました。
※1kHzブザーはラインナップが結構あるのですが、それですとハイインピーダンス・スピーカを鳴動させた時、10kHz以上の発振になり、聞きとり辛く意図した結果になりませんでした。


鳴動が聞けるように動画を作成しました。

とりあえず情報までにと、こちらで公開することにしました。
音響映像設備業だけでなく、PAさんでもあったら役に立つのかもしれないと考えていますので本件、何かご意見いただけましたら幸いです。