サルヒツの酒飲みライフ♪【第251回】
大信州 別囲い純米吟醸 番外品 生
製造年月:2024年1月
生産者:大信州酒造㈱
所在地:長野県松本市
タイプ:純米吟醸 生酒
使用米:長野県産ひとごこち100%
精米歩合:59%
アルコール:16度
杜氏:田中勝巳氏
販売価格:1,700円(税別)
※特約店・季節限定販売品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。今夜の酒は松本の大信州。信州旅行で購入したと言いたい処ですが、地元の高島屋で購入しました。冷蔵庫から覗く“番外品”の文字に勝てずに。以下、テイスティングメモです。(2月19日賞味)
★ ★ ★
大信州との最初の出逢いは東京ステーションホテルに入居する高級焼鳥店・瀬尾にて。火入れの夏酒《夏のさらさら》だった。その(大信州という)大仰なネーミングが俗な感じだが、案に反して普通に旨い。これはいつか寒造りの一番いいやつを頂戴しよう。そんな妄想を抱いて早二年の月日が過ぎた。
ご覧のとおり“番外品”の文字が目立つ。なにがそうなのかといえば、ひとごこちで醸した純米吟醸と純米大吟醸をブレンドした点。なにをまた、ならば最初から精米歩合を調整すればいいものを。なんて野暮なことを言ってはいけない。
おり絡みの搾りたて。愉しみ。
因みに大信州酒造の創業は1948(昭和23)年。実は戦後に県内の酒舗数軒が合併して誕生した。これこそが“大”の文字がつく所以である。合併前の原田屋酒造店の創業1880(明治13)年から数えると140年余り。そんな大信州の味を支えたのが、小谷杜氏の大先達・下原多津栄氏。享年103歳の大往生だった。その造りが今に継承されている。
「なにを偉そうに」
うん。最近知った(笑)。そのへんの観光蔵だと侮っていた。ごめん。
さて肝心のお味。まずは苦味と渋み。ざらりと粒子が舌の表面に触れる。悪くない。滓絡みだがすっきり甘さ控え目、香りも控え目。なのに飲み応え十分。この“スッキリ”が信州の酒らしさ、つまり小谷杜氏の酒造りなのだろうか。ややもすれば米の甘味が支配的な搾りたて。番外品といいつつ、ファンの心を鷲掴みというのも頷けた。
「サルもサルも」 わしづかみわしづかみ♪
この日の酒肴は…牡蠣のガーリックオイル漬けに…
茄子の煮浸し。甘過ぎないように最新の注意を払ったそうだ。
「料理を美味しくする要項は手間を惜しまないことだにゃ」
あと器も大事よ。
「任せた」 それは判らん
任された!
最後におサル得意の塩麹手羽先のグリル。一晩塩麹に漬けこんだものを絶妙な火加減で脂を落とす。それがポイント。三品とも全部手作り。
「もちろん!」
健康のために防腐剤や塩分、カロリーをしっかり管理しよう。酒をやめるのが一番早いのだが。
「そしたら人生愉しくない」
全てバランスだね。
(おわり)
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