サルヒツのグルメ探訪♪【第148回】
瀬尾 丸の内店
℡)03-6273-4458
カテゴリ:焼き鳥懐石
往訪日:2022年7月9日
所在地:東京都千代田区丸の内1-9-1(東京ステーションホテルB1F)
営業時間:17時~23時
■カウンター10席+個室8席
■アクセス:東京駅から徒歩1分
■予算:7,800円~8,500円(税・サービス料別)
■予約:要
■支払い:カード可
《美麗系焼き鳥は器もすばらしい!》
ひつぞうです。今夜は東京プチ旅行の夕食篇。つまり、ただの備忘録です。この日は東京ステーションホテルB1Fに出店している焼き鳥店を予約しました。麻布十番に本店を構える名店です。全ておサルのプロデュース。ありがとうね。
「いいだよ。毎晩忙しそうだったし」
飲んだくれて感想綴っているだけなんだけどね。で、なんて店?
「尾瀬っていう店だよ。焼き鳥の」
なかったよ。そんな名前。
「違った瀬尾だった!」
そうだろうね。焼き鳥と尾瀬は繋がらんなー。
暖簾のデザインは《焼》??なんか高そう。
「コースは《瀬尾》と《特選》だけにゃ」
ま、結婚記念日だし。でどっちにしたの?
「特選!」
うっ!大きく出たね…。
「ぢゃないとヒツ怒るじゃん?」
自分の性格を考えると…なんとなく。
(隣の客が美味そうなものを喰っていて、自分たちにはそれが出てこないと知った時の、その絶望感が半端ないのだ)
手配が遅れて17時からの二時間枠の予約に。
(人気店なので予約はお早めに)
一番乗りで着座!もう腹減って。
最初に自家製糠漬が出てくる。次が前菜三種。まずは小鉢。江戸野菜の芯取菜(しんとりな)のおひたし。アブラナ科の野菜で小松菜に似ている。なので食感も似ていてシャキシャキ。鰹だしが巧くなじんで旨い。
「酒の注文をよろしくお頼む!」
定番以外にも季節酒もあるってよ。
(とパラパラメニューをめくる)
(実はワインのセレクトにも相当店長の熱量が注がれているらしいのだが、酒熱ハンパない僕には“日本酒”の三文字しか見えていない)
お!五橋のFIVEがあるよ!
(感動のあまり思わず声が大きくなってしまった)
「オシャレなラベルだのー。なにゼットって?」
これ「五」なんだよ。でも確かに「Z」にしか見えん。僕が通う酒屋じゃ扱っていないのよね。
「微発泡でコクと旨味も濃いにゃ♪」
でフルーティさも苦味もあって。山口のモダン系、ほんと完成度高いよね!
こればっかり飲み続けるという手もあるのだが…。
大騒ぎしていると次の前菜が。
熊野地鶏 白和え
器は京焼だろうか。幻の地鶏は手前の柚子胡椒で戴くと旨味倍増。
ここから焼きものが入る。
せせり
弾力あって鶏肉の旨味が…。よだれがとまらん。
鶉おろし
箸休めだそうです。
かしわ
安定の淡泊な味をタレが整える。
「もう酒にゃい」
早くね…?
次は石川県は吉田蔵の夏酒、純米・辛口の《蛍川》。酒米は五百万石と山田錦。軽快で瑞々しい。
開栓から少し時間が経っているのだろう。山田錦らしい香りは少し飛んでいるが、トロリとして味はむしろ乗っている感じ。
「ほんとかい!」
いや。まだなんとなくね…そこまで酔っていないし。
つくね
絶妙な焼き加減。ジューシー。濃厚。
薬味は唐辛子、山椒、醤油があるけど素材の味が判らなくなるので使わない派。
「少しつけると風味が増すって、店長が」
権威に勝てない派。
「簡単に寝返るね。相手次第で」
ちょうちん
「おサルにがて」
(おサルはモツ系が大の苦手)
でもここのちょうちんは絶対内蔵っぽくないって。
「ほんと?」
ほんとほんと。
「…」
どうよ。
「ほんとだ。ややレアだけどおいしい」
と言いつつ、卵黄以外は僕の皿に。嫌いなものは絶対食わんサルのプライドをみた。美味いのに。
白もつ
塩と白胡椒の神技的あんばい。生臭さが微塵もない。とここで二杯目も終わったので次を。
松本の銘酒《大信州》の夏酒《夏のさらさら》。酒米はひとごこち。香り豊かでサラリと飲めちゃう。
や~。美味い酒と極上の焼き鳥。最近、家飲みばっかだったもんなあ(泣)と感涙。
季節の一品 厚揚げの炙り
緋襷の備前焼と美しく調和している。食べるのが惜しい。
蒸し物 玉子豆腐
美しい。食べるのは勿体ない。(と言いつつ食べる時はひと口勝負だ)
ふりそで
見た目が蛋白そうだが、食って驚いた。
「コクがすごい!」
“ふりそで”って手羽元近くの極小部位らしい。皮とカシワ肉の旨味両方が味わえる感じかっ?
「“感じかっ”てなんでコッチ見るのち?」
いや。食に関するオーソリティはあなたなので(お墨つきが欲しい)。
焼きとうもろこし
《瀬尾コース》では頻繁に入る野菜系の焼き物も《特選》においてはこの一品のみ。甘いね。
「おサルの好物💛」
確かに猿は好物かもしれない…。(イメージは猿山)
いかだ
これが出てくればおよそ(いずこの店でも)焼き物は終了だ。追加もできるが食べすぎだよね。
「酒追加してくれ」
あとはご飯ものだけど…。
「よい!酒頼んでくれ」
もう季節の酒は頼み切ったので、定番の《寫樂・純米吟醸》にしよう。
しかし、なかなか出てこない。酒屋に買い出しに出たのか。駅構内にははせがわ酒店もあるし。
出てきて…おっ!と思った。これ、今開栓したばっかりじゃん!
いや~!道理で骨格もしっかりしているし、風味もあってボディもあって…と褒めちぎる。スタッフ困惑気味(笑)。開栓仕立てがベストの飲み口かと云えばそうでもない。それは判る。でも、全ての変化を味わえることは間違いない。
最後にご飯もの。以下のなかから一品だけ選べる。
鳥スープかけ飯
そぼろ丼
鶏皮まぶし丼
焼鳥丼
稲庭うどん
梅茶漬け
鳥スープ
酷でしょう。だってどれも喰いたいですよ。普通。
「ご飯(つまり白飯)は別腹だもんね」
「オサルは鳥スープかけご飯にした♪」
奄美大島の鶏飯(けいはん)みたい。
僕は《鶏皮まぶし丼》に。店主がみずから、眼の前で鶏皮とご飯を混ぜ混ぜしてくれる。
鶏皮って痛風持ちには悪魔の食べ物でしょ?でも禁じられると余計に食いたくなるんだよ。
〆のデザートは黒糖ジェラート。ご馳走様でした。
写真を撮っても寛容。酒に酔っても微笑。あーだこーだ勝手に盛り上がっても話を合わせる。高級店なのに、できたサービスに脱帽した(のは酔いが醒めてから)。さすがは名店。などと、大層ご満悦のていで部屋に戻ったのはいいが…サルはまだ飲むという。
「飲む飲む」
寝そうじゃん。ほんとに飲めるの?
実は昼にはせがわ酒店で旨そうな低アルコールの国産ワインを部屋飲み用に買った。おサルはその事を云っていた。飲んでもいいが、今の状態じゃ味なんて判らんし。いろいろ意見するものの、どーしても飲むと言って聞かない。どうしたものか。
「ぜったい飲む」
(つづく)
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