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 恋文

若竹七海

 静かな炎天

 

アンソロジー

 I LOVE YOU 伊坂幸太郎・石田衣良他

 行きたくない 加藤シゲアキ・住野よる他

 Story Seller 伊坂幸太郎・本田孝好他

 Story Seller Vol.2 伊坂幸太郎・ 沢木耕太郎他

 ベストエッセイ2020

J・K.・ローリング

 ハリー・ポッターシリーズ

2015年3月25日発行 株式会社 幻冬舎

321ページ 雑誌掲載作品を加筆・修正

★★★*☆ 3.8点:個人的な感想

 

画像は文庫版ですが、読んだのは単行本です。

 

【あらすじ】

家族と幸せな日々を送っていた男に、ある日手紙が届く。

それは、過去にかわした、とんでもない約束だった。

手紙を送ったのは誰なのか、

今の生活を守ることができるのか。

 

【感想】

薬丸岳氏の作品は、何作も読んでいます。

どれも、重いテーマで考えさせられる話で、

「読書は娯楽」と思っている私には、

本当は重い内容だったりします。

 

けれど、彼の作品は、

人間に対する愛情や、人を信じているという気持ちや、

そういうものを感じてしまうので、なぜだか惹かれます。

 

この作品も、よく練りこまれた物語でした。

途中、なぜそこまで主人公に復讐させようと強要するのか、

自分でできるじゃないかと、不思議に思ったのですが、

そういった謎も、納得しました。

 

この先ネタバレ

 

ひとつだけ、過去犯罪を繰り返していた頃の主人公が、

ある犯行途中で急に人助け、というのは、

すごく違和感がありました。

 

私は、やっぱり犯罪を繰り返し犯している人間に、

良心が芽生えるとか、そういうのはキレイごとにしか、思えません。

 

想像ですが、

薬丸氏は、やっぱり人間の良心を信じているのでしょうね。

もしくは、そうあってほしいと願っているのでしょうか。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

平成30年6月27日発行 株式会社KADOKAWA 291ページ

2015年6月刊行の単行本に1編加えられた

★★★★☆ 4点:個人的な感想

 

 

【内容】

染色

Undress

恋愛小説(仮)

イガヌの雨

インターセプト

おれさまのいうとおり:加えられた短編

にべもなく、よるべもなく

あとがき:本人によるあとがき

 

【感想】

単行本を読んでいるので、再読の話もあります。

あとがきを含めの感想です。

 

「染色」は、少しいびつな男女の出会いから別れまでを静かに描くという狙いで、描写にこだわった、のだそうです。

身もフタもない言い方をすれば、

少し変わった少女の芸術的センスに、強くひかれたけれど、

一緒に進んでいくことのできなかった、浮気男の話です(笑)。

ただ、そこには迷いやいらだち、諦めなどの感情が織り込まれているように感じました。

 

「Undress」サラリーマンをテーマにという依頼で書かれたそうです。

皮肉なエンタメ作で、ドラマっぽいです。

ちょっと文章に触れます。

”脱サラ”という言葉について、サラリーマンを離れる・辞める・諦めるではなく脱ぐのだとし、自分にとって社会からの脱落になってしまったとつなげているあたり、

この作家さんの、言葉について深く考えられている姿勢が見えて、とても好きです。

 

「イガヌの雨」は、食をテーマの依頼だったそうです。

「おれさまのいうとおり」は、ドラマ「時をかける少女」出演の流れで書かれたそうです。

どちらもブラックファンタジーです。

 

「にべもなく、よるべもなく」は、他者をどう受け入れるかという姿勢を、自分なりに見つめアプローチした作品だそうです。

親友に秘密を告白され、それを受け入れられない苦しみを、丁寧に描かれていました。

 

「あとがき」作品に対するご自分の解説と思いが書かれていました。

それを読むと、それぞれの作品が、より味わい深くなりました。

そして、最後にあったメッセージも、とてもうれしく感じました。

「(本作によって、読者の方々の)・・・・・頼りない夜に、ひとつの光をともせますように。」

 

彼の活動、アイドルとしてだったり俳優としてだったり、それぞれのファンの方への思いがあるのでしょうね。

私は、作家加藤シゲアキ氏の活動を、とても楽しみにしています。

そんな作家活動を楽しみにしている読者へ、また作品を届けてほしいです。

待っています。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

原作:井龍一 作画:伊藤翔太

講談社 週刊ヤングマガジン他

2020年9月完結 全97話 コミックス11巻

 

 

【あらすじ】

大学生の浦島エイジは、

連続殺人事件の犯人を父に持つが、

それでも明るく、楽しもうと生活していた。

 

ある日、自分の記憶のない時間があるのに気づく。

知らないうちに可愛い彼女が出来ていたが、

部屋には大金や折れたバットがあったり、

記憶のない自分は、やばいヤツのようだ。

 

そんな中、父親の事件を模倣したような殺人事件が起きる。

警察には被害者と付き合っていたようだと聞かされ、

ポケットの中からは、被害者のものが見つかる。

 

【感想】

実はずっと以前に1話を試し読みしたことがあるのですが、

軽くおちゃらけた主人公のノリとか、

青年誌なので、私には合わないんだろうなと、スルーしてました。

あと、タイトルから感じる雰囲気も、好きになれなくて。

 

けれど、ミステリーサスペンスという紹介を見かけたので、

読んでみました。

 

途中までは、本当に面白く、夢中になって読みました。

かなりグロいシーンもあるのですが、

よく練られた話で、先が気になって、

また前に戻ったり、時系列をメモったりしながら、楽しみました。

ちょうど半分くらいまでは。

 

その後、ちょっと読むペースが落ちました。

その理由を考えてみると・・・

 

このあとネタバレ

 

主人公が交代したことが原因かなと思います。

視点が変わって物語が進んでいきますが、

やっぱり初めの主人公が、

話が進むと、とてもいいヤツなのがわかってきて、

彼はどうなったか気になって、寂しい気持ちでした。

このあとは本当にネタバレですが、

 

 

途中で興ざめしてしまった理由は、

お父さんの事件に、警察官が関わっていたことです。

警官が殺人犯で、罪をなすりつけて、もみ消したら、

そりゃあ真相が公になることなんて、難しいよね。

 

バカみたいだ。

 

私は、警察内部に犯人がいる、協力者がいる、というトリックが大嫌いです。

 

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

 

 

 

 

1984年5月15日発行 株式会社 新潮社

211ページ 短編5編

★★★*☆ 3.5点:個人的な感想

 

画像は文庫版ですが、読んだのは単行本です。

 

【あらすじ】

恋文:夫の余命わずかな元恋人と、妻と夫と、3人の物語

紅き唇:妻を亡くした男と恋人と、義母の物語

十三年目の子守唄:未亡人の母と再婚相手と、34の男と弟の物語

ピエロ:優しく、いつも妻を優先する夫に物足りなさを感じる愚かな妻の物語

私の叔父さん:亡き母と愛し合っていたおじと、親戚の女の物語

 

【感想】

少し疲れてて、キレイな文章が読みたくなって手に取りました。

再読です。

「恋文」以外、すっかり忘れていましたニコニコ汗

 

どれも、男性のセンチメンタルな物語だと感じました。

文章はきれいで、読みやすいです。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

2010年3月20日発行 株式会社 冬幻舎

書き下ろし 475ページ

★★*☆☆2.8点:個人的な感想

 

画像は文庫版ですが、読んだのは単行本です。

 

【あらすじ】

住民審査も行われる、セレブしか住めない街。

そんな街で事件が起き、

住民たちの疑心暗鬼や不満や不安が暴走する。

 

【感想】

作者はセレブに嫌悪感でもあるのでしょうか。

それとも、超セレブ達の多くは、

感覚がちょっと特殊なんでしょうか。

 

自分勝手でワガママで、被害妄想に狂言・・・ひどいです。

お金持ちで地位があるというだけで、人を見下して無茶を言う。

登場する住民たちは、ホント、どうかしている人ばかりです。

 

その、どうかしている行動が延々続き、長いです。

楽しくもない話が、とにかく、長い。

 

最後、胸がすっとするようなオチも用意されてはいるのですが、

私には、スッキリするというよりも、悪趣味に感じました。

 

読後、疲れました。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

2021年3月2日発行 株式会社KADOKAWA 

299ページ 書き下ろし

★★★*☆3.5点:個人的な感想

 

 

【あらすじ】

成長著しい競争率の高いIT企業の新卒採用試験。

最終選考に残った6人の大学生は、

全員の採用もあり得るという1か月後の課題のため、

交流を深めていた。

ところが直前に課題が変更された。

「6人の中から1人だけ内定者を決める」というものだった。

 

内定者1人を決める6人の前に、

学生たちの過去の罪が書かれた封筒が。

 

【感想】

今年刊行された、売れている本ですね。

本屋さんで平積みになっていたりしました。

 

とても読みやすかったです。

就活中の大学生たちの物語なので、

経験者も多いし、経験してなくても想像しやすいので、

入りやすいし、多くの人に読んでもらえたらいいと思いました。

そうして、ミステリーファンが増えてくれたら、

とてもうれしいなぁと思います。ニコニコ

 

私は、結構ミステリーを読んでいるので、

正直、少し物足りなくはありました。

 

まず、犯人の動機が、あまりにもバカバカしいんです。

 

ここからネタバレ

 

就活中という理由みたいなこと、言ってましたけど。

 

そして、1人だけ過去の罪を明らかにされないで終わる、というのは、

メンバーが納得しないように思うんですよね。

 

あとは、クズな一面を持つ彼らたちが

実はいい人、という話が、

何だか取ってつけたような白々しさも感じました。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

平成20年8月1日発行 2005年11月書き下ろし刊行の文庫

株式会社 新潮社 462ページ

感想★★☆☆☆ 2点:個人的な感想

 

 

【あらすじ】

小学4年生の主人公は、夏休み前の終業式の日、

欠席している旧友の家にプリントを届けに行った。

そこで見かけたのは、友人の亡くなっている姿。

ところが、それを知らせに行っている間に、彼の遺体が消えていた。

 

【感想】

とにかく、気持ち悪い物語でした。

序盤、3歳の妹があまりに年齢に合わない会話をするのに

違和感を感じ、

それから起きる出来事も、登場人物の行動も気持ち悪く感じました。

 

物語の変化に期待しながら、読み続けましたが、

そうならず、

途中からは、ただただ早く読み終えたい気持ちしかありませんでした。

 

私は本を探すとき、

「おもしろいミステリー」「作家別オススメ」など、

ネットや本・新聞などを参考にしています。

この作品は、作者の代表作らしいのですが、

かなりマニアックだったり、

変わったものを読みたい方が、楽しめる物語な気がします。

 

私にはちょっと無理でした。

道尾秀介氏の本は、たぶん4~5冊読んでいるのですが、

もう懲りちゃったな、と思うほどでした。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

令和元年6月25日発行 株式会社KADOKAWA

249ページ 短編6編 書き下ろし

 

 

【あらすじ】

『行きたくない』をテーマに、

そんな所在なさにそっと寄り添う、

一瞬のきらめきを切り取った短編集。

若手作家のラインナップです。

 

「ポケット」 加藤シゲアキ

 男子高校生のある日常を切り取った、小さな出会い。

 

「あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ」 阿川せんり

 高校教師が、ある女子生徒の苦手な話に対するグチ。

 

「ピンポンツリースポンジ」 渡辺優

 お手伝い用ロボットを個人が持つ世の中。

 人とロボットの関係は。

 

「シャイセ」 小嶋陽太郎

 恋人に去られたかもしれない女性と、

 時々見かける女性の触れ合い。

 

「終末のアクアリウム」 奥田亜希子

 既婚女性の無気力な生活。

 

「コンピレーション」 住野よる

 毎夜知らない「友達」が訪ねてくる生活を繰り返す女性。

 

【感想】

「ポケット」 加藤シゲアキ

 加藤シゲアキ氏の文章が好きです。

 物語は、青春小説のほんの1部分ですが、

 言葉の選び方や表現が、とてもいいです。

 素晴らしい。

 

「あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ」 阿川せんり

 [本好きのあなたに問いたい。読み終わった後、

 壁にたたきつけたくなる本と出合わないでしょうか?]

 と書いてありましたが、

 はい。まさにこの物語の感想です。

 ハッキリ言って、読んでて苦痛なくらいつまらなかったです。

 

「ピンポンツリースポンジ」 渡辺優

 ロボットがかわいく思えるようなお話でしたが、

 ただそれだけでした。

 

「シャイセ」 小嶋陽太郎

 少し心が疲れている女性ふたりの出会いが、

 なんだかステキで、心が少し温かくなるようでした。

 

「終末のアクアリウム」 奥田亜希子

 自分の幸せに気づけない、トンデモ女のわがまま話。

 人はそれぞれ、自分なりの悩みや苦しみはあると思うけど、

 それでも、不快に感じました。

 

「コンピレーション」 住野よる

 設定も意味も、よくわからない、つまらないお話でした。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ

1997年10月0日 株式会社文藝春秋

317ページ 7編の短編集1996~1997年雑誌掲載

★★★*☆ 3.5点:個人的な感想

 

画像は文庫ですが、読んだのは単行本です。

 

【あらすじ】

「月のしずく」

  工場で働く43歳独身男と偶然出会った女とのふれあい

「聖夜の肖像」

  幸せな結婚生活を送っている女の、忘れられない男

「銀色の雨」

 勤労高校生と、出会ったやくざの男との交流

「琉璃想」

 結婚を決めた愛人を送り出す男の気持ち

「花や今宵」

 恋人と別れたばかりの女と男がで出会ったある夜

「ふくちゃんのジャック・ナイフ」

 幼い頃、実家で働いていた男の思い出

「ピエタ」

 子供の頃、自分を捨てた母親に会いに行く女の思い

 

【感想】

私の読む本は、ほとんどがミステリーです。

ですが、時々「物語」に触れたくなります。

浅田次郎氏の小説は、私の印象ですが、

人間が泥臭くて悲しくて、一生懸命生きていて、

とても惹かれます。

 

この短編集の中の物語は、

正直、特別おもしろいとか感動した、という感想はないのですが、

人が愛おしく感じました。

 

表題の「月のしずく」が特に印象に残りました。

主人公の男の、不器用さや優しさが、

何とも言えず心に沁みて、

人が皆それぞれ、幸せに暮らせる世の中を

願わずにはいられなくなりました。

 

そんなことを思えるくらい、心が洗われる気がします。

 

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ