令和元年6月25日発行 株式会社KADOKAWA
249ページ 短編6編 書き下ろし
【あらすじ】
『行きたくない』をテーマに、
そんな所在なさにそっと寄り添う、
一瞬のきらめきを切り取った短編集。
若手作家のラインナップです。
「ポケット」 加藤シゲアキ
男子高校生のある日常を切り取った、小さな出会い。
「あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ」 阿川せんり
高校教師が、ある女子生徒の苦手な話に対するグチ。
「ピンポンツリースポンジ」 渡辺優
お手伝い用ロボットを個人が持つ世の中。
人とロボットの関係は。
「シャイセ」 小嶋陽太郎
恋人に去られたかもしれない女性と、
時々見かける女性の触れ合い。
「終末のアクアリウム」 奥田亜希子
既婚女性の無気力な生活。
「コンピレーション」 住野よる
毎夜知らない「友達」が訪ねてくる生活を繰り返す女性。
【感想】
「ポケット」 加藤シゲアキ
加藤シゲアキ氏の文章が好きです。
物語は、青春小説のほんの1部分ですが、
言葉の選び方や表現が、とてもいいです。
素晴らしい。
「あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ」 阿川せんり
[本好きのあなたに問いたい。読み終わった後、
壁にたたきつけたくなる本と出合わないでしょうか?]
と書いてありましたが、
はい。まさにこの物語の感想です。
ハッキリ言って、読んでて苦痛なくらいつまらなかったです。
「ピンポンツリースポンジ」 渡辺優
ロボットがかわいく思えるようなお話でしたが、
ただそれだけでした。
「シャイセ」 小嶋陽太郎
少し心が疲れている女性ふたりの出会いが、
なんだかステキで、心が少し温かくなるようでした。
「終末のアクアリウム」 奥田亜希子
自分の幸せに気づけない、トンデモ女のわがまま話。
人はそれぞれ、自分なりの悩みや苦しみはあると思うけど、
それでも、不快に感じました。
「コンピレーション」 住野よる
設定も意味も、よくわからない、つまらないお話でした。