3/23~3/31に米国ミシガン州に、日本料理の講義と実習をグランドラピッズコミュニティカレッジ(GRCC)で、日本と食文化の哲学についてミシガン州立大学で講義をしてきた話。
まずはこの事業に際して声掛けいただき、現地滞在にもいろいろとお世話になった滋賀県庁の松原氏に感謝申し上げます。並びに、グランドラピッズ近江八幡姉妹都市委員会の皆さんとアネッタさん、マユミさんにも。単身事業を様々にサポートしてくださり、事業と現地滞在をスムースで居心地の良いものにしていただいた。日本には「おもてなし」という接待の概念があるが、グランドラピッズの皆さんからもらったものは日本のおもてなし文化とは全く違う「親切」だったと思う次第。
(グランドラピッズ最終日)
(マイヤーガーデンにて)
結論から言う。
ミシガン州グランドラピッズは良いところである!
最初の連絡があったのは、昨年の6月の事。
滋賀県庁職員の松原さんから。
彼と最初に出会ったときは県知事秘書課、そしてその次は食のブランド推進課だった。
そして今回の連絡にはとても驚いた。今、滋賀県の姉妹都市となっている米国ミシガン州に駐在員として派遣されているとの事。
そんな彼からの連絡は、「ミシガン州のグランドラピッズで日本料理の講習をして欲しいというリクエストがあります」という内容で、「マジで?」という感じだったのを覚えている。
とは言え、せっかく日本と食文化を伝える機会をもらったのだから、やらない選択肢はない。という事で行ってきた。
これはその記録である。
滋賀県の姉妹都市
世界にあるさまざまな姉妹都市プログラム。
滋賀県は県全体として米国、ブラジル、そして中国に姉妹都市がある。
中でも米国ミシガン州は1968年以来、60年以上の友好姉妹都市としての交流と歴史があり、滋賀県一番最初の姉妹都市提携である。
琵琶湖には「ミシガン」という名前の遊覧船が今も周航しており、滋賀県で生まれ育ったものにとってミシガンとは馴染みのある名である。
彦根の琵琶湖畔には「ミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)」という、15校のミシガン州立大学が合同する施設があり、常時ミシガン州からの留学生を数十人ほど受け入れている。逆に滋賀県民側にも門戸はひらかれていて、かれら留学生や州立大学との接点、英語教育プログラムなどが複合的に提供されている。というのも、今回のご縁で初めて知ったところ。
こうしたことから、滋賀県は常駐の駐在員をミシガン州においていて、滋賀県職員が交代でそれにあたっている。県職員駐在員を常駐させているのは47都道府県では滋賀県だけとの事。松原さんから聞いて初めて知ったw
近江八幡の姉妹都市
近江八幡にとっても一番最初に姉妹都市提携をしたのが、ミシガン州の都市である「グランドラピッズ」だった。グランドラピッズという地名は米国にいくつも存在するが、近江八幡の姉妹都市であるグランドラピッズはミシガン州第二の人口の市。
フォード大統領の出身地であり、アムウェイ本社、大手スーパーのマイヤーの根拠地でもある。
県全体の姉妹都市提携からおくれる事18年、1986年に近江八幡×グランドラピッズで姉妹都市提携が結ばれ、これは両市ともに一番最初の姉妹都市提携である。
この他にも近江八幡にはヴォーリズの生誕地や、安土町合併からの引継ぎ姉妹都市であるイタリア・マントヴァもある。
2019年、第一回近江八幡マントヴァ音楽祭、次いで市長とともにマントヴァ訪問団でイタリアに渡ったのはもう5年前。
米国へ~
さて、グランドラピッズは姉妹都市提携も長い事から、色々な交流が行われてきたようだが、私には実のところまったくなじみが無かった。
いつかは米国に行くこともあると思っていながら、お仕事になるとは思ってはいなかったが。
渡米が迫る年明けそうそう、GRCCとミシガン州立大での講義資料や、料理実習内容の検討、レシピの作成、器の確認などさまざまな作り込みをすすめ、州立大での講義資料の翻訳者さんへの最終提供は結構ギリギリになってしまった。申し訳ない。
とはいえ、出発前にできることはすべて終えて、事前準備はOK。
あとはカラダ一つ飛行機に乗せてやるだけ。
グランドラピッズへは日本からのアクセスは良いほうだろう。
伊丹⇒羽田⇒デトロイト、そこから車でグランドラピッズまで2時間半。2時間半の距離感なら、関空と近江八幡の距離位と言える。
東京からだと、羽田⇒デトロイト⇒グランドラピッズという乗り継ぎ1回でグランラピッズのフォード国際空港へ行くことができる。
さて今回はここまでにして、次回からグランドラピッズの様子と料理たちを記していきたいと思う。