映画「ダイハード4」のテロリストが「人工知能」だったら |   「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない!

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突きつめれば「命どぅ宝」!
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徳冨蘆花「謀叛論」を再発見してたら、
「ソクラテスの弁明」が、なぜ好きなのか、最近になって納得し始めた今日この頃です。

【取材報告】
福島県大熊町『一人ひとりの命の尊厳』
-約10年9カ月を経て見つかった娘の遺骨
_Voice of People_Vol.12/安田菜津紀・佐藤慧


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
世界的システム障害、航空便や医療など影響多岐に 脆弱性が露呈

https://jp.reuters.com/world/us/YMDJ33K4NJISZEBBVHZHBQ52CY-2024-07-19/
[19日 ロイター]
世界各国で19日に発生した大規模なシステム障害は航空や医療、物流、金融など影響が多岐に広がり、相互接続されたネットワークの脆弱性が浮き彫りとなった
障害は現在までに解消され、各サービスが再開しつつあるが、欠航や遅延した航空便、未処理となっている医療など各種予約・注文への対応が残っており、完全復旧にはなお時間を要するとみられる。
システム障害の原因となったのは米サイバーセキュリティー企業クラウドストライク(CRWD.O)のセキュリティーソフト「ファルコンセンサー」で、更新によってマイクロソフト(MSFT.O)の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の機能が停止し、画面が青くなるトラブルが相次いだ

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「消えたプッチンプリン」他人事でない 専門家が警鐘 システム更新「2025年の崖」
2024.05.13(月) 12:12配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/8da3f9f517275cb3b412fe34d2e9c2acbdf0a767

 …システム障害によるプッチンプリンの出荷停止が、企業の業績に大きな影響を与えました。
(中略)

■江崎グリコ“経営に打撃”業績予想を下方修正
 こうした事態の要因は先月、基幹システムを更新した直後に発生したシステム障害です。…

神戸大学大学院 森井昌克名誉教授
「大量に発送したりとか、いろんなものを作ったり、配送先もいろいろありますから。今は完全にコンピューターに頼っているが、それが動かないと、それに代わって人がやろうという話になると、さらに失敗をしていくという可能性が高くて。システムの復旧を待つという状況になってしまう

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【関連記事】
〇〈生-政治〉と《悪循環》
〇【10】自己憎悪社会 ~《現代化された貧困(根源的独占)》と「社会的ネットワークの根」~
〇【12】〈序〉K・ポランニー「政治と経済は本質的に宗教的/人格に関するテーマ
〇【12】自己憎悪社会 
〇【27】④ 史的な資本主義システムは《ダイナミックに変身し、生まれ変わる》という見方
〇【16-3】ヴァンダナ・シヴァ《開発と経済成長、資本主義の勃興と、その技術的構造の隠れた歴史
〇【16-4】資本に徴発される《近代技術の二極化/ダブル・スタンダード》
〇【16-5】産業化開発モデルvs糸車 ~依存破壊経済か?自立の経済か?~【資本とテクノロジー
〇【19-⑤】《技術》としての"緑の革命"~技術は「中立的」か?~【監視-AI-メガFTA-資本】
〇【19-⑥a】"緑の革命"という《技術》は「誰のためのもの」か?【監視-AI-メガFTA-資本
〇【3】自己憎悪社会
〇【7-③】《経済成長/GDP》と《自然環境破壊》と《グローバル化&自由貿易》と
〇【4】メガFTAと特許とプラットフォーム戦争《監視社会化ー=人工知能=メガFTA=資本
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モーハンダース・カラムチャンド・ガーンディー

この現実の世界で、わたしたちが生きるとき、
暮らしの中には、どうしようもなく暴力が存在する

だからといって、わたしたちは
自分自身と社会の中に潜むこの野蛮な力を認めるわけにはいかない。
どのように生きれば、暴力を限りなく、なくしていけるのか
わたしたちは、その道を探し続けなくてはならない。”
(「ハリジャン」1934年9月28日 『ガンディー 魂の言葉』)
 


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モーハンダース・カラムチャンド・ガーンディー

近代における戦争は、
人類をいまだかつてないほど野蛮な道に進ませている。
かつての戦争では、兵士と兵士とが戦った。
しかしいまや、兵士と民間人の区別はない。
誰もが、そしてすべてのものが、

近代兵器の恐怖にさらされ、否応なく戦いの渦に巻き込まれる。
この戦争に勝利するのは、

相手よりも冷酷に、相手よりも執拗に、無差別な殺人を繰り返した者である。
この非人間的行為を、人類の究極の暴力と呼ぶ
。”
(「ハリジャン」1940年7月6日 『ガンディー 魂の言葉』)

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モーハンダース・カラムチャンド・ガーンディー

“多くの人が、原子爆弾という強大な暴力の前で、
非暴力は無力ではないかと問う。
わたしは答える。
いや、非暴力は、原爆でも破壊できない唯一のものだと。
原爆がヒロシマの街を消したと聞いたとき、
わたしは ひるむどころか、その思いを強くした。
いまこそ、世界が非暴力の道に進まなくては、人類は破滅の道をたどるだろう。
無垢の市民を大量虐殺するために原爆を使うことなど、
科学の最も悪魔的な使い方
なのだから。”
(「ハリジャン」1946年9月29日『ガンディー 魂の言葉』)

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〔ヴィクトール・E・〕フランクル
“当時わたしは次のように言いました。わたしの使命は、ウィーンの医師たちが強制収容所でどのように苦しみ死んでいったのかを、あなたがたに証しすることです。真の医師について証しすることです——彼らは医師として生き、そして死んでいきました。…彼らの最期の言葉に憎しみの言葉はありませんでした——ただ憧れの言葉と赦しの言葉だけが彼らの唇のうえにこぼれました。なぜなら、彼らが憎んだもの、そしてわたしたちが憎んだものは、けっして人間ではないからです。人間を赦すことができなければなりません。彼らが憎んだものはただシステムだけでした——システムが或るものに罪責を負わせ、他の者に死をもたらしました。”
ヴィクトール・フランクル、ピンハス・ラピーデ【著】
/柴田豊彦、広岡義之【訳】
『人生の意味と神』(新教出版社、2014年、55-56頁)

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魂のないシステムを、暴力的手段によって改革することなどできない。
ましてや、わたしたちまでもが魂をなくしてしまったら、元も子もない。
そうではない。わたしたちが犠牲なることなく、、システムを変えるただひとつの方法は、悪魔が張り巡らせた蜘蛛の巣の罠一つひとつに対し、力強く「ノー」と声をあげること
である。”
(「ヤング・インディア」1927年3月17日 『ガンディー魂の言葉』)

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10】自己憎悪社会 ~《現代化された貧困(根源的独占)》と「社会的ネットワークの根」~で触れたことですが、このブログ自体も、コンピュータとインターネットとOS抜きに成立しないのですが、コンピュータ抜きにして、日常生活を営むことはできなくなっています

記憶喪失になった病院
ーサイバー攻撃に直面した48時間ー

【特集】サイバー攻撃と戦った公立病院の2か月間
『電子カルテが暗号化』
過去の検査結果も病歴もわからず
...手書き対応にも苦労(2021年1月)


そこに、で今度は、〈AI〉が急速に日常に入ってこようとしています。

経済分野では、投資家や企業家は先行者利益を狙い、他方、軍事分野では、大国が、後先考えずにAI兵器や自律型致死兵器の開発と戦場への投入を進めています。

戦争の主役はAIに?日本も踏み出す新しい戦場
【半田滋の眼 NO.104】20240625

防衛ジャーナリストの半田滋氏が、《安全保障のジレンマ》のような悪循環を描きつつも、各国のAI兵器や自律型致死兵器システム(LAWS)の開発を進めているが、AIが、その研ぎ澄まされた破壊性を、人類のほうに向け始めたら、まるで映画『ターミネーター』の悪夢の実現ではないか?とコメントしています。

【日米首脳会談】自衛隊は米軍の指揮下に入るのか
:布施祐仁:のりこえねっとニュース解説:20240415

兵器性能の発達により、人間による判断力と調整力と時間とが追いつかなくなりつつあるが故に、タイトな時間を補うために、一元的なコンピュータ・ネットワークによる指揮系統システムに基づき、戦い方が組み立てられるようになるので、人間が主体的に決定する余地すらなくなりつつある状況にある、とジャーナリストの布施祐仁氏が、状況を紹介しています。

キラーロボットがもたらす未来とは?


(☝1983年に、コンピュータのミスが引き金になって、もうすこしで核戦争に発展してもおかしくなかった事実を紹介している。)
The ideas behind 'Slaughterbots - if human: kill()' | A deep dive interview

(☝画面下部の自動翻訳の字幕をご利用下さい)

AIロボット、「人間に反抗する?」と聞かれ……
 国連のAI会合開催

内田聖子 デジタル・デモクラシー【著者に訊く!】



原発事故が起きてしまった後の、
2024年現在の日本に生きる私たちは、
「核の軍事利用は許されないが、
核の平和利用ならOK」
と言えるでしょうか。

戦後の日本に原発を導入させるにあたり、
核の軍事利用はNGでも、
核の平和利用はOK

という世論が作られた過去があります。

西谷文和 路上のラジオ 第138回
「原発の危機!大特集~ふたりの専門家に訊く!~」

【原発耕論 第6回】
原発は火山噴火に耐えられるのか

西谷文和 路上のラジオ 第165回
「能登半島地震で、志賀原発はどうなった?ふたりの専門家に聞く」

【原発耕論 No22】
能登半島地震の警告!
珠洲原発を止めたのは住民
 忘れるな3.11福島 20240125

【原発耕論 No19】
福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる未来を!
(311子ども甲状腺がん裁判) 20220303

【原発耕論 No18】
避難者たちの現在 20211014

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<ふくしま作業員日誌・53歳男性>猛暑の中でも防護服…今夏はヤバい 福島第1原発
(2024年7月26日 東京新聞)
<ふくしま作業員日誌・53歳男性>厳しい暑さ「体重ぐっと落ちた」 福島第1原発
(2023年8月4日 東京新聞)
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〇〈原発事故避難者を大阪市営住宅から追い出さず命と人権を守るために公正な判決を求めます。〉(Change.org署名)
〇〈むつ核燃料中間貯蔵の安全協定締結をやめ計画を白紙に戻すことを求めます
(Change.org署名)

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ルポ原発めぐり第2弾!
宝の瀬戸内海を守れ!監視と住民排除の電力利権 <伊方原発・上関原発予定地>

ルポ原発めぐり第一弾!
福井「避難計画は"絵に描いたもち"」<高浜・大飯・美浜> 20240331~0402


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 けれども、AIが“暴走”し始めて「困る」のは、じつは、軍事や兵器分野だけではないのかもしれない、という不安を、ここに書きます。

 ぼくは、他人を困らせて愉しむような愉快犯のような趣味は持っていません。
けれども、誰もが無責任に、このままズルズル、流れに身を任せて良いのか、個人的感覚としては疑問です。

映画ついでに、2007年映画『ダイハード4』のテロリストは、現代都市のインフラ管理制御に不可欠な「コンピュータ・システム」を“人質に取った”ストーリーでした。

映画 ダイ・ハード4.0 予告編


次のは、映画やフィクションではありません。
ハッカーが人を殺す日 ……サイバー攻撃の新たな脅威


 けれども、その犯人/テロリストが、人間ではなく、「AI」だったら、どうなるのでしょうか?

もはや、日常生活に「AI」が不可欠となり、日常の運用と定型ルーティンに、そのテクノロジーが必要不可欠になった時自己増殖的に自己をコピーできる、そのプログラミングが、人間や社会を支える根幹に位置すると同時に、私たちの生存を握るようになったら、どうなるのでしょうか

 世の中のいろいろな事を学んでいく内に、ぼくは個人的に、2011年3月11日の福島原発事故よりもずっと前から、環境問題だけでなく様々な点で、〈自分は、今のような生きづらい社会には、生まれて来たくない〉と思うようになりました。


(ぼくは個人的には、気候変動や地球温暖化と二酸化炭素排出量との関連性について、慎重な意見を持っていますが)
 環境問題などに関して、大人たちに対して怒りを訴えた環境活動家のグレタ・トゥンベリさんが、イスラエルによるパレスティナの人々への民族浄化的なジェノサイドに対して抗議し、連帯を訴えています。
 自分たちに圧し掛かってくる不条理と、パレスチナ等を襲い続けてきた不条理とに、重なるものがあるのかもしれません。

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グレタさんの環境団体、パレスチナ連帯を再表明

https://www.afpbb.com/articles/-/3494792

「気候正義運動は、人と人権を尊重する考えから生まれている」「それはつまり、理由はどうあれ、人が苦しみ、家を追われ、命を奪われたときに声を上げることに他ならない」と続けた。

…「パレスチナ人や被害を受けたすべての民間人に連帯して立ち上がるのは、私たちにとって疑う余地のないことだ」とした上で、「ハマスがイスラエルの民間人を惨殺したからといって、イスラエルが現在行っている戦争犯罪は決して正当化できない」「ジェノサイドは自衛でも、相応の報復でもない」と訴えた。

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私たちが依って立つシステムによって
どこかの、誰かが/何かがいつか犠牲になる》。

トゥンベリさんにとって、
パレスチナで起きている事と、
自分に降りかかっている事とについて、
“他人事とは思えない”のかもしれません。

ニューノーマル時代の人類へのメッセージ
(ヴァンダナ・シヴァ氏)
Message for Humanity in the New Normal Age (Dr. Vandana SHIVA)

ヴァンダナ・シヴァさんから生活クラブ組合員へのメッセージ2022年8月

映画『世界が食べられなくなる日』予告編


貧困の終焉?」グローバル経済の収奪構造をえぐるドキュメンタリー


【第2部】トークセッション
:岡真理/前田朗/田中宏/辛淑玉
:のりこえねっと11周年イベント

反レイシズム市民講座
「江戸時代から見た日本型レイシズム」田中優子

【第1部】岡真理「ガザのホロコーストと近代500年の植民地主義」講演:のりこえねっと11周年イベント

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「ホロコースト生存者からのアメリカの大学キャンパスのデモ参加者たちへのメッセージ。

このホロコースト生存者は、ガザでのジェノサイドに反対し、反ユダヤ主義を助長するだけのシオニズムと、ユダヤ人であることを、ひとつものに混ぜ合わせることに反対する。
 あなた方の抗議行動は、非常に粘り強く、大規模で、世界的なものであるため、いま何が起きているのかを否定しようとしている欧米の指導者たちも、やがては直視せざるを得なくなるだろう。
 不正義、ジェノサイド、そしてファシズムに対する歴史的責任がある。
 勇敢で、歴史の正しい側にいてくれて、ありがとう」。
スティーブン・カポス


蟻塚亮二さん
「福島・沖縄・戦争――そのトラウマと向き合う」
Radio Dialogue 163(2024/6/5)

緩慢なジェノサイド
 ウラン採掘の健康被害を先住民族が訴える

(2014.03.14放送)〈デモクラシーナウJP〉

(☝画面下部に字幕のアイコンがあるので、そちらをクリックして下さい)
20210418 UPLAN 小出裕章
「原発の終わらせ方~福島原発事故から10年のいま~」→ノイズ除去

(小出裕章氏「原発の根本問題は差別問題」)

20231031「ガザと沖縄」のりこえねっとニュース特番:司会 辛淑玉

米兵の性犯罪と辺野古ゲート前事故
【うりずん通信】20240719

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枯れ葉剤を浴びた島~「悪魔の島」と呼ばれた沖縄~

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他人にたいする態度と自分自身にたいする態度は、一致矛盾しているどころか、基本的に“連結しているのである。これを愛の問題に重ねあわせてみると、他人への愛と自分自身への愛は二者択一のようなものではないということになる。それどころか、自分自身にたいする愛の態度は、他人を愛することのできる人すべてに見られる。原則として、愛は、「対象」と自分自身とのあいだのつながりという点に関していえば、分割できないものである。(中略)

 …愛とは、本質的に人間的な特質が具体化されたものとしての愛する人を、根本において肯定することである。一人の人間を愛するということは、人間そのものを愛することでもある自分の家族を愛するが、他人には目を向けないといったことを、ウィリアム・ジェイムズは「分業」と呼んだが、これは根本的に愛することができないことのしるしである。人間そのものを愛する というのは、特定の個人を愛することの後からくる抽象的なものだと、しばしば考えられているが、そうではない。
たしかに現実には、特定の個人を愛するときに はじめて人間そのものを愛することになるが、人間そのものを愛することは あくまで特定の人間を愛することの前提なのである。
(エーリッヒ・フロム【著】/鈴木昌【訳】
『【新訳版】愛するということ』
1991年、紀伊国屋書店、94-95頁)

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6/23 琉球解放! 沖縄を戦場にするな

「沖縄を馬鹿にするなよ!」
繰り返された国と沖縄県の法廷闘争、
民意置き去り 苦悩の歴史【報道特集】

(翁長雄志さんが沖縄県知事に当選した夜に、
樹子さんに、次のように語った)

翁長樹子さん
「国は言うことを聞いてくれない」
「たぶん裁判所も味方になってくれない」

じゃあ、どうするか。
たたかう姿を、みんなに見てもらうしかない。
必死になって抗う姿を、
県民と全国民と全世界とに、見てもらうしかない。
「政府に押しつぶされる姿を、みんなに見てもらう。
これしかないな」


私たちは、翁長さんが「信じていた」ような「国民」ではなかったのではないでしょうか。

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翁長雄志さんがた沖縄の首長たちが、
10年以上前に、
オスプレイ配備反対のパレードを銀座でした時に、
(故)翁長さんが最も憤りを覚えたのは、
街頭から罵声を浴びせるウヨ達ではなく、
まるでここで何も起きていないかのように、
そそくさと足を速める歩行人

パレードが行われている事も、罵声も
まるで目にも耳にも入っていないかのように、
カフェでお茶を飲んでいる人びと
だった、
とインタビューで答えています。


いま現在でも、
イスラエルによる
パレスチナでの民族浄化的ジェノサイドに
抗議するために、プラカードをもっていたり、
独りでマイクをもって訴えている人がいても、
訴えている人が
まるでそこに立っていないかのように、
通り過ぎていく人々
がいます。

これは、ジェノサイドの他方で起きている、
何か深刻で非常に恐ろしい危機”ではないでしょうか。

私たちはすでに《死への愛》や《死神》にとりつかれ、‟墓に自分たちの足を突っ込んでいる”のでいるのではないでしょうか。



‟人が全面的な破壊を恐れないのは、
生を愛していないから あるいは 生に無関心だから、
さらには多くの人は死に惹かれているからとさえ考えられる。
…〔核兵器が使用されれば、その後の光景は〕
防衛もない、利益もない、解放もない、栄光もない、“よくて”国の半分が数時間で灰になる。文化の中心地が破壊され、生存者が死者をうらやむような野蛮で非人間的な生活だけが残される。

 これらすべてのことが予想されているにもかかわらず、核戦争への準備は着々と進み、抗議行動がいま以上に広がらないのはなぜなのか。
子や孫をもつ人々が、なぜもっと多くの抗議に立ち上がらないのか。
(中略)
 この仮説は、
人は生を愛し死を恐れる、さらに現代の文化はこれまでのどの文化よりも刺激と楽しさを人々に与えているという、私たちの推測と相反しているように思える。
しかし、だからこそ私たちは こう問いかけなければならない。
いまの楽しさと刺激は、もしかしたら生の喜びや愛とはまったく違うものではないだろうか。”
(エーリッヒ・フロム【著】/渡会圭子【訳】『悪について』
ちくま学芸文庫、2018年、67-68頁)


たとえば、トランプの義理の息子のジャレド・クシュナーは、《均【なら】した》後のガザ地区を、“リゾート観光地にする”気だ、というツイートを目にします。

彼らは、そして私たちも、どれだけ楽しさ刺激を高めても、どれだけ生命テクノロジーを発達させても、生の喜びや生への愛を手にすることはないのではないか、とボクは思っています。
 むしろ、報復や転落を恐れてより殺傷能力の高い兵器を開発し、世界中の人々を支配・コントロールしなければその恐怖心や不安心とで、気が気でいられないライフスタイルを、他の人々を犠牲にしながら続けるのではないか、とさえ穿って、ぼくは見ています。



“        〈100〉
驚くべきことに、
われわれは自分を愛するように隣人を愛する。
自分自身にすることを他人に対して行なうのだ。
われわれは自分自身を憎むとき、他人も憎む。
自分に寛大なとき、他人にも寛大になる。
自分を許すとき、他人も許す。
自分を犠牲にする覚悟があるとき、
他人を犠牲にしがちである。

 世界で生じている問題の根源は
自己愛にではなく、自己嫌悪にある
。”

(エリック・ホッファー【著】/中本義彦【訳】
『魂の錬金術 エリック・ホッファー全アフォリズム集』
2003年、作品社、53頁)


彼らは、自分たちが虐げてきている者による仕返しを恐れて、その報復に対する恐怖心から、兵器を開発し、虐げてきた者たちや「他者」に対して、その兵器を向けているかもしれませんが、しかし彼らは、これまで自分たちがしてきた行為や成り行きやそのシステムの結果、じつは写し鏡に映った、怖ろしい姿をした自分自身に対して、その兵器を向けているのかもしれません(例えば、月刊誌『地平』8月号、大矢英代さんの記事をお読み下さい)

権力の追求と自分の地位を保つために、殺人を重ねる『マクベス』のように、とても狂気じみているように、ぼくには映って見えます。

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パレスチナの美しい伝統文化の品々を日本に提供する、パレスチナ・アマルさんによる或るブログ記事。

ガザのデザイナー、ロザンからのメッセージ」の全訳を紹介する、或るブログ記事。

ロザンさんという一人の母親からのメッセージを受けとる、自分のうちにある「源」は、「非暴力」が訴えかける先と同じ所ではないか、とぼくは思っています。
それは、非暴力抵抗が、
相手が「人間である」からこそ成立する抵抗手段だから、
または
相手が人間であることを前提にしてこそ」成立する抵抗手段だから、
あるいは、
相手が人間であることを信じてこそ」成立する抵抗手段だからだ、と思っているからです。
(「入管でのナイジェリア人“餓死”を「自業自得」と切り捨てる社会でいいのか」)


愛する子供たちをもつ母親でもあるロザンさんは、10月7日から約1ヶ月後に、大金を支払いさえすれば、愛する人を、ガザから脱出させることができる方法の情報に出会い、愛する家族を外に脱出させるべく、昼夜を問わずに仕事を開始します。


寝ることも食べることもなく、5カ月が過ぎた。私は精神患者のように、ただ家族の声を聞きたい、少しでも安心感を得たいと思った。 戦争を目の当たりにしなかったのは幸運だったと言われたが、家族を抱きしめることもできずに失う恐怖に耐えるよりは、家族と一緒にいたかった。 家も車も会社も爆撃され、私たちには命しか残されていないことをニュースで知った。 会社が爆撃されたと聞いたとき、自分たちさえ生きていればどうということはないと思った。
子供たちに会いたくて、最後にもう一度抱きしめたくて、泣きながら食べ物の広告、キャンペーン、割引、休日の挨拶などをデザインした。 子どもたちが恋しくて心が壊れているときに、休日の挨拶をデザインするのは耐え難い気分だった。」



このロザンさんからのメッセージを「あなたに」読んでもらいたくて語りかける事と、「非暴力抵抗の仕方」とは、同じ行為ではないか、とぼくは思っています。


非暴力が便【よすが】とする「源」が、もはや《私たちのうちに無い》場合、
ガンディーの「いまこそ、世界が非暴力の道に進まなくては、人類は破滅の道をたどるだろう」と言った時の、その「非暴力」という手段が《成り立たなくなってしまっているので、私たちは、《すでに破滅の道に向かって進んでいる》と言えるのかもしれません。


 

 

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“「根源的な悪は すべての人々をひとしく無用視するシステムと結びついて現れた と言っていい。そういうシステムを操っている者たちは、他の人々を無用だと思っているだけでなく、自分自身も無用だと思っている全体主義における殺戮者たちがそれ以上に危険なのは、かれらが自分の生死を意に介することなく、自分は生まれても生まれなくてもどうでもよかった と思っているからである。…」”
(ジュリア・クリスティヴァ【著】/青木隆嘉【訳】
『ハンナ・アーレント講義』2015年、論創社、6頁)
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アメリカなどは〈「他者」からの報復を恐れている〉かもしれないが、自分たちが亡ぼされるのは、「他者」によって、ではなく、むしろ「想定外」で「死角」の《自滅破滅・滅亡》なのかもしれません。

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“          〈抵抗の本質と根源〉

 同類たる人間を殺すことへの抵抗は どこからくるのだろう。学習か、本能か、理性か、環境か、遺伝か、文化的な要因か、社会的な要因か。それとも、そのすべてが結びついて生じるのだろうか。

 生の本能(エロス)と死の本能(タナトス)についてのフロイトの学説は、きわめて洞察に富んでいる。フロイトは、人間のなかでは超自我【スーパーエゴ】(良心)とイド(個々の人間のうちに潜む破壊的な動物的衝動の不気味な集まり)がつねに闘っており、その闘いを調停するのがエゴ(自我)だと考えた。
ある才人の言を借りれば、「鍵のかかったくらい地下室で、殺人狂の卑猥なサルと潔癖症のオールドミスが いがみあっており、それを臆病な会計係が仲裁している」ようなものだ。

 戦場では、このイドとエゴとスーパーエゴとタナトスとエロスがひとりひとりの兵士のなかでせめぎ合っている。イドはこん棒のようにタナトスを振りまわし、エゴに向かって殺せとわめきたてている。スーパーエゴは ここでは中立の立場のようだ。ふだんは悪である行為を、権威と社会がいまは善だと言っているからである。にもかかわらず、兵士に殺人を思い止まらせるものがある。それは何だろうか。生の力であるエロスだろうか。これまで考えられてきたよりも、エロスは はるかに強力なのだろうか。

 戦場におけるタナトスの存在と顕在化は 明らかであり、これについては多くのことが語られてきた。

しかし、ほとんどの人間のうちに、タナトスより強力な衝動が存在するとしたらどうだろうか。すべての人間は 分かちがたく相互に依存しあっており、一部を傷つけることは全体を傷つけることだ と理解する力が、個々の人間のうちに本能的に備わっているとしたら。

 ローマ皇帝マルクス・アウレリウスは、のちにローマを滅ぼすことになる蛮族と壮絶な戦いを続けながらも、この力を理解していた。1500年以上も前に彼はこう書いている。「この宇宙を動かすものの繁栄と成功、それどころかその存続さえも、ひとりひとりの人間の存在に依存している。すべてが連鎖をなして切れめなくつながっている。因果の連鎖だろうと、ほかの要素の連鎖だろうと、そのほんの一部でも傷つけることは全体を傷つけることなのである。」

 マルクス・アウレリウスから2000年近くを経て、同じ思想に到達した者がいる。ホームズの記録しているベトナム帰還兵によれば、彼とともに戦った海兵隊員たちは、戦闘のあとにある悟りに達していたという。
「自分たちが殺した若いベトナム人は、個の存続というより 大きな戦争では同志なのだ と感じるようになった。顔のない〈世間〉との戦争では、あの若者たちと自分たちとは生涯通じて仲間なのだと」。
ホームズは、アメリカ兵の精神について時代を超えた鋭い考察を残している。
北ベトナムで歩兵を殺すことで、アメリカの歩兵は自分の一部を殺していたのである」。

 この真理から人が目をそむけるのはそのためかもしれない。殺人への抵抗の大きさを正しく理解することは、人間の人間に対する非人間性のすさまじさを理解することにほかならないのかもしれない。グレン・グレイは第二次世界大戦の体験から罪悪感と苦悩に駆られ、この問題について考え抜いた あらゆる自覚的な兵士の苦悩をこめて こう叫ぶ。
私もまた この種に属しているのだ。私は恥ずかしい。自分自身の行いが、わが祖国の行いが、人類全体の行いが恥ずかしい。人間であることが恥ずかしい」。

 グレイは言う。
良心に反する行為を命じられた兵士が抱く疑問、そこに始まる戦争にたいする感情の論理は、ついにはここまで達するのである」。
このプロセスが続けば、
良心に従って行動することができない、という意識から、自分自身に対する嫌悪感にとどまらず、人類全体に対するこの上なく激しい嫌悪感が生じる場合がある」。

 人間の身内にひそんで、同類である人間を殺すことへの強烈な抵抗を生み出す力、その本質を理解できるときは こないのかもしれない。しかし理解はできなくても感謝することはできる。この力があればこそ、人類はこれまで存続してきたのだ。戦争に勝つことが努めである軍の指揮者は悩むかもしれないが、ひとつの種としては誇りに思ってよいことだろう。

 殺人への抵抗が存在することは疑いをいれない。そしてそれが、本能的、理性的、環境的、遺伝的、文化的、社会的要因の強力な組み合わせの結果として存在することも まちがいない。まぎれもなく存在するその力の確かさが、人類には やはり希望が残っていると信じさせてくれる。”
(デーヴ・グロスマン【著】/安原和見【訳】
『戦争における「人殺し」の心理学』
2004年、ちくま学芸文庫、94-97頁)
―――――――――――

「だから私は沈黙を破った」
パレスチナを占領するイスラエル兵が告白した“非人間的行為”と苦悩…「人を支配することがいかに不可能で、ひどいやり方になってしまうか

〈或る元イスラエル兵士の方のコメント〉
イスラエルのパレスチナ占領の悲劇について、
日本にも何らかの責任があるので、
私は助けを求めている。
占領について知ってもらい、
日本人にも何かできる事はないか考えてほしい。
(22分頃)


〇〈PTSD米兵と「沈黙を破る」イスラエル兵とは何が違うのか(「土井敏邦 Webコラム」日々の雑感 118)
〇〈NHKドキュメンタリー『兵士たちの悪夢』1(「土井敏邦 Webコラム」日々の雑感 115)

 


【高瀬毅のずばり!真相】
イスラエルはなぜ戦争を続けるのか
~元イスラエル軍兵士・ダニー・ネフセタイさんに聞く~


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アジアンドキュメンタリーズ配信
「ガザ 自由への闘い 」予告編 2【日本初公開】
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“愛とは、特定の人間にたいする関心ではない。
愛の一つの「対象」にたいしてではなく、
世界全体にたいして人がどう関わるかを決定する態度
、性格の方向性のことである。
・・・愛は活動であり、魂の力である・・・

 ・・・人の人をほんとうに愛するとは、
すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである。
誰かに「あなたを愛している」と言うことができるなら、
「あなたを通して、すべての人を、世界を、私自身を愛している」と言えるはず
だ。”
(エーリッヒ・フロム【著】/鈴木昌【訳】
『【新訳版】愛するということ』
1991年、紀伊国屋書店、76-77頁)

 

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もしあなたが、〈今年や来年、5年後や10年後に、この世の中に生まれてくる立場だったら〉、この世の中に生まれて来たい、と思うでしょうか?

もしあなたが、これから50年や60年以上、生きていかなければならない立場だったら、今の動きを、容認できるでしょうか?

 私たちには、様々な点で未来に対する様々な責任があると思います。

先ほどの動画で、半田滋氏は、自律型致死兵器システムなどを戦場に投入した軍人と政治家には、責任が問われるべきだ、と指摘していますが、いまのシステムリスクを抱えたまま、AI活用が進められていますが、これからの世代の立場に「自分が立って」考えた時、AIの社会への浸透と波及について、違った見え方がしてくるのではないでしょうか。

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AI界の“ゴッドファーザー” ヒントン博士の警告
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/05/15/31594.html

「AIが私たち人間より賢くなった場合に、人間を支配しようとしてくる可能性があります。

中には、AIに達成すべき目標を与えるのは常に人間側なので、そうしたことは起きないという人もいます。でも私の懸念は、AIが、私たちが意図していない目標を自分で勝手に作ってしまうことなんです。

もし、AIが人間より賢くなり、私たちを支配できるようになったら、それは人類の終わりを意味する可能性があります

核戦争と同じく人類が直面する最大の脅威の1つでしょう。それは避けなければいけません。防げないのかもしれませんが、防げるのだとしたらそうすべきです。

人間の脳はそれぞれ固有で、私の脳の中にある知識を、あなたの脳に書き写すことはできません。でもAIは全く同じ知識を持つコピーを何千も作れます。」

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Ikiru | 1952 | Akira Kurosawa | Modern Trailer

Ikiru (1952) by Akira Kurosawa - Official Trailer

Louis Armstrong - What A Wonderful World
(At The BBC)