「ゲリラ豪雨」と「憂鬱なシーズンの到来」 微妙に異なる登場人物
こんばんは&おはようございます。 昨日、一昨日と東京地方は昼過ぎ又は夕方ぐらいから夜の始め頃にかけてバケツをひっくり返したような雨と雷に見舞われ、通勤や通学帰りの足に影響が出た所もあったようですが、今日(5日)は朝から天気に恵まれ洗濯やお出掛けには絶好の陽気となりました。こんな天気の日に在宅で仕事していると、窓の外の眩しい日差しを見る度にどこかに出掛けたい気分になります。 ジョギングしていると自転車に乗っている人とすれ違う事が多々あります。なんて事はないいつもの光景ですが、そう言えば自転車に乗る時はヘルメットを被るのが努力義務になった事を思い出しました。それから気にして見ているのですが被っている人は・・・。罰則規定がありませんし暑くなる今の時期だと蒸れるのを嫌う人もいるでしょう。お巡りさんが交差点に立っていれば話は別なんでしょうけれど、このルールが浸透するには時間が掛かりそうですね。 さて、関東とその周辺地域で局地的に発生した突然の大雨と雷と降雹。正式な気象用語ではありませんが、フレーズとしてはすっかり定着した「ゲリラ豪雨」。地上は日中25℃前後と気温が上がりましたが、その時の3日と4日の上空5,500m付近の気温の様子を高層天気図で見てみると以下の通りでした。(左)3日21時(標準時+9時間後)高層天気図(500hPa気温図気象庁HPより)(右)4日21時(標準時+9時間後)高層天気図(500hPa気温図気象庁HPより) 高層天気図は毎日9時と21時時点のものが気象庁から発表されますが、21時の500hPa高層天気図(上空約5,500m付近の天気図)を載せてみました。青で囲った所がこの時期の寒気としては強い部類に入る-15℃以下の領域。赤線が日本列島のおおよその位置となります。 ところで、「大気の状態が不安定」と天気予報やニュースでよく耳にしますが簡単に言うと、地上の暖かい空気は軽いので上昇する一方、上空の冷たい空気は重いので下降しようとする状況を指します。両者が対流しぶつかった所で積乱雲が発生するのですが、そのメカニズムまで書くと長くなるのでここでは割愛します。上と下の気温差が大きければ大きいほど絵に描いたような入道雲が発生し、ゴロゴロ(雷)鳴った後にザーザー(雨)となると思って頂ければと思います。 上の天気図に話を戻して、天気の急変が見られた3~4日(実際にはその数日前から寒気の流入はありましたが)、-15℃以下の寒気が近畿~北海道付近の上空に居座る状態が続いていました。これに加え日本海に小さな低気圧も発生してキャストが揃い、舞台「ゲリラ豪雨」が演じられた訳であります。(あまり見たくない演題ですが・・・。) ではこの寒気。今日はどうなったかと言うと9時に発表された高層天気図が以下の通りでした。5日9時(標準時+9時間後)高層天気図(500hPa気温図気象庁HPより) 4日21時に近畿地方まで南下していた-15℃の強い寒気が能登半島~東北南部付近まで北上していました。この後の数値予報図を確認した所、更に北上する予報となっており、今回のような強い寒気の南下は一旦落ち着くものと思われます。 明日(6日)の天気ですが、9時の予想天気図が以下の通りです。6日9時 予想天気図(気象庁HPより) 明日は本州に中心を持つ移動性高気圧に覆われる為、関東地方では今日と同様、晴れる時間帯が多くあるでしょう。強い寒気の流入もなさそうなので天気の急変が起きるとしても山沿い等、限られた場所でのみと思われます。 寒気の南下は当面の間なさそうですが、そうするとそれに押さえつけられていた停滞前線(梅雨前線)が高気圧が東に移動する週末から来週早々には北上するようになります。今日(5日)は空気がカラッとしていましたが明日以降、次第に湿気を帯びた空気に入れ替わります。そして例年に比べて発表が遅れていた関東地方の梅雨入りの発表が来週にはあると思われ、次は「憂鬱なシーズンの到来 ~蝸牛は大喜び~」と言うシナリオが用意されているのであります。今日の一枚 2020年夏頃の記事に載せた写真の再掲になりますが「大気の状態が不安定」の一例を載せておきます。朝からモクモクとした雲が湧き出しお昼ぐらいからゲリラ豪雨になったと記憶しています。 人気ブログランキング → ランキング参加中です。ポチッとクリックして頂けると嬉しいです。