F9の雑記帳 -71ページ目

『秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集』



 遠藤周作『秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集』(河出書房新社)を読み終えました。
 この本に収められた14篇の短編小説はどれも面白かったですが、読み終えて 大学生の頃の自分に「遠藤周作の中間小説も読まないと駄目だぞ」と言ってやりたくなりました。
 そして、個人的には『沈黙』以降に発表された3篇(テレビ局の「初恋の人探し」と言う企画を巡って書かれた「アカシアの花の下」、軽井沢を舞台にした「さすらい人」、「吉永小百合」や「原節子」等の女優が実名で登場する「女優たち」)が印象に残りました。

『表象の庭で』

 あまり書いていませんが、今年もCDを何枚か買いました。


 そして、今日も新たに某CDショップのサイトで注文したCDが届きました。

 碧海祐人『表象の庭で』(VBCD-0116 )。


 全曲身構える事なく、自然に聴けました。
 メロディアスで浮遊感があり、聴いているうちに身体を少し揺らしたくなりました。
 攻撃的な感じでないのが良いのかもしれません。

 あと、歌詞も良かったです。



 かなり偉そうな言い方ですが、歌なしで歌詞を読むのも一興かと思います。

 自分が好きな曲です。
  ↓

 


「フェミニストのままじゃいられない」



 鴻池留衣「フェミニストのままじゃいられない」(『文學界』2021年12月号所収)を読みました。
 以前から僕は鴻池留衣の小説のファンなので、冷静な判断ができていないのかもしれないのですが、演劇作品『貴子とマサキの恋物語』の配役オーディションで登場人物の一人と言い張ったり、上演中にヒロイン(である米良チサト)にアドリブで演技したりする(登場人物の一人である)夛田のキャラクターが強烈で、個人的に読み終えた後彼一人に振り回されたなと感じました。
 ただ、演出家の加藤鶏冠手(かえるで)や演出家の垣内志乃をはじめその他の登場人物もそれなりに強烈なので、余計にそう感じたのかもしれません。
 また、「前々から垣内に声をかけてきたというのも、垣内の脚本こそが欲しいと思っていたからではなく、加藤が欲しかったのは、むしろ垣内の肉体の方だった」(49頁)と言うのは読んでいて驚きましたし、(66〜67頁にかけて書かれているのですが)米良チサトによって過去のセクシャルハラスメント、パワーハラスメントの数々がSNS上で告発される段取りがつけられていたりしている等を読んでいると、加藤鶏冠手は一筋縄ではいかない強烈な人物だなと思いました。近くにいたら絶対嫌だな…。
 以上、色々書きましたが、(消化不良のままで小説が終わる展開も含めて)面白い小説だったと思います。