第75話〜再会
夜になってひろは広島駅に到着した。
札幌とは違い雪にない街に立つのは久しぶりだった。
駐車場に入ってくるクルマ1台1台を目を凝らして見ていた。
渋滞に巻き込まれて遅くなると、
みきからの電話がだあった。
煙草を何本吸っただろうか。
やがて向こうからみきのクルマは静かに入ってきた。
ひろはガードレールを飛び越え、
みきのクルマに飛び乗った。
すぐにキスを交わした。
窓の向こうでは行き交う人がたくさん見えた。
クルマの中を照らすヘッドライトもたくさん見えた。
そんなことなど二人には関係なかった。
予約してあるホテルまで
あまり二人には会話がなかった。
逢った瞬間から、いつものような自然な空気が漂っていた。
半年間の時間の隔たりなどすでに無くなっていた。

札幌とは違い雪にない街に立つのは久しぶりだった。
駐車場に入ってくるクルマ1台1台を目を凝らして見ていた。
渋滞に巻き込まれて遅くなると、
みきからの電話がだあった。
煙草を何本吸っただろうか。
やがて向こうからみきのクルマは静かに入ってきた。
ひろはガードレールを飛び越え、
みきのクルマに飛び乗った。
すぐにキスを交わした。
窓の向こうでは行き交う人がたくさん見えた。
クルマの中を照らすヘッドライトもたくさん見えた。
そんなことなど二人には関係なかった。
予約してあるホテルまで
あまり二人には会話がなかった。
逢った瞬間から、いつものような自然な空気が漂っていた。
半年間の時間の隔たりなどすでに無くなっていた。

第74話〜翼に乗り‥‥
2008年の夏のオリンピックは、ふたりで深夜のテレビで観ていた。
あれからおよそ180日が経過した。
あと数時間で、ひろはみきの街へ銀色の翼で向かう。
「いつになく なんだかドキドキしてきたな」
『うん ドキドキ』
「明日の今頃は、ひとつになってんのかあ」
『うん とっても楽しみ』
そしてふたりはまた逢える。
「会社の人たちに いない間 よろしくお願いしますって 言って来た?」
『必ず帰ってきて って言われた』
「きゃはは やっぱり でも帰さないから」
『みきの好きにしていいよ もう』
「じゃ 帰さないから」
逢ったらなんて言葉をかけようか‥‥
そんな考えはまたどうでもよくなって
ふたりはいつものように愛し合う‥‥
あれからおよそ180日が経過した。
あと数時間で、ひろはみきの街へ銀色の翼で向かう。
「いつになく なんだかドキドキしてきたな」
『うん ドキドキ』
「明日の今頃は、ひとつになってんのかあ」
『うん とっても楽しみ』
そしてふたりはまた逢える。
「会社の人たちに いない間 よろしくお願いしますって 言って来た?」
『必ず帰ってきて って言われた』
「きゃはは やっぱり でも帰さないから」
『みきの好きにしていいよ もう』
「じゃ 帰さないから」
逢ったらなんて言葉をかけようか‥‥
そんな考えはまたどうでもよくなって
ふたりはいつものように愛し合う‥‥
第73話〜距離
どうしてるんだろうなあ‥‥
なにしているんだろう‥‥
そんな気持ちになってメールをしてみる。
かなりの時間になっても、返事がこない。
また何度かメールをしてみるけれど、
気を引くようなことを書いても、
思わせぶりなことを書いてみても返事がない。
「元気なのか?」
『いま 仕事中?」
「きっと 今は何かに夢中なんだろうな」
『忙しくて手が離せないんだね」
そう思うと、返事を求めようともしない。
寂しく思うことや余計な詮索などすることもなく、
そのままにする。
かと、思えば、
十数回に及ぶメールで自分の気持ちをぶつけ合うこともある。
「ひろに逢いたい」
『みきを愛しているよ』
「ひろに抱かれたい』
『みきを抱きたい』
メールの文字や間合いから、
お互いの今の気持ちを分かり合えてしまう。
気持ちの距離、肉体の距離‥‥
それらは時に離れ時に一体になる。
それは長い時間をかけて出来上がった、
お互いを、そして自分を、心から愛する気持ち。
遠く離れて暮らすボクたちの正直な気持ち。
それは太古から、
二人に脈々と流れているものなのかもしれない。
ふたりの体がまた一つになるまで、あと2週間‥‥

なにしているんだろう‥‥
そんな気持ちになってメールをしてみる。
かなりの時間になっても、返事がこない。
また何度かメールをしてみるけれど、
気を引くようなことを書いても、
思わせぶりなことを書いてみても返事がない。
「元気なのか?」
『いま 仕事中?」
「きっと 今は何かに夢中なんだろうな」
『忙しくて手が離せないんだね」
そう思うと、返事を求めようともしない。
寂しく思うことや余計な詮索などすることもなく、
そのままにする。
かと、思えば、
十数回に及ぶメールで自分の気持ちをぶつけ合うこともある。
「ひろに逢いたい」
『みきを愛しているよ』
「ひろに抱かれたい』
『みきを抱きたい』
メールの文字や間合いから、
お互いの今の気持ちを分かり合えてしまう。
気持ちの距離、肉体の距離‥‥
それらは時に離れ時に一体になる。
それは長い時間をかけて出来上がった、
お互いを、そして自分を、心から愛する気持ち。
遠く離れて暮らすボクたちの正直な気持ち。
それは太古から、
二人に脈々と流れているものなのかもしれない。
ふたりの体がまた一つになるまで、あと2週間‥‥

第72話〜ネイル
みきはネイリストでもあった。
ひろの痛んだ手を見たみきは、
爪と手の「手入れをしてあげる」と言っていた。
「どうやってやるんだ?」
『まあ、任せといてよ』
爪を短くしたり手入れする、みきの真剣な姿とまなざしを見てひろは、
思わずみきの首筋にキスをした。
『あん 真剣にやってんだから やめてよ』
「だって みき かっこいいんだもん」
『なんで?』と笑った。
両手を塞がれているひろはみきのそばに体を移動させた。
『動かないでっ!』
「あっ、ごめん」
「みき えっちしたくなった」
『いまはダメ。終わってから!』
みきの、いつもとは違った一面を見た気がした、
寒い部屋でのシーンだった。
ひろの痛んだ手を見たみきは、
爪と手の「手入れをしてあげる」と言っていた。
「どうやってやるんだ?」
『まあ、任せといてよ』
爪を短くしたり手入れする、みきの真剣な姿とまなざしを見てひろは、
思わずみきの首筋にキスをした。
『あん 真剣にやってんだから やめてよ』
「だって みき かっこいいんだもん」
『なんで?』と笑った。
両手を塞がれているひろはみきのそばに体を移動させた。
『動かないでっ!』
「あっ、ごめん」
「みき えっちしたくなった」
『いまはダメ。終わってから!』
みきの、いつもとは違った一面を見た気がした、
寒い部屋でのシーンだった。
