プレ介護アドバイザーはまじゅんのおしゃべりサロン
先日、新聞に悲しい事件が載っていました。
40代の息子さんが、認知症の70代の父親を
蹴って死なせてしまったのです。
独身の息子さんは、会社の寮に入っていたのに、
父親を引き取るためわざわざアパートを借りて
いました。
地元を離れて、昼間は一人で過ごす父親は、
認知症の症状が進んで行く。でも、介護保険や
認知症の知識のない息子さんは、一人で抱え
込んだまま、父親への不満で少しずつ手荒な
行動が出てしまう。
そんな行動の一つが、父親の命を奪ってしまう
ことになってしまいました。
事件から1か月後にやっと出た「要介護1」の
認定は、遅すぎて意味がありませんでした。
息子さんが介護保険の制度をもっと早く知って
いたら、認知症の症状の事を学んでいたら、
地元の地域包括支援センターに相談して、父親
は住み慣れた地域で様々な制度を利用しながら
暮らすことができたかもしれない。
そんなことを考えさせられた新聞記事でした。
介護保険や認知症について、物語を読みながら
学ぶことのできる本を書こう。
介護離職や介護難民を一人でも減らしたい。
そんな想いを込めて書いた本です。
どうぞ、一人でも多くの方に読んでいただけ
ますように。
祈りを込めて、これから本の内容を少しずつ
紹介していきます。
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「認知症の母と生きる~佐藤健太の物語~」
お求めはAmazonでお願いします。
上下巻 各1,500円(税込み)

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「認知症の母と生きる~佐藤健太の物語~」
上下巻 各1,500円(税込み)
こちらのブログで連載していた健太の物語
2025年8月1日にAmazonより出版
しました。
ブログの時は、NHKの朝ドラのように、次回が
どうなるか分からない……という切り方で書いて
いました。
今回、2冊の本にまとめるために、1回ごとの
つなぎ目を無くして、まとめて読みやすい構成に
しました。
目次を見れば、介護のどのあたりの場面が描か
れているか分かるようにしてあります。
ブログで毎日読んでいただいていた時は、知り
たい情報や場面が探しにくかったと思います。
上巻は、介護の始まりから介護離職の危機を乗り
越えるまで
下巻は、施設探しから看取り、葬儀まで
あらゆる場面で必要な知識や情報が満載です。
もう一度、健太と一緒に介護と認知症について、
学び直しましょう。
ご注文は、Amazonのみです。
佐藤健太の物語をお読みいただき
ありがとうございます。
この物語には、認知症の母親の介護を始めた
主人公の健太が、介護が進んで行く中で
ぶつかる様々な問題に対する知識や情報が
得られるように書かれています。
「あの時は、どういう話だっけ?」
「あの情報はどの辺りにあるんだろう」
読み返す方の参考になるように、更新した
月別に、ブログの№と主な内容を記載します。
2022年12月 №52~74
介護保険の仕組みや申請方法
2023年1月 №75~99
訪問調査 デイサービスの利用
君江の意思確認
2023年2月 №100~124
デイサービスの変更 要介護認定変更申請
2023年3月 №126~148
君江のふるさと訪問 お墓の移設準備
2023年4月 №150~176
妹華江との対面 認知症フェア
仕事を辞めるかの決断
2023年5月 №177~198
君江の財産の整理 お墓の移転
浩介の結婚話
2023年6月 №199~219
若年性認知症の母 社労士から講演の依頼
2023年7月 №220~237
認知症の講演 グループホーム探し
2023年8月 №238~242
浩介の結婚式 千春の家族の話
2023年9月 №245~251
高橋さんの妻の葬儀
2023年10月 №252~263
高橋さんに仕事を紹介
大村課長の母親の介護放棄
2023年11月 №264~268
大村課長の母親の保護
2023年12月 №269~270
母親君江の異常な食欲
2024年1月 №273~274
便失禁の始まり
2024年2月 №275~279
徘徊の始まり
2024年3月 №280~285
2度目の徘徊
2024年4月 №286~298
グループホーム入所準備
ぽかぽかさんでの宿泊連日利用
2024年5月 №299~325
グループホーム入所 颯介の転勤
楓の結婚 新規プロジェクトへ
2024年6月 №326~355
特養に転所 プロジェクトの終了
みどりの退院と同居 看取りプログラム
君江は天国へ 葬儀から四十九日
2024年7月 №356
最終回
以上、参考になれば幸いです。
今まで、佐藤健太の物語をお読みいただき
ありがとうございました。
この物語を書き始めたのは、2022年12
月、ブログの№52からです。
それから、約1年半、毎日のように更新した
日々もあれば、週に1回ぐらいしか更新
できない時期もありました。
それでも、最終回の№356まで約300回
の物語を書き続けてこられたのも、いつも
読んでくださった皆様の応援のお陰です。
心から感謝いたします。
私がこの物語を書こうと思ったきっかけは、
終活に関するセミナーをしている時に、男性
の参加者が少なく、また参加している男性の
介護に対する情報量があまりにも足りない
ことに驚いたからです。
介護はある日突然やってきます。
その時に、介護保険や認知症についての知識
や情報を持っていないと、パニックになって
しまいます。
特に男性はプライドが高いために、自分一人
で抱え込んでしまい、介護する側もされる側
も苦しくなってしまうケースが、とても
多いのです。
ただ、セミナーの中で「介護保険の知識は
こうですよ」「認知症の介護はこのような点
に注意してくださいね」といくら私が
一生懸命説明しても、どこか他人事のように
聞いている方がとても多いことに気が
付きました。
それなら、実際に介護が始まった男性の物語
にしたら、自分の事のように感じてもらえる
かもしれない。
そんな思いで書き始めた物語です。
40代50代の男性の方々が、この物語を
読むことで、自分の将来に起こるであろう
介護の日々の予習をして、実際にその立場に
なった時にパニックにならず、一人で抱え
込まず、周囲の協力を得て、自分らしく
生きる方法を選んで欲しい。
この物語が、一人でも多くの方の人生の
参考になることを祈っています。
そしていつか、この物語が本になって出版
されて、ドラマや映画になったら良いな!
そうしたら、主演の健太はどの俳優さんが
良いかな?
みどりの役は、ちょっと気の強い役の似合う
あの女優さんが良いかな?
そんな妄想のような夢を見ながら、
毎日を過ごしています。
これからも、このブログで、介護や終活に
ついて、皆さんのお役に立つ情報をお伝え
していきます。
どうぞ、お楽しみに!
東福寺の境内には、芝生広場で遊ぶ親子連れ
がたくさんいる。
納骨堂の窓ガラスには、心地良い秋の日差し
が降り注いでいる。
佐藤健太は、両親と祖父母が眠る納骨壇の
前で、目を閉じて手を合わせている。
「おふくろ、久しぶりに来たよ。
そっちでは、親父やじいちゃん、ばあちゃん
達と仲良く楽しく過ごしているかい。
この前、颯介の結婚式で東京に行ってきたよ。
颯介は婿養子だから、河上颯介になったんだ。
よく姉ちゃんが許したと思ったら、姉ちゃん
は東京観光が出来ればそれで良いって感じ
なんだよ。あきれたね。
まあ、哲也と仲良く暮らしているから、
子離れ出来たんだろうけどな。
哲也はそろそろ施設長に昇進するらしい。
また姉貴の自慢話がうるさいよな。
高橋さんは元気に特養で働いているよ。
グリーフケアの会のメンバーも、どんどん
働き出して、皆さん元気になってきている。
浩介のところの紫織ちゃんは1歳を過ぎて、
歩けるようになったって、この前、動画が
送られてきたよ。
千春さんのお母さんの認知症は、紫織
ちゃんのお陰もあって、ずっと安定して
いるそうなんだ。
これも、浩介と結婚したお陰だって、
あちらのお父さんが喜んでくれてさ。
浩介も、良い家族に囲まれて幸せだよ。
そうそう、渡辺さんの高齢者サロン、
オープンしたんだぞ。
すごくオシャレで、大人気なんだ。
渡辺さんのおやつ目当てに来る人も
多いそうだ。ご主人も手伝ってくれて、
渡辺さん、とても活き活きしていたよ。
中央包括の早川さんが今度結婚するんだよ。
なんと、お相手は富岡建設の顧問社労士の
川崎先生だって。ご縁はどこにあるのか
分からないもんだね。
富岡建設は、相変わらず発展しているよ。
最近は、わざわざ、うちを選んでくる
中途社員もいるんだよ。次期社長の悟君も
成長著しいから、楽しみだよ。
俺は、東福寺さんの納骨壇、みどりと
一緒に入れるように2霊位用をちゃんと
買ったよ。おふくろ達より上の階なんだ。
眺めが良いからみどりも喜ぶよ。
おふくろ、俺って、本当にたくさんの人達
のお陰で、こうして毎日生きているんだな。
最近、つくづく感じているよ。
認知症の介護で、悩んでいた日々も、必ず
周りの人達が手を差し伸べてくれた。
おふくろ、俺を産んでくれてありがとう。
そして、俺の周りにいるすべての人達に、
ありがとう」
健太は、隣に人の気配を感じて目を開ける。
「健太、ゆっくりお話しできた?」
「ああ、ありがとう。カフェに行こうか」
「私はフルーツパフェが食べたいな」
「相変わらず食いしん坊だな。
みどりは」
二人は顔を見合わせて笑った。
健太とつないだみどりの左手の薬指には、
あの指輪が光っている。
THE END

