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平野幸夫のブログ

ギリシャ語を語源とする「クロニクル」という
言葉があります。年代記、編年史とも訳されま
す。2014年からの独自の編年記として綴りま
す。


政治から身を引いたはずの橋下徹
・元大阪府知事がテレビで言いた
い放題だ。一線を画してきたはず
のTBSまでもが朝から深夜まで
ニュース番組に出演させ、その思
い付きばかりの虚言を有り難る始
末である。「維新政治」が大阪に
もたらした荒廃を検証もせず、今
も「ヒーロー扱い」するテレビ界
の大罪にみえる。新型コロナウィ
ルスへの政府のもたつきに比べ素
早い政策決定が注目されている吉
村洋文大阪府知事だが、中韓を敵
視するその「極右体質」は「安倍
政治」と根は同一である。テレビ
がもてはやす目先の動きに惑わさ
れず、その導こうとする先に警戒
感を高めたい。


先週末、TBSの番組に出演した
橋下氏は発熱後、すぐに高熱でも
ないのにPCR検査を受けたこと
を安住紳一郎キャスターに聞かれ
、ろうばいしてしまう失態を見せ
た。「なかなか検査は受けられな
いと言われますが橋下さん、受け
る経緯はどうだったんですか。や
っぱり元知事だから優先されるみ
たいなことがあったんですか」と
聞かれた橋下氏は「それはね、安
住さん生放送だからやめてくださ
い。みんな思っていることなんで
すから」と困惑しながら答えた。


やましいことがないなら、素直に
経緯を語れば良いのに、それがで
きなかった。推して知るべしであ
る。「検査難民」と言われる中、
軽症なのに割り込んで口を利いて
もらったとしたら、ニュースを偉
そうに語る資格はないはずだ。今
朝も「アサちゃん」で「死者が出
ても経済を動かすしかない。それ
が政治」とコロナ禍で苦しむ患者
に見向こうともせず、早くも自粛
緩和をアピールしていた。感染爆
発の実体に無知の虚言にしか聞こ
えない。


「お金をどんどん刷ればいい」、
「(国会議員の歳費20%カットは
)髪と爪を切っただけ。50%カッ
トだ」……。一見どれも耳触りは
よいが、「敵を作って熱狂をあお
る」のがいつもの手口だ。政府を
批判したようで、裏では定期的に
安倍晋三首相や菅義偉官房長官と
食事をして手をにぎり合っている
。またメディアの寵児になりつつ
ある今、心の中でほくそ笑んでい
ることだろう。


政権末期の症状を見せ始めた安倍
政権が行き詰まるか、てこ入れを
図るとしたら、格好の位置に立っ
た。「安倍退陣」があるとしたら
、その後の「橋下かつぎ」を予測
できないことはない。それだけ安
倍首相には都合の良い人物である
。何より自分に代わって、熱望す
る改憲を実現してくれるかもしれ
ないと期待してもおかしくない。


原発利権に群がった関西電力の経
営陣に松井一郎維新代表が社外取
締役に橋下氏起用を提案した。関
電は拒否したが、維新にとって関
電はまた絶好の「標的」になった
ように見える。しかし、それは表
層的見方に過ぎない。橋下氏はけ
っして反原発ではない。福島第一
原発の事故の直後、国内の全原発
が止まった時、関電の大飯原発再
稼働に橋下氏が当初反対しながら
一夜で豹変、再稼働を容認した経
緯が忘れられない。


この時「橋下政治」の本性を見た
思いになった。平気で政治スタン
スを自分に都合よくコロコロ変え
る。言い訳をするならまだ可愛げ
もあるが、開き直るからたちが悪
い。「大阪都構想」の住民投票で
敗れ、「政治から身を引く」と公
言いながら、今はテレビに出まく
り、政治的発言を繰り返す。引退
どころか政界復帰の野望がちらつ
く。これまで何度、発言を翻した
ことか。数えきれないほどだ。朝
の番組で夏目三久キャスターが橋
下氏に席捲されてしまい「番組が
破たんしてしまいます」と呑気に
持ち上げている場合ではない。


分断と破壊が真骨頂の「維新政治
」。コロナ禍で吉村知事の評価が
高まっているが、橋下知事時代に
保健所と職員が大幅に削減された
ことも忘れてはならない。声高な
発言や目立つ動きには必ず裏があ
る。


  【2020・4・21】

 


「患者の搬送を100件断られた
」。テレビ映像で、東京・江戸川
区の医者が憤っていた。新型コロ
ナウィルスの疑いのある患者が診
療を何度も断られる深刻なケース
が急増している。「真実は細部に
宿る」という視点でみれば、都内
の救急医療はもう崩壊寸前だ。国
がPCR検査を怠ったツケが一挙
に押し寄せ、市中感染の拡大が止
められなくなった。しかし、一部
の学者の意見だけを聞いてもたら
した惨状への政府の反省もない。
安倍内閣の支持率が急落すると、
今度は臆面もなく払わないと言っ
ていた「1人10万円支給」を口に
し始めた。やってるふりだけの「
1強政治」を他者のために生きる
という「利他主義」に基づく政治
を取り戻さなければならない。


配付が始まった「アベノマスク」
の評判が散々だ。「小さい」「防
菌効果もない」……。側近補佐官
の思い付きに飛びついた首相がま
た星野源の映像に並べる「アベノ
コラボ」のパフォーパンスもネッ
トで炎上状態である。世論調査で
は共同通信だけでなく、安倍政権
のプロパガンダ報道をたれ流す読
売、フジ・産経でさえ不支持率が
支持を上回った。


高まる緊急経済対策の追加要請に
首相は「1人10万円支給」に「方
向性をもってよく検討する」と言
い始めた。窮地に追い込まれても
なお決断できず、意味不明の言葉
しか発せられないのは、トップと
しての資質の欠如としか言いよう
がない。首相がすがる取り巻きの
補佐官らも上目遣いの「ヒラメ官
僚」ばかりだ。政権運営の主導権
を取り戻したい思惑から、まんま
と二階俊博幹事長につけ込まれた
格好だ。首相はわずか三日前の衆
院本会議で個別支給を「やらない
」と否定したばかり。人々の真の
窮状を見誤るという政権の大失態
にもなりそうだ。


世界のパンデミックという深刻な
危機に、米国のトランプ大統領以
外の多くのリーダーは自国民の心
に響く言葉を発している。ところ
が安倍首相からそんな言葉を聞い
たことがない。外出自粛要請でも
感染学者が示した基準「最低8割
以上」をねじ曲げ、勝手に「最低
7割、できれば8割」と口にした
。いつも「専門家の知見」を言い
ながら、大事な時に自分に都合の
良いように変えてしまう。今「そ
の1割の差が取り返しのつかない
事態をもたらす」という批判が高
まっている。もしかしたら、自分
の安易な発言が、さらに多くの死
者をもたらすかもしれないという
恐れや想像力もない。その存在そ
のものが「悪」ではないか。


与党では緊急事態条項を強化する
改憲の動きが目立ち始めた。今回
の「コロナ危機」は地球上の人々
が持つ多くの価値観を変えてしま
う。この大転換期に世界の著名学
者が示唆に富む発言をしている。

「コロナは民主主義を殺す」

こう警告するのはイスラエルの歴
史学者で「サピエンス全史」の著
書で知られるユヴァル・ノア・ハ
ラリ氏だ。危機を声高に叫ぶリー
ダーに権力が集中する「コロナ独
裁国」を生む危うさを指摘する。
日本でも安倍政権が行き詰まると
、野党を抱き込む「大連立」が取
りざたされる局面が来るかもしれ
ない。これにメディアコントロー
ルが進むと、さらに間違いがチェ
ックされなくなる。ハラリ氏はこ
うもアピールする。


「民主主義は政府が間違いをする
とき、それをただすこと。今こそ
『他者のために生きる』という、
人間の本質に向かわなければなら
ない。協力は競争よりも価値があ
る」


政治がおかしな道を選択するとき
こそ、かみしめたい言葉だ。


     【2020・4・16】


事実上新型コロナウィルスの「感
染爆発期」に入った様相の首都圏
。今なお「検査難民」が街にあふ
れ、感染拡大に歯止めがかからな
いのに、政府は「経済のため」と
言いながら休業要請もためらう。
米紙ニューヨークタイムスに「こ
れをやってはいけない見本として
教科書にのるようなことをやって
いる」と評されたことにも懲りず
に、「アベノマスク」配付に46
6億円も支出する一方で、困窮す
る事業者にビタ一文も補償をしな
い。この機に乗じて、自民党は「
緊急条項」を盛り込み、基本的人
権の制限強化する改憲まで声高に
言い始める始末だ。その姿はまる
で「火事場泥棒」に見える。こん
な危急の時から身を守るには、流
れる情報を懐疑的に吟味し、行動
を起こすことしかない。


特措法による緊急事態の宣言を発
しておきながら、休業補償をしな
いと断言した安倍晋三首相は、強
い休業要請を求める東京都との交
渉で分が悪くなると、「私が足を
引っ張っているとされるならばか
ばかしい。もう争わなくていい」
と語ったといい、小池百合子都知
事に押し切られた格好だ。五輪延
期決定後、突然存在をアピールし
始めた小池氏のパフォーマンスに
首相が圧倒される情けなさだ。


宣言時の記者会見で、だらだらと
官僚の作文を読むだけで、多くの
人々が救われると感じる経済対策
を打ち出せなかったのは、財務省
の言ううがままの信念のなさと事
態を把握し統率する力が欠如して
いるからだろう。その典型が「ア
ベノマスク」で、補佐官の助言に
安易に飛びついた結果、無策ぶり
を国内外にさらけ出した。


もっと深刻なのは、「第二次大戦
以来、最大の危機」と言ったドイ
ツのメルケル首相が零細・個人事
業主に最大500億ユーロ、失業
手当拡大に77億ユーロ支出するよ
うな、トップとしての決断力の欠
片も見えないことだ。それどころ
か、こんな感染爆発期に「経済の
ため」と言いながら休業要請を二
週間も先延ばしにしようとさえし
た。命や安全を軽視する本性がこ
こでも垣間見えた。司令塔が無能
だから、周りは振り回される。御
用聞きのように官邸と小池知事の
間を行き来するだけの西村康稔担
当相。関係業界の言い分を聞いて
いるだけで、感染拡大の危機感が
まるでない。百貨店業界は全館休
業から「デパ地下営業」とコロコ
ロ変わった。毎日新聞の世論調査
で7割の人が「政府の対応は遅い
」と答えた報じられると、あわて
て小池知事に妥協、都知事選に向
け存在感を強める小池知事に手玉
にとられるような存在感のなさだ


政府の経済対策の中身をよく見る
と、こんな時にさえ利権誘導を狙
う自民党の顔がくっきり見える。
当初の休業要請に自民党への献金
が多いパチンコ業界は入っていな
かった。「三密」を避けてという
呼びかけに反し、批判が出たのは
当然だ。そしてまだ終息も見えな
いのに、二階俊博幹事長が会長を
務める全国旅行業協会のため旅行
クーポン券の発行を含む1兆円の
予算が組まれる。失業、廃業の危
機に見舞われている経営者が休業
補償もなく困り果てているときに
、驚愕する巨額の計上である。


目の前で困窮する弱者に手を差し
伸べるのが政治の役割なのに、そ
れをせず行き倒れをしてしまうの
をただ待つ「ハイエナ」のような
行状ではないか。経済再生に観光
業の復活は欠かせないが、今予算
を使うのはそこではない。そんな
声が上がるのが当然予想されるは
ずなのに、強引に推し進めるのは
自らの利益誘導にしかみえない。
「1兆円あるなら休業補償に回せ
」という声をもっと上げるべきだ


自民党は、唐突に改憲推進本部の
会合を10日に開いて、政府への権
限集中や私権制限を盛り込んだ緊
急事態条項創設論議を加速するこ
とにした。行き詰まった安倍首相
が目くらましに緊急事態条項を利
用し、選挙に打って出る可能性も
ありそうだ。ゆめゆめ警戒を怠っ
てはならない。


   【2020・4・11】


「おまえが消えて喜ぶものにおま
えのオールをまかせるな」……中
島みゆきの「宙船(そらふね)」
の歌詞の一節が何度も頭の中をよ
ぎる。新型コロナウィルスの「感
染爆発」寸前の事態を招いてしま
った政府はあす7日にも特措法に
基ずく緊急事態宣言を出す見通し
だ。感染者数を増やさないためP
CR検査件数を絞ってしまった結
果、市中感染を拡大した大失態

をも隠してしまい、人権を制限す

る強制措置も伴う。その底意を深

く読み取らなければ翻弄される。
「宙船」の一節はそんな自覚を呼
びかけるメッセージにも聞こえる
。今一人一人に求められることは
、政府発の情報を懐疑的に見て、
自分の判断で「オール」を操るこ
とではないか。


訪日米国人に米国大使館が4日、
帰国準備を呼びかけた。その理由
として大使館は「日本政府がウィ
ルスの検査を十分行わないと決め
たことにより、感染率を正確に把
握することに難しくなったため」
としている。さらに「数週間後に
日本の医療システムが今までのよ
うに機能していることを予測する
のは難しい」と警告した。最大の
同盟国からも安倍政権のコロナ対
応がまったく信用されていないこ
とが改めて明白になった。


もう二か月以上も前からPCR検
査が受けられない「検査難民」が
指摘されていたのに、それが解消
するどころか、検査件数はほとん
ど増えなかった。海外メディアに
よると人口100万人当たりの検
査件数は欧米各国が軒並み1万人
を超え、韓国でも約8000人に
なっているのに、日本はわずか約
270人にとどまっている。医学
界内部からも早急に改善を求める
声が上がっているのに、事態は変
わっていない。検査を抑え感染者
数を増やさないという指示が政権
中枢から発せられてしか思えない
。あすにも出されるという緊急事
態宣言も東京都内の1日の感染者
が2日連続で三桁にのぼったため
追い込まれ、出さざるを得なくな
ったためだろう。


スピード感もなければ、事態の正
確な認識もできていない。安倍晋
三首相が先週末、誇らしげに布製
のマスク2枚を全世帯に配ると政
府の連絡会議で発言したのはその
典型だ。ウィルスを防ぐことがで
きないマスクの配付に約200億
円も支出するとは、あきれて言葉
もでない。ほかに多くの人が安心
できる政策を打ち出すことができ
ないためだ。案の定、すぐに袋叩
きのコメントが集中した。翌日、
首相は布製マスクをはずし、サー
ジカルマスクに変えていた。どこ
まで浅墓なのだろう。


側近である今井尚哉補佐官の「マ
スク配付で不安はぱっと消えます
よ」というささやきを首相が受け
入れたことが伝えられた。事実で
あれば、想像力もなく度し難いほ
どの危機感のなさである。2か月
前、菅義偉官房長官が「6億枚を
調達する」と言い切った。長い列
を作り、衛生用品売り場に並ぶ人
らに、どう釈明するのか。


ごまかし続きの果てが、緊急事態
宣言につながる。本来は補償策と
セットであるべきだが、収入半減
の一部世帯に30万円を支給し、子
育て世帯に1人1万円給付ぐらい
で全世帯への救済策は見送られる
。消費減税なども含め財務省が渋
っているのが原因とみられ、「モ
リカケ」や「桜」で「霞ケ関」全
体にに負い目のある安倍首相は官
僚の反対を押し切ることができな
い。


戦後最大の国難に最もふさわしく
ない人物がトップにいる不幸をつ
くづく思ってしまう。税金は困窮
の時にこそ使われべきなのに、そ
れをしない政府。作家の島田雅彦
さんが毎日新聞(3日夕刊)で「
自分の金でもないのに給付金を出
し渋る。市民の生命を危険にさら
しかねない政府を批判し、改善を
求めることこそが積極的な自己防
衛につながる」と呼びかけた。冒
頭の「宙船」にはこんな歌詞もあ
る。


「船は傷み、すべての水夫が恐れ
をなして逃げ去ってもその船をこ
いでゆけ おまえの手でこいでゆ
け」


そうだ、今こそ「オール」をしっ
かり握って船の向かう先を変えよ
う。

          【2020・4・6】


たった1円も新型コロナウィルス
対策費が計上されていない国の新
年度予算執行がスタートした。首
都では感染爆発寸前というのに、
あまりの政府の無策ぶりに各界か
ら怒りの声が高まっている。安倍
晋三首相は「五輪延期」を手柄話
のように語るが、コロナ対策では
何の具体的数字を示せない。こん
な有様が異様に映るのか、海外メ
ディアから手厳しい論評が届く。
「コロナ終息」の確たる見通しも
なく「五輪ありき」優先で動く政
府が、困窮する人々を亡国の道に
導くように映る。


米国全国紙USAトゥデー電子版
は五輪延期の新たな日程決定に「
無神経の極みだ」とIOCなどを
非難した。このコラムニストは「
世界中が疫病と死と絶望に包まれ
ている時に、なぜ日程を発表をす
る必要があるのか。せめて暗いト
ンネルを抜けて光が見える時まで
待てなかったのか」と大きな疑問
を投げかけていて、大きくうなず
いた。


どうして来年7月に開催できると
判断できたのか、何も根拠が示さ
れていない。安倍首相は「コロナ
に勝利した大会に」と空疎な言葉
を並べただけだった。コロナの感
染拡大はその勢いを増すばかりで
、米国だけでも今後10万人から20
万人の死者が出るという専門家の
推定が出た。ニューヨークは医療
崩壊寸前だ。南半球でも感染が拡
大、特に医療事情が悪いアフリカ
に懸念が強まる。


「早くても感染の終息まで18カ月
以上かかる」という専門家の見方
もある。まだピークを迎えていな
い地域を見ただけでも、来年7月
は困難と分かる。安倍首相が来年
9月の自民党総裁選挙の政治日程
を優先して、性急に来夏開催をバ
ッハIOC会長に迫った疑いが募
る。ここでも「我欲」が透けて見
える。



今朝の毎日新聞運動面によると、
「再延期」の可能性を聞かれた五
輪組織委幹部が心情を明かしてい
た。「(再延期)の話が出るとい
うことは事態が収束していないと
いうこと。そうなれば、とても五
輪なんてできないだろう」と述べ
ていた。


また朝日新聞のインタビューを受
けた森喜郎組織委会長は「2年延
ばした方がいいのでは」と安倍首
相に投げかけたら、首相は「ワク
チンができる。大丈夫です」と応
じたと明かし、「2021年に賭
けたと感じた」と述べている。も
しワクチンができても、世界中に
行き渡るのが1年と見るのは安易
すぎる。首相は「総裁4選」とい
うギャンブルに世界を引き込んだ
ことになり、その罪を歴史に残す
ことになるのではないか。


首都圏の感染拡大は深刻で、東京
では1日の感染者数が三桁に迫り
、もはや外出自粛呼びかけだけで
は不十分な状況になってきた。も
し緊急事態宣言を出すなら、休業
補償とセットでなければ、失業者
があふれ出す。宣言は保障とセッ
トでなければならない。今さらな
がら、新年度予算に休業補償を含
むコロナ対策費を入れなかった無
策に怒りがわきあがる。


これから新年度予算に補正予算を
計上しても、執行は早くて二か月
後という。この間に大都市で感染
爆発したら、ニューヨークのよう
に都市機能が停止し企業倒産が激
増する。海外に学ぶ例がありなが
ら五輪にかまけて後手後手をふみ
、経済対策を先送りし続けるこの
政権に、「コロナ救済」を期待す
るのは無理である。


    【2020・4・1】

 

ついに「首都圏封鎖」が現実味を
おび始めた。新型コロナウィルス
の感染拡大当初から、推移を甘く
見てきた政府の無策ぶりが最悪の
事態を招きつつある。そんな時に
、自民党が緊急経済対策として国
産牛肉を購入できる「お肉券」と
「お魚券」を支給する案を調整し
ている。会社倒産や失業者が増加
する時に、不謹慎な笑い話を聞か
される思いになる。あまりの愚策
ぶりに怒りさえ覚える。数多の市
民の困窮を直視せず、自らの利益
しか考えない「族議員」が、同じ
価値観を持つ安倍政権を支える。
その正体が改めて鮮明になった。
こんな状況を大きく転換させるた
めには、もはや政権交代しかない
のではないか。野党は早急に「救
国戦略」を打ち立て、有権者に問
うべきである。


安倍晋三首相が記者会見を避け続
けている。学校休校要請以後2回
の会見はずっと官僚の作文を読み
上げるだけで、自らのメッセージ
を口にすることが、できず散々の
評判だった。それがトラウマにな
ったのか、見かねた側近が制止し
ているのか、五輪延長決定の時で
さえぶら下がり会見でお茶を濁し
た。近畿財務局職員の遺書公開で
は、首相の責任を問うた記者に背
を向け、早足で姿を消した。


不都合なことに目を向けないその
性癖が変わることはない。新型ウ
ィルスの感染拡大が一段と深刻に
なってからも、「五輪延長」ばか
りにエネルギーを費やし、今なお
有効な緊急経済対策を打ち出せな
い。あのトランプ米国大統領が2
00兆円を超える救済策を1週間
前発表、民主党の同意を取り付け
てからも、こちらは借金の枠拡大
と利子免除ぐらいしか発表できて
いない。記者会見を避け続けるの
は、痛いところを記者に衝かれる
姿を見られたくないからだろう。


そんな中、浮上したのが「お魚・
お肉券」支給案である。安倍政権
を中心で支える自民党の農林・水
産部会議員らは利益誘導しか頭に
ないことを象徴している。ネット
上では自民党支持者からも「冗談
だろう。あまりにもチープすぎる
」などの投稿が目立つ。一部若手
議員が野党の消費税減税などを首
相らに提言しても一顧だにされず
、財務省の「省益」を代弁する麻
生太郎財務相から早々と否定され
た。


このままでは「大不況」が押し寄
せるのは必至で、「世界的大恐慌
」も否定できない。昨秋の消費増
税前、安倍首相は「リーマンショ
ック級のことが起きない限りやめ
ない」と公言していた。今は終息
が見えない深刻度と広がりと比べ
ても「リーマン級」の落ち込みを
はるかに超える。



既得権益ばかりに固執する政治で
は、多くの人を救済できない。こ
の政権が消費減税に踏み切れない
のなら、野党は逆に「消費税ゼロ
」ぐらいの大胆な緊急経済政策を
掲げ、政権と対峙すべきである。
野党第1党の立憲の支持率がわず
か6%前後しかない現状を変える
には、有権者に本気で政権と闘う
姿を見せることである。緊急事態
判断で政権に擦り寄っても、支持
が広がることはない。離党した山
尾志桜里議員も呼び戻すぐらいの
度量がなければ、「枝野ワンマン
政党」と呼ばれ続け、じり貧にな
るばかりだろう。本来倒すべき「
敵」を見失っているのではないか


野党連合の壁の一つになっていた
共産の「自衛隊違憲」についても
27日、志位和夫委員長が野田佳彦
前首相との会談で、連合政権に持
ち込まないと表明したという。戦
後民主主義の根幹を壊し続ける安
倍政権に終止符を打つためにはあ
らゆる選択を模索する時だろう。
野党同士で共闘できるなら、与党
にも手を突っ込むぐらいの大胆さ
が求められている。


永田町では、「安倍側近」から早
期解散の観測球が上げられている
という。「五輪延期」と「コロナ
対応」を押し出し、あわよくば勝
利すれば、来年の「4選」も目論
める算段だ。それこそ「悪夢」で
はないか。


    【2020・3・27】


酷薄、卑劣、傲慢……悪しき言葉
をどれだけ並べても足りない。財
務省文書改ざんに加担させられ自
死した近畿財務局職員の遺書が報
じられた日の安倍晋三首相の振る
舞いである。空疎なコメントをし
た後、記者に「総理ご自身の責任
は」と聞かれても、急ぎ足で背を
向け答えなかった。麻生太郎は「
読んでませんから分かりませんが
、新たな事実はないと」と脈絡の
ない言葉を重ね、失笑をかった。
遺書は「国家ぐるみの犯罪」を末
端職員一人のせいにしようとした
場面を詳細に記述。遺書の最後に
「謝っても、気が狂うほどの怖さ
と、辛さ」と書かれていたのは大
阪地検特捜部の聴取直後だった。
捜査責任者だった山本真千子特捜
部長が2年後、大阪地検次席検事
に大栄転した論功行賞人事が際立
つ。「僕の契約者相手は国民です
」と訴えて、無念の死に追い込ま
れた職員に報いるには再捜査で全
容解明するしかない。


今回週刊文春でスクープした相澤
冬樹記者はドクターストップがか
けられた職員に対し、大阪地検検
事が主治医の判断を無視し強引に
聴取したことを時系列に沿って明
らかにした。職員は「検察はもう
近畿財務局が主導して改ざんした
という絵を描いている。そのスト
ーリーから逃れられない。僕は何
を言っても無理や。本省からの指
示なのに最終的には自分のせいに
される。ぼくは犯罪者や」と話し
ていたといい、1人の職員だけを
を責めたてる強引な捜査が自死の
引き金になったことをうかがわせ
る。善良な職員の犯罪にしようと
して自死の引き金を引いた検察の
不当な捜査は、首相と同じくらい
罪深い。


佐川宣寿理財局長は国会で「財務
省と森友学園との交渉文書はない
」と強弁していたが、その後虚偽
答弁だったことも明白になった。
遺書は改ざんに関与された職員6
人全員を実名で書いていた。いず
れも国税庁長官、駐英公使、横浜
税関長などに栄転。安倍首相は自
らを守った官僚らに好餌を与え、
口封じするのが常套手段だ。昭恵
夫人と森友側の連絡役になった谷
査恵子秘書がイタリア大使館の一
等書記官に栄転したのも軌を一に
する。


安倍首相は23日の参院委予算委で
質問した立憲の福山哲郎幹事長に
安倍昭恵夫人が「いい土地ですね
」と言った言葉も「確定していな
い」とむきになって否定した。そ
の逆切れしながら攻撃する顔は、
全然反省もしていない卑劣な心情
を映し出していた。



森友、加計学園から「桜を見る会
」「検事長定年延長」に続く一連
の疑惑は安倍政権の国家私物化の
露見であり、どれも不正を正すこ
とができなければ、もはや民主主
義国家の統治機能しているとは言
えない。本来であれば、会計検査
院が監査機能を発揮すべきだが、
こちらも表面的な調査だけに終わ
っている。



今回の遺書は財務本省の指示で、
応接・記録など一切の資料を「文
書は存在しない」と説明するよう
指示されたと記述されている。こ
の関連で文書の存在を知っている
はずの理財局長が国会で「気付い
ていなかった」と嘘の答弁をした
ことも「明らかに虚偽答弁」と言
い切っている。


まさに安倍首相や麻生財務相は、
職員の妻が怒りを込めて言ったよ
うに「調査する側でなく調査され
る側」なのである。


    【2020・3・23】

 

「ドライブスルーってどこからど
こを見ていうのか分かりません」
。加藤勝信厚労相が昨日の衆院厚
労委員会で、世界標準になってい
るドライブスルーのPCR検査方
式について、あきれた答弁をした
。後手後手の新型コロナウィルス
対策で感染拡大を招いてしまった
のに責任も感じず、依然としてあ
ふれる「検査難民」に見向きもし
ない。安倍晋三首相が誇示した1
日6000件のPCR検査体制ど
ころか、1日平均1300件にと
どまっているのが現状だ。経済対
策も日銀がETF(上場投資信託
)の買い入れ12兆円を打ち上げた
が、目新しさはなく、株式市場の
大混乱は続く。このままでは、失
業者の連鎖で日本経済と市民生活
は奈落に落ちかねない。五輪開催
ばかりに固執し、すべてを先送り
し続ける「不作為政権」に怨嗟の
声がさらに強まっている。


多くの感染症の専門家は陽性患者
の初期発見にドライブスルー方式
のPCR検査の有効と声を揃える
。当初危機意識が薄く、トンチン
カンな発言が目立っていたあのト
ランプ米国大統領さえ「来週から
140万件に増やし、800万件
に検査能力を高める」と表明した
。それほど切迫している。米国の
テレビ映像からスタンドのPCR
検査に並ぶ長蛇の列の車が映し出
される。


いち早く導入した韓国でも戸外の
発熱外来患者受け入れテントを拡
大、手際よくPCR検査を実施し
、不安解消に努めている。ところ
が、日本はまだ事前の審査にこだ
わり、保健所の許可が出なければ
、受けられない。自分の住む神戸
市では、保健所の柔軟性の欠けた
指針運用のため、存立の危機に立
たされたクリニックがある。陽性
患者を診療し、ほかの患者にうつ
すのを恐れた医師が、断られデマ
まで流され閉業寸前になっている


厚労省の専門家会議の指針は4日
間の発熱が続いていなければ、受
けられない。この医師は「PCR
検査を受け、陰性であることがは
っきり示せれば、安心して診療で
きるのに……」と不信感を募らせ
る。似たような例は全国から報告
されている。政府が感染者数を増
やしたくないだけの指針に見える


全国には、検査を受けられないま
ま市中で動き回っている「検査難
民」がまだ多数いる。不安を取り
除くのが政府の務めなのに、改善
もしない「不作為」のまま、逆に
リスクと不信感を高めているの現
状なのだ。


世界各国は最悪の「コロナ恐慌」
を見据えて、いち早く手を打って
いるのに、政府からは冒頭の「加
藤答弁」に象徴されるように、何
のメッセージも伝わらない。統計
不正の時も「ご飯論法」で追及か
ら逃げ回った加藤厚労相。もう顔
を見るだけで激しく落ち込み期待
もしない。


一方で、あのトランプ米国大統領
でさえ、危機感が伝わってくる。
景気刺激策として1兆ドル(10
7兆円)を支出する検討に入った
。米国民に小切手を送る現金給付
も盛り込むという。少なくとも必
死さが伝わるニュースだ。


今朝の毎日新聞の一面トップは政
府が「全国民に現金給付として1
万2000円超」を検討している
と報じたが、米国とのあまりの差
に驚かされる。与党の一部に「一
人5万円」という主張もあるが、
効果も分からないチマチマとした
政策にしか見えない。いつ実施す
るかも不明で、スピード感にも欠
ける。政治の大事な要諦は、弱者
をいかに救済するかである。いつ
も「やってる感」ばかりを演出す
る安倍首相はトランプ大統領のア
ドバルーンの打ち上げぶりを少し
は見習って「消費税ゼロ」ぐらい
決断したらどうか。


    【2020・3・18】


「震災時、検察官は最初に逃げた
」と国会で妄言を吐いた森雅子法
相を安倍晋三首相が厳重注意した
。検事長の定年延長で答弁に窮し
、国会を空転するのを避けるため
のポーズにしか見えない。法相が
ありもしない事実で検察官を侮辱
した異様さだった。本来なら、即
辞任に相当するはずなのに、立憲
民主など野党は形だけの首相注意
で妥協してしまった。立憲はさら
に著しく私権を制限しかねない新
型インフルエンザ特別措置法の改
正案にも賛成した。後手後手のコ
ロナ対策で感染拡大を招き窮地に
立たされた政権を追い込むどころ
か手を差し伸べているようにさえ
見え、政権と同じくらい不信感が
募る。


特措法改正案では首相が緊急事態
宣言を発すれば、集会や言論の自
由、移動の自由など私権が著しく
制限されることになる。旧民主党
が作った現行法は「事前に科学的
根拠を示す」「2、3週間に1度
は国会に状況報告をする」など国
会の関与を明確に規定していたが
、改正案は事前承認を条文に盛り
込まず、付帯決議に入れられただ
けだった。これでは強い拘束力は
なく、時の政権の恣意的運用を許
してしまいかねない。自民党が目
論む改憲の骨格となる緊急事態宣
言の先取りである。


新型肺炎への恐怖感に乗じるよう
な「焼け太り」ではないか。立憲
の山尾志桜里議員が「国会の事前
承認が必要だ」と語り「立憲主義
とは権力を国民が統制すること。
国会議員が国民の代表として権力
を統制されなければならない」と
採決で反対した。野党統一会派の
寺田学元首相補佐官もこれに同調
した。二人に拍手を送りたい。



正論を貫かずして、支持は広がら
ない。そして失態続きの政権を追
い込むことなどできない。山尾氏
は党方針に背いたことによる離党
について問われ「もう少し考えた
い」と述べたが、まったく必要は
ないのではないか。


かつて瀬戸内寂聴氏が山尾氏のス
キャンダルを「雷に打たれたよう
なもの」と擁護し再活躍を望んで
いたのが、記憶に新しい。しかし
、その後の政治行動は懐疑的に見
ていた。特に野党候補を見捨てて
、与党の林文子横浜市長の市長選
応援に回ったことが理解できなか
った。


ところが、立憲に合流後の山尾氏
は元検事というキャリアを生かし
法律の専門家的立場から鋭く安倍
政権のほころびを衝いていた。際
立ったのは、検事長の定年延長に
ついて人事院が検察庁法で定めた
検察官の定年が国家公務員法に基
づかないと規定した文書を発見、
森法相を追及した質疑だった。改
めて公文書の重要さをも教えた。
弁護士でもある森法相は人として
の誇りや人格まで失って虚偽答弁
を平然と繰り返した。それを浮き
彫りにさせただけでも、山尾氏が
見事に再生したように見えた。



9条改憲論議の必要性を説く山尾
氏にはまったく同意できないが、
今回も「検察官逃げ混乱」発言の
森雅子法相のさらなるでたらめ答
弁を見逃さなかった。政治センス
のある山尾氏を立憲はもっと重用
すべきだろう。


一方で、官僚だけでなく身内の官
僚さえ「国家の私物化」よって人
格をも破壊させる安倍首相。これ
から新型コロナウィルスの危機感
をどんなにあおられても、信用で
きない。それどころか首相の発す
る言葉の裏の裏まで読み取って行
動しなければ、破滅に加担するこ
とになる。


   【2020・3・13】


感染症の専門家にも聞かず独断で
決めた一斉休校がじわじわ生活の
基盤を崩し始めた。企業倒産、失
業と……強まる怨嗟の声。安倍晋
三首相はあわてたかのように休業
補償や緊急融資を口にし始めた。
しかし、どれも即効性はなく約束
した検査拡大やマスク調達も空手
形だ。中国・韓国からの入国者制
限も今さらながらの感が募り、支
持者向けのポーズにしか見えない
。内閣支持率の急落は必至だろう
。これ以上生活を破たんさせられ
ないためにも、一人一人に「やっ
たふり」政治の内実を見破る眼力
が問われている。野党やメディア
は今こそ早期の首相退陣に向けて
戦略を立てるときではないか。


新たなコロナ対策担当相に西村康
稔経財相が起用されたと聞き、あ
然とした。なぜならモラルに欠け
、状況判断ができない人物として
永田町で知られている人物だから
だ。自分も以前何度か福島の原発
事故についてラジオ番組で討論し
たことがあるが、役所の既得権権
益ばかりを代弁するだけで、骨の
髄まで官僚臭が染みついていた。
人と話す時に携帯ばかりをみて何
度も「礼儀知らず」と感じたこと
を思い出す。


その後、ベトナムで売春婦3人と
乱交したスキャンダルが週刊文春
で報じられ「乱交野郎」という異
名までついていた。さらに一昨年
の水害直後に安倍首相を囲んだ「
赤坂自民亭」の酒盛りをSNSに
投稿して釈明に追い込まれた。


そんなスキャンダルだらけでも経
財相に抜擢されたが、今回も会食
が自粛になった中、感染症対策そ
っちのけで自民党の杉田水脈議員
の政治資金パーティーに出席、国
会で追及されたようにまた馬脚を
現した。いつも「腰巾着」のよう
に首相に付き添っている姿を見る
たびに、目を背けたくなっていた


株価も下げ止まらず、円高も10
5円台と加速、経済危機が強まる
中、政府からはそれを回避するた
めの具体策は打ち出されていない
。今何より大事なのは、現状把握
だ。安倍首相は先月29日の会見で
「かかりつけ医など身近にいる医
者が必要と考える場合には、すべ
ての患者がPCR検査を受けるこ
とができる」と強調したが、その
後トーンダウンしてしまった。こ
れでは潜在患者がどれだけいるの
か、分からない。陽性の感染者は
既に2万人いるという専門家の予
測もある。それでも検査機関は相
変わらず少なく、病院も公表され
ないままで市民の不安が募るばか
りだ。


メディアは新型肺炎報道一色に見
面接えるが、この間また政権を根
底から揺るがせる疑惑が相次いで
発覚した。先日このブログで書い
た愛媛県の加計学園獣医学部の推
薦入試で、韓国人8人の面接評価
の点数を零点にして不合格として
いたのが報じられた。加計学園は
不正入試を否定しているが、面接
が零点などあり得ないことだ。


出身国という属性で差別を受けて
いたら、大学を名乗る資格もなく
、100億円以上にのぼる公的補
助金も返還しなければならない、
何より親友、加計孝太郎理事長を
優遇した首相の政治責任が問われ
る。開学当初目指した四国の獣医
師数増加という目標も未到達だ。


「桜」では首相が前夜祭の夕食会
を開いた後、ホテルニューオータ
ニで開いた天皇即位の政府主催の
晩餐会が随意契約で行われ、政府
予算も2000万円もオーバーし
ていたのに、隠していたことが判
明した。野党は前夜祭を格安にし
た見返りに同ホテルを優遇して発
注した疑いも出ている。


「モリカケ」「桜」に続き、「口
頭決済」したと弁明した検事長延
長でも自民党内部からも「不透明
」と異論が出始めた。どんなに首
相が説明から逃げ続けても、物証
や証言がなければ、自身の疑いが
晴れることはない。既に行き詰ま
ったように見える首相の進退を最
後に決めるのは自身ではなく、有
権者であり世論の推移次第である
ことを改めて思い起こしたい。


        【2020・3・8】