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平野幸夫のブログ

ギリシャ語を語源とする「クロニクル」という
言葉があります。年代記、編年史とも訳されま
す。2014年からの独自の編年記として綴りま
す。


SNS上でまた政府のコロナ政策
が炎上する気配だ。「ちょっ、ち
ょっと!」。検事長定年延長法案
に異議をとなえた女優、小泉今日
子が今度は新たに「アベノマスク
」8000万枚を配布することに
待ったをかける投稿に支持が拡大
している。新型コロナウイルスの
感染者拡大に拍車をかける「Go
Toトラベル」の強行と併せ一度
決めたらどんなに批判が出ても「
引き返せぬ政府」。改めて露呈し
たその体質に怒りが収まらない。


「アベノマスク」事業の事業計画
を特報した朝日新聞の報道によれ
ば、配付、発注済みの布マスクは
2億8700万枚にのぼり、今後
介護施設や保育所などに向け、新
たに約8000万枚が配られると
いう。504億円の事業予算が計
上されたが、入札もなく伊藤忠商
事など数社と随意契約を結んでい
た。カビや虫が混入し、回収騒ぎ
になったが、事務費だけで約10
7億円が支払われる。


報道各社の世論調査では約7割以
上の人が、「小さすぎる」「不潔
」などを理由に「使わない」と答
え、安倍政権の「コロナ失政」の
象徴になっていた事業だが、まだ
懲りずに配り続ける予定だ。安倍
晋三首相以外、官僚や与党議員で
このマスクをつけている姿をほと
んど見かけることがないのが不評
の証しだ。我が家でも、多くの世
帯と同じように送られたマスク入
り郵便袋の封も開いていないまま
だ。それでも一度決めたらどんな
批判を受けても必ず突き進むとい
う安倍政権の体質は、「さらなる
難局ならどんな間違った判断をす
るのか」と考えさせ、空恐ろしく
なる。


こんな強権体質は「安倍官邸」が
今春ホームページ上に説明した三
権分立の説明図にも表れていた。
民主主義の根幹をなす機能だが、
何と主権者である国民に、行政機
関である内閣が縛るような矢印が
向けられていた。本来は世論など
で国民が内閣を監視する機能が説
明されるべきで、矢印は国民から
内閣に向けて描かなければならな
い。


先月、野党から追及された官邸は
あわてて訂正した。内閣広報室は
「三権分立図に公式見解はなく、
作成当時の意図は分からないが、
一般的な図を載せた方が理解しや
すい」と苦しい釈明をしている。


こんな中学生でも知っている機能
の解釈を真逆にねじ曲げたのは、
安倍首相が国会で「私が立法府の
長ですから」と答えたことに符合
する。ここでも「官邸官僚」の「
忖度」が読み取れる。そして政権
全体から漂う空気は、「驕慢」と
「専横」である。驕り高ぶって人
を見下し、勝手気ままに振る舞う
ことは民主主義社会なら許されな
い。しかし、それがまかり通って
いる現状を見れば、憂えてばかり
おれない。依然と続く「コロナ失
政」に断固「NO」の声を上げ続
けたい。


ドイツの哲学者、ニーチェの今こ
そかみしめたい言葉がある。


「車に轢かれる危険が最も大きい
のは、1台目の車をうまくよけた
直後だ。同じように、仕事におい
て日常生活においても、問題やト
ラブルをうまく処理して安心から
気をゆるめたときこそ、次の危険
が迫っている可能性が高い」(「
人間的な、あまりに人間的な」白
取春彦編訳から)


コロナの感染拡大の第一波から第
二波を迎えた我々に、自覚を促す
ようだ。


    【2020・7・29】


石破茂・元自民党幹事長が政権批
判を強めている。新型コロナウイ
ルスの感染拡大阻止に失敗した安
倍晋三首相にあてつけるように、
批判はエスカレートし、その頻度
も高まる。しかし、政策変更を迫
るなど行動が伴わず、遠吠えにし
か聞こえない。これまで国防族議
員として徴兵制を認めたり、共謀
罪の創設に加わるなど右寄り姿勢
は現政権と同じだ。最有力の「次
期首相候補」に列せられているが
、そのムードの実体をよく吟味し
ないと、「安倍疑似政権」を誕生
させる恐れがある。


安倍首相の支持率がつるべ落とし
のように急落している。毎日新聞
と社会調査研究センターが18日実
施した世論調査で、45%の人が早
期辞任を求めたという数字は象徴
的だった。辞任時期は即時、今秋
、年内を含み、来年まで首相を求
めたのはわずか12%しかなかった
。明らかに、世論が首相交代を求
めていることが裏付けられた形だ


毎日新聞のサイトで配信もされて
いる辞任を求める意見の一部を紹
介したい。


「対応力がない。綺麗な言葉でご
まかしていることが多いので早く
引退した方がいいと思います」(
40代男性、原文のまま)


「自民党で首のすげ替えだけされ
てもこまる。安倍さんだけの責任
ではないと思う。菅さんも麻生さ
んなどの官僚全員がおかしい。私
は看護婦ですが、経済を回すこと
だけ考えて現在の医療従事者に対
する配慮が全くないとかんじてい
る」(30代女性、一部)


どちらも、静かな怒りを感じる答
えだが、中には「すべてにおいて
信用できない。国民の税金を自分
の私用につかっている」(30代女
性)など早期退陣を求める強い調
子の内容も多かった。



こうした「安倍不人気」に反比例
して石破氏への支持が増え始めた
。1カ月前の共同通信の世論調で

は、「次の首相にふさわしい人」
の問いに、石破氏が23・6%と1
位になり2位の安倍首相の14・2
%以下を大きく引き離していた。
ここでも安倍政権に人心が倦んで
いることが明白になった。


自派閥議員が19人しかいない石破
派(水月会)は二階俊博幹事長を
9月の派閥研究会に招くなど多数
派工作に乗り出したが、仮に現政
権を支えている二階氏の協力を得
ても、「石破首相」の政策はこれ
までの自民党の族議員が幅をきか
す利益誘導政治から脱することは
なさそうだ。


石破氏は最近、しきりに地方行脚
と称して講演して安倍批判を強め
る。だが、その中身は真っ向から
政権と対峙しない及び腰姿勢ばか
りが目立つ。「将来、医療崩壊が
起こらないのかアナウンスがない
と、不安は払しょくされない。政
府として説明責任を果たしたこと
にならんでしょうね」(北海道新
聞)などと述べたが、対案もなく
、どこか他人事に聞こえる。解散
についても「今やるべきでない」
と首相の解散権行使に否定的な見
解を示したが、名乗りを上げるな
ら語るべきは具体的な対抗軸にな
る政策であった。ぐだぐだ安倍批
判を繰り返すだけでは、人気は高
まらないだろう。


落ち目とはいえ、安倍首相はした
たかだ。今朝の毎日新聞によれば
、夏の衆院解散を見送り、野党が
争点にしようとしている消費税減
税を取り込んで、秋以降の解散の
大義にしようと目論んでいるとい
う。コロナで医療崩壊がさらに

進み、政権が行き詰まれば、破れ
かぶれで「時限的消費減税」を掲
げ、解散に打って出る可能性が出
てきた。その時を見据え、野党や
石破氏はどう対峙するのか。それ
がまだ見えない。


         【2020・7・25】


「小池失政」に政府の無策が重な
り、新型コロナウイルスの感染者
拡大が止まらない。東京都内で病
床が足りなくなり、約600人も
が自宅療養を強いられている。そ
んな医療危機の中、全国に感染拡
大を招くおそれが強い政府の「G
oToトラベル」キャンペーンが
あすから始まる。新聞各紙の世論
調査ではどれも約7割が「延期す
べき」と回答しているが、次期首
相候補に再浮上したとされる菅義
偉官房長官の主導で強行されよう
としている。一方で病院経営が深
刻化、看護師らの大量退職が相次
ぐ。政府与党幹部らによる「利益
誘導政治」のせいで、医療崩壊が
進行しているのを見過ごしてはな
らない。


前回都知事選から続く菅長官の「
小池憎し」の言動がエスカレート
し、まるで「私怨」のごとく、「
小池攻撃」がすさまじい。「Go
To」の東京外しも、菅長官の決
断だった。自分の地元の神奈川や
千葉が前向きだからというのが、
その根拠だった。埼玉を含めた1
都3県は生活圏が一緒で西村康稔
コロナ担当相が示した当初案をひ
っくり返す独断ぶりだった。


ここにきて、菅長官の言動が目立
ち始めたのには、派閥力学上の理
由があるからだ。複数の政治記者
らの取材を分析すると、6月の国
会閉会後、安倍首相が麻生太郎財
務相の「野党が弱体化している中
、今こそ早期解散を」の進言を入
れ「ポスト安倍候補」を麻生氏や
甘利明元経財相らに聞いたところ
、最有力だった岸田文雄政調会長
は低い評価しかなく、「つなぎは
菅(長官)でいいのではないか」
と一致したという。確かに、一時
首相側近官僚らによる「菅はずし
」によって存在感を失っていた頃
が、なかったかのように表に立ち
始めた。官邸官僚が進めた「アベ
ノマスク」や「SNSの首相画像
アップ」が支持率急落に拍車をか
けたことから、首相が菅長官と手
打ちをしたと報じられている。


安倍首相は国会閉会以後、枝野幸
男立憲代表が「都合が悪くなると
姿をみせなくなる」という通り、
正式の記者会見もせず「巣ごもり
状態」だ。水害の広域化、コロナ
拡大と相次ぐ国難に口を閉ざすこ
とは許されないはずである。自分
の立場しか頭にない卑屈な性根が
改まることもなさそうだ。



「GoTo」キャンペーンは自民
党の利益誘導政治の象徴である。
全国旅行業協会の会長は二階俊博
幹事長だ。全国旅館ホテル生活衛
生同業組合連合会と全国旅館協会
は毎年、自民党に数百万円単位で
政治献金している。閣議決定まで
したキャンペーンはコロナ収束が
前提だったのに、軽々しく前倒し
してしまうのは、科学的根拠もな
く与党と業界の「癒着」以外何物
でもない。ところが、政府の専門
家分科会でも異論が出なかったと
され、尾身茂座長は「移動で感染
は広がらない」とお墨付きを与え
る始末だ。直後に報じられた新幹
線のぞみ乗務員の感染は尾身会長
の説明がまやかしだったことを証
明してしまった。


尾身会長は政府の愛玩犬か。ひっ
迫する病院経営支援を政府に迫る
ことが責務ではないのか。受診者
が急減し約30億円の赤字計上が見
込まれる東京女子医大では400
人が退職を申し出た。病院側がボ
ーナス全額カットを提示したため
だ。このままでは病院経営は成り
立たず、一部カットに変更したと
いうが、国の直接支援はない。1
兆6千億円の巨額を観光キャンペ
ーンを即刻中止して、医療支援に
向けるべきである。


感染者を見つけて隔離するための
PCR検査数も顕著に増えていな
い。安倍首相は4月に「1日2万
件に増やす」と国会で表明したが
、まだ約1万3千人程度だ。この
ままの状態を放置すれば、児玉龍
彦東京大名誉教授が国会で涙目で
訴えた「トップダウンで前向きの
対策を直ちに始める。そうしない
と、来月は目を覆うようなことに
なる」との警告通りになる恐れが
がある。我々は今、崖っぷちに立
たされている。


        【2020・7・20】


「総理、GoToキャンペーンは
予定通りですか」。官邸に若い首
相番記者の呼びかけが響いた。多
くの首長らが22日から始まる観光
支援策に「もう人災になる」(青
森・むつ市長)など中止を求める
声が上がる中、首相は「緊張感を
持って注視している」と応じただ
けで、ばつが悪そうな顔で急いで
記者に背を向けた。いつもの漫然
としたぶら下がり風景だが、記者
にコロナウイルスの市中感染拡大
をただすという強い思いもうかが
えない。問われているのは政府側
の対策だけではなく、権力を監視
する報道の強い使命感でもある。


一昨日、志のある現役記者やメデ
ィア研究者ら141人が実名で「
ジャーナリズムの信頼回復のため
の提言」を日本新聞協会加盟12
9社の編集・報道局長あてに送っ
た。直接のきっかけは、東京高検
検事長と新聞記者による賭け麻雀
事件だが、最近の報道倫理を失っ
たメディア全体の行状への危機感
が背景にある。提言の中心は若手
や女性記者らで、「読者目線から
かい離したそんな感覚自体を変え
ないといけない」(南彰新聞労連
委員長)と先輩記者らも共に立ち
上がった(東京新聞電子版から)


冒頭のぶら下り会見は安倍政権に
よっていつも政府広報の手段のよ
うに使われている。正式な記者会
見ではなく、首相が一方的に言い
たいことだけ伝え、問いかけに答
えなくて良い悪しき慣行だ。それ
を報道側が認めてきたせいである
。歴代政権でこれほど、正式な記
者会見が骨抜きにされ続けている
例はない。世界の報道の自由度ラ
ンキング評価で日本はずっと50位
から60位台が続いている。ジャー
ナリズムの機能のうち最重要な権
力監視(ウオッチドッグ)ができ
ていないのが最大要因である。


古今東西を問わず、どの国の為政
者も「不都合な事実」を隠し、言
論封じをするのは共通する性癖だ
が、ロシア、中国などの専制国家
ではなく、少なくとも民主主義が
一定程度長く機能してきた国家で
、これほど急激に報道機関の劣化
が進んだ例はない。強権政治の進
行と野党の弱小化が大きな原因と
挙げられるが、報道機関の「御用
メディア化」が拍車をかけている
。「賭け麻雀」事件やぶら下がり
の横行などはその一端に過ぎず、
その根は深い。


今回の提言では、報道・取材の現
状を「権力との癒着・同質化」「
記者会見の形骸化」「組織の多様
性の欠如」「市民への説明不足」
「社会的に重要なテーマへの取り
こぼし」を指摘している。どれも
的を射ている。提言を受け取った
報道機関は「再点検している」(
朝日新聞)など前向きな対応も見
られるが、どれだけ真摯に取り組
むかは、信頼を取り戻す不断の努
力をしなれれば、ますます自滅の
道を進むことになるのは確かだ。


現場の記者が自覚すれば、社を離
れて報道の使命を全うすることは
可能なはずである。年配の記者な
ら誰もが記憶するシーンがある。
安倍首相の叔父である佐藤栄作首
相の退陣会見で、「テレビカメラ
はどこかね。新聞記者の諸君には
話さないことになっているんだ。
偏向的な新聞は大嫌いだ。帰って
くれ」と会見を拒んだ。新聞記者
らは一斉に退席、佐藤首相はNH
Kのカメラだけに目を向けてしゃ
べり出した。翌朝の新聞の多くが
「佐藤政治」への批判を大展開し
、沖縄返還密約から続く政権の大
きな汚点になった。


そもそも、首相会見の主催は内閣
記者会である。本来、会見に応じ
た首相は答える義務がある。嫌な
ら応じなかったら良いだけで、ど
んな質問でも甘受すべきなのだ。
記者会が仕切りを官邸側に任して
いるのが間違いである。「佐藤会
見」は現場の記者一人一人が監視
機能を自覚し、行動を共にすれば
、国のトップにでも対峙できるこ
とを示した。記者の後ろには、常
に有権者の目が光っていることを
知るべきでなのだ。


       【2020・7・15】

案の定というべきか、東京都内の
新型コロナウイルスの一日の感染
者数が過去最多の224人に激増
した。それでも、小池百合子都知
事は「検査数が増えたためで、医
療施設もひっ迫していない」と新
たな対策を打ち出さない。早すぎ
た「小池アラート」の解除など失
態隠しの強がりに見える。国も「
再び緊急事態宣言を発出する状況
にない」と(菅義偉官房長官)ま
るで談合しているかのように見て
見ぬふりをする。今後、市中感染
が拡大しても誰も責任をとりそう
もない。市民は第1波以上の警戒
が必要だ。


都知事選を勝利した小池知事は会
見で、相変わらず、若者や「夜の
街」のせいばかりにして、新たな
具体策を取らなかった自らの判断
ミスを問われても、答えない。声
は以前より弱々しく聞こえるが、
質問を無視する姿勢が際立ち、逆
に傲慢度は増している。今は入院
ベッドに余裕があることを強調す
るが、「今後一カ月で6・8倍に
感染者が増える可能性もある」と
いう専門家も出ており、医療崩壊
への不安は募るばかりだ。


昨日、井戸敏三・兵庫県知事は「
諸悪の根源は東京」と口をすべら
し、後に言い直したが、多くの人
の思いを代弁したのは確かだろう
。首都圏の他県でもじわじわ感染
者が増え始め、緊急事態宣言時の
数と並んできた。つくづく「小池
失政」の罪深さを思う。国立国際
医療研究センター(新宿区)の忽
那賢志・国際感染症対策室長は今
朝の朝日新聞で「新宿ではもはや
『夜の街』のクラスターにとどま
らず、若者に蔓延している印象だ
」と警告している。


こんな行政の無策から一人一人が
身を守るため、「3密」を避けて
手洗い、マスク着用の徹底するし
かないのが悲しい。そして何のた
めに政治があるのかを改めて考え
ると、身が震えるくらい怒りが募
る。


そしてこの国の政権もなぜ国民の
命と安全をこうも軽視でき続けら
れるのか。最近の政治状況からそ
れを読み解くと、二つがその原因
に挙げられる。まず、安易に国会
の閉会を許した野党の無力さがあ
る。都知事選でも、お互い共通の
敵を絞り切れず、立憲、国民、れ
いわが共闘できず、「小池独走」
を許してしまった。とりわけ立憲
の枝野幸男代表の責任が重大であ
る。自分の過去の言動にとらわれ
、候補一本化の可能性があった「
消費減税」に応じなかった。それ
だけでなく、SNS上で「#宇都
宮餃子」などお遊びにしか見えな
い語句で、支持候補への投票を誘
導しようとした。頭の中をのぞき
たくなるくらい、お粗末さだ。代
表返上にも相当する失態ではない
か。


れいわ代表の山本太郎候補も「政
治オンチ」をさらけ出した。せっ
かく一本化候補の可能性があった
のに、党名に固執して好機を逃し
た。野党分断の方向に導いてしま
った。有権者の現状打破の望みを
自ら打ち砕いたという反省なくし
て再浮上はない。「小池都政」の
内実に目を向けず、まったく批判
も出来なかった玉木雄一郎国民代
表も同罪だろう。状況転換には小
異を捨て大同につくしかないので
ある。


もう一点挙げると、河井克行前法
相の買収事件で検察が安倍政権と
手打ちをしてしまい、安倍首相の
延命を許してしまったことである
。こともあろうに、河井議員から
金をもらった地方議員らを不問に
する刑事処分をしてしまった。念
願の林真琴検事総長の実現を政権
に認めてもらった見返りにみえる
。ずっと安倍政権の膝に屈してき
た本性がまた表れたとも言えるが
、買収相手を立件しないという前
代未聞の刑事処分は、検察史上に
大汚点として記憶されるだろう。


かくして、感染者拡大にも身に痛
痒も感じず、リーダーが災禍を見
て見ぬふりしながら政権を維持し
続けられるのは、監視・批判勢力
の無力さと迎合があることをしっ
かり認識しておきたい。


         【2020・7・10】

 

東京都の感染者数拡大が止まらな
い。「夜の街」のせいばかりにし
て新たな規制に乗り出さない小池
百合子都知事。大阪では吉村洋文
府知事が大学のコロナDNAワク
チン開発の審査委員会前に、治験
の日程を勝手に発表、研究者らに
反発が広がっている。いずれも「
自分本位」からの言動だ。「やっ
ている感」ばかりの演出が際立つ
2知事に懸念が募るのは、国の無
策が背景にあるせいでもある。


既に形ばかりの「小池アラート」
の解除の時期が都知事選をにらん
だ自己的な政治判断から出たと以
前ブログで指摘したが案の定、そ
の心配通り3日連続で感染者数は
100人を超えた。それでも小池
知事は相変わらず「夜の街関連」
と「若者中心の感染」を強調した
うえで「他県への外出を控えてい
ただくことで、感染拡大を防ぐこ
とをお願したい」と願望を口にす
るだけである。優勢を伝えられる
都知事選を前に、行政の責任者と
して具体的な拡大防止策をまった
く打ち出さなかったのは、「何も
しなくても勝てる。都民に新たな
自粛を求めたくない」という思惑
が透けてみえる。


都の無策に心配が強まるのは、隣
接県と全国への波及からでもある
。もうすでにその兆候ははっきり
表れている。1日の全国の感染者
数は少し前には100人前後にと
どまっていたのに、200人超え
が2日連続になり、宮城、山形、
新潟など収まっていた県で感染事
例が相次いだ。記者会見で小池知
事は「感染拡大要警戒」などと書
いたボードを掲げるだけで、声も
弱々しい。ばつが悪いと思ってい
るのか。再選されることだけが自
己目的化しているように映る。


打算的行動が目立つ小池知事に比
べ、当初は素早い初期対応が賞賛
された吉村知事だが、ここにきて
、自分勝手な政治主導ばかりがと
突出する。以前からその強権的な
政治手法を危惧してきたが、早く
も不安があたってしまった。


大阪大初の製薬ベンチャー「アン
ジェス」の開発について、まるで
自分が主導しているかのように、
範を超える発言を繰り返す。国内
で初めて新型ワクチンの治験を始
めた大阪市立大学の審査委員会の
承認を待たず、その対象を「市大
病院と医療従事者が対象」と発表
、「9月に実用化、年内に10~20
万人単位で予防接種を実施する」
と日程まで言及した。「国内初の
ワクチン」という期待ばかりを先
行させ、研究プロセスと安全性を
無視する発言を繰り返すのは、「
手柄の横取り」にさえ見える。


大学内部から「医療より政治の話
になっている」という声が上がり
、安全性軽視に「拒否できるのか
」と困惑が広がっていると今朝の
毎日新聞が伝えていた。吉村知事
は橋下徹元知事が主導した市大と
大阪府立大を統合させた「大阪公

立大」の設立を実現させた自負か

ら何でも通ると思っているのかもし

れない。



民主的な手続きを軽視する強権政
治家の「本性を見たり」である。
従軍慰安婦像のある米国サンフラ
ンシスコ市と大阪市の友好都市提
携を一方的に解消したのと同じ万
能感からだろう。今回は医療関係
者の安全に関わる政治判断であり
、危険この上ない。


大阪公立大の英語名を大阪大と同
じ表示にしたのも吉村知事の政治
判断で、事前に阪大に断りもしな
かったという。阪大総長から見直
しまで迫られているのは当然だ。
その阪大が開発主体の新型ワクチ
ンの治験日程まで知事が口出しす
るのは、驕り以外何物でもない。
「分をわきまえない」為政者に信
頼は集まらない。いつか高転びす
るのではないか。


    【2020・7・5】


解散風が収まる気配がない。安倍
晋三首相は連日、麻生太郎財務相
や甘利明元経産相と会合を重ね、
風をあおっているようにさえ見え
る。メディアが河井克行夫妻の事
件の責任を問う報道を繰り返して
も、国会は閉会中で追及の場もな
い。ほくそ笑む首相の顔が浮かぶ
。頭の中では起死回生の一手を練
っているはずだ。それは緊急事態
条項強化による権力集中を盛り込
んだ改憲狙いの解散だろう。東京
のコロナ感染者数が拡大する中、
政府の強権行使を望む声も高い。
そんなコロナの恐怖を政治利用す
る思惑を隠す解散に警戒を怠って
はならない。


自民党本部から河井夫妻に1億5
千万円が流れた選挙資金の解明に
検察は及び腰に見える。本来なら
河井夫妻逮捕と同時に党本部の捜
索に着手すべきだったのに、見送
られた。現検事総長の定年から逆
算しても、遅れれば遅れるほど、
捜索は難しくなり、事件は河井夫
妻の立件にとどまり、矮小化され
かねない。


それでも安倍首相はいつ検察の追
及が自分に向けられるか気が気で
ないだろうが、検察捜査は常に世
論の動向に左右される。自民党内
でも首相批判が高まらなければ、
直接「安倍辞任」に直結する党本
部捜索は見送られる可能性もある
。有志の検察OBらは今回、党本
部による公選法上の買収資金交付
罪での立件に期待する。今は政権
と検察の究極のせめぎ合いだ


仮に秋まで政権が延命した場合、
衆院議員の残された任期は1年を
切り、総裁選などの政治日程から
安倍首相は自ら解散できなくなる
。野党が臨時国会の開会を要求す
るのは必至だが、首相は2017
年の秋の臨時国会冒頭解散の成功
体験を踏まえ、再び同じ手で打っ
て出る公算が強い。それは、臨時
国会での河井事件の追及回避がで
き、コロナの補正予算がすでに10
兆円の予備費が自由に使えるから
である。


通常国会の閉会はそこまで見越し
たうえでの深謀だったわけで、今
後どんなスキャンダルが飛び出し
ても、解散リセットで回避できる
。もし、選挙で与党が大幅に議席
を減らしても、まだ政権を維持で
きる議席は確保できるという読み
もある。解散風が日増しに強まる
のは、そんな背景がある。


首相が解散の大義に改憲を掲げ、
その目玉に「緊急事態下の権力集
中」を盛り込むとみられるのは、
有権者にそれを受け入れるとみら
れるの素地があるからだ。4月7
日、人の移動や集会の自由の制限
ができる緊急事態宣言を出された
翌日の世論調査(毎日新聞)では
実に72%の人が「評価する」と答
え、「評価しない」は20%にとど
まった。


自民党が2018年に発表した改
憲4項目の一つである「緊急事態
対応」には「内閣緊急令」が発動
でき、私権の制約ができ、国会が
機能できなくなり言論統制も可能
になる。かつて第二次大戦以前、
ナチスがこの権限を行使してヒト
ラーの専制政治が可能になった。
「緊急事態条項」が国を破滅に向
かわせる導火線になったのである


「9条改憲」に行き詰まった安倍
首相がコロナへの恐怖によって政
府の権限強化を有権者が受け入れ
やすい素地を見逃すはずがない。
安倍首相の成蹊大の恩師である加
藤節氏(政治哲学)は小中学校一
斉休校を決めた安倍首相を危ぶむ
(3月31日毎日新聞インタビュー

「この措置が改憲に向けた『実験
』の可能性がある。緊急事態を宣
言をしたら国民はどう動くかのを
確かめるためのね」


確かに、今一度あの強権行使の検
証が不可欠だ。


          【2020・6・30】

まるで推理小説のような官僚のア
リバイ崩しだった。24日の衆院経
産委員会で前田泰弘中小企業庁長
官の米国での公務出張が実態はカ
ラ出張だったことが浮かび上がっ
た。安倍首相が逃げた閉会中審査
で次々明るみになる「経産・電通
スキャンダル」。「公僕」どころ
か「公」の意識にも欠け、民間業
者と一緒に利権を漁る官僚を、元
経産OBの古賀茂明氏は「チャラ
男」と呼ぶ。批判がやまぬ電通へ
の丸投げは、収まるどころか「G
oToキャンペーン」や「家賃支
援給付金」に拡大する始末だ。国
家に巣くうシロアリにも似て「チ
ャラ男」たちが国の屋台骨をしゃ
ぶり尽す。


先週国会が閉じられたが、かろう
じてコロナ関連の巨額予算をめぐ
り野党の追及が続く。その中で印
象的だったのが昨日の笠井亮議員
(共産)の前田長官への質疑だっ
た。3年前の米国テキサスへの出
張日程をただした時、「見本市を
視察したか」を問われた前田長官
は「見本市は回っています」と答
えた。笠井議員は「見られるはず
はない。前田氏は始まる前日に空
港をたっている」と矛盾を突いた
。「一体何をしていたのか。前田
ハウスで電通関係者と意見交換し
ており、事は経産省と電通の癒着
疑惑だ」と指弾した。


たまらず前田長官は「勘違いして
いた」と答弁を撤回したのである
。それでも梶山弘志経産相は「調
べさせる」と引き取るだけだった
。事実なら公務と称して、テキサ
スで飲み食いするだけの「カラ出
張」だったのではないか。前田長
官の相手をしていたのが、今回持
続化給付金事業のトンネル組織だ
った「サービスデザイン推進協議
会」幹部の元電通社員だった。


世を欺く行為が海の向こうでも公
然と行われていたのは、腐敗の根
深さをうかがわす。なぜ経産官僚
だけが優遇されるのか。安倍首相
側近の経産出身の今井尚哉首相補
佐官や官邸で省庁間の調整を担当
する内閣官房事務局長代理補の肩
書を持つ新原浩朗経産相産業政策
局長らが電通への委託事業の構図
を描いたとされる。いわば安倍首
相側近主導の中抜きだったと言え
よう。そのコマの一つだったのが
、前田長官だったのである。これ
では経産相が厳正な処分などでき
るわけがない。


彼らを「チャラ男」と喝破した古
賀氏は雑誌「アエラ」で「198
0年以降、経産省の産業政策は失
敗続き。日本の産業は世界に遅れ
、日本株式会社の先導役だった経
産省には何もきたいされなくなっ
た。失業寸前の経産省は毎年新し
い事業を立ち上げ、中身がなくて
も、何とか立派に見せて予算を確
保する」と述べ、今では空疎な「
プレミアムフライデー」「クール
ジャパン」などで頓挫したのは記
憶に新しい。そして「チャラ男」
たちを支えたのが、お祭り屋の電
通だったと言い切り、安倍首相と
経産省の関係は、「チャラ男」と
電通の関係と相似形といい、同省
OBならではの説得力があった。


閉会中審査では河井克行前法相夫
妻による公選法違反(買収)事件
が取り上げられ、立憲の大串博志
議員が「自民党からの1億5千万
円が原資となって違法な資金提供
が行われたのでは」と追及しよう
としたところ、自民議員が「コロ
ナではない」と絶叫に近いかん高
い声を上げ、ストップさせた。河
井事件だけは審議させないという
首相の指令が徹底していることを
思わせた。


血税が買収資金になったという疑
惑の全容解明には、検察による自
民党本部への捜索と衆議院での首
相出席の予算員会集中審議が不可
欠だ。首相が逃げれば逃げるほど
内閣支持率が下落すれば、もう解
散風を吹かすわけにはいかなくな
るはずだ。


       【2020・6・25】


感染者が拡大し続ける東京の危険
度が日増しに高まる。小池百合子
知事が新型ウイルス警戒レベル「
東京アラート」を解除したとたん
、連日20~40人前後で推移してい
る。小池知事は新宿エリアの夜の
街ばかりを強調するが、約半数は
感染源が不明で市中感染の広がり
具合がつかめていない。19日から
全国で移動を全面解除、首都圏の
無症状感染者が無自覚に移動を始
めることになった。第2波のリス
クが増すのに、都知事選と国会閉
会のせいで、対策は忘れ去られ小
池氏の「自分ファースト」政治の
犠牲は都民だけですまなくなる。


空疎な横文字ばかりを発し続ける
小池知事は3月23日の東京五輪延
期決定まで、コロナに関してほと
んど声明を発していなかった。そ
れが延期決定のとたん「ロックダ
ウン」という中身が分からない言
葉を突然使い始めた。その後の検
証で、市中感染の拡大は3月初め
から始まっており、後手後手だっ
た防止策を覆い隠すための怪しげ
な言葉を使ったのではないかと見
られている。印象操作でいつも「
やっている感」を演出するのは小
池知事の得意技だ。その後も「オ
ーバーシュート」「ウィズコロナ
」「アラート」「ステップ1」…
…と空虚な言葉を連発、都民を印
象操作し続けている。


最も滑稽にも見えたのが、レイン
ボーブリッジの照明を赤にする「
東京アラート」だ。大阪の吉村知
事が通天閣や万博の照明で警戒度
を告知したことに、向こうをはっ
て設定したのだが、解除した途端
に感染者が増えてしまった。その
判断が妥当だったのか問われてい
るが、小池知事は「夜の街の検査
を徹底したせい」と警戒度を上げ
ることはなかった。


再選に名乗りを上げた小池知事の
本性が今まで以上に見え始めた。
発売後すぐにベストセラーになっ
たノンフィクション「女帝小池百
合子」(石井妙子著)の一場面は
衝撃的だ。以前議員会館で、自分
の選挙区だった阪神大震災の被災
者から陳情を聞いていた小池氏は
指にマニュキュアをしながら「も
う終わったので帰ってもらいます
」と言い放ったという。その時、
小池氏は芦屋から東京に選挙区を
移していた。このエピソードは、
自分に利なくば切り捨てるという
冷酷な小池氏の人間性をよく描く
出している。本には他にも彼女の
卑劣な振る舞いの数々が克明な取
材に基づいて書かれている。


権力者に擦り寄り、力を失うと別
の政治家に移る。細川、小泉元総
理、二階幹事長……。権力の頂点
ばかりをみて、政治姿勢をコロコ
ロ変える生き方を見れば、どれも
納得がいく。都知事選再出馬で小
池氏は「東京大改革2・0」をフ
レーズに掲げた。意味不明の中身
だ。それより、初当選した時の公
約「待機児童ゼロ」「満員電車ゼ
ロ」「介護離職ゼロ」など七つの
ゼロはどれ一つ実現されていない
ことに目が向いてしまう。


哲学者で作家の適菜収氏は「要す
るに達成ゼロ。実現ゼロ。知性ゼ
ロ。責任感ゼロ…」と夕刊紙の連
載記事で手厳しく批判した。もし
その通りなら、市中感染の拡大を
どう防ぐかなどは彼女の頭の中に
は、もう大きなことではないのか
もしれない。


エコノミストの森永卓郎氏は毎日
新聞に「最も効率的かつ効果的な
第2波対策は『東京封鎖』と考え
ている」と述べている。このまま
では収束できないという懸念から
だろうが、同じ心配が募って仕方
ない。コロナ危機で得た教訓を活
かし、新たな休業補償をセットに
もう一度自粛要請を強化しなけれ
ば、ズルズルと再び感染拡大に向
かうのではないか。


            【2020・6・20】


「年末ぐらいに接種できるように
なるかもしれない」。安倍晋三首
相が新型コロナウイルスのワクチ
兆ン開発中の米英2社と買い取り
交渉をしていることを自分がお気
に入りのネットテレビ番組で明ら
かにした。17日に閉じる国会でも
説明しないままの、前のめりぶり
だ。前例のない「予備費10兆円」
を野党が認めてしまった末の独断
でもある。開発中のこのワクチン
はまだ治験が始まったばかりなの
に、まるで自分の財布のように大
盤振る舞いするのは、野党が第二
次補正予算案成立に手を貸したせ
いもある。官製談合疑惑が深まる
「持続化給付金」を追及する素振
りを見せても野党は首相にふらつ
く足元を見られている。


ネットサイト「ニコニコ動画」に
出演した首相は機嫌良さそうに視
聴者の疑問に答えていた。それが
かえって「国会には出たくない」
という普段の気持ちを推量させる
。首相は野党議員から不都合な質
問を受けた時、ほぼ二つのパター
ンの態度をみせる。側近官僚が作
成した文章を何度も読み返すか、
担当大臣に答弁させるかである。
政策への疑念に自ら答えようとせ
ず、ごまかそうとする姿勢はこれ
までの歴代首相の中でも突出して
目立つ。


コロナ予算のように、国民にいつ
も以上に丁寧な説明が求められる
時でも、真摯な対応をしなかった
。それを自民党支持者からもから
も見破られから、内閣支持率が急
落し20%台(毎日、朝日調査)に
なったのである。コアな支持者か
らも本性を見破られたともいえそ
うで、もう元のように支持率が回
復することはないのではないか。


そんな焦りからか、一見耳触りの
良い方針ばかりが続々と語ら始め
た。「ワクチン確保交渉」もその
一環だろう。だが、この交渉には
大きな危うさが潜んでいる。なぜ
なら、世界中でコロナのワクチン
開発中の研究拠点・グループは95
もあり、首相が交渉先として明ら
かにした米モデルナ社や英アスト
ラゼネカ社はまだボランティアに
投与する治験を始めたばかりだか
らだ。まだどれだけ副作用がある
かどうか分からない段階で4億本
の製造を始めたという二社のワク
チンに日本が巨額買い入れを約束
するのは、前のめり過ぎる。


本来なら、感染症治療の専門家ら
の意見を聞き、副作用の検証の目
途が立ってから交渉すべきなのに
、それを無視するのは功名心があ
るからだろう。今ある危機を直視
せず、十分な対策を放棄したまま
半年先以上の外国製のワクチンに
すがるのは明らかに方向性を誤っ
ている。


国内でも大阪大のDNAワクチン
など複数の開発が進行中だ。政府
が最優先に支援すべきはこちらで
はないか。「安倍側近」だけで策
定したコロナ予算の危うさは「ア
ベノマスク」「持続化給付金」「
30万円補償」の失敗や転換で明ら
かである。野党は10兆円の予備費
のうち、中身が不明の5兆円分の
大まかな使途だけを聞いて賛成に
回ったが、大いなる戦術の誤りだ
った。いくら閉会中審査を求めて
も、この政権が効く耳を持たない
のは明白だ。


今さらながら、野党が補正予算の
賛成に転じたのか、分からない。

17日の閉会まで残り2日。「持続

化給付金」のトンネル団体をあぶ

り出し、巨額の中抜きを認めさせ

ることはできる。そのうえで、せめ

て経産相解任動議などを連発し

徹底抗戦する姿を見せなければ

、次回選挙の展望さえ失うのでは

ないか。


東京都ではまた感染者が拡大し始
めているのに、小池百合子知事は
「アラート解除」と意味の分から
ない政治判断を下した。明らかに
もう都知事選向けのパフォーマン
スしか頭にないようにみえる。安
倍首相と小池知事に共通している
のは、「自分ファースト」による
その場しのぎの政治判断である。


    【2020・6・15】