起業する時に使える補助金はありますか?
”起業する人のための補助金”ではありませんが、起業する方も使える&お勧めの補助金があります。(申請時までに税務署に開業届を提出する必要あり)
小規模事業者持続化補助金です。
年に数回募集されますが、次回締切は2022年9月20日(火)です!
どんな補助金なんですか?
持続化補助金は
「小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度」です。
通常枠だと、補助率は2/3、補助上限は50万円です。(=75万円の費用がかかる計画を立てると、50万円の補助)
私も申し込みます!
ちょっと待ってください!持続化補助金には幾つか注意点があります。
・採択される必要がある=基準を満たせば全員もらえる♩わけではない
・持続化補助金は後払い(補助金って大抵 後払いですが)=”補助金をあてにして起業”はできない
事業に必要な資金は、ひとまず自己資金や融資でまかなわなければいけません。
・「補助事業実施期間」の間に発注、納品、支払いをしている必要がある。今回募集の、第9回受付締切分だと「交付決定日から(最長で)2023年5月31日(水)まで」に発注~支払したものが対象です。
機械を入れたい時期と補助事業実施期間のタイミングが合わない場合もあります。持続化補助金のために開店を遅らせる・・・というのは本末転倒ですね。採択されるかどうかもわかりませんし。
・対象となる経費と、ならない経費がある
”汎用性(はんようせい)があるもの”、パソコンとか車とか、「この事業以外にも、いろいろ使えるよね?」というものは対象になりません。
試作品の製造費用は対象ですが、販売用商品の仕入代は対象になりません。=「補助金でこの商品を仕入れて販売しよう」は不可。
・補助金から直接利益が発生すると、一部補助金を返さないといけなくなるかも・・・。「収益納付」ってやつです。
例えば、補助金で買った機械で作った商品を事業完了時までに販売して、利益が出た場合などです。(事業完了後に発生した利益は、返さなくてOK)
うーん、結構 縛りがあるんですね。
そうですね。基本的に補助金については、
「補助金があってもなくても事業はやる。ちょうど事業と補助金のタイミングが合ったので、申請して採択された。ラッキー♩」
というもの、ぐらいに捉えると良いかもしれません。
わかりました。申請するには、まずどうすればいいですか?
まずは公募要領を読み込みましょう!(持続化補助金のHPはこちら)
げっ、30ページもある。
公募要領を読み込みましょう。(大切なので、二度言いました。)
「適当に読んで とりあえず計画を作ったけれど、あれ、よくよく見たらこれは補助対象外やん・・・」ってなると、計画を一から作り直しです。まずは公募要領をよく読んで、補助金の目的を理解しましょう。
補助金の目的?
公募要領には
「・・・本補助金事業は、小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・ 開発等)や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。」
とあります。
この趣旨に沿っていない計画は、採択されません。
なるほど。どんな事に使えるかな・・・。
例えば、「新たな客層にアピールしたいので、ホームページをリニューアルします!」「車椅子の方がお店に来られるよう、バリアフリーに改装します」「新たな客層を獲得するために、新商品開発に取り組みます」とかいうのに補助金を使う方が多いです。
それはいいですね!
補助金の「採択者一覧」を見ると、採択された方の事業計画のタイトル=「補助事業の事業名称」が載っています。皆さんがどのような事業に取り組んでいるのか、参考になりますよ。(計画の内容まではわかりませんが)
ホームページ関係で持続化補助金の利用を考えている方は1つだけ注意。「ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4が上限」となっています。
おっと・・・じゃあ、「ホームページ作ります」だけでの申請はできないという事ですか?
はい。チラシや看板、試作品製造費用等と組み合わせた計画にしましょう。全体で補助金50万円の計画を立てて、ホームページを作る場合、1/4の12万5千円がウェブサイト関連費の補助の上限です。
だったら、この機械も入れようかな。あと、あれとこれも買っちゃおう。
亜希さん、補助金を目当てに必要性が低い物まで購入してはいけません・・・。補助金が採択されたとしても、ひとまず支払いは自分でしなければいけません。本当に事業に必要な物なのか、慎重に考えてください。
最近 起業した&起業する方には嬉しいお知らせが。
「特定創業支援等事業」による支援を公募締切時から起算して過去3か年の間に受け開業した事業者
については、補助金の上限が通常50万円のところ、「創業枠」として特別に200万円になります!
本当ですか($∀$)
特定創業支援等事業については、こちらの記事を参考にしてください。1ヶ月以上かけて支援を受ける必要があるので、持続化補助金での利用を考えておられる方は、締め切りまでに十分余裕をもってお申込みくださいね。
次回のテーマは「これで通る!(可能性が高まる)小規模事業者持続化補助金の書き方」です。
お楽しみに!
(この記事の内容は、2022年6月時点の情報です。)