トート・タロット【第11期スモールカード1回】座学編 | 姫嶋のトート・タロット日記

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レッスン導入パートはこちら↓


半年間学んだトートタロットのアテュ22枚に比べると、スモールカード56枚はモチーフがあっさりしてて抽象的です。

理解するには絵だけでなく四大元素とカバラの生命の樹の概念も駆使することになるので、本格的に各カードの解説に入る前に今回はあらためてそのあたりを重点的に復習しました。

 

四大元素は西洋占星術でも出てくるのでなじみ深いですが、生命の樹はタロットのレッスンで初めて存在を知りました。そもそもトートタロットは魔術カラーの強いデッキなのでアテュを習う前にさらっと触れたはずなのですが、生命の樹についての知識を定着させるのは完全に後回しにしていた模様……昇天

生命の樹を構成する10のセフィラの役割については少し自信ないですが、天体に当てはめて考えられるおかげでなんとか覚えられそうです。

 

インスピレーションの星でもある海王星を頂点として、天王星・土星までが人智の及ばない世界(アビス)

土星は伝統占星術では人間が確認できる最も遠い星です。雲の上の世界にあるものの中で唯一、死ぬ前にようやく人間が理解できる領域でもあることから、ビナー(理解)に対応しているようです。

ビナーと対になる位置にコクマー(知恵)があります。天王星が対応しているこの領域は、土星によって築き上げたものを斬新なアイデアで書き換えていく天王星の占星術的な役割とも決して無縁ではないのでしょうね。

コクマーを頂点としたタテに連なるセフィラは「慈悲の柱」で、大らかな父親的グループ。ビナーを頂点としたものは「峻厳の柱」と呼ばれ、厳しい母親的グループとして扱われます。

「慈悲の柱」には木星が対応するケセド(慈悲)、金星が対応するネツァク(勝利・永遠)がいます。拡大と許容の星と、愛やあこがれを示す星のどちらも、甘やかしてくれそうな優しさの気配がします。

「峻厳の柱」には火星が対応するゲブラ(厳格・判断)、水星が対応するホド(栄光・反響)がいます。ビナーもゲブラも占星術的には凶星の土星と火星が絡んでいるので、一筋縄ではいかないものを上手に扱えるよう理性でコントロールするのがこの柱のテーマにも思えます。

 

2つの柱の真ん中には、頂点の海王星が対応するケテル(王冠)の延長線上に、太陽が対応するティファレット(美)と月が対応するイエソド(基盤)があります。優しさと理性のどちらにも偏りすぎないよう、普段の自分をうまく使いながらこうありたい理想の自分を目指して私たちは生きていきます。その現実世界との接点がマルクト(王国)であり、私たちの身体の象徴でもあるようです。

 

ちなみに生命の樹に関する宿題をやって感じた疑問を調べるために、最寄りの図書館で魔術やオカルト系の本を漁りました。こういう本って地方だとあまり手に取れないのではと思ってたけど、参考になるものが見つかって助かりました。

 

(『図説 近代魔術』吉村正和 著 より)

 

四大元素についての復習はここでは割愛しますが、「お客様の価値観次第で、スプレッドに現れる四大の意味が一般的なイメージからかけ離れることがある」という先生の小話には目から鱗でした。

 

例えば「家族」や「結婚」についてのご相談があったと仮定して。

情でつながった関係をあらわすカップが多く出ると(そうだよね~~)と自然に受け止められますが、自分優位な関係や自立をあらわすワンド、計算がからむ理性優位な関係をあらわすソードが出てきたら(あれ??)と思ってしまいます。

お客様にとっては「ワンドっぽい家族関係」「ソードっぽい結婚」が当たり前のものと思われているから、そういうカードが多く出てくるのかもしれません。マス受けしづらい価値観をお持ちな分だけ、問題を解決しようと思うなら時には人一倍の努力も必要になってくるでしょう。

占い師として壁打ち相手になるなら、場合によっては「そうまでして本当に解決したいお悩みですか?もっと他に大切にしたいものはないですか?」と踏み込めるようになりたいですね。

 

 

最後は、新年のレッスン一発目のリーディングをした話でオチをつけたいと思います。

また近いうちにお会いしましょう。