息子みっちゃんは重度知的障害を伴う自閉症です。

 

小学1年生の終わり頃に

 

私の父(みっちゃんの祖父)が病気で亡くなりました。

 

 

まだ言葉は、たまに単語が出るくらいのみっちゃんですが

 

父が入院してるときに時々、短い動画を送ったりしてました。

 

 
じいちゃん…。
 
その一言だけの動画です。
 
そして私は、それまで両親との関係はあまり良好ではありませんでした。
 
私の育ちの事で度々揉めたり
 
お互いを認め合えない関係が続き疎遠でした。
 
しかし父が病気になった事で見舞いに行き、会う機会が出てきました。
 
 
当時は父も母も、みっちゃんの自閉症という障害にもあまり理解はありませんでした。
 
 
 

父が亡くなった時も、母から恥ずかしいから葬式にみつきを連れてこなくていい。

 

と言われましたが

 

私は連れて行く。と言いました。

 

お葬式の間は、ずっと座っている事が難しいので

 

夫と交代しながら、みっちゃんを別室に連れて行ったりしていました。

 

 

そんな姿を見て何年振りに会う親戚の人たちが

 

私達の事を、よくやっている。

 

というふうに言ってくれたのです。

 

私は当初、みつきの障害の事でどんな視線を浴びるかと覚悟をしていました。

 

でも想像とは違い、皆んな

 

偉いね。頑張ってるね、よくやっているよ。

 

という声が多かったのです。

 

 

 
そうすると、今まで理解し合えなかった母も
 
私たちの事を少しずつ認めてくれるようになったのです。
 
 
そしてお葬式が終わり
 
次はお寺です。
 
長いお経の中、みっちゃんは私や夫の膝の上に座りますが
 
やはり、あじわったことのない空気感です。
 
床に寝そべり、抱き上げても体が脱力していて
 
椅子に座る事ができません。
 
 
みっちゃんは、皆んなが座っているすぐ側の廊下でゴロンと横になって動きません。
 
 
大きな声で泣く事は無かったので私は椅子に座ったままチラチラと様子を見ては、ただ見守っていました。
 
 
そして、お経が終わりお坊さんのお話が始まります。
 
私は、床に寝転がっているみっちゃんを見たら
 
お坊さんは、どんなふうに思うだろうか…。
 
とちょっとどきどきしました。
 
みっちゃんを起こそうとしますが脱力してるので
 
抱っこしようとすると拒みます。
 
とにかく床に寝そべりたいようです。
 
うーん…。別室に連れて行こうかと思ったら
 
お坊さんは冗談交じりで世間話を始めました。
 
まるでこちらの事は気にせず
 
楽しそうにジョークを交えて話しをします。
 
 
その親しみやすい話し方に私は
 
肩の力が抜けました。
 
 
お坊さんが話し出すと一気に緊張感が和んだのです。
 
 
 
私は、気にする事なくみっちゃんの側につき
 
そのまま話を聞きました。
 
そのお坊さんは、昔からの付き合いで
 
知らない仲ではなかったそうです。
 
結局、私たちの事は気にも止めず
 
話したい事を楽しく話して終わりました。
 
 
それは、自宅でのお経の時も同じでした。
 
 
私たちは緊張感の無いお坊さんの雰囲気に
 
とても救われました。
 
 
私の地元は田舎のような所で
 
そんな雰囲気のお坊さんがたまに居ます。
 
まるで親戚のおじさんのようなお坊さんの話し方で
 
正直、私たちは気持ちが軽くなりました。
 
 
そして、何より
 
みっちゃんの存在のおかげで疎遠だった母との関係も徐々に縮まり
 
今では、大切なみっちゃんの良き理解者の一人であります。
 
 
みっちゃんが繋げてくれた親子の関係
 
私は正直、母とは一生分かり合えないと思っていました。
 
 
しかし生きてさえいれば
 
やり直しがきくことが、あるのだなと思いました。
 
 

そんなみっちゃん。

 

婆ちゃんの事が大好きで毎日のように

 

会いたい!と言っています。

 

コロナが落ち着いたら又会いに行きたいと思います。

 

 

 

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