全国の城郭建造物「御殿(居館)シリーズ」をお届けしています。

 

「御殿」については、「はじめに」の中で、軽く触れましたのでどうぞご覧ください。

 

全国「御殿」を巡る”はじめに” ↓

 

 

今回は、「高知城」の現存重要文化財の「本丸御殿」をお届けします。

 

高知城」(高知県高知市

「関ヶ原の合戦」後に「浦戸城」に入城した「山内一豊(かつとよ)」は、普請奉行に築城家「百々安行」に命じて「元親」の時にできなかった水の克服をさせて築城させました。1603年に入城して「河中山(こうち山)城」と名付けました。

 

名前が「高知城」となったのは、二代「忠義」の時で、幕末・維新まで「山内家」が城主として統治します。

 

 

日本で唯一完全な形で残る重文「本丸御殿(懐徳館)」は、そんなに広くはありませんが、「玄関」から「式台ノ間」に上がり、「九畳ノ間」から「四ノ間」を抜け「御茶所」の脇を通ると「南入側」沿いの「三ノ間」「二ノ間」に出ます。「二ノ間」の北側、東入側沿いに藩主が坐する「上段ノ間」があります。

 

「天守」へは「上段ノ間」の東側にある「天守取合ノ間」から入る構造となっていて、「天守台」がない「天守」ですので平面移動だけで「天守1階」へ入城できます。

 

重文「本丸御殿(懐徳館)」の部屋配置図(現地にて掲出分) ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」と重文「天守」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」と重文「天守」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」(北側から) ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「式台ノ間」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「九畳ノ間」 ↓

重文「本丸御殿」の「四ノ間」から「三ノ間」へ ↓

 

途中、「三ノ間」と「四ノ間」の間には小さな「御茶所」があり、黒潮或いは鯨の潮吹きをあしらった欄干がある「うちわけ波の欄干」を観察できます。

 

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「御茶所」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「うちわけ波の欄干」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「うちわけ波の欄干」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」内 ↓

 

「南入側」からは、「二の間」越しに藩主(城主)が御座する「上段の間」を正面に見ることが出来ます。右から「付書院」「床の間」「違い棚」「武者隠し」が並びます。

 

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「南入側」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「南入側」の天井 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)の「上段ノ間」 ↓

 

 

 

「東入側」からも、「上段ノ間」を覗けますし、「上段ノ間」の裏側は「雪隠ノ間」も残るので「藩主(城主)」の近さや生活感に触れることが出来ます。

 

重文「本丸御殿」の「東入側」から見た「上段ノ間」の「付書院」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「東入側」から見た「上段ノ間」の「武者隠し」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「北入側」 ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「北入側」奥にある「雪隠ノ間」 ↓

 

一方、「東入側」沿いには「土塀」が囲っていて、そこには「与力窓=物見窓」や「狭間」も備わっているので、警戒感や緊迫感も併せ持つ「御殿」であったことが窺がえます。

 

重文「本丸御殿(懐徳館)」東側の「土塀」には「狭間」「与力窓=物見窓」を施す ↓

重文「本丸御殿(懐徳館)」東側の「土塀」の「控柱」 ↓

 

重文「天守」1階の入口は、重文「本丸御殿」の「天守取合ノ間」から段差なく「天守」へ入る構造となっています。

 

重文「本丸御殿(懐徳館)」の「天守取合ノ間」から「天守」へ入る ↓

 

「本丸御殿」の1階の「西廊下」からは、重文「納戸蔵」に繋がっていていて一体になっています。また、その前には当時使用されていた「日時計」も残されています。

 

重文「納戸蔵」 ↓

重文「納戸蔵」の内部 ↓

「日時計」

 

 

 

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