前回は就活ビジネスについて書きました。
しかし、就活についてもっと切実と言いますか、危険な状況があります。
それは、就活セミナーを騙った自己啓発セミナーや宗教勧誘です。
就職活動に不安を抱く学生を狙って、つけ込んできているものです。
怪しい就活セミナーは、合同説明会会場や大学の近くで勧誘しています。
あとはネットでも見つかります。
私が目にした内容は次のような感じです。
・無料または低額な参加料
・一流企業の内定を獲得した学生、有志の一流企業社員が主催
・内定獲得テクニックだけではなく、仕事への熱い想いも聞ける
・ネットでは活発なグループワークをやっているような画像
※これとは違う内容でも怪しいセミナーはあります。ご注意ください。
一見すると悪くなさそうに感じるかも知れませんが、
よくよく見ると怪しいことだらけです。
まず、匿名が多い。
※団体名や個人名を名乗っていても怪しい団体はあります。ご注意ください。
ネットでもビラでも主催者のうち誰の名前も出ていない、
連絡先もイベント申込のメールアドレスが出ているだけといった感じです。
つまり、誰がやっていて、どこが活動拠点かさえわからない団体です。
※事務所の住所を載せていても怪しい団体はあります。ご注意ください。
たまにスタッフ紹介のコーナーを設けているセミナーもあるのですが、
信じるに足る材料は何一つありません。
なぜなら内容が、社会人スタッフだとニックネームと業界、
意味のない一言が書かれているだけだからです。
学生スタッフも概ね同じ感じです。
なぜか学生は大学名が書かれている場合がありますが、名前を伏せた形で
大学名だけ書かれていても、信用しろという方が無理です。
社会人は実名を出すと、活動をするうえで
支障があると言うのでしょうが、それは言い訳です。
なぜなら、ちゃんとした社会人であれば、休日を利用して、報酬をもらわない形で、
大学に認知された学生又は学生団体とともに、実名を出してセミナーをしているからです。
このようにできないのは、それなりの理由があると思われます。
先日、就活という冠をつければ商売になると書きました。
しかし、商売に限定されないということも知っていただきたいと思います。
参加料が無料又は低額=商売じゃない=安心、ではありません。
商売以外の目的を持っている可能性が極めて高い、と思わなければいけません。
もし、自分では判断がつかないのであれば、
学生は大学のキャリアセンターか学生相談窓口に来てください。
大学はその手の情報を持っていますし、職員は学生よりも冷静に判断することができます。
学生は就職活動中、不安な気持ちを抱えているため、冷静さを失う傾向にあります。
また、就職活動は社会人になるための活動だと考えて、
自分で頑張らないといけないと抱え過ぎることがあります。
そういった人ほど目を引くフレーズや勧誘に流されやすくなります。
繰り返しになりますが、少しでも「なんだろう?」と思ったものは
いったん考えるか、できれば大学職員に相談してください。
いち大学職員でした。
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