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☆ 占い師・画家…人間のようなもの ☆

画家・伝説の魔術師☆ 相馬 英樹 の愉快な毎日♪

今年は、本業であるセラピストと絵画講師の仕事の合間に、色々な仕事の依頼を受ける機会があり、何かと面白おかしく人生を謳歌させていただいている。


毎日が非凡であり新鮮であり…

めちゃめちゃ楽しい。



同時にそれは、実にありがたいことである。



一昨日には、この感謝の気持ちを伝えようと、近所の布袋神社に行き参拝してきた。


その内容と言えば実に多様で、中にはスケジュールやフィーリングが合わずにやむなく断ったものもあるが、次のようなものであった。


スポーツイベントの運営スタッフやビルの解体作業、ガソリンスタンドの臨時ヘルプや電線工事などなど。


つい先日に至っては、最近ちょくちょく通っている船着場で釣りあげた魚から針を外しながら『今日はこれで充分です、お魚さん、神様、今日も恵みをありがとう。』などとブツブツ呟いていたところ、恐らく釣り上げた魚に対して私が感じている愛情と感謝の気持ちに気付いたのだろう。


海辺を闊歩して来た、全く見知らぬ初老の男から声を掛けられ、暫く釣りや魚の話などをしているうちに、いやに気に入られてしまったようなのだ。

漁船で引き上げた網から魚やエビなどを外したり網の手入れをするアルバイトのお誘いを頂いた。


『暇なときで構わないし、取れた魚の中で一番イイやつを持って帰っていいから、まず遊びに来てみるといいよ。』と連絡先を教わったので、お小遣いが欲しくなった時や、陸からはなかなか釣れない様な魚が食べたくなった時にでも遊びに行ってみようと思う。


また最近は、義弟の中古自動車販売業の手伝いとして過去に取得した自動車整備士の資格を生かし、中古自動車商の真似事も始めた。


個人や業者で持て余している不要車などを出来る限り相手に有利な価格で買い取り、程度により海外に輸出したり整備を施してオークションに出品する仕事である。



つい先日、業者にこの車とこの車を買い取りに行った際、



小さい方の車の中にほぼ新品で見栄えの良い牽引ロープが積載されているのを見付けた。

牽引ロープと言えば、『昨日の日記』に書いたように私のプリウスに積載されていないものの一つである。



ふと私の脳裏に浮かんだのは、車が埋まるなどして動かすことが出来ずに困って居る人々の元に颯爽と駆けつけ、先日私自身が受けた恩恵と同様、プリウスにこのカッコいい牽引ロープを付けて、何の見返りを求めることなく引っ張り出し、颯爽と去ってゆくカッコいい私自身のヴィジョンだ。



同時に、

①FFで力のないプリウスで、どの程度の状況であればそういった対応が出来るか…

②プリウスも共に埋まってしまい、かえって迷惑を掛けてしまったらどうしよう。


などということも脳裏をよぎってしまったがさほど意に介さず、今の私の心はただ、このカッコいい牽引ロープの放つ信頼感と正義感に満ちているのである。


『欲しいなぁ~これくれないかなぁ~』と思っていると、ウソの様なホントの話。

業者に対して言った私の一言に込めた思いが伝わったのだろう。


牽引ロープは無事、私のプリウスに積載される運びとなったのだ。



業者に言った私の一言と言うのは…


『あ、これはなかなか良い牽引ロープですねぇ。』


これだけである。


この一言に対して業者が言った一言もまた、実に粋な内容であった。


『あげるよ。』


これだけである。




私は、私がこの世界に生まれてくる切っ掛けとなった両親と、私のキャラクターを育んできた全ての環境、そして未来に感謝しています。


この記事に目を通して下さっているあなたにも、心からこの言葉を送らせていただきたい。



ありがとう。



また、もしあなた自身や、あなたの身の周りで使用していない自動車などがある場合、もしかすると持ち主の希望する条件に合った価格で買い取らせて頂くことが出来るかも知れません。

廃車手続き済みの車、抹消手続きを終えた車の場合、札幌近郊及び市内に限り引き取りに伺うことは可能だが、市外の場合は少しでも車検が残っていて自走可能なものに限り引取りに行くことが出来る。

特に走行距離が少ないトヨタ車であれば結構ボロボロでも申し分ない。

中には義弟の一存で買い取ることの出来ないものもあるかも知れないので、いずれにせよ念のため、車種と年式と走行距離をお知らせ頂ければ、恐らくは他の業者以上に良い条件で買い取らせて頂くことが出来るのではないかと思う。

是非、何らかの方法で御連絡下さいますようヨロシクお願いします。






よろず屋  相馬 英樹
僕はこのところ、釣りばかりしている。

そう思われているに違いない。

たしかに昼夜を問わず月20回は釣りに出かけている。



だからといって、本当に釣りばかりしているかというとそうではなく、週の半分近くは様々なカウンセリングの仕事を頂いたり、点描画講座やTHOTHタロット講座で講師を務めさせて頂いてるし、月に何度かはイベントに出店もする日もある。

妻と役割分担して家事だってしている。

また、酒も呑むし風呂にも入るし車も運転するし寝たり起きたりもする。



即ち、その合間に釣りをしたりカヌーで湖に浮かんだりして遊んでいるということだ。



イベント出店の日は夜明けの海へ出掛けて釣りをし、家に帰って釣れた魚を捌き、朝食を食べて出店準備をして出掛けることだってある。

イベントが終わったら、次の日の講座の資料印刷などの雑務を済ませ、点描画を描き、講座終了後の釣りの為に仕掛けを開発したり、ルアーを作ったりしたこともある。



僕って、なんかスゴいなぁ…と、今思った。



先日、突風吹き荒れる嵐の日のこと。

石狩湾新港東埠頭東側のサーフでシャコ釣りでもしようと、プリウスで砂地を走り回っていた。



浜に降り立つと、砂混じりの突風が頬に突き刺さるように吹きつけるわ砂は目に入るわで、とてもシャコ釣りなどできる状況ではない。


船溜まりに戻って落とし釣りにプラン変更しようと旋回。



綴ってきた筈の轍も半ば砂にかき消され、砂地はどこも平坦。

慎重に…低速で…確実に…



あっ…



丘に乗り上げてしまった。

あえなくスタック。



この嵐の中、砂浜で遊んでいる人などなく、車内で暫し遭難者の心理について考えたあと、ジャッキで片側を持ち上げてみたり、木板でフロントタイヤを掘り起こしてヘルパーを噛ませたり、ありとあらゆる脱出手段を試みるが、車は微動だにせず終い。



ふと周囲を見渡すと1キロほど先に一台の軽自動車が。



とにかく荒れ狂う海の縁の湿った砂地を歩いて軽自動車のもとへ行き事情を話す。



軽は四駆だが牽引ロープがない。



トボトボとプリウスのもとへ戻る。


目の中も口の中も砂だらけになりながら、何度も何度もタイヤを堀っては脱出を試みる。



先ほどの軽自動車を振り返ると、既に帰ってしまったようだ。



途中、何度も友人や知人に電話しようかとも考えたが、『困った時ばかり頼るのは悪いなぁ。』と思いとどまり、掘ってもすぐに風で元に戻ってしまう車の周りの砂を掘り続ける。



(その時の心の声)


誰かに頼るのは、本当に困って、やることをやってそれでもダメで困り果ててからにしよう。



困って困って、精根尽き果てたなら、そのときは頼れる者に頼れば良いのだ。



では、それはいつなのか…



単純に、今でしょ?


(心の声おわり)


手稲や石狩に住む何人かの車を持ってる友人(主婦ばかり)に連絡を取ってみる。

が…

平日の夕方に緊急出動態勢が整った主婦など、そう居なかった。



とはいえ男性の知人は殆どが車を持ってない人ばかり。



その人は方向音痴でここに辿り着けそうにないし…あの人はクルマ持ってないし…こっちの人は子供も生まれたばかりだし、悪いよなぁ~


そうとう迷ったのち、子供も生まれたばかりのJ・H氏に電話を掛けると『今やってる用事が終わったらそっちに向かうよ。』と。



これまで蓄積してきた悩みが全てキャンセルされるような、拍子抜けするような爽やかな声で快く答えてくれたのだ。



嬉しくて泣きそうだった。

J・Hさん、ありがとう!

ホッ、と口の中に入り込んだ砂をティッシュに吐き出したり頬や眼に刺さりこんだ砂をタオルで拭いたりしていると、遠くからハイビームで砂丘を乗り越えて走ってくる車高の高い車が。



助手席に、先ほどの軽自動車の人が居て、『埋まってる車があるから引っ張ってくれないか』交渉してくれたのだという。


ただただ『ありがとう!』を連発するしかなかった。



そして心の中に浮かぶ感覚は…やはり『ありがたい』ということのみである。


世界中のどんな出来事も、全て『ありがたい!』としか思えない。


心がどんどん綺麗になってしまう!




何かを自力で克服したり乗り越えることが出来た時の成長ぶりもたしかに見事だが…

困ったとき、手を差し伸べられたときに成長することもある。



そんなことを考えたある半日でした。
11月以降のイベント&講座スケジュール

(○タロット占い)
(●点描画講座)
(※個人的イベント)

【11月】
○11月1日(日曜日) 10:00~17:00
          ロイトン札幌
わくわくビューティーフェスタ
タロット出店

●11月5日(木曜日) 13:00~15:00
          コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室
フリーハンド点描画講座
受講希望者募集中!
 
●11月6日(金曜日) (金曜日) 10:00~12:00
          Sakura 点描画講座 
         ※B型就労支援施設のため一般参加不可

○11月7日(土曜日) 1dayショップinちとせモール
          10:00~16:00
          タロット出店

○11月9日(月曜日) 定山渓温泉 森の謌 タロット出店

●11月10日(火曜日) 苫小牧さくらぎ笑楽好
          点描画講座
          受講希望者募集中!

○11月11日(水曜日) 定山渓温泉 森の謌 タロット出店

●11月12日(木曜日) コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室
          13:00~15:00
          フリーハンド点描画講座
          受講希望者募集中!

●11月13日(金曜日) 10:00~12:00
          Sakura 点描画講座 
         ※B型就労支援施設のため一般参加不可

●11月19日(木曜日) コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室
          13:00~15:00
          フリーハンド点描画講座
          受講希望者募集中!
 
●11月20日(金曜日) ①10:00~12:00Sakura
           点描画講座
           ※B型就労支援施設のため一般参加不可

          ②13:30~15:30北広島アイビースマイル
           点描画講座
           受講希望者募集中!

○11月21日(土曜日) テレビ塔 タロット出店

○11月22日(日曜日) テレビ塔 タロット出店

○11月23日(月曜日) テレビ塔 タロット出店

●11月25日(水曜日) 13:00~15:00
          北広島アイビースマイル 点描画講座
          受講希望者募集中!

●11月26日(木曜日) 6:45~2時間程度
          琴似イトーヨーカドー ヨークカルチャーセンター
          ワンコイン点描画体験講座 
          参加希望者募集中!

●11月27日(金曜日) 10:00~12:00
          Sakura 点描画講座 
         ※B型就労支援施設のため一般参加不可

○11月28日(土曜日) 10:00~17:00
          ライフパワーフェスタ サンプラザ札幌 タロット出店
 
※11月29日(日曜日) 小学校行事 終日

【12月】
●12月3日(木曜日) 13:00~15:00
          コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室
          フリーハンド点描画講座
          受講希望者募集中!
 
●12月4日(金曜日) 10:00~12:00
          Sakura 点描画講座 
         ※B型就労支援施設のため一般参加不可

○12月6日(日曜日) 10:30~17:00
          札幌サンプラザ マザーグース タロット出店 


○12月7日(月曜日) 11:00~16:00
          ベルクラシック プリンセスフェスタ2015 タロット出店

●12月10日(木曜日) ①コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室
           13:00~15:00
           フリーハンド点描画講座
           受講希望者募集中!  

          ② 18:30~20:30
           琴似イトーヨーカドー ヨークカルチャーセンター
           フリーハンド点描画講座
           受講希望者募集中!

●12月11日(金曜日) Sakura 点描画講座

○12月12日(土曜日) エルプラザ サンフラワーフェスタ タロット出店

●12月17日(木曜日) コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室

          琴似イトーヨーカドー フリーハンド点描画講座

●12月18日(金曜日) 10:00~12:00
          Sakura 点描画講座 
         ※B型就労支援施設のため一般参加不可

○12月19日(土曜日) テレビ塔 タロット出店

○12月20日(日曜日) テレビ塔 タロット出店

○12月23日(水曜日) テレビ塔 タロット出店

○●12月24日(木曜日) ①テレビ塔 タロット出店 
            ②琴似イトーヨーカドー フリーハンド点描画講座

●12月25日(金曜日) Sakura 点描画講座

【2016年1月】
○1月5日(火曜日) 千の癒し ちとせモール タロット出店

以下の継続予定講座など
●毎週金曜日 Sakura点描画講座
●第1・2・3木曜日 コープさっぽろ川沿ソシア ソシア文化教室 フリーハンド点描画講座
●第2・4木曜日 琴似イトーヨーカドー フリーハンド点描画講座

10月以降のフリーハンド点描画講座予定は

●コープさっぽろソシア川沿2Fソシア文化教室
毎月第1・2・3木曜日 PM1:00~3:00

●北広島アイビースマイル(不定期単発)
10月28日(水曜日)PM1:00~3:00

●琴似ヨークカルチャーセンター
11月26日(木曜日)PM6:45~体験講座
12月以降、毎月第2・4木曜日 PM6:45~8:45

イベント出展予定は

●10月10日(土曜日)AM10:30~16:30
苫小牧ココトマ/わくわくビューティーフェスタ

●10月11日(日曜日)AM10:00~18:00
テレビ塔1F/SAPPOROモノ×モノフェスタ

●10月12日(月曜日)AM10:00~18:00
テレビ塔1F/SAPPOROモノ×モノフェスタ

●10月16日(金曜日)AM10:00~16:00
江別コミュセン/美と癒しの散歩道

●10月19日(月曜日)AM11:00~17:00
旭川市民活動交流センター/サンフラワーハートギフト

●11月1日(日曜日)AM10:00~17:00
ホテルロイトン札幌/わくわくビューティーフェスタ

などです。

各イベント等の場所やお問い合わせ先などについての詳細は、以下のリンクにてご紹介しています。

また、明日以降アメブロにも再アップします。

http://underground4444.seesaa.net/?1444132826
久々に点描画作品をアップします。



今回は『宇宙』をテーマに、葉書サイズ一点物の原画オーダーいただきました。

ひき続き作品制作の必要があるため、オーダー受注可能な点数に限りはありますが、よろしければご相談下さい。
イベント等に関する告知分作成やメッセージの返信、8月以降から始まる講座の連絡や準備などなど、やるべきことは結構あるのですが、昨日は完全オフ日にすると決めていたので、『好きな事だけやって優雅に過ごす。』と心に決めた。

さて、僕にとって好きなことと言うのは一体何なのか…

登山もいいなぁ~と一瞬思うものの、暑くてその気になれず…

カヌーを漕いだり魚を釣りに行くには、どうも遠出したい気持ちになれず…

絵を描こうと紙とペンを手にしてみるものの、暑さで手汗を描いてしまい、紙がフニャフニャになってどうにも気分が乗らない。


『これを機に新たな趣味を持とうと思うのだけど、私に相応しいエレガントな趣味は思いつかないだろうか?』


と、家の者に問うてはみるものの、有力な情報は得られず。


趣味がダメならば、行きたい所へいってみよう!とは言っても遠くへは行きたくない。


『私は近場で行きたい所を探しているのだけれど、良い行き先は思いつかないだろうか?』


再び家の者に訪ねる。


『神社なんかどう?』


神社!いいね~!


しかし果たして私は神社に行きたいのであろうか…


少しく考える。


そして出した結論が『私は猛烈に神社へ行きたい!』というものだった。


これと言った悩み事がある訳でもなく、宗教も持たない僕ですが、どういう訳か猛烈に神社に行きたい気分になった。

本能に従い、遠くへは行きたくないので南区限定で小さな神社巡りをして来た。



今回は、最寄の南沢神社と行きつけの藻岩神社へは行かず、日頃余り馴染みのない神社を巡ってみることにした。

思えば一月ほど前にも、今日と同じように猛烈に神社へ行きたくなったときがあった。

そのときに訪れたのが、中ノ沢の住宅地に忽然と姿を現す【中ノ沢神社】と


中ノ沢の更に奥地にある、初探訪の【布袋神社】であった。


【布袋神社】は、一度訪れてから、その可愛らしい存在感が特に気に入ってしまい、先日2度目の参拝をしてきた。

今日は【中ノ沢神社】へは行かず、一つめの神社は【布袋神社】。

【布袋神社】

場所は札幌市南区中ノ沢1987-112

三度目の参拝である。

南沢トンネルを下り、中ノ沢ホクレンショップ『REX』の横の道へ左折、しばらく道なりに行ってから右左折を繰り返しているうちに馬が数頭現れる。


更に森の中へと砂利道を進むと、行き止まりになった右手上方に、鳥居は現れる。


鳥居の傍らには、手書きの文字で『布袋神社』と記された小さな碑が建てられている。

これがまず可愛い♪


【布袋神社の歴史(参考:みなみ区HP)】

・昭和29年(1954年)、初代宮司『米谷ナル 氏』に、八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)が授かり、守護神として奉斎された。

・昭和36年、小祠を設置し、布袋大神を奉祀したことに始まる。

・昭和43年に天照大神、布袋大神、亀水竜神を合祀。

・昭和52年、境内に無縁碑が建てられる。



祭神は、天照大神、布袋大神、亀水竜神、水掛不動明王である。


布袋神社付近の山林には、竜神の祭られていた祠があるので、今回はそこにも行ってみようと思っていたのだが、草木に覆われて場所が確認できず、断念。


布袋神社を参拝して、二つめ【開拓神社】へと向かう。



【開拓神社】

場所は、札幌市南区澄川389

サラリーマン時代、花見や接待などで訪れた紅桜庭園という庭園の中にある。

紅桜庭園と言えば、ジンギスカンやヤマベ釣堀などで有名だが、神社があることは知っていたものの、訪れるのは今回が初めてであり、庭園のどこに開拓神社があるのかは全く見当も付かない。

しかも庭園の案内板のどこを見ても開拓神社の文字はない。


庭園はかなり広く、何本もの道が入り組んでいる。

少しく公園内を往来したが見付からず、広場に車を停め、池の鯉を眺めつつ途方に暮れていると…

ふと広場の傍らの小高い丘の上から強烈な視線を感じる。

『ハッ!』と思い振り返ると、丘の上の『紅桜本館』へと上る急な階段の天辺に、職人風のユニフォームを着たガタイの良い男が、不動明王の如く機嫌の悪そうな姿勢で腕を組み、仁王立ちしてこちらを見下ろしている。


今にも『お前らそこで何してやがる!』とでも言いたげな有様だ。


私は、そんな事は意に介さず階段を途中まで駆け上り、男に向かって『開拓神社って、どこにあるかわかりますか?』と、尋ねた。

男は、私が階段を途中まで駆け上る間も微動だにせず、相変わらず不動明王の様に不機嫌そうな怒り顔をして仁王立ちしていたが、神社はどこかと尋ねると、慌てた様子で急に迫力を失い、丘の更に山側を指差しながら、意外と甲高い声で『開拓神社はそこの上ですよ。』と教えてくれた。


『ありがとうございます。』と礼を言うと、男は更に落ち着きのない様子で逃げるように紅桜本館の方へと姿を消した。

車に乗り込んで本館へと向かうスローブを上り、本館前に車を停めて更に山側へと向かう階段を上って行く。


枝道が何本かあり少し迷ったが、間もなく鳥居を発見。


傍らには神社の由来などか記された案内板がある。


鳥居をくぐると、情緒漂う急な階段が現れ…


頂上に着くと、文字の彫られた岩がふたつ。


逆光で見えにくい写真になってしまったが、左側の石碑には『御大禮記念』右側の石碑には『山乃神』と、それぞれ彫られており、それぞれの岩の傍には碑文が添えられている。

『御大禮記念』


『山乃神』


神社と聞いてイメージするような建造物や祠はないので、ふたつの岩に向かってそれぞれ参拝し、開拓神社を後にする。


【滝野神社】

場所は札幌市南区滝野

道道341号線(厚別滝野公園通)沿いにある小さな神社。


ここも初めて訪れた神社だが、凛と張り詰めた神の息を感じるとても美しい神社で、優雅な雰囲気であった。


境内には色んなところに大きなカタツムリがくっ付いていた。



祭神は、天照大神、大山祇神、倉稲魂命である。



【常盤神社】

場所は札幌市南区常盤

滝野神社から道道341号を北西に進み、国道453号を支笏湖方面へ左折。

空沼岳登山道入り口方面に右折すると間もなく右手に神社が現れる。


階段を上って行くと伸び放題の芝の生い茂る広場の向こうに鳥居が立ち、その向こうに社がある。


ここも比較的拓けた生活道路沿いに所在する割には、山奥の布袋神社同様、可愛らしくて雰囲気のある神社である。


不規則に並んだ石段の歩きにくさと、草の鮮やかな緑とのコントラストがシュールで気に入った。


祭神は、天照大神、明治天皇である。



昨日の神社巡りでは、以上の四つの神社を参拝した。

どれも小さな可愛い神社ばかり。


私は魔女や悪魔・鬼の持つダークなインパクトに萌えてしまいつつ、神も仏も嫌いではない。

むしろ歩き続けて辿り着いた先にあるのは、神であり、仏であるのかも知れないと私は思っている。

機会在らば教会へも行くし、寺にも神社にもモスクへも行くだろう。

クリスマスも正月も復活祭もラマダンもイオマンテも、踊り祝い呑み楽しむだろう。

三次元と言うのは餓鬼界(=x)・畜生界(=y)・修羅界(=z)に伴なう快楽と苦悩のバイオリズムによって成立する次元である。

リスクを省いて良い子ちゃんぶって、先回りして神仏に媚びを売っても…

角を折り、牙を抜き、爪を隠しても…

所詮人間など、神の子すなわち…xyzからなる、単なる物理空間に過ぎないのだ。


小さな神社が好きだ。

それは、美しいからであり、優しいからであり、気持ちイイからである。






相馬 英樹
朱鞠内湖でキャンプをして来た【一日目】の続きですが、ここで少し朱鞠内湖について書き記しておきましょう。


朱鞠内湖は日本最大の湛水面積をもつ人造湖(ダム湖)で、1941年(昭和16年)の着工から1943年(昭和18年)の完成に至る短期間に、一般作業者のみならず朝鮮人やタコ部屋囚人などを合わせると、延べ数百万人の作業員を動員して造成されたと言われています。


またこの工事の労働環境の劣悪さや難工事による過労や事故などで、公的に報告された人数だけでも204人の死者を出しており、実際には高い確率で更に多くの作業員が尊い命を失ったであろうと言われています。

更に、当工事に関わった一部の労働者の間では、湖底やダム壁面のコンクリートの中に、今なお多数の工事による犠牲者が眠っているという噂が囁かれていた様です。

今となっては実際にどこまでが真実かは断言出来ませんが、囚人や捕虜など、社会的に見て決して高いとは言えない階層の人員を動員していた事もあってか、作業員の中には、軍や政府により極端に過酷な労働条件を強いられた者も多数居たようで、勤務態度や要領の悪い作業員に対するリンチにより、命を落としてしまった者も居たと言われています。


僕も36年前にこの地を訪れた際、日常的に接するものとは異質の、不思議な心霊現象を体験した記憶があり、湖の周辺には今なお浮かばれぬ亡者の霊が彷徨っているようです。


現在、湖畔にはキャンプ場をはじめ、宿泊施設や体験学習施設、貸しボートや遊覧船など様々な施設が建設され、冬季はワカサギ釣りの人達のテントが湖上に並び、夏季はたくさんの釣り客、キャンパーやライダーなどが集まる観光拠点となっています。


朱鞠内湖は、北海道でも数少ない『幻の魚』の異名を持つ『イトウ』の棲む湖であり、イトウの資源保護の為に、遊魚券を発行し、遊魚エリアを枠決めしたり、仕掛けの一部については魚の体を極力傷つけないよう、シングルフック&バーブレスという資源保護に根ざしたルールに基づいた枠内での釣りを義務付けている。

上の図は、シングルフック&バーブレスについて、自作の図を用いて解説したものである。


シングルフックとは、名称からも解るように、ダブルフックでもトリプルフックでもない、一本針のことである。

キャッチ&リリースの際、仮に魚が喉の奥まで針を呑み込んでしまった場合、2方向または3方向に傷口があるため針が外れにくい。

それでも針を外すために力ずくで針を引っ張ると、魚は傷つき、最悪の場合死んでしまう。


また、『スレ』と言って、リールを巻いたり竿を引き上げる際、たまたまそこに居た餌やルアーに食いついていない魚の体を傷つけてしまう恐れも或る。


表皮が破れてしまった魚は殆どの場合、傷口が飛び火してどんどん広がり、やがて全身が腐敗して行き、死んでしまう。


バーブレスとは図に表したように、魚が針を咥えたときに針が抜けてしまうのを防ぐ為の『返し』がない状態をいう。


返しのない針が刺さった傷口に残る針先のみの穴であれば、注射針や縫い針を誤って指に刺してしまったのと同じように、やがて塞がって元に戻る。


しかし、返しの付いた針が刺さった傷口の場合はそうは行かない。

釣れた魚をリリースするために針を外す際、この『返し』によって針の傷口が広がってしまうと、湖に返したところで傷口から雑菌が入り込み、傷口に入り込んだ雑菌はたちまち繁殖してしまうため、最初は小さな傷口でも少しずつ雑菌が全身に広がって魚が死んでしまう。

シングルフック&バーブレスは、少しでもそういった事例を防ぐ為の対策ということになる。


僕自身、基本的に魚は食べる為に釣るものであり、食べられない魚は間違って釣れるものだと思っている。

食べもしない魚を遊びで釣るなどというのは、虐待行為に他ならないと思っている。

更に、ルールや常識と言うものを普段から重んじているかと問われると、あまり自信がないのだけれど…

今回はしっかりと遊魚券を購入し、きちんとルールを守って釣りを楽しんだ。

我ながら随分と大人になったものだと感じる、今日この頃である。

もちろん、朱鞠内湖で保護されているイトウが間違って釣れてしまった場合、湖に返すつもりだ。

だが、アメマスやヤマベなどが釣れた場合、確実に食べるつもりである。


…それにしても、釣れる魚はウグイばかり。


そろそろイベントに出かけなければいけない時間だ。


釣り道具を片付けてカレーを食べる。

この容器は!

昨日沼牛駅のイベントで食べた手打ち蕎麦が盛られていた容器と全くおんなじである!

ほらね、
きっと今日は良いことがあるに違いない。


期待に胸を膨らませて士別西條へ向かう。


イベント会場で色んな人がブースに来てくれた。

旭川市在住のFB友達が、たまたま通り掛かってタロットセッションを受けてくれたり、これもまた旭川市在住の妻の友人が、妻の告知文を見てタロットセッションを受けに来てくれた。

しかも旭川銘菓『蔵生』を一箱、買って来てくれた。


士別在住の初対面の方は、セッション後にわざわざ士別特産のふりかけ片栗粉『とろみちゃん』を1ケース購入して、『お土産に』と持たせてくれた。

昨日キャンプ場で息子が貰ってきた肉の塊といい、貰い物ばかりの道北紀行である。


他にも何名かの方がセッションを受けに来てくださり、新しい出会いもあり、充実のイベント出展であった。

皆さん本当にありがとうございましたm(._.)m


大満足のイベント出展を終えて西條で野菜を購入し、キャンプ場に戻る。

今日という日への感謝を込めて、日暮れ時の湖へと漕ぎ出す。

カヌーの上で大の字になり、両手両足を湖に投げ出し、水の心地よさを感じながら眼を閉じてみる。


かつて沢山の人達の手によって掘られた湖。

沢山の魂たち…あの時代を生きた人達の願いが、この湖の底に眠っている。

哀悼と感謝を捧げつつ、タープへと戻る。


西條で購入したたこ焼きを串に刺し、炭火で暖め、ウイスキーで流し込む。

息子が言う。

こういうのって本当にいいよね~

昔の人はみんな、普通に毎日がキャンプだったのかと思うと羨ましいね~

それにしても疲れたね~

炭だって火を点けるのに時間も掛かるし…虫には刺されるしトイレに行くにも洗い物に行くにも、遠くて面倒臭いね~

やっぱりキャンプって最高だね~



『疲れて面倒臭いのに、どうして最高なの?』


それはね~

いつもだったら火はすぐに点くし、トイレも洗い物も同じ家の中で出来るでしょ。


いつも自分で生きてる様に感じてるんだけど、上手く言えないんだけど…

本当の意味で『自分で生きる』って、こんな感じなのかな?と思うと、こうして自分の力で生きられるのも、いつもの様に便利なのも、どっちもすごくありがたい事なんだなぁ~って感じるんだよ。



おおっ!いいね~!!

腑に落ちて行くウイスキーの感触を噛み締めながら…昨日息子が貰ってきた大きなスペアリブを焼きつつ、大いに唸る僕であった。





【~3日目につづく】
【一日目】

7月19日の士別西條での出展イベントに併せて、家族で朱鞠内湖へ行くことにした。

7月18日に朱鞠内湖に着き、19日にイベント出展→終了後、朱鞠内湖へ戻り、20日の夕方には帰宅するプラン。

タウンボックスから中古のプリウスに乗り換えてから初めての長距離ドライブ&キャンプ。

TerzoのルーフBOXも初めての出番なのだ。

屋根に積まれた320リットル収納のスペックを持つルーフBOXの中には…

このスリムで一見頼りなく見えるフォルムからは想像も付かない様な、沢山のモノが整然と積まれているのだ。

5人用テント1張・タープ1張・寝袋3個+予備寝袋1個・折り畳み式イス3脚・カヌー用パドル一式・テント用断熱マット2本・釣竿などなど、他にもさまざまなものが余裕で収納され、内部で荷崩れしないように、しっかりとベルト固定されているのである。

見た目こんなに小さいのに…まるでドラえもんのポケットのようだ。

本当に、買って良かった。

組み立て式カヌー本体やテーブル・コンロ・木炭・食料品など、残りの荷物は後方のトランクスペースと後部座席に積んであるのだ。


ルーフBOXのことはこの位にしてキャンプへ向かう道中の話に戻る。


三笠の道の駅でトイレ休憩をとったり、砂川ハイウェイオアシスで菓子の試食などを摘んだりしながら、のんびりと朱鞠内湖を目指す。


ちょうど昼時に通り掛かった旧沼牛駅で深名線の廃線20周年イベントが開催されていた。

旧沼牛駅や鉄道に特別な思い入れがあるわけでもないが、殆ど他の車とも出会わない、山と畑しかない道に突然人だかりが見え、何だか楽しそうだったのでトイレ休憩がてら立ち寄ってみることにした。

沼牛駅は、 鉄道省雨龍線鷹泊駅~幌加内駅間延伸開通に伴い1929年(昭和4年)に開業。

1995年、深名線の廃線に伴い廃駅となった。

今から36年前、10歳の夏に生まれて初めて自転車で北海道一周をした際、僕はこの駅に立ち寄っているが、沼牛駅については、さして印象に残る出来事がなかったのか、実は良く覚えていない。

しかし恐らく、当時の面影がそのまま残っているのであろう駅舎のレトロチックな風情の果てに、沢山の人々の思い出が沢山詰まった温かな時の流れが今も流れ続けていることは、鉄道マニアでも廃駅マニアでもない僕にも感じることが出来た。

トイレで用を足し、今一度駅舎の雄姿を眺めてみようと外へ行くと、駅舎の傍らに張られたテントの下で、『手打ち蕎麦』と書かれた旗がなびいていた。

『冷たい蕎麦200円、食券は駅事務室で購入できます。』と書いてあったので、さっそく妻と僕の二人分の職権を購入し、テントの下の受付に持っていった。

沼牛を管轄する幌加内と言えば、有名な蕎麦の産地である。

受付の女性に『このお蕎麦は地元の蕎麦を使用しているのですか?』と訊いてみると、

少し慌てた様子で、横で蕎麦打ちを監督している初老の男性に向けて『お客様がこのお蕎麦の産地を訊いておられます。』などと言うものだから、初老の男性、予想通り業務を放り出し、ニコニコしながら僕の前にやって来てしまった。


『このお蕎麦はね、駅舎の裏で獲れたものなんですよ。』と、アイコンタクトで蕎麦を打っている女性のほうを差しながら言います。

『普段は近くの町などで蕎麦屋なんぞを営業されているんですか?』と訊くと、

『いいえ、今ここで蕎麦を打ってる仲間は皆、蕎麦打ちの愛好家で、普段はそれぞれ別の職場で働くサラリーマンばかりなんですよ。』と。

そんな会話の間に、僕がオーダーした蕎麦が目の前で素早い動作で打たれて居るのです。

そうして『僕もね、たまに自宅で蕎麦なんぞ打って見はするものの、恥ずかしながら切れ切れとなるばかりで、なかなかこの様に綺麗なお蕎麦を打つまでには至っていないのです。』と切り出すと、嬉しそうに蕎麦粉に始まり水回しや水の量、打ち粉の種類や使い方、伸ばしから角だし、そば切り、それぞれの作業に費やす時間…

ありとあらゆる蕎麦作りの作業工程について丁寧に教えてくれました。

さて、先ほどの受付の女性が蕎麦を運んで来てくれましたよ。

白め細めの綺麗な田舎そばです。

食べてみると十割とは思えない腰と弾力と、強く穏やかな蕎麦の実の香り。

しっかりとした舌触り。

これが200円で食べられる訳ですからこういうマニアックなイベント、あなどれないです。

これを肴に地酒が呑みたい!

おっ!

沼牛駅のFBページを発見!←ぜひ覗いてみてね♪

蕎麦コーナーの受付の可愛らしいお姉さん、蕎麦打ちのお話をしてくれたダンディーなオールドボーイの方、素敵な笑顔と優しさ、ありがとう!

また会う日まで!ごきげんよう!


そんな寄り道をしながら、やってきましたよ朱鞠内湖~♪

思えば…息子が生後3ヶ月の時に家族でキャンプに来て以来、10年振りの朱鞠内湖です。

同時に僕が10歳の夏休み、自転車で北海道一周の際、キャンプ場に立ち寄って以来、36年目の朱鞠内湖です。

受付では『第1サイトはガラガラですが第2第3サイトは満員です。』と言われました。

『タイミングが良ければ、第2・第3サイトでもスペースが空くかも知れないので、まずは一度、ぐるっと一周してみてください。』


第1サイトは、キャンプサイトが駐車場と遊覧船・ボート乗り場に挟まれて居て、人や車、観光バスなどの往来が絶えず、賑やかです。

夜になればそこそこ静かで、丘の上から湖を展望することは出来ますが、車を直接乗り入れることが禁止されており、あまり人気がありません。


第2サイトを一周してみると、たしかに湖畔のスペースは満席で、帰り支度の波動を出している人は一人も居ません。

三連休の初日に、テントを片付けて帰る波動を出してる人が居ない、というのは、普通のことですよね。


ただ、第2サイトに行く前から、僕には『第3サイトに、好条件な空きスペースがある』という、根拠のない絶対的な確信がありました。


第3サイトをゆっくり観察しながら、ニコニコと以前のキャンプのときの思い出話などしていると…

サイトのど真ん中に突出した岬の突端にスペース発見!

ここならタープを張るキッチンスペース、テントを張る就寝スペース、車を止めるスペースの全てが揃っています。


しかもあとで気付いたことなのですが、第3サイトで唯一、カヌーの出艇に適した岸がある場所です。


早速、タープを張りテントを立て、カヌーを組み立てます。

まずは向かい岸までひと漕ぎ。

巨大な支笏湖に慣れてしまっているせいか、朱鞠内湖は湖全体の大きさは或る程度大きくても、小島や岬が多いためか、対岸など一つ一つの目標物までたどり着く距離が短い!



朱鞠内湖と言えば冬はワカサギ、夏はイトウやアメマスなど、大型の淡水魚が釣れることで有名です。

そこで管理棟へ行き遊魚券(1100円)を購入。

今日はもう遅いので、特別に明日の日付で発券しておくので、本日午後6時以降から明日の日没まで有効ということです。

言われたとおり午後6時までは釣りをせず、カヌーを漕いで対岸まで往復したりウイスキーを呑んだり鶏肉を焼いたりしながら時間を待ちます。


午後6時、釣り始めて早速一本目のヒット。

食用としてはきわめて不適切なウグイです。

その後も2時間位続けましたが、釣れるのはウグイばかり。


明日の早朝に期待して、小刻みに焼けるホルモンなどをつつきながら、ウイスキーを呑みます。

炭火の灯っていいね~
キャンプってイイねぇ~
何食べても美味しいし楽しいね~


と、息子がしきりに朱鞠内湖の夜を讃えます。

洗い場へ水を汲みに行った息子が肉を貰ってきました。

1キロ以上もある立派なスペアリブです。

今日は鶏肉やホルモンなどを食べて満腹なので、明日に備えて塩コショウを軽く振ってクーラーボックスに仕舞っておきます。


来る道中で購入した手持ち花火を持って第一サイト傍のボート乗り場まで歩き、花火遊びをします。

タープに戻り、洗い物をして就寝。



【~二日目に続く】
庭でサクランボが取れたので何か作ってみようと思い、種を抜いてウイスキーと三温糖に漬けてみました。


小金湯温泉へ行き、ゆっくり温まって帰って来ると妻がハンバーグを焼いてくれたので、庭のレタスと好調から貰った平取トマトと一緒にパンに挟んで食べました。

いつものことですが、ものすごく美味しかったです。



さて、先ほどのさくらんぼをどうしようか…

当初は

① 豆腐を濾してヨーグルトか何かと混ぜ合わせ、適当に味付けをして卵白で焼き固めた土台を作る。

② 粉寒天に三温糖を加えたものを、庭にあるミントの葉を煮出したミントティーで溶いてレモン汁で香り付けをし、このさくらんぼを入れてゼリー状に固めたものを、適当な器に盛り付けた①の上に流し込んで冷蔵庫で冷やせば、レアチーズケーキ風に成り得るのではないかと思っていたのですが…

息子は、レアチーズケーキよりも、チョコレートが好きです。

以前、チェリーのコンポートの入ったチョコレートを食べたことがあり、とても美味しかったのですが、同時にさくらんぼとチョコレートっぽい味のものを組み合わせてこの美味しさを出すのは、相当の熟練を要したに違いない…と、感心したのを覚えています。

家には、ココアパウダーはありませんが、ココアパウダーによく似たキャロブパウダーが台所の食在庫にあったことを思い出しました。



思い切ってキャロブパウダーと豆腐・三温糖・ウイスキーをボウルに放り込み、ひたすらヘラでかき混ぜます。

ここまで来たら、もう誰にも止めることはできません。




ウイスキーと三温糖に漬けておいたさくらんぼも投入。



卵白をブレンダーでかき混ぜメレンゲを作ります。



クッキングシートを敷き詰めた型に流し込み、オーブン180℃で40分。



包丁を入れると、べチャッと型崩れします。

予想とは大幅にかけ離れた展開と『やっぱりこうなったか』という納得の狭間で揺れ動き、ひるむ心。



味は悪くはないのですが…

しっとりと言うよりは、べっちゃりと言ったほうがしっくり来る感じ。

正直言って、つまり、失敗です。



写真は、物事の本質を表面化させない為の…『偽りの魔法』により、こんなに美味しそうに撮れてますが…

皆さんが僕と同じ過ちを繰り返さないためにも、意を決してこのレシピを発表することにしました。



ではまた、ごきげんよう!
苫小牧さくらぎ笑楽好での天描画講座の帰り道。


支笏湖に近付くにつれ霧が深くなって行く。


いつもの出発地点であるポロピナイ駐車場に到着すると、
ボートの人たちが、霧の中でエンジンや保安設備の点検を始めている。
車中泊しているキャンパーたちの車も数台。



カヌーは正月に来て以来久々なので、今日は慣らし程度にしようと思う。
なので美笛に付いたら、釣りなどをして一息ついた後、引き返す予定。



艇の組み立てと簡単なストレッチを早々に済ませ、風の合図を待つ。

視界の先は、眠りに就いたように静かに脈動する湖面と果てしない霧。



久々に会う支笏湖の鼓動と風を、魂で感じ讃えながら
湖を驚かせない様に、静かにパドルを滑らせる。

僕がカヌーに感じる魅力は、

自分の舟が常に湖に浮かぶ木の葉の如くぎこちなく、
儚く、弱く、美しいものであるという期待と
パドルが水を寄せるときのポコポコポコッ、という水と空気が混ざり合う音。

そして、

起=(水)があれば浮かび、=離岸
承=(風)が吹けば飛び、=選択
転=(火)をつければ燃え、=感情
結=(地)に戻ればホッとする。=帰還

といった物語の始まりから終わりまでを、
4大元素に順じる4つの喜びとして
一度の出艇で起承転結にこじつけ結びつけることも出来る点にある。



ふとパドルを握る手を休めると、遠くから変な声がする。

『オーヮオーエオエオエオエオォォォォ~』

市街地でこの声を聴いたなら、明らかに違和感を覚えるだろう。

非常にミステリアスで、悪魔の様な危うい魅力を秘めた声である。



僕が以前、この声を初めて聴いた時は、

誰かが、感情開放の為に、人里離れた森に来て、思いの全てを
声に乗せて空中に放出しているのかも知れない…

或いは

ボート釣りの人が孤独に耐えられず、気晴らしに騒いでいるのかも知れない…

とも妄想したが、



今思えば、たぶんどちらでもないのだろう。



ちゃんと調べてみたわけではないので確信はないが
たぶん、鹿か何か、野生動物の啼き声なんじゃないかと思う。



岬と岬の間をカットする時や、ちょっと沖へ出た時には、四方が霧に覆われる。

自然の暖かな懐に抱かれ愛されている中での心細さは、
日常的な社会生活の中で失ってきた本能を呼び覚まされる感覚と
存在するもの全てに与えられた『死』や『無』に対する、
極めて3次元的な憧憬や恐れに翻弄されていることを示すのだろうか。



静寂のひと時…
人間も、人間が積み重ねてきた罪も、どんな人工物さえも
自然の一部に過ぎないのだという真実を
霧の向こうに妄想しながら、ニコニコと舟を進めて行く。

AM3時を回ると、
あちらこちらから釣り船のモーター音が鳴り響く。



収穫欲と日常の欲求を解放する為…



自然はただ…何も言わずにそれを受け容れ、優しく抱きしめるだけ。

自然は人間を怨んだり拒むのではなく、人間さえも自然の一部として受け容れてくれるのだ。



岸辺に不自然に打ち上げられたタイヤを眺めたり

岸辺から釣り糸を垂らしている老人と挨拶を交わしたりしながら
そんなことを考えていると、オコタン岬が見えてきた。



オコタン岬を越えた西側に展開する湾状の水域が中継点であるオコタンキャンプ場跡地である。

FBで、昨年のカヌーツーリング写真日記でアルバムにまとめて紹介したので、キャンプ場については書かない。


浅瀬になってカヌーの腹が閊えない地点までの、僅か200メートル程度の短い距離ではあるけれど、支笏湖に流れ込むオコタン川も遡上してみた。

昨年の嵐で管理棟も一部倒壊し、少しずつ自然に帰りつつある様だ。

嵐による影響で完全に地形が変わり、オコタン川の河口も50メートルほど移動してしまった。




河口まで引き返す。

たった200メートル程度だけど、清流を上り下りするのもなかなか面白いものだということが解った。

いつもは此処オコタン川河口で一旦上陸して休息を取るのですが…

何だか後ろから僕と同じコースで移動しつつ釣りをしているボートのエンジン音が、僕の息苦しさを誘発する周波数の波形を放出してるようなので、今回は写真だけ数枚撮って一気に美笛を目指す。



美笛を目指し漕ぎ始めて間もなく、ボートは進路を変えて音も聴こえなくなった。



フレナイ川河口付近でひと休みの上陸。


再び美笛方面へとカヌーを漕ぎ出す。

水が注ぎ込むときの美しい音色に酔い痴れながら目を閉じ、ホッと深呼吸して湖に目を移す。

すると、物凄いスピードでおびただしい数の魚が岸辺を移動して行くのが見えた。



ふと何かを思い出したような衝動に駆られ、後部の収納スペースをまさぐる。

あっ!
こんなところに釣竿が!

更に手探りで収納スペースを探索すると…

あっ!
仕掛け道具一式と様々な釣り用品が!

ゆっくりと慎重に仕掛けをつくり、我に返ると、大切なことを忘れていたことに気付く。



餌が、ないのだ。



落胆していると、湖上に何かが浮かんでいる。

ん?…小魚の死骸…餌だよ!

こいつを鋏で丁寧に小分けして針にセットする。


魚影はもう肉眼で見える範囲には見当たらないが、

河口の周りの泥で薄く濁ったところに糸を垂らしてみる。

すぐに一発目のヒット。



一時間ほどで、川カジカ20匹ほどとアメマスが7匹ほど釣れた。

カジカは食べる部位が殆どないので釣れてすぐに湖に還す。

支笏湖のアメマスは、頭と内臓さえ外せば寄生虫もなく、刺身で食べても焼いて食べても美味しいので、お土産に持って帰るのだ。



美笛キャンプ場付近まで漕いで引き返そうと舟を進める。



途中、ニナル川河口よりややフレナイ川寄りの地点でウグイの産卵風景に遭遇。

この黒い部分が全部、魚だ。

ただ、全部がウグイという訳ではなく、ウグイの産む卵を狙って、支笏湖に住むありとあらゆる種類の魚が集結する。


ウグイの卵を狙ってやってくるアメマスやヒメマスを狙って釣り糸を垂らす。

釣り界では邪道だが、邪道こそが僕の王道かも知れない。


ニナル川河口付近は、支笏湖岸の中で最もヒグマの目撃例と出没跡が多い場所である。


それだけ人が立ち入る機会も少なく、自然が豊富なのだと思う。


釣りをしてみると、小ぶりなアメマスが何匹も釣れた。



ふたたびここに記しておきたいことが、一つだけある。


自然はただ…何も言わずにそれを受け容れ、優しく抱きしめるだけ。

自然は人間を怨んだり拒むのではなく、人間さえも自然の一部として受け容れてくれるのだ。

そこに行って受け取るものがある人や

そこで過ごす時間を必要とする人が居る限り。


ほら、僕なんかただ自分の好きな点描を広め、帰りに遊びに行っただけなのに

点描画講座の報酬と、平取トマトと、アメマスとチップ合わせて20尾ぐらい貰っちゃった。

魚は小さいから、家族で全部食べたけどね。



そんな訳ですから、皆さんも機会があったらぜひ、最寄りの自然豊富な場所へ行って見て下さい。

何かこう、いつもと違った感動や感謝に出逢えるかも知れませんよ。


では、今日はこの辺で。


また会う日まで、ごきげんよう!