マジすか学園2☆ #8
「幻覚地獄にハマっちまってるな、こりゃ」
モニターで、前田が、のたうちまわる光景を眺めているアカネ。
「幻覚とはいえ、前田にとってみれば、まぎれもない現実。どこまで、耐えられるでしょうか。下手をすれば廃人…」
「たしか、こんな実験があったなー」
目隠しをされた被験者に、ただの棒きれを、熱した鉄棒だと思いこませ、肌に当てると、その箇所に火傷したような跡ができたとー
「ええ、まだまだ人間には解明されていない現象がいろいろあるようですね。十人衆もそうですが、前田も良い研究材料になりそうだったのですが」
「けっ!マッドサイエンティストが」
冷徹なマサナに対して、吐き捨てるように、アカネは言った。
「うあああああ!」
灼熱地獄を、のたうちまわる前田。
七転八倒を繰り返し、ついには、動きがなくなった。
この部屋は、カナが敵に対し、催眠をかけやすいように、視覚、嗅覚、聴覚、を惑わせるような仕掛けが施されていた。
そのため、相手に幻覚を見せるなど、最大限の能力を発揮することができていた。
カナの憂いを帯びた瞳が、動かなくなった前田を映している。
(きっと、また、このひとは、立ち上がってくる。何度でも)
カナは、自分の考えが予想ではなく、事実だと思えた。
ほどなく、それは、現実となった。
「マジ女を…マジ女をナメる…な……マジ女は、いつだってマジなんだよ!」
右の拳を握りしめ、雄々しく立ち上がる前田。右の拳から、鮮血が、したたっていた。
(このひとは、強い…勝てない…)
まっすぐ、前田が、カナの本体に向かって、歩み寄る。
そしてー
バシっ!
前田の左手の張り手。
カナは、壁まで吹き飛んだ。
震える手で、自分の頬を押さえる。
「マジに生きるってのはな、痛みを伴うものなんだ」
前田は、カナに諭すように言った。
#7
『……留守番電話サービスに接続します。ピーという発信音のあとにメッセージを…』
ピッ
「おっかしいなー。前田軍団のやつら、全然つながんねー。前田、大丈夫かなー?」
アンダーガールズ新宿本部ビル前のネズミは、再びケータイをコールし続けるのだった。
#7 『闘いの連鎖!迷宮の少女』 終
#7
「五分…経ったぜ」
アカネが、壁の時計を見やって言った。
モニターを凝視し続けるマサナ。
何かに気づいたようだ。
前田の身体が、ぴくりと動いた。
ゆっくりと立ち上がる前田。
「素晴らしい…」
マサナは、思わず、つぶやきをもらした。
「こんな短時間であの強力催眠を破るとはねー」
アカネも感嘆する。
「さて、これからが楽しみですね」
ふふふ、と妖しい笑みを、マサナは浮かべていた。
「まあな。前田の精神力が、果たして、もつかな」
二階ではー
暗闇の世界から抜け出した前田が、カナと対峙していた。カナはひとりになっていた。
(やっぱり、幻覚か…)
カナは、どこか悲しそうな瞳をたたえていた。
「あなた…本当は、こういうことしたくないんじゃ…?」
「……」
「あなたからは、敵意が感じられない。だから、早く扉を開けて」
「うるさーい!」
うるさいうるさい、と駄々をこねるカナ。
出口の扉が消えた。
「やるしか…ないか」
カナは、再び、二人になっていた。
さらに、また、ひとり。
「もきゅ」「もきゅ」「もきゅ」
カナが三人に。
「もきゅもきゅ、うるせーんだよ!」
目の前のテーブルを蹴り倒す前田。ティーカップが砕け散る。
前田の攻撃は、相変わらず、カナの身体をすりぬけるのみであった。
「はあ…はあ…」
足がもつれて、倒れ込む前田。
「さ、寒い…」
前田は、急に寒気を感じた。身体の周りに、吹雪が。
「これも…幻覚か…」
「寒い?」「寒い?」「寒い?」
極寒の寒さを体感する前田だった。
「寒そうだから、あったかくしてあげるね。もきゅ」「もきゅ」「もきゅ」
極寒の次は、灼熱地獄だった。
「ぐああああああ」
前田は、断末魔の叫びをあげた。
アカネが、壁の時計を見やって言った。
モニターを凝視し続けるマサナ。
何かに気づいたようだ。
前田の身体が、ぴくりと動いた。
ゆっくりと立ち上がる前田。
「素晴らしい…」
マサナは、思わず、つぶやきをもらした。
「こんな短時間であの強力催眠を破るとはねー」
アカネも感嘆する。
「さて、これからが楽しみですね」
ふふふ、と妖しい笑みを、マサナは浮かべていた。
「まあな。前田の精神力が、果たして、もつかな」
二階ではー
暗闇の世界から抜け出した前田が、カナと対峙していた。カナはひとりになっていた。
(やっぱり、幻覚か…)
カナは、どこか悲しそうな瞳をたたえていた。
「あなた…本当は、こういうことしたくないんじゃ…?」
「……」
「あなたからは、敵意が感じられない。だから、早く扉を開けて」
「うるさーい!」
うるさいうるさい、と駄々をこねるカナ。
出口の扉が消えた。
「やるしか…ないか」
カナは、再び、二人になっていた。
さらに、また、ひとり。
「もきゅ」「もきゅ」「もきゅ」
カナが三人に。
「もきゅもきゅ、うるせーんだよ!」
目の前のテーブルを蹴り倒す前田。ティーカップが砕け散る。
前田の攻撃は、相変わらず、カナの身体をすりぬけるのみであった。
「はあ…はあ…」
足がもつれて、倒れ込む前田。
「さ、寒い…」
前田は、急に寒気を感じた。身体の周りに、吹雪が。
「これも…幻覚か…」
「寒い?」「寒い?」「寒い?」
極寒の寒さを体感する前田だった。
「寒そうだから、あったかくしてあげるね。もきゅ」「もきゅ」「もきゅ」
極寒の次は、灼熱地獄だった。
「ぐああああああ」
前田は、断末魔の叫びをあげた。