#7
(ここは…どこなんだろう?)
前田の周囲に存在するものは、闇、闇、闇、闇だけだった。
どれだけ、歩いても、全く光のない世界。
(わたし…何してたんだっけ?)
とぼとぼと、行くあてもなく彷徨う前田。
かなり、歩いたところでー
(もういいや…疲れた…な)
ついには、腰を下ろし、しゃがみこんでしまった。
(眠くなってきた…)
そのとき、遠くのほうで、かすかに声が聞こえた。誰かを呼ぶ声。
(ん…?わたしのこと?)
その声は、ひとつではなかった。
そして、呼んでいるのは、間違いなくー
『あつ姐ー!』
『前田!』
『前田の姉貴ー!』
『敦子!』
聞き覚えのある声。
『あつねえええええ!』
(この声は、だるまか…何回も呼ぶんじゃねえよ。ふっ)
笑う感覚を取り戻した前田。
(みんな…)
ふと
闇の彼方に、かすかな光が見えた。
その光に向かって、前田は自然と歩き出していた。
ちから強く。
前田の周囲に存在するものは、闇、闇、闇、闇だけだった。
どれだけ、歩いても、全く光のない世界。
(わたし…何してたんだっけ?)
とぼとぼと、行くあてもなく彷徨う前田。
かなり、歩いたところでー
(もういいや…疲れた…な)
ついには、腰を下ろし、しゃがみこんでしまった。
(眠くなってきた…)
そのとき、遠くのほうで、かすかに声が聞こえた。誰かを呼ぶ声。
(ん…?わたしのこと?)
その声は、ひとつではなかった。
そして、呼んでいるのは、間違いなくー
『あつ姐ー!』
『前田!』
『前田の姉貴ー!』
『敦子!』
聞き覚えのある声。
『あつねえええええ!』
(この声は、だるまか…何回も呼ぶんじゃねえよ。ふっ)
笑う感覚を取り戻した前田。
(みんな…)
ふと
闇の彼方に、かすかな光が見えた。
その光に向かって、前田は自然と歩き出していた。
ちから強く。
#7
「双子…?」
いつの間に?という戸惑いを隠しきれない前田。
相手に敵意はないようだが、急がなければ、生徒会長がどのような目にあっているかー。
やむを得ず、
前田は、カナに攻撃を仕掛けた。左のカナに。
「うああああ」
パンチが当たったが、感触がない。
次は、右のカナに狙いをつける。
右足で、蹴りつけた。
にもかかわらず、やはり感触がない。
(避けられてる…?)
しかし、攻撃を続けるうち、次第に、
なにもかもが、どうでもよい気分になってきた。
なんだか、とても眠い…。
疲労が、一気におそってきた感覚。
(だめ…)
寝てはいけないという警告が、頭に響く。
しかし、とめどなく、襲い来る睡魔。
(おかしい…体が…重い…)
そのまま、前田は、深い眠りに落ちていった。
「おやすみなさいませ。お嬢様」
「おやすみなさいませ。お嬢様」
「あーあ、とうとうハマっちまったな。カナの魔法に」
司令室の高柳アカネが、ソファに頬杖をついて、言った。
「まだ…もう少し、様子を見ましょう」
大矢マサナは、注意深く見守っている。
「もう、カナが魔法を解くまで、目を覚ますことはないぜ。ゲーム終了だ」
「あと、十分、いえ、五分待ってみましょう」
「へえ、えらく、ご執心だな。まあ、オレも、少し物足りない気はしてたがー。
しかし、
たとえ、何があっても、もう抜け出すことはできないだろう。やつの迷宮(ラビリンス)からは」
いつの間に?という戸惑いを隠しきれない前田。
相手に敵意はないようだが、急がなければ、生徒会長がどのような目にあっているかー。
やむを得ず、
前田は、カナに攻撃を仕掛けた。左のカナに。
「うああああ」
パンチが当たったが、感触がない。
次は、右のカナに狙いをつける。
右足で、蹴りつけた。
にもかかわらず、やはり感触がない。
(避けられてる…?)
しかし、攻撃を続けるうち、次第に、
なにもかもが、どうでもよい気分になってきた。
なんだか、とても眠い…。
疲労が、一気におそってきた感覚。
(だめ…)
寝てはいけないという警告が、頭に響く。
しかし、とめどなく、襲い来る睡魔。
(おかしい…体が…重い…)
そのまま、前田は、深い眠りに落ちていった。
「おやすみなさいませ。お嬢様」
「おやすみなさいませ。お嬢様」
「あーあ、とうとうハマっちまったな。カナの魔法に」
司令室の高柳アカネが、ソファに頬杖をついて、言った。
「まだ…もう少し、様子を見ましょう」
大矢マサナは、注意深く見守っている。
「もう、カナが魔法を解くまで、目を覚ますことはないぜ。ゲーム終了だ」
「あと、十分、いえ、五分待ってみましょう」
「へえ、えらく、ご執心だな。まあ、オレも、少し物足りない気はしてたがー。
しかし、
たとえ、何があっても、もう抜け出すことはできないだろう。やつの迷宮(ラビリンス)からは」
#7
「あなたは…いったい…?」
前田は、このデスゲームが行われている新宿本部ビルに不似合いなメイド服の少女を問い質した。
「平松カナです。カナカナって呼んでください。もきゅ」
「まさか親衛隊?」
「十人衆ですよ。一応。もきゅ」
前田は、眼前の少女が敵だと、自覚した。『もきゅ』の意味はわからなかったが。
「ハーブティーは、いかがですか?もきゅ」
「生徒会長を返してほしい」
「最初に言われませんでしたか?ひとりずつ、親衛隊十人衆を倒していけ、と」
しかし
カナからは、敵意が全くといっていいほど、感じられなかった。
「ここには、生徒会長がいないようなので、先へ進みます。さようなら」
前田は、踵を返し、部屋から出ようとする。
が、扉がロックされて開かなかった。
カナのほうに振り返る前田。
すると
メイド服の少女が二人になっていた。驚いたことに全く同じ姿形。カナが二人に。
「もきゅ」
「もきゅ」
前田は、このデスゲームが行われている新宿本部ビルに不似合いなメイド服の少女を問い質した。
「平松カナです。カナカナって呼んでください。もきゅ」
「まさか親衛隊?」
「十人衆ですよ。一応。もきゅ」
前田は、眼前の少女が敵だと、自覚した。『もきゅ』の意味はわからなかったが。
「ハーブティーは、いかがですか?もきゅ」
「生徒会長を返してほしい」
「最初に言われませんでしたか?ひとりずつ、親衛隊十人衆を倒していけ、と」
しかし
カナからは、敵意が全くといっていいほど、感じられなかった。
「ここには、生徒会長がいないようなので、先へ進みます。さようなら」
前田は、踵を返し、部屋から出ようとする。
が、扉がロックされて開かなかった。
カナのほうに振り返る前田。
すると
メイド服の少女が二人になっていた。驚いたことに全く同じ姿形。カナが二人に。
「もきゅ」
「もきゅ」