AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -208ページ目

マジすか学園2☆#10ー9

ゲキカラと凶獣シノブとの激しい闘いの響きは
部屋の外まで、轟いていた。ゲキカラの哄笑と共に。

「すげーな、やっぱゲキカラは…」
と言うヲタ以下
チームホルモンは、全員、扉の前で倒れ込み、立ち上がれないでいた。疲労の極に達しているようだ。

心配そうに五人を見つめる前田。

「前田、おれたちは、ここまでだ…」

すまねーな。何の役にも立てなくて、とヲタは言った。

「そんなこと…ないよ。お前たちがいなかったら、とっくに、ちから尽きてた…」


「お前ひとりに頼っちまうおれたちを許してくれ…」

悔しさを滲ませるヲタに対して、

「お前たちの魂はここにある」
前田は、自分の胸に拳を当てた。

そして
「一緒に闘ってくれ」
と、言った。

「前田…。ありがとう。明日、学校で、ホルモンパーティーしようぜ」

だから、死ぬなよー

前田は、強く頷いた。

と同時に、走り出した。
後ろを振り返らずに。



「はぁ…はぁ…なんで、ついて行かねーんだよ…おれは…行くぜ…」

かろうじて、意識のあるバンジーが、ヲタを非難した。他のメンバーは、口を動かすことも、できないでいた。


「バカヤロー!そんな体で、前田についていったってなぁ、どうしようもねーんだよ。死ぬ気か?足手まといなんだよ…おれたちは…」

「はぁ…はぁ…だからって…前田ひとり行かせて…」

「うるせーよ…」


「…ヲタ…お前…泣いてんのか?」

と言うバンジーに背を向け、ヲタは、地面を叩きつける。


「もっと…強くなりてぇ…」

叩きつけた拳に、熱い涙がこぼれた。

マジすか学園2☆ #10ー8

「…ゲキカラ…どうして?」

前田も、チームホルモンも、皆、信じられないといった思いだった。なぜ、いま、この場所に、あのゲキカラがいるのか、と。


ゲキカラが、つかつかとヲタに近づく。

殺られる、と内心、ヲタは思ったに違いない。

すると、ゲキカラはヲタの襟首をつかみ、部屋の外に放り投げた。

子猫扱いだ。

他のチームホルモンのメンバーも次々と、部屋の外に放り投げられていく。

最後に、前田のところへ近づいた。

すっと
立ち上がるように、手を差し出すゲキカラ。


「どうして、ここに?」

「血のにおいが、したんでな」

実際は、謎の女性との出逢いが、ゲキカラをここへ誘(いざな)ったのだが。

卒業式以来、雰囲気が変わったように思えた。

ゲキカラが、前田の背中を押し、部屋を出るよう促す。


その間、シノブは、ゲキカラの一挙一動を注意深く観察していた。
不用意に手を出しては、危ない。
野性のカンが、そう警告していた。


「前田!お前は死神なんかじゃない。そして…ひとりでもない」

仲間は、いつだって、そばにいる。

「後ろを振り向くな!生きろ!」

勢いよく、背中を押され、チームホルモン同様、前田も部屋の外に出されてしまった。

そして、ゲキカラは、鉄製の重い扉を閉めた。


「わたしも…ひとりじゃなかった。もう、彷徨うことはない…」

「ウガアアアア!」

シノブが、威嚇している。

「フフフ…ハハハハハハハハハハハハ…





…殺す」







「まさかの展開…だな」
本部司令室のアカネは、身を乗り出して、モニターを注視していた。驚きは隠せない。

反対に、マサナは冷静さを保っていた。表面上は。
「先程、モニターで、侵入を確認していました。まさか、とは思いましたが…」

嬉しさで、震えているようにも見えた。

「…彼女には、何度か、煮え湯を飲まされていましたから。ちょうど良い機会かと」

制裁のー

「これも、ゲームのうえでは、想定の範囲内なのか?お偉いさんたちは、納得するのかねえ?」

「まったく、問題ないと思われます」

「根拠はあるのか?」

アカネの詰問に、マサナは、口の端をゆるめて言った。

「そちらのほうが、面白いから…という理由では、いけませんか」


「ははは!確かにな。おれも、ゲキカラとは一度、やり合いたいと思ってたが…さて、鎖を外したシノブに勝てるかな。狂獣vs狂戦士。さいたまスーパーアリーナ満杯に出来そうな対戦だな」


「まさに、夢のカードですね…」

マジすか学園2☆ #10ー7

ついに、シノブの剛腕に捕まってしまった前田。

シノブは二本の足で、どっしり構え、太い両腕で、前田の細い首を締め上げる。
首吊り状態だ。

かろうじて、前田は、左手を、シノブの手と自分の首の間に入れ、窒息を防いでいた。
しかし、シノブの握力は、推定500キロは超えるといわれるゴリラ級。
前田は、段々、意識が薄れていくのを感じた。

「離せ!この野郎!」

ウナギとムクチが、腕を引き剥がそうと、殴ったり、引っ張ったりしても、まったく、意味はなかった。

「ウガッ!」

前田を宙吊りにしたまま、ウナギとムクチを足蹴にし、軽く弾きとばしてしまう。

何度も、何度もー

シノブに向かっていっては、はじかれ、飛ばされ、コンクリートの床をすべる。トレードマークのジャージはもちろん、二人の体も、ボロボロだった。

「ちっくしょー!あきらめんじゃねーぞ!ムクチ!」
ウナギが、口の血を拭いながら、檄を飛ばす。


「そうだ!あきらめんじゃねー!」

この声はー?

ウナギとムクチが、振り返る。

先程まで
意識不明だった
ヲタが、立ち上がろうとしている。


「オレも…いるぜ…」

「オレだって…まだ…やれる」

バンジーとアキチャも、重い体を起こそうとしていた。


「み…みんな…」

薄れゆく意識の中、チームホルモンの復活を感じとった前田。

宙吊りにされ、だらりと伸びていた右腕に最後のちからを込め、
シノブの左腕にパンチを打ち込んだ。


「ウガ!」

シノブが、苦痛に顔を歪める。


「いまだ!突っ込め!」
ヲタの指示で、チームホルモン全員が、同時に体をシノブにぶつけていった。

「ガアァ!」

苦悶の表情のシノブ。
前田の首を圧していた腕が、ゆるんだ。

「ああああああああ!」
前田が、シノブの腕をギリギリと引き剥がし、宙吊りの状態から、シノブの巨体を駆け上がり、肩を踏み台とし、宙に舞った。

そして

空中で、一回転し、その勢いで、見上げるシノブの顔に、


強烈な頭突きを

くらわせた。


ズッズーン…

重い衝撃が、室内を揺るがす。
ついに
巨獣が、崩れ落ちたのだ。


「やったー!」

「やりやがった…」

大喜びで、前田の周りに集まるチームホルモン。
「みんな…無茶しやがって…」

「お前もな」

バンジーの言葉が、みんなの表情に笑顔を取り戻した。



「ウガアアアアアア!!!」
突然ー

獣の咆哮

ガチャーン!ガチャン!
仁王立ちで
いままで、動きの制限されていた鎖を、全て引きちぎるシノブ。


直後

暴風のような嵐が、室内に吹き荒れた。

嵐が止んだあとー

前田とチームホルモンは、傷だらけになって、コンクリートの地に、這いつくばっていた。

シノブの凶暴性は、最高潮に達していた。

「く…くそ!」

「バケモン…が…」

安堵の思いが、一転

絶望感が、漂い始めたときー

バーン!

部屋の入り口の鉄の扉が、勢いよく、開かれた。

「フフフ…ハハハハハハハハハハハハ…」

特徴のある笑い声ー


扉を蹴りとばし、あらわれた
ロック調のファッションに身をつつんだ眉目秀麗な少女はー

マジすか女学園
ラッパッパ元四天王

ゲキカラこと、松井玲奈、そのひとだった。

小首を傾げて言う。


「ねぇ、怒ってる?」




【#9】