AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -209ページ目

マジすか学園2☆ #10ー6

「ウナギ!正面だ!来るぞ!」

鎖を使い、足を取られ、転倒させられたシノブは、怒りの感情を全身であらわし、ウナギに突っ込んできた。

「ウガァー!」

間一髪

避けるウナギ。

シノブは、そのまま、コンクリートの壁に激突し、動きを止めた。

その隙に、ムクチが、ウナギの手に、包帯を巻く。
「すまねーな、ムクチ。おれは、もう逃げねーよ」

こくり、と頷くムクチ。

「前田、いい作戦、思いついたぜ」

ウナギが、前田とムクチに、その戦術を手早く説明する。

「大丈夫なのか?」

「それしかねーんだ」

前田の心配をよそに、ウナギとムクチは、もうすでに、やる気になっていた。


コンクリートの壁から、身を起こし、頭を振るシノブ。

「いくぞ!ムクチ!」

ウナギとムクチが走り出す。

「ウガァ!」

シノブの脇を、かろうじて、捕まらずにすり抜ける二人。
狙いは、足の鎖。

前田のパンチや、コンクリートの床、壁への自爆は、シノブの平衡感覚を鈍らせるには十分だった。

ウナギとムクチが、それぞれの足の鎖を手にとり、思いっきり、引っ張った。

「ガァ!」

もんどりうって、倒れる巨獣。

「行けー!前田!」

起き上がろうとするシノブの顔面に、前田のパンチの嵐。

「あああああああああ!」

「ガァァ!」





「おお、前田たちも、なかなかどうして。やるじゃねーか。ん?あー!残念!捕まっちまった。シノブに接近戦を挑むとは、バカなやつらだ」

四階のモニターに夢中のアカネ。

傍らにいるマサナは、偶然、十数台あるモニターの内のひとつの動きが視界に入った。

「まさか…」

マジすか学園2☆ #10ー5

四階ー

腐臭と死臭が、混ざり合う室内。

前田の攻撃は、動きの素早く、発達した筋肉に包まれたシノブに対し、あまり効果がないようで、
シノブからの攻撃を前田が、なんとかかわす、というジリ貧な展開が続いていた。


「ウナギ!大丈夫か!?」
前田が、シノブを睨み、牽制しながら、ウナギを気遣う。

「あ、ああ…」

芋虫と犬が苦手なウナギは、震える体を抑えることができない。犬を餌としているシノブに嫌悪感と恐怖感を拭い去れなかった。

放り投げられたバンジーと、叩きつぶされたアキチャ、そして、吹き飛ばされたヲタ。意識のない三人を、なるべく、シノブの攻撃範囲から外すように移動させ、体の具合を診るムクチ。

今度は
そのムクチたちのいるほうにシノブは突進の矛先を向ける。

ムクチは、立ち上がり、大きく手をひろげ、三人を守ろうとした。
しかし、それは無謀というしかなかった。

シノブの体当たりをモロに受け、壁に全身を強打してしまう。

「ムクチ!」
前田とウナギが同時に叫ぶ。


それでも、ムクチはよろよろと立ち上がり、また、三人を守ろうと、両手を広げる。

ムクチのそばに駆け寄り、
「無茶するな!」

と言う、前田に対し、ムクチは、笑顔で、右手の親指を立てて応じた。


「ウガァ!ガァ!」

ふたたび、シノブが、こちらに向かって、体当たりを狙っている。

「来るぞ!気をつけろ!」
前田は、ムクチと倒れた三人を庇うように対峙した。

シノブが、全速力で突進してくる。
前田も、その突進に対し、向かいうつ形で、カウンターとなる左の拳を、

シノブの顔面に


ぶち込んだ。

猛烈な突進が、止まった。

「ウガァ!」
だが
止まったのは、一瞬だけだった。

狂った怪物は
丸太のような両腕を闇雲に振り回しはじめる。

「ぐはっ」

前田とムクチが、散り散りにはじきとばされた。
そして、シノブは、今度は前田に狙いを定めた。

「ウガァァ!」

前田は、倒れたまま、起き上がれない。

一直線に
シノブの巨体が目の前まで迫る。


ぐしゃあ!


肉とコンクリートがぶつかり合う衝撃音。


何故か、シノブが、前方に、つんのめり、コンクリートの床に顔面から、つっこんでいた。自爆である。

後方では
ウナギが、
シノブの左足につながる鎖を両手で引っ張っていた。バランスを崩し、転倒を引き起こしたのだ。
勢いで鎖が滑り、手のひらの皮がずるずるに剥け、血だらけになっていた。

「おれだって…おれだって、チームホルモンの一員なんだ!いつまでも、ビビってらんねーんだよ!マジ女なめんな!ブタ野郎!」

ウナギは、手に持った血まみれの鎖を、叩きつけ、啖呵をきった。

マジすか学園2☆ #10ー4

「そういうことやったんか…」

星降る夜空を遮るものなく臨める高台の公園で、山本サヤカの独白を、涙ながらに理解したナナ。

「でも、なんで、ウチらに言ってくれんかったんや。水くさい。くさいくさい、あー、くさい」

理解はしたが、納得は出来ていないようだ。泣きながらの非難。

「新喜劇か!」
思わずツッコミを入れずにはいられないサヤの大阪人の性。


「どうせ、チームの仲間を巻き込みたくないとか思っとるんやろ。サヤが、巻き込みたくないと思ても、ウチら、勝手に巻き込まれていくで」

「トラブルメーカーのナナらしいわ」

大阪では、ナナの口癖、『事件やで!ナナナナ、ナナナナ、ナーナー』という、サスペンスドラマのオープニング音楽とともに、トラブルがもたらされることは、日常であった。

トラブルメーカーちゃうわ、と口をとがらすナナがかわいい。
「ここに来る前、何回も、電話したんやで」

そうなんや、ひたってたから、音、切っとったわ。麗しの美少女やからな、と言いながら、サヤは、ケータイを上着のポケットから取り出す。

履歴を確認しようとした瞬間、着信のイルミネーションが点灯した。
非通知の着信。

とりあえず、受話ボタンを押し、ケータイを耳に当てる。

笑顔が消えた。

「…久しぶりやな」

サヤが冷たく、応える。

「東京見物に来たんとちゃう!」
東京に、遊びに来たわけではない。

ケータイから、少女の嘲笑が、もれ聞こえる。

「お前のつくったチーム、えげつないことしとるらしいやないか。いろいろ、噂は聞いとる」


サヤは、ベンチから立ち上がり、ケータイを強く握りしめ、言い放った。
「絶対、潰したるで!」

アンダーガールズ、と。





【#8】