マジすか学園3☆#7ー4☆
「行くぞ!」
前田が、“伝統の旗”をラッパッパの昭和たちに預け、キノハルに向かい、一直線に、走り始めた。
「うおおおおお!」「うわああああ!」「おおおおお!」
マジ女の生徒たちも、雄叫びをあげ、続いて走り出す。
岸野が、ディーヴァのメンバーに右手で合図を送る。
前田とキノハルの間に、どっとなだれ込むディーヴァの隊員たち。
「くっ!」
人の波。壁。
満身創痍のマジ女の生徒たちに対し、裏門から来たディーヴァたちは、キョウトに多少、戦力を削られたものの、ほとんど無傷なメンバーばかりだった。ふたたび、乱闘が始まる。
「なんや…、前田とのタイマン、邪魔するんか?」
キノハルが、振り返りもせず、岸野に言う。
「別に、お前の実力を疑っとるわけやない…、性格や…、石橋を叩いて渡らんと気がすまん…、それにまだ、例の『アレ』届いとらんし…、ここで、前田とやりおうてもええんか?」
「“流れ”や…、この空気、この昂ぶり、もう止められへんわ!」
熱い。
まぶしく降り注ぐ太陽の光を遮り
空中から、キノハルの頭上を強襲する黒鷲の影。
「くたばれ!ディーヴァ!」
ガシッ!
キノハルの右拳に、撃ち落とされる格好の黒鷲ー高柳アカネ。
すぐさま、立ち上がり、右のハイキックを放つ。
キノハルも、同時に、右の蹴りを撃つ。
空中でぶつかり合う蹴り足。アカネのほうが、はじかれる。
キノハルの蹴りは、迅く、重く、鋭かった。
「やるじゃねーか?関西人」
「声が震えとるで!小鳥ちゃん」
「つまんねーこと言ってんなよ!ガキのくせに!」
アカネが、右の拳を打ち下ろす。
キノハルの首が揺れる。瞳は、アカネを捉えて離さない。
「ふっ…、こんなもんなんか?」
「んなわけねーだろ!」
「本気出していいんやで!」
「お前もな!」
二人の闘いを見守る
岸野の背後に気配を感じさせず、佇む人影。
「伏兵の策は、あなた方の専売特許ではありませんからね」
「大矢マサナか…」
東西きっての名参謀の二人。大矢マサナと岸野リカ。顔を合わせたことは、ほとんどなかったが、お互いのことはよく熟知していた。
「我々、S(シュヴァルツ)は、義によって、マジ女に、助太刀いたします」
「かのアンダーガールズが…、落ちぶれ…、マジ女の走狗になり下がるとは…」
「なんとでも言いなさい。いずれ、気付くことになるでしょう。あなた方も…きっと、…闘う意味というものを」
すでに
向田マナツや須田アカリたちも、参戦していた。
さらにー。
「シノブちゃん、連れてきたよー。やっと、退院許可もらったんだよ。もきゅ」
「ウガァ!」
血に餓えた野獣シノブ。相変わらずの超巨体。S(シュヴァルツ)の黒い特攻服がはちきれんばかりの筋肉の鎧。ゲキカラさえも苦しめたタフさと狂暴さ。
そんなシノブも、何故だか昔から、カナにだけは、なついていた。
「で、出たあああ!」
驚くチームホルモンたち。はたして、敵味方の区別がつくのか、不安そうな五人だった。
「あつ姐の邪魔は、させへんでー!」
だるまの得意の頭突きが炸裂する。連続でー。
がっつんがっつんと。
「ここは、あたしらが何とかするよ!」
「先に行ってください!前田の姉貴!」
「敦子!おれの“マジ”見せてやるぜ!」
歌舞伎シスターズと学ランたちも、前田が進む道をつくろうとする。
ラッパッパの昭和たち四人は、マジ女の旗を守りつつ、だるまたちの闘いぶりを頼もしく見つめていた。はるかに強くなった。
いまのあいつらになら、前田を任せることが出来る。ラッパッパの伝統を守ってくれるに違いない。
四人は、嬉し涙がこみ上げてくるのをおぼえた。
「頼んだぞ!みんな!」
ようやく
ディーヴァの“ひとの壁”を抜け出した前田の視界に、すっと入り込む少女。行く手に立ちはだかるのは、銀灰色(グレイ)の特攻服の将軍ー小谷リホだ。
舞を踊り始めるような構えが妖しい。右手には、銀の扇子が光る。
「おいでやす」
前田の決意が厳しい表情に迸る。
「うちの生徒を傷つけるやつは、わたしが絶対許さない!」
前田が、“伝統の旗”をラッパッパの昭和たちに預け、キノハルに向かい、一直線に、走り始めた。
「うおおおおお!」「うわああああ!」「おおおおお!」
マジ女の生徒たちも、雄叫びをあげ、続いて走り出す。
岸野が、ディーヴァのメンバーに右手で合図を送る。
前田とキノハルの間に、どっとなだれ込むディーヴァの隊員たち。
「くっ!」
人の波。壁。
満身創痍のマジ女の生徒たちに対し、裏門から来たディーヴァたちは、キョウトに多少、戦力を削られたものの、ほとんど無傷なメンバーばかりだった。ふたたび、乱闘が始まる。
「なんや…、前田とのタイマン、邪魔するんか?」
キノハルが、振り返りもせず、岸野に言う。
「別に、お前の実力を疑っとるわけやない…、性格や…、石橋を叩いて渡らんと気がすまん…、それにまだ、例の『アレ』届いとらんし…、ここで、前田とやりおうてもええんか?」
「“流れ”や…、この空気、この昂ぶり、もう止められへんわ!」
熱い。
まぶしく降り注ぐ太陽の光を遮り
空中から、キノハルの頭上を強襲する黒鷲の影。
「くたばれ!ディーヴァ!」
ガシッ!
キノハルの右拳に、撃ち落とされる格好の黒鷲ー高柳アカネ。
すぐさま、立ち上がり、右のハイキックを放つ。
キノハルも、同時に、右の蹴りを撃つ。
空中でぶつかり合う蹴り足。アカネのほうが、はじかれる。
キノハルの蹴りは、迅く、重く、鋭かった。
「やるじゃねーか?関西人」
「声が震えとるで!小鳥ちゃん」
「つまんねーこと言ってんなよ!ガキのくせに!」
アカネが、右の拳を打ち下ろす。
キノハルの首が揺れる。瞳は、アカネを捉えて離さない。
「ふっ…、こんなもんなんか?」
「んなわけねーだろ!」
「本気出していいんやで!」
「お前もな!」
二人の闘いを見守る
岸野の背後に気配を感じさせず、佇む人影。
「伏兵の策は、あなた方の専売特許ではありませんからね」
「大矢マサナか…」
東西きっての名参謀の二人。大矢マサナと岸野リカ。顔を合わせたことは、ほとんどなかったが、お互いのことはよく熟知していた。
「我々、S(シュヴァルツ)は、義によって、マジ女に、助太刀いたします」
「かのアンダーガールズが…、落ちぶれ…、マジ女の走狗になり下がるとは…」
「なんとでも言いなさい。いずれ、気付くことになるでしょう。あなた方も…きっと、…闘う意味というものを」
すでに
向田マナツや須田アカリたちも、参戦していた。
さらにー。
「シノブちゃん、連れてきたよー。やっと、退院許可もらったんだよ。もきゅ」
「ウガァ!」
血に餓えた野獣シノブ。相変わらずの超巨体。S(シュヴァルツ)の黒い特攻服がはちきれんばかりの筋肉の鎧。ゲキカラさえも苦しめたタフさと狂暴さ。
そんなシノブも、何故だか昔から、カナにだけは、なついていた。
「で、出たあああ!」
驚くチームホルモンたち。はたして、敵味方の区別がつくのか、不安そうな五人だった。
「あつ姐の邪魔は、させへんでー!」
だるまの得意の頭突きが炸裂する。連続でー。
がっつんがっつんと。
「ここは、あたしらが何とかするよ!」
「先に行ってください!前田の姉貴!」
「敦子!おれの“マジ”見せてやるぜ!」
歌舞伎シスターズと学ランたちも、前田が進む道をつくろうとする。
ラッパッパの昭和たち四人は、マジ女の旗を守りつつ、だるまたちの闘いぶりを頼もしく見つめていた。はるかに強くなった。
いまのあいつらになら、前田を任せることが出来る。ラッパッパの伝統を守ってくれるに違いない。
四人は、嬉し涙がこみ上げてくるのをおぼえた。
「頼んだぞ!みんな!」
ようやく
ディーヴァの“ひとの壁”を抜け出した前田の視界に、すっと入り込む少女。行く手に立ちはだかるのは、銀灰色(グレイ)の特攻服の将軍ー小谷リホだ。
舞を踊り始めるような構えが妖しい。右手には、銀の扇子が光る。
「おいでやす」
前田の決意が厳しい表情に迸る。
「うちの生徒を傷つけるやつは、わたしが絶対許さない!」
マジすか学園3☆#7ー3☆
「将軍が負けた!」「あの渡辺さんが!?」「うそやろ!!」
前田の登場により
劣勢にあえいでいたディーヴァ。
渡辺ミユキという強力な支柱が倒れた今、彼女らの闘争心はもはや風前の灯火であった。
前田ひとりの活躍は、もちろん大きかったが、マジ女の生徒たちは、皆、やはり、“マジ”だった。凶器を恐れず、傷をいとわず、ディーヴァに向かっていき、次々、倒していった。
「わー!わー!」
あわてふためきながら、ひとりの少女が、校舎から飛び出してきた。ほぼ、勝敗が決した校庭を見て言う。
「夏草や…、クソガキどもが、夢のあと。ってやつ?」
うまいこと言った的な顔をするのは、ダンスだった。
「前田さん…、生きてたんだ…」
「強いな…やっぱり」
寒ブリとどっちが、重い身体を引きずるように、校舎から出てきた。涙が止まらない。
「生きてると思ってたよ」「そうだよ!当たり前だろ!」「前田が死ぬわけないじゃん!」
山椒姉妹も何故かお互いを責めつつ、笑いながら泣いていた。
ネズミもそっと姿を見せる。こうなることがわかっていたかのように、嬉しそうに前田を見ている。
(ゲームは難しいほど…楽しいものだ…)
その“風”は、ひとりで、いったい何十人を吹き飛ばしただろうかー。
前田は、ついに動きを止め、拳をおさめた。
もはや、ディーヴァのメンバーたちは、ほとんど戦意を喪失してしまっていた。意識のある者も、ただ、立ち尽くすだけだった。
「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」
前田の生存を喜ぶ、勝利の前田コールが止まらない。
前田を中心に集まる生徒たち。
異常な盛り上がりに、少し戸惑いをおぼえる前田。
そこへ
ラッパッパの昭和、ジャンボ、アニメ、ライスが、旗を持ってあらわれた。“伝統の旗”ーマジ女の校旗。
前田に手渡す。“てっぺん”の証。
前田は、それを高々と振り上げ、天を衝く。青空に大きくはためく真紅の校旗。
しんと静まりかえる校庭。厳粛な空気が流れる。
「みんな…、マジ女は…やっぱり“マジ”だったな…わたしは、自分がマジ女の生徒であることを誇りに思う。その大切なマジ女をこれからも守っていきたい…。わたしは、今日から、ラッパッパの伝統を受け継ぐ。…なかには、わたしのことが気にいらない者もいるだろう…、わたしを嫌いでも構わない…、でも…、マジ女を嫌いにはならないでくれ…マジ女の“マジ”だけは、忘れないでほしい。
わたしは、逃げも隠れもしない!挑戦したければ、いつでも、“階段”のぼってこい!」
「おおおおおお!」
「あつ姐ー!」「敦子ー!」「前田ー!」「お前しかいねーよ!」「マジ女を頼むぜ!」「お前が“てっぺん”だー!」「マジ女最高だ!」「マジ女最強!」
「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」…
教室の窓から、前田の姿を目を細めて見守る野島校長。
「“てっぺん”に立つことはとても難しいこと…、バット…、“てっぺん”に居続けることは、もっと難しいもの…その果てにあるものとは何なのか…、あなたになら、きっと見極めることが出来るでしょう…」
ラッパッパの黎明期を生き抜いた伝説の初代部長ー野島百合子。
若かりし記憶が、懐かしく思い出されていた。
ふと
校門からの新たな侵入者に気づく。
「なんや、盛り上がっとるなぁ」
銀灰色(グレイ)の特攻服のポケットに両手を突っ込んで、悠々と前田のほうに歩いてくる幼顔の少女がいた。
ディーヴァの絶対的エース、木下ハルナ。
斜め後ろには、岸野リカがいる。
「前田以外は、全滅しとるかと思たら…」
「キノハル…」
前田が睨みつける。
マジ女の生徒も、突然の来訪者に注目する。
「あいつがディーヴァの絶対的エースと言われてるキノハルか?」「あんまり、強そうに見えねーな」
その言葉を口にした二人の生徒に近づいていくキノハル。
目の前まで迫る。
二人は、いままで感じたことのない恐怖に怯え、知らず
腰を抜かしていた。
「ははは!とにかく、前田の元気な顔が見れてよかったわ…まぁ、お前が死ぬわけない思てたけどな…、うちと闘(や)るまでは…」
「なんや…もう終わりなん?」
そこへ
銀灰色(グレイ)の特攻服の小谷リホが、何かを引きずりながら、歩いてきた。無傷のディーヴァ隊員80名程を連れて。
引きずられているのは、ボロボロになったキョウトだった。
「こいつに、邪魔されて、遅なったわ」
投げ捨てる。
「キョウト!」「キョウトさん!」
「たったひとりで…」
無残な姿。
キョウトも、また、れっきとしたマジ女の生徒だった。
ネズミ軍団に属する、金色の眉をした金眉会のメンバー三人が、怒りにまかせて、リホに殴りかかっていった。
柳に風。
微笑みまじりに軽々と
かわされて、勢いあまり、倒れ込む三人。ディーヴァのメンバーが足で砂をかけ、凶器で滅多うちにする。
ヲタが、拳をふるわせ、そして、叫ぶ。
「やめろ!お前ら、ここまで来て、このまま帰れると思ってんのか!」
前田を筆頭に、マジ女の生徒たちは、いつでも、闘う準備はできていた。
そんなら…
と、キノハルは、前田のほうに向きなおり、言った。
「第2ラウンド、始めよか?」
前田の登場により
劣勢にあえいでいたディーヴァ。
渡辺ミユキという強力な支柱が倒れた今、彼女らの闘争心はもはや風前の灯火であった。
前田ひとりの活躍は、もちろん大きかったが、マジ女の生徒たちは、皆、やはり、“マジ”だった。凶器を恐れず、傷をいとわず、ディーヴァに向かっていき、次々、倒していった。
「わー!わー!」
あわてふためきながら、ひとりの少女が、校舎から飛び出してきた。ほぼ、勝敗が決した校庭を見て言う。
「夏草や…、クソガキどもが、夢のあと。ってやつ?」
うまいこと言った的な顔をするのは、ダンスだった。
「前田さん…、生きてたんだ…」
「強いな…やっぱり」
寒ブリとどっちが、重い身体を引きずるように、校舎から出てきた。涙が止まらない。
「生きてると思ってたよ」「そうだよ!当たり前だろ!」「前田が死ぬわけないじゃん!」
山椒姉妹も何故かお互いを責めつつ、笑いながら泣いていた。
ネズミもそっと姿を見せる。こうなることがわかっていたかのように、嬉しそうに前田を見ている。
(ゲームは難しいほど…楽しいものだ…)
その“風”は、ひとりで、いったい何十人を吹き飛ばしただろうかー。
前田は、ついに動きを止め、拳をおさめた。
もはや、ディーヴァのメンバーたちは、ほとんど戦意を喪失してしまっていた。意識のある者も、ただ、立ち尽くすだけだった。
「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」
前田の生存を喜ぶ、勝利の前田コールが止まらない。
前田を中心に集まる生徒たち。
異常な盛り上がりに、少し戸惑いをおぼえる前田。
そこへ
ラッパッパの昭和、ジャンボ、アニメ、ライスが、旗を持ってあらわれた。“伝統の旗”ーマジ女の校旗。
前田に手渡す。“てっぺん”の証。
前田は、それを高々と振り上げ、天を衝く。青空に大きくはためく真紅の校旗。
しんと静まりかえる校庭。厳粛な空気が流れる。
「みんな…、マジ女は…やっぱり“マジ”だったな…わたしは、自分がマジ女の生徒であることを誇りに思う。その大切なマジ女をこれからも守っていきたい…。わたしは、今日から、ラッパッパの伝統を受け継ぐ。…なかには、わたしのことが気にいらない者もいるだろう…、わたしを嫌いでも構わない…、でも…、マジ女を嫌いにはならないでくれ…マジ女の“マジ”だけは、忘れないでほしい。
わたしは、逃げも隠れもしない!挑戦したければ、いつでも、“階段”のぼってこい!」
「おおおおおお!」
「あつ姐ー!」「敦子ー!」「前田ー!」「お前しかいねーよ!」「マジ女を頼むぜ!」「お前が“てっぺん”だー!」「マジ女最高だ!」「マジ女最強!」
「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」「マ・エ・ダ!」…
教室の窓から、前田の姿を目を細めて見守る野島校長。
「“てっぺん”に立つことはとても難しいこと…、バット…、“てっぺん”に居続けることは、もっと難しいもの…その果てにあるものとは何なのか…、あなたになら、きっと見極めることが出来るでしょう…」
ラッパッパの黎明期を生き抜いた伝説の初代部長ー野島百合子。
若かりし記憶が、懐かしく思い出されていた。
ふと
校門からの新たな侵入者に気づく。
「なんや、盛り上がっとるなぁ」
銀灰色(グレイ)の特攻服のポケットに両手を突っ込んで、悠々と前田のほうに歩いてくる幼顔の少女がいた。
ディーヴァの絶対的エース、木下ハルナ。
斜め後ろには、岸野リカがいる。
「前田以外は、全滅しとるかと思たら…」
「キノハル…」
前田が睨みつける。
マジ女の生徒も、突然の来訪者に注目する。
「あいつがディーヴァの絶対的エースと言われてるキノハルか?」「あんまり、強そうに見えねーな」
その言葉を口にした二人の生徒に近づいていくキノハル。
目の前まで迫る。
二人は、いままで感じたことのない恐怖に怯え、知らず
腰を抜かしていた。
「ははは!とにかく、前田の元気な顔が見れてよかったわ…まぁ、お前が死ぬわけない思てたけどな…、うちと闘(や)るまでは…」
「なんや…もう終わりなん?」
そこへ
銀灰色(グレイ)の特攻服の小谷リホが、何かを引きずりながら、歩いてきた。無傷のディーヴァ隊員80名程を連れて。
引きずられているのは、ボロボロになったキョウトだった。
「こいつに、邪魔されて、遅なったわ」
投げ捨てる。
「キョウト!」「キョウトさん!」
「たったひとりで…」
無残な姿。
キョウトも、また、れっきとしたマジ女の生徒だった。
ネズミ軍団に属する、金色の眉をした金眉会のメンバー三人が、怒りにまかせて、リホに殴りかかっていった。
柳に風。
微笑みまじりに軽々と
かわされて、勢いあまり、倒れ込む三人。ディーヴァのメンバーが足で砂をかけ、凶器で滅多うちにする。
ヲタが、拳をふるわせ、そして、叫ぶ。
「やめろ!お前ら、ここまで来て、このまま帰れると思ってんのか!」
前田を筆頭に、マジ女の生徒たちは、いつでも、闘う準備はできていた。
そんなら…
と、キノハルは、前田のほうに向きなおり、言った。
「第2ラウンド、始めよか?」
マジすか学園3☆#7ー2☆
キョウトの迅い拳がまったく当たらない。
はんなりと笑うリホ。しかし、瞳の奥は冷たい。極寒。動きは、舞を踊るように、しなやかで優美。風に揺れ動く綿雪さながら、掴みどころがない。紙一重の差で、キョウトの拳をかわしている。
「出た!小谷さんの“氷雪の舞”や。これが出たら、誰も指一本触れられんわ!」
意気あがるディーヴァの隊員たち。
「氷…?時季ハズレや…そんなもん、かき氷にして、食うたる!」
キョウトが吠える。
「強がりさんやなぁ」
余裕の微笑みをたたえるリホだった。
河原ー
「つ…、強い…」「バケモンだ…」「マジ女に…、あんな強いやつが…いたなんて…」
座蹴留奈商業の生徒50名が、虫の息で、地に伏し、呻いている。
ジュリナは、すでに、マジ女へ向かっていた。決して、無傷ではなかったがー。
「くそっ…、応援を…」
援軍を呼ぼうと、地面に伏したまま、ケータイを取り出す座蹴留奈商業の生徒。
ぐしゃっ!
何者かに、ケータイもろとも手を踏みつけられる。そのまま、ぐりぐりと足にちからを入れる美少女。
「ぐわあああああ!」
感情のない表情で、手を踏みつけるアイミ。CGのように心が読めない。
「松井ジュリナ…、強き者よ…」
アイミが遠くを見るような瞳で呟きをもらす。
「終末のラッパを鳴らすのは…アンダーガールズでも、ディーヴァでも、ましてや、マジ女でもない…」
黙示録のラッパ吹き。
『ヨハネの黙示録』に記されしー神の御遣いのこと。地上を焼き払い、滅ぼしたといわれる天使たち。
「…わたしたち、矢場久根だ!」
江口アイミ。
矢場久根死天王、最後のひとりー
オメガ。
Ω(オメガ)ー最終。究極。
オメガの、凄絶な美しさと虚無を湛えた瞳が、きらめいた。
「すべてを…、滅ぼすのみ!」
はんなりと笑うリホ。しかし、瞳の奥は冷たい。極寒。動きは、舞を踊るように、しなやかで優美。風に揺れ動く綿雪さながら、掴みどころがない。紙一重の差で、キョウトの拳をかわしている。
「出た!小谷さんの“氷雪の舞”や。これが出たら、誰も指一本触れられんわ!」
意気あがるディーヴァの隊員たち。
「氷…?時季ハズレや…そんなもん、かき氷にして、食うたる!」
キョウトが吠える。
「強がりさんやなぁ」
余裕の微笑みをたたえるリホだった。
河原ー
「つ…、強い…」「バケモンだ…」「マジ女に…、あんな強いやつが…いたなんて…」
座蹴留奈商業の生徒50名が、虫の息で、地に伏し、呻いている。
ジュリナは、すでに、マジ女へ向かっていた。決して、無傷ではなかったがー。
「くそっ…、応援を…」
援軍を呼ぼうと、地面に伏したまま、ケータイを取り出す座蹴留奈商業の生徒。
ぐしゃっ!
何者かに、ケータイもろとも手を踏みつけられる。そのまま、ぐりぐりと足にちからを入れる美少女。
「ぐわあああああ!」
感情のない表情で、手を踏みつけるアイミ。CGのように心が読めない。
「松井ジュリナ…、強き者よ…」
アイミが遠くを見るような瞳で呟きをもらす。
「終末のラッパを鳴らすのは…アンダーガールズでも、ディーヴァでも、ましてや、マジ女でもない…」
黙示録のラッパ吹き。
『ヨハネの黙示録』に記されしー神の御遣いのこと。地上を焼き払い、滅ぼしたといわれる天使たち。
「…わたしたち、矢場久根だ!」
江口アイミ。
矢場久根死天王、最後のひとりー
オメガ。
Ω(オメガ)ー最終。究極。
オメガの、凄絶な美しさと虚無を湛えた瞳が、きらめいた。
「すべてを…、滅ぼすのみ!」