朝日新聞朝刊、新聞記者の視点がきいたいい記事が載っている。
「電力社員兼議員 99人」というのだ。
うかつにして、知らなかった。
現役社員のまま市議会議員などの地方議員になれるなぞ、普通の人には想像もできない。
しかも、電力会社から給料までもらっている議員が91人もいるそうだ。
総括原価方式がまかり通る以上、この者たちの給料分まで国民(電気使用者)は払わされていることになる。
原発事故以来、電力会社というものは非常識者の集団だと思っているが、これほど誰の目から見てもおかしいと思えることになんの疑問も感じないとは、驚きを通り越していうべき言葉も見つからない。
高級官僚だって、県の幹部だろうと、一流企業の若手有望株だろうと、ひとたび「政治をやろう」と決意すれば、職を辞して裸になって勝負をかける。
人はそういう潔さに感じ、決意と意欲を汲み取り『この人なら』と思うのである。
それを電力議員は、社員のまま立候補しているなんて。
みなが白兵戦で生きるか死ぬかの戦いをしているときに、自分だけ弾を通さないシェルターをかぶって戦場に出ているようなものである。
そして彼らが守るものは何か。
原子力ムラの利権である。
市民、国民の側を向いていない政治は唾棄すべきものである。
ツバを吐きかけられて当然の、卑しい行為とされているのだ。
だからどんな議員も、一応は(腹の底は違っていても)国民の側を向いている振りくらいはする。
電力議員はどうか。
そっくり返って議員歳費と電力会社からの給料を懐にし、ひとり電力会社の利権を守ることのみに汲々としている。
こういう者を議員と呼んではならない。
ただのバカ者である。
地元議会で「脱原発」の意見書に声を大きくして反対するのはこういう輩だ。
こんなやつらが暗躍して、ようやく道筋ができかけた「2030年原発ゼロ」という政府方針をうやむやにして、しゃにむに原発再稼働にまで走ろうとする。
こんなバカ者どもを僕らはいつまで野放しにしておく気なのだろうか。
僕は電力議員たちをあえて口汚くののしっている。
彼らであっても人格、識見にすぐれている者はいるだろう。
電力社員だからといって、政治をやってはいけない、選挙に立つなというのではない。
ガケっぷちに立つこともなく、120%の安全を保障された中で(給料・地位の保証、票取りまとめの確約)選挙を戦うのはルール違反だといいたいのである。
批判は議員個人に50%、あとの50%は電力会社に対して向けている。
どんな組織、会社であっても、たとえわが組織・わが社の利権を守るためであっても、いったんは退職させたうえで立候補させる。
世間体をおもんぱかれば当たり前のことである。
それさえしないということは、世間など意に介さない、我がよければ他はどうでも構わないという高慢があるからだ。
そんな特権は、誰も認めていない。
それでも平然としているのは、電力会社が鉄面皮だからである。
ここまで人の心を読めない民間企業は、ふつうはつぶれる。
電力会社はつぶれはしないが、もはや「終わっている」というべきだろう。
地方経済界の中で、今も賢者のような顔をしているかもしれないが、誰も尊敬していないことだけは確かである。
電力会社は自ら、即刻、襟を正すべきだ。
わずかばかりのけじめさえつけられないようなら、会社丸ごと退場を願うしかない。
特に東京電力よ、国有下にある君たちは他の誰よりも公正でなければならない。
それもできない役員会であるなら、全員退陣せよ。
それが国民の声である。
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ジャーナリスト、ミーツ出版社長、行政書士、ソーシャルメディアを愛する者-として書いています。
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乾坤一擲(けんこんいってき)野田首相が衆院解散に打って出たのは、タイミングとしてはやはり「絶妙」だったのだろうな。
きのうの日本維新の会と石原・太陽の党との合流劇を見ていて、そう思った。
はでな代表2人の会見に、マスメディアはこぞって参集した。
しかしその華やかさの裏で、肝心の衆院選立候補予定者たち(公認を受けた者たち)の立ち位置は不安定で“微妙”である。
僕の住む静岡県でも「静岡維新の会」ができているが、静岡8区から出馬することになったG・K氏は「静岡―」と事前にすり合わせすることなく橋下氏側と接触するなど、足元がどうもおぼつかない。
時間があれば、志を同じくする者同士、盤石な協力態勢をつくれるかもしれない。
だが選挙まで1カ月を切っている今、それを望むのは難しかろう。
この状況をつくることこそが「野田戦略」だったことがわかる。
第3極がブームとなれば民主も自民も影響を受ける。
「風」を起こさせないことが一番の対策だ。
それはやはり功を奏しているといわざるを得ない。
みんなの党が、維新の会と合流することをやめた。
しっかりもののみんなの党が合流すれば、国民の期待感は上がったと思う。
しかし、みんなの党にしてみれば拙速に合流すれば「野合」との非難を浴びる。
またここのところ、橋下徹氏へのネガティブキャンペーンが思いのほか効いてしまったことも誤算だったろう。(既成のエスタブリッシュメントからすれば「計算通り」)
そんなこんなで、数を求めて合流するより、単独でいる方が国民の支持は堅いと読み切った。
さすがである。
一部の地域を除いて、マスメディアが期待しているような第3極ブームは起きないのではないか。
そんな中で、静岡県民としてはひとつ気になることがある。
全国のみなさんにも多少は関係のある話だ。
世界で一番危険といわれる浜岡原発の地元選挙区になる衆院静岡3区で、日本維新の会から出馬する人がいるというのだ。
浜岡原発再稼働をめぐる県民投票実現に向けて条例づくりに奔走した会の代表者だったS・N氏である。
この選挙区は自民党のベテラン柳澤伯夫氏が長く牙城としてところだが、前回は民主党が勝利を収めた。
今回自民党は新人を立てる。磐田市議をやってきた人だが、民自どちらも盤石というわけではない。
そこに維新・原発廃炉のS氏が立とうというのである。
S氏は元磐田市長だから政治の素人というわけではない。
確かに勝機がなくもない。
みつどもえの興味深い選挙になりそうだ。
「県民投票の会」の名誉のためにいっておけば、会は政治とは無縁である。
だから出馬するとすればS氏独自の行動ということになる。
会の中にはS氏の真意をいぶかる人もいる。
本音をいえば、『まあ、1カ所くらいは第3極旋風が起きてもいいか、いや、吹いてほしい』とは思う。
しかし、どうもなあ、浜岡原発を廃炉にすべきだという思いとはかみ合わないのである(自分の中で)。
「廃炉にすべき」は自分の論理と、良心から来ている。
時の政治に左右されるものではない。
S氏が勝ってくれれば現実的に少しは脱原発に有利になるかとは思うが、負けたときには「ほら、脱原発なんか非現実的だろう、生活者は必要だといっているんだ」との妄言に根拠を与えてしまいかねない。
奇妙な形で「脱原発」が強調され、擬似県民投票のように思われたら、「それは違う!」と、いいたいのである。
マスメディアがここまで状況を掌握したうえで「みつどもえの戦い」を報じてくれればいいが、皮相な解釈であおりたて、上滑りそうな気がする。
僕は考え過ぎているのだろうか。
みなさんはどう思われますか?
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テレビがつまらない。最近はスポーツ中継か、ドラマしか見ない。バラエティー全盛というより、ほかに作りようがないのかとも思う。視聴率偏重、コスト削減圧力、力のあるテレビ作家やディレクターの枯渇、外注依存……などなど、テレビを取り巻く環境は劣化の一途に見える。
▼そんな中で日曜の夜、楽しみにしていたのが「王女の男」(NHKプレミアム、9:00~)である。李氏朝鮮第6、7代国王の時代というから1400年代。クーデターにより王様側近を大量虐殺し王座についた世祖(セジョ)の悪政に対する反抗がモチーフになっている。韓国版ロミオとジュリエット。
▼そんな風にいわれるくらいだから主人公のスンユとセリョンの「悲劇」は避けられないところだが、正義派がやられっ放しでは観ていてやりきれない。妻にいわせれば「それは韓国ドラマのお約束で、はじめはいい方がどんどん憂き目を見させられて、最後に勝つようになっているのよ」。
▼しかし『こいつ、いい男だな』と思っている者までが“悪党派”から殺されるとなると、もう我慢がならない。前の王妃を全力で愛する夫チョン・ジョンのことだ。不利を承知で友と妻と、追われた王様のために巨悪に立ち向かう姿はすがすがしく、そして痛ましい。
▼19回目のきょう、テレビは観ない。毎度文句をいっているので、家内に「やめたら?」といわれてしまった。史実があることだし物語は制約を受けるだろう。しかしそこはドラマである。リアルを超えた爽快を観る者に与えてくれるのが腕であろう。後5回、そんな展開があるのか、気にはなって仕方ない。
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久しぶりにワンマン宰相、吉田茂の名を新聞で読んだ。「わが国の繁栄はアングロサクソンと同盟を結んでいることで達せられる」1902年に締結し日本に躍進をもたらした日英同盟を意識しての言葉らしい。作家の半藤一利さんが大磯で取材した当時のことを、新聞コラムで書いている

▼近代日本は日英同盟があった間、日露戦争、第一次世界大戦における勝利など、躍進に躍進をとげた。しかし23年にそれを破棄して以降の日本は、人代わりしたかというほどの変貌を見せ、あれよあれよという間にあらぬ方向へと突っ走り、ついには敗戦の憂き目を見た
▼対するに今の日本外交は、対中国では尖閣問題、韓国では竹島、北朝鮮は核と拉致問題と、どっちを見てもうまくいってない。そこへもって来て「オスプレイ」の問題でアメリカとぎくしゃくし、米兵による性暴力事件が起きた沖縄は沸騰している。論客の中には同盟破棄論まで持ち出す人もいる
▼でもね、と半藤さんはいうのである。日米同盟には、一定の誠実さと共通の価値があった。強気の言動をすればいっとき溜飲は下がるだろうが、同盟なしとなった暁には経済のマイナスや国際的な孤立、某国からの攻撃といった恐怖があるのを覚悟しなければならない。今の日本に必要なのは「平静さ」ではないか、と
▼半藤さん82歳。筆法はやわらかで春風駘蕩(たいとう)の趣さえあるが、読んでいるこちらの胸にストンと落ちる。文芸春秋編集長を務め、退社後に作家となった。ゆっくりと歩み実力をつけるのも生き方だなあと、あくせく生きる僕は妙に納得するのである。
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きのうの静岡新聞夕刊に「県内企業、学生が『ソー活』 SNS 就職、採用に生かす」とあった。
就職活動に学生がSNSを使うというのは結構なこと。
企業がfacebookを使って情報発信するというのもいいだろう。
しかし、採用に当たって「面接で見極められない人柄や適性を知る上で、フェイスブックは有益」という考えはどうだろう。
実名ゆえにただでさえキュークツなfacebookが、これ以上に窮屈になるのは勘弁願いたい。
はっきり言おう。
企業ごときがfacebookをのぞき見するな!
ということなのだ。
誰であれ、思想信条の自由がある。
いかなる本音を持っていようと、自由だ。
採用する側が強制できるものではない。
面接で見ようと、facebookでのぞこうと、人の心のうちなぞ見えないし、また観るべきでもない。なぞに満ちた人格をエイ、ヤァーと採用し、共に磨き、共に喜び苦しみながら企業人として成長していくという過程には、当然にリスクが伴う。

それはお互い様だ。
企業だって、人様にいえない事は隠している。
facebookで言動や友達とのつきあいを見て、リスクなしで採用しようなどという発想は甘い! そうすること自体、SNSに対してその企業(あるいは採用担当者、または決定権ある社長など)がいかに無知であるかを語っているようなものだ。
この話、企業は高見から就活学生を見降ろしている図だが、実は企業も学生から見られている。自分が入ろうとしている会社が『ブラック企業じゃないだろうな』と、口コミサイトで検索しているのだ。
試みにのぞいてみた。
恥ずかしい話がいっぱいだ。
パワハラ、セクハラ、理不尽なリストラ、給料安い、残業代払わない、体育会系、労災隠し、育休、有休すら存在しない、自殺もみ消し、会長一族の浪費、高慢な部長……
当事者ならいたたまれないような評判のオンパレードである。
人の振り見るより、まず自分の会社が身ぎれいかどうか、そこから洗い直した方がいいんじゃないか。
◇………………◇
この記事をfacebookにアップしたところ、多くの人からコメントをもらった。
その中で神奈川県のFさんはこんなことを書いている。
FBは就活用にちょっとイイコトを、
Twitterで半匿名で鬱憤を晴らす、ってのが最近の主流ですよね。
IT慣れしている若い人のほうが、そこら辺の演じ方は上手いですよ^^;
いち学生をSNSでチェックする人事も人事ですが、それ以上に自分たちの会社がどれだけサラケ出されているのかをあまり知らなかったりしますよね^^;
(社長の愛人やら使い込み、取引先との優劣の情報・内部のパワハラ君の名前、炎上している案件数や離職状況などなど)
人を見る前に自分たちの情報を収集するってことを先にやってほしいですけどね^^;
インターネットの時代、さらけ出されるのは個人だけではない。
採用者、査定者だと上から目線で学生を観察する前に、
企業自身が居住まいを正すことが先決だ。
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