こけ玉のブログ

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不惑の年などもうとうに過ぎたのに、いまだに自分の道も確立できていない。
そんな男の独り言。

世に3Dプリンターなるものが登場した時、なんと画期的なものができたのだろうかと思ったものだった。

しかし、科学の進歩はとても追いつきえない程に進歩してきているらしい。

今や臓器も作れるというのだから本当に驚きである。

SF映画で見かけるような、ケガにより腕などを無くした人が医療用カプセルに入り横たわるだけで、腕が再生されるようなことが現実に可能となるかもしれないのだ。

最近、といってももう3年ほど前の記事ではあるのだが、発表された3Dプリンターにまつわるトピックスをいくつか紹介したい。



まずは血管を備えた「生きた皮膚」の作成に成功した話。

これは2019年11月の記事だが、既存の人工皮膚の実際は「高品質のバンドエイド」のようなもので、人工皮膚が生体と融合することはなかったという。

その原因はきちんと機能する血管がないことによる。

つまり、栄養が補給されずに人工皮膚の細胞を維持することができなかったということだろう。

そこでアメリカ・レンセラー工科大学をはじめとした研究グループは、技術的なことはよく分からないが、ヒト内皮細胞(血管の内側の細胞)と周皮細胞(内皮細胞を包む細胞)に、動物コラーゲンやそのほかの構造細胞を加えて人口皮膚を作るという実験を行った。

すると、数週間のうちに細胞が連絡を取り合って血管に似た構造が形成されたという。

3Dプリントされたそうした人工皮膚をマウスに移植すると、人工皮膚の血管はマウス自身の血管とつながり始め、血液や栄養がきちんと流れ、人工皮膚を生き続けさせたという。

実際に患者の身体に使用するには、例えば火傷のケースでは血管だけでなく神経の問題や、拒絶反応の問題などクリアしなければならないことはあるそうだが、糖尿病患者や床ずれようなケースでは最適かもしれないという。



ところが、2020年2月にはカナダ・トロント大学等の研究グループでは深い層の皮膚にまで達した火傷、「全層熱傷」に対してある試み行った。

それは深い層の真皮を構成するコラーゲンや、火傷の治癒に必要なフィブリンなどが配合されたバイオインクを、3Dプリンターで直接火傷の部位に張り付けるというもの。

ここでの最高の秘密は「間葉系間質細胞」を混ぜている点だという。

「間葉系間質細胞」というのは人体の中の様々な細胞に分化する前の、あの幹細胞の一種である。

この細胞のおかげで傷の治りは極めて良好で、炎症・瘢痕化・拘縮なども少なく、傷跡も目立たなくなるという。

現在はまだブタによる動物実験の段階だが、今後5年のうちに臨床現場に導入されるかもしれないとのこと。

そうなると、多くの火傷患者にとって希望の治療法となることだろう。

医療現場の様相も変わってくるに違いない。



驚くのはまだ早い。

すでに3Dプリンターを使ってミニ肝臓の作成にも成功しているというのだ。

その実験はブラジルのヒトゲノム幹細胞研究センターによるもので、本物と同じ機能を持ちながら、実際の臓器よりはずっと小さいものの、拡大すれば本物そのままの解剖学的構造を持っているという。

臓器をきちんと機能させるためには細胞のグループ化という作業が必要だという。

同じ臓器内でも部位によって持つ機能が異なるので、それぞれの層や部位によってひとまとまりにさせるということだろうか。

いずれ、そのグループ化によりこれまでにない強固な臓器が作られることとなり、機能としても血液から毒素を取り除いたり、肝臓でしか生産されないアルブミンを分泌したりして、肝臓ならではの機能が備わっているという。

今はまだミニチュア版を作っている段階だが、将来的には移植にも使える完全な臓器の作成も可能だという。

現在移植は平均1~3年待たなければならないとのこと。

特に希望者の多い腎臓は15年近くにもなるとか。

移植を待ち望む人たちへの朗報となるに違いない。



2021年2月にはなんと骨の生成にも成功したという。

骨は他の臓器と違い、無機物が混ざっているために印刷の難易度が増すのだそうだ。

これまで欠けた骨の修復には「自家骨移植」が行われてきた。

しかし、それも修復部位が大きすぎる場合には使えないという欠点があった。

そこでニューサウスウェールズ大学の研究グループはリン酸カルシウムをベースにしたインクを作った。

常温ではペースト状のものだが、ゼラチンなどの溶液に注入されると化学反応を起こし、本物の骨のような多孔質のナノ結晶構造に固まるという。

周囲の細胞を取り込みながら骨の構造に固まると、数週間後には組み込まれた細胞が付着し、増殖を始めたという。

これらはまだ実験台レベルのものらしいが動物実験はすでに始まっているとのこと。



内臓やら、骨やら、皮膚やら、体のあらゆる臓器の再生が可能となれば、多少のケガや病気も大きく克服できることになる。

また、テロメアの短縮を防ぐことができ、細胞の老化をも防ぐことが可能となれば脳もいつまでも維持させることが可能になるかもしれない。

この二つが実現されればまさに不老不死の世界が可能となる。

少なく見積もっても寿命が圧倒的に伸びることは間違いないだろう。

もしかしたら、人の死は脳の破壊でのみ実現される世界も訪れるかもしれない。

まるで、見方を変えればゾンビのような世界でもある。

そうなると、人口問題も含め、何やら恐ろしい世界のなりそうだ。

単なる杞憂に過ぎないだろうか。

科学の進歩は私たちの生活に光明をもたらしてくれるが、光明の向こう側にはどのような未来が開けているのか。

不老不死は人類の夢とも言われるが、全ての人が長く生きながらえる世界は果たして夢の世界になるのだろうか…。

3Dバイオプリンティングの技術の進歩から目が離せない。

 

 

 

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2014年4月の41号でHSP(Highly Sensitive Person)のことを取り上げた。

これは「とても敏感な人」と訳され、他の人よりも物理的刺激や精神的な関わりに非常に敏感に反応してしまう気質の人のことである。

非HSPの人であれば気にも留めないようなことにも過敏に反応するため、ストレスを感じやすく、身体的にも様々な反応を起こすことがある。

もちろん過敏さの程度にも個人差があり、また過敏に感じる対象も個々によって異なる場合もあり、一見HSPであることは分からないかもしれない。

しかし、5人に1人はそのような気質を持っているといわれており、あなたの周りにも必ずや何人かそのような気質の方がおられると思う。

HSPは病気ではなく気質なので、「直す」のではなく「個性」として受け止めることが大切である。

前回は主にHSPの内容紹介に留まったが、今回はそんな自分を好きになってもらうための著書を紹介させていただきたい(HSPであるかどうかセルフチェックできるサイトは末尾に掲載)。



様々な刺激に反応してしまいやすいHSPは音や光などの物理的刺激にも反応するため、比較的静かで穏やかな空間を好む傾向にある。

また、周りの人間の感情にも敏感に反応するため、他人の怒りや落ち込みなどといったネガティブな感情をくみ取りやすい。

そしてくみ取るだけではなく、それに同調しやすい傾向があるので、人との交流にとても疲れやすい。

それらの特徴から、多くのHSPは内向的な性格と思われている。

しかし、HSPの3割はHSS(High Sensation Seeking)型といって自ら刺激を求めるタイプでもある。

つまり、明るく社交的であり、刺激を求めながらも、しかしHSPであることには変わりないので、別に体力を使うイベントではなくとも刺激のある楽しい時間を過ごした後、ガクッと疲れてしまい、寝込むこともあるという。



「敏感さ」は時に「弱さ」と混同されることがある。

HSPはその特徴から内向的で、慎重で、繊細で、場合によっては神経質と受け止められることもある。

しかし、それらは決して「弱さ」ではない。

敏感であることは脳内の情報処理能力が高いということも意味しており、敏感であるがゆえに異変や異常を誰よりも察知しやすい特徴がある。

それは時に「第六感」的な能力の現れ方をする。

直観力やひらめきがあるので、物事の本質を瞬時にとらえることもできる。

また、クリエイティブな仕事においては大いにその能力を発揮することができる。



HSPは自分ではどうすることもできない、生まれながらの身体的特徴と同じものなので、幼少時から敏感である。

そのため、幼少時から周りの大人たちの様々な感情などをくみ取るがゆえにトラウマや愛着障害を抱えやすい(この問題についてはぜひ本書をお読みいただきたい)。

また、多くの人にとってはなんともない刺激が彼らには耐えられないという特徴とも相まって自己否定に陥りやすい。

それは他人に対するやさしさにつながるものでもあるが、過剰な同調性にもつながるので、周りの人間の気分に自分の気分も左右され、振り回されることにもなる。

それが人との交流に疲れやすいという特徴となる。



HSPの疲れやすさは一種の防衛反応であり、それを避けるために慎重でマイペースな仕事や行動を好む傾向がある。

逆に言えば、刺激があまり入らない、自分の世界に入り込める環境が整えば、本来の直観力を生かしたクリエイティブな仕事に大いに能力を発揮できるということでもある。



HSPは内的生活をとても大事にするという。

新しくできたお店、噂話、ニュース等々よりは、人生や生き方、人の心理、生や死といった人間としての本質的な側面にひかれ、深く思索する。

一人で過ごす時間をこよなく愛し、空想の翼を広げ、心を遊ばせるのである。

そして、自分が最もうらやましいと思える彼らの特徴が想像力豊かで感受性にあふれるということ。

彼らは美しい音楽や絵画、小説など多くの芸術作品に対して「感動する能力」を持ち合わせているのである。

あるHSPの人は一枚の絵画に非常に感動し心を奪われ、何時間もその前にたたずみ眺めていたという。

それほどまでに感動できる感受性が実にうらやましい。

「感動」は目に見えないものであるが、非HSPよりも多くの感動を味わい、心豊かに過ごすことができるのは人生を豊かにするということでもある。



以上のようにとても良い側面を持ったHSPではあるが、自己主張や明るさとかを良しとする価値観が蔓延する現代社会において、どうしても生きづらい側面が強いのもまた事実である。

どのようにしたらいいのだろうか。

まずはHSPであることを知るところから始まる。

人は様々な身体的特徴を持っている。

気に食わない特徴でも自分の身体である以上受け入れざるを得ない。

それと同じでもし自分が「生きづらい」と感じていた原因がHSPであるとなったら、その気質の内容・特徴を知り、自覚し、受け入れることが大切となる。



そして、その生きづらさから脱却するためには、必要以上な人との交流はやめてしまってもいいのだ。

無理に自分を疲弊させる飲み会などへ毎回参加しなくともいい。

もし可能ならば、身近な人にだけでもHSPであることを説明し、理解を得られれば生きづらさはぐっと改善されることになるだろう。

場合によってはHSPの取扱説明書みたいなものを作成してもいいのではないかと高橋氏は言う。

また、仕事環境において周囲からの刺激をできる限り遮断できるようであればそうした工夫もしてみるといいという。



周囲の人の気分に左右されやすいのは過剰な同調性があるからだが、それは他人との境界線が薄いせいで他人の感情が入り込んできやすいのだという。

自分は自分、あの人はあの人。

あの人が落ち込んでいるのは自分のせいではない。

と、自分と相手との境界線を強くイメージして、同調を許さないようにすることも大事である。

また、もし相手の感情が入り込んで同調してしまったら、トイレなど一人になれる空間に移動し、実際に吐き出すようなしぐさをしながら、内に入り込んだ相手のネガティブな感情を吐き出すイメージをする。

その後、自分の好きな場所にいるようなイメージを描きなおし、心の平静を取り戻すようにするといいという。

イメージトレーニングみたいであるが、想像力豊かなHSPの人ならばうまくやってのけるに違いない。



本書ではもっと細かく具体的な場面を想定しての対処法なども多く掲載されており、興味ある方は是非ともお読みいただきたいのだが、一つだけこれは非HSPでも落ち込んだ時に大切だなと思ったのが、「プラス思考」より「プラスの感情」ということ。

よく落ち込んだ時に「プラス思考をすべき」という話が出るが、心がネガティブな感情に満たされているとき、なかなかプラス思考に転換するのは難しい。

なので、思考よりも感情をまずプラスにしたほうがいいという。

つまり、楽しい動画を見るなどして、心を楽しい感情で満たしてからの方がすんなり思考もプラスへ転換しやすいのだというのである。

なるほど、それはそうかもしれない。

あなたもぜひお試しいただきたい。



今、中島美嘉さんが歌う「僕が死のうと思ったのは」という曲がyoutubeで1400万回以上も再生されているという。

普通の人には「なんで?」と思われるほど日常的な些細な出来事で「死」を意識してしまうほどの繊細な人が、信じられないほど鈍感な人がいるのと同じように実際にいるのだ。

そんな、世界を信じられなくなった人がある人物との出会いで、「そんな人が生まれるこの世界をちょっとだけ信じてみよう」と考え始めたという曲である。

ネットを見ていると、最近は「生きづらい」という文字をよく目にするようになった。

それらの根底には経済的な問題や、ギスギスした社会や弱者を無視する政治の問題などがあると思う。

普通の人でさえそうであれば、HSPの人たちは更にもっと生きづらさを感じていることだろう。

コロナ禍では自殺者も増えた。

社会の価値観が変容し、政治も変わりながら、皆が生きていて良かったと思える日が来るといいのだが・・・。



HSPかどうか、セルフチェックできるサイトはいくつかある。

それぞれ微妙に項目数が異なっているが、下記のサイトは詳細にチェックしているので、とりあえずチェックしてみたい方は覗いてみてほしい。

尚、HSPのことが広まるにつれて、中には「生きづらさ」をHSPのせいにしているような「自称HSP」の人や、「HSPうつ」などと学術的には存在しない病名で数十万円もする高額診療を行う医療機関もあるのだとか。

自称HSPの言動で本当のHSPの方が誤解を受けるとか、弱みに付け込まれて被害を受けることのないことを切に願う。

HSP診断テスト - 選ぶだけの簡単セルフチェック (hsptest.jp)
 

 

 

 

 

本日の腸関連第3弾は書籍の紹介である。

本書は初版が2011年でデータがやや古く、糞便移植法のことなども掲載されていないが、便通改善がいかに大切かを基礎からわかりやすく解説されているので、一般向けの教養書として非常に読みやすいものとなっている。

先日の「便秘」の解説はここから多く引用させていただいた。

本書では下痢についても触れられているので、下痢でお悩みの方にも是非読んでみていただきたいと思う。

ここでは本書の後半に記載されている腸の整えるための食事療法、生活習慣をいくつかピックアップして紹介したい。

なお、症状別に摂るべき食材も変わってくるので、本書で紹介されているケースを参考にしてみてほしい。



【 食事療法 】

〇朝一番の水
目覚めてすぐのコップ一杯の水が健康に良いというのは昔から言われていることだが、要は胃を目覚めさせ、腸の蠕動運動をおこさせる作用ということのようである。

それが一日の胃腸の活動のリズムを作り出すという。

松生先生はその一杯から始まり、1日1.5~2.0リットルの水分摂取を推奨されているが、東洋医学的には無理にそこまでの水分摂取をしなくともよいのではないかと考える。

便秘に悩む方が改善のために一時的に一定期間摂る分には構わないが、改善後も習慣化させる必要はないのではないかと思う。

それは腎機能への過負荷になるからだ。

ただし、朝の起き掛けの冷たい水一杯は一日のリズムを作り出すという意味では有効だろう。

なお、先生は水の代わりにペパーミント・ジンジャー・ティーも推奨されている(作り方は本書参照のほどを)。


〇食物繊維
食物繊維が便秘改善にとって重要であることは広く言われていることだが、具体的にどのような効果を持って有効だと言われるのだろうか。

それは不溶性・水溶性それぞれの食物繊維の持つ〈保水性〉〈粘性〉〈吸着性〉〈発酵性〉などの性質によって、

①便を柔らかくし、かさも増す

②食べた物の腸内の移動をゆっくりとし、血糖値を上がりにくく、血中コレステロールを下げる

③有害物質や滞積すると害になりやすい胆汁酸、コレステロールなどを吸着して体外へ排出する

④大腸の中を酸性にし、悪玉菌を抑える

などの効果が挙げられる。

単に便を軟らかくして排泄しやすくするだけではなく、それ自体が腸の健康へ寄与しているのである。


では、どのような食材がいいのだろうか。

食物繊維と聞くと生野菜やサラダをイメージされることが多いが、大切なのは不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスの取れた摂取なのだそうだ。

不溶性はセルロースなどが多く含まれるレタスやキャベツなど、食物繊維と聞いてイメージしやすいものである。

水溶性は昆布やワカメなどの海藻類、リンゴなど熟した果実に多く含まれるペクチンを多く含む食材だという。

この不溶性:水様性の食物繊維を2:1の割合でとると有効とのこと。

生野菜の不溶性食物繊維にばかりに偏りすぎるとかえって便秘を引き起こしやすくなるというのでご注意を。
 

摂取量としては1日25g以上をとるようにする。

松生先生はそれぞれの食材における食物繊維の含有量を200mlのカップ1つで計る、ワンカップ法を提唱している。

例えば同じ食材でも切り方によってワンカップに入る量は異なってくるので、この切り方をした場合にワンカップに入る食材に含まれる食物繊維はこのくらいというように。

これであれば何度か繰り返すうちに目分量でもおおよその含有量がつかめてくるのではないだろうか。

詳しくは本書を参照してほしいが一例を以下に。

食品

切り方と1カップ当たりの量

切り方と1カップ当たりの量

食物繊維(水溶性・不溶性)

食物繊維(水溶性・不溶性)

ごぼう

 

乱切り 80g

みじん切り 85g

4.6g(水1.8g 不2.8g)

4.8g(水1.9g 不2.9g)

玉ねぎ

1cm角切り 92g

みじん切り 105g

1.5g(水01.6g 不0.9g)

1.7g(水0.6g 不1.1g)

人参

乱切り 90g

みじん切り 115g

2.4g(水0.6g 不1.8g)

3.1g(水0.8g 不2.3g)

キャベツ

千切り 45g

みじん切り 65g

0.8g(水0.2g 不0.6g)

1.2g(水0.3g 不0.9g)




例えば、ごぼうを乱切りにした場合、200mlカップには約80g入り、含まれる食物繊維は水溶性1.8g、不溶性2.8gになるという計算である。

つまり、ごぼう、玉ねぎ、にんじん、キャベツをそれぞれみじん切りにして1カップずつ料理に使うと約10.8g(水溶性3.6g 不溶性7.2g)の食物繊維をとれることになる。

単純計算ではこれを三食とれば一日に必要な食物繊維は優に超え、水溶性:不溶性も1:2となり、非常にバランスが良いものとなる。

ほんの一例だが、葉物野菜よりは根菜類の方が食物繊維はよく取れることがわかる。


その他、マグネシウム、オリーブオイル、オリゴ糖、植物性乳酸菌、ビタミンC、グルタミン酸、魚、トリプトファン、スパイスなどが具体的な効能や摂取量などの紹介とともに推奨されている。

また、軽~中等度の便秘の方で、短期間での便秘改善を望む人の場合は1週間で効果が得られる「腸内リセット法」なるものも紹介されている。

ただし、1日目の下剤使用から始まって、どの食材をどのくらい取るか、食事管理の徹底が必要とされるので時間に余裕のある方向けの内容となっている。


本書では食事療法だけでなく、便秘改善のための生活習慣と補助療法も記載されている。

腸マッサージやウォーキングなどは予想の範囲内かもしれないが、「ミント温罨法 (おんあんぽう)」とか、パッセンジャータ、アロマテラピーなど、意外な効能を持つ方法なども紹介されているので、ぜひ参考にしてみてほしい。


そして最後に松生先生は、以上のような食事療法や生活習慣の改善を行ってもなかなか改善しない便秘の方は、是非とも便秘外来を受診されることを勧めておられる。

便秘そのものが健康に多大な影響を与えているのはもちろんだが、その便秘の裏に癌などの重大な疾患が潜んでいる場合もあるからだ。

調べてみると盛岡市内でも「便秘外来」を掲げている消化器内科クリニックはいくつかあるようなので、調べてみてほしい。

ただし、先生は専門外来は掲げていても、裏に重大な病気が潜んでいない場合には下剤を処方して終わりとするクリニックもあるとして注意を促している。

「下剤依存症」をあまり知らない医者もいるというのである。

確かに当院に来られる患者さんにも漫然と下剤が処方されっぱなしのままの人もおられる。

もちろん長く下剤に頼ってこられた方はいきなり中断することはできないが、下剤依存からの脱却を目指すクリニックを探してみてほしい。

是非とも健康な腸づくりのためにご一読をお勧めしたい。



 

 

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