コーチングを学んでも子育てがラクにならない訳 | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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3つの「聞く」技術があれば、子育てのムダ叱りも イライラも ストレスも 減ります!
小学校教員 9年間の経験を生かした、子育ても 生きるのも 楽になるヒントが詰まっています。

こんにちは。和久田ミカです。

 

以前、講演後に こんな質問をいただきました。よくあるものなので、ご紹介しますね。

 

先生、今日はとても有意義なお話をありがとうございました。

一時間半、普通の講演であれば長く感じてしまうところですが、本当に考えさせられたり、楽しかったりで、あっという間に時間が過ぎてしまいました。


先日、昼休みに、図書室で本の貸出を行なったのですが


「この本、僕が先に取ったのに、取られた」

「えーちがうよ、 僕が先だったもん!」

 

というトラブルにさっそく遭遇しまして•• •••


和久田先生のお話を思い出しながら、 あれこれ考えながら対応してみたのですが、結局、 その本を借りられなかった子が泣いてしまいました。


片方の子が、

 

「僕が借りて、〇〇君にも貸してあげるね!」

 

って提案したけれど、泣いた子はそれもイヤだったみたいです。

学校の先生って、毎日こんなトラブルばかりで大変だなぁ、 としみじみ思いました。


さっそく実践くださったこと、すばらしいです!

 

でも「うまくいかなかった」と感じておられる。

 

その辺について、私が感じることをお話ししていきますね。

 

(和久田への研修・講演の依頼はこちらです

 

 

まず、「子どもの話を聞く」目的は何でしょう?

 

何のために 聞いていますか?

 

 

おそらく…ですが、

 

「子どもたちがけんかをやめ、仲良くさせるためのサポート」

 

として 聞いているのではないでしょうか。

 

 

そう。そこなんです。

 

コーチングを学んだ方からよくある質問。

 

「子どもの話を聞いたのに、わがままが おさまりません」

 

「I(アイ)メッセージを使って伝えたのに、言うことを聞きません。」

 

「子どもの本音を知りたいので、本音を引き出す方法を教えてください」

 

 

上の3つは、よくいただく質問なのですが、お聞きするたびに思うのは、

 

"なんとかして、子どもを変えたいのだなあ”

 

ということです。

 

それだけ 困っているのだ、ということもできますね。

 

 

あ、ここでも よく誤解されるので 補足するとですね、

 

困っているのは「子ども」じゃなくて「大人」です(*^-^*)

 

子どもが 思い通りにならなくて、私が困ってる。

 

 

子どもが 期待通りに育ってくれなくて、私がイライラしてる。

 

子どもが思い通りの行動をしてくれなくて、モヤモヤしてる。

 

子どもの本音が見えずに、私がもどかしく感じてる。


そういうことなのだろうなあ、と。

 

 

 

最初の話に戻りますが、たぶん、本音は

 

「なかよくしてくれないと、私が 不安になっちゃうから、円満解決してほしい。

 

 コーチングの技術で なんとかならないかしら」

 

ってことではないでしょうか。

 

 

でも、夫が 同じようなことを思ったら、もや~っとすると思うんです。

 

「妻の話を聞いてあげたのに、相変わらず 子どもとケンカしています」

 

「アイメッセージを使って伝えたのに、すぐにお皿を洗いません」

 

「妻の本音を知りたいので、本音を引き出す方法を教えてください」

 

 

うざっ!!!!×100

 

 

うーん、

 

やりたいときはやるし、やりたくなかったら やらないですよね。

 

本音だって、何を言っても安心できる関係性がなかったら 言わない。

 

私が子どもとケンカするかどうかなんて、夫には関係ないじゃん。

余計なお世話じゃ。

…ってなるよね?

 

 

子どもだって 同じだと思うんです。

 

子どもには 子どもの感情があります。

 

「手を上げて~、下げて~」

みたいに 簡単に、感情を 上げ下げできないです。

 

子どもにもよりますが、折り合いをつけるのには 時間がかかります。

 

 

そして、子どもの気持ちは 子どものものですから、私たちが 何とかできるものではありません。


子どもが なんとかするのを 待つしかないのですね。

 

「聞く」ことで「仲良くさせよう」とか「機嫌を直させよう」と 思っても、それは 無理なこと。

 

私たちが できるのは、解決することではなく、

 

・寄り添うこと

・見守ること

 

ぐらいです。

 

教師は 経験的にその辺がわかっているので、子どもが 泣こうが暴れようが、全然 大変ではないのです(*^-^*)

 

 

そしてもうひとつ。

 

「あとで貸してあげる、と言われても 泣いている子」

 

を なんとかしなくては!と 問題意識を感じたのかな、と 思いました。

 

泣いてたら、こちらも 心がモヤモヤするものね。

 

お気持ちわかります。

 

 

でも、本当に問題なのかな?

 

イヤだから泣くのは 正直な気持ち。

 

それ以上でもそれ以下でもないです。

 

 

心の中で 大声で泣きながら、顔でにっこりして

 

「わかった」

 

と 嘘つく子より、よっぽど 健康的だと思うのだけど…。

 

 

人は鏡です。

 

想像ですが、この子に対して、

 

「我慢すれば 丸く収まるのに。そんなことで いちいち 落ち込まないの!」

 

と 言いたいとしたら、それは 自分が 自分に対して よく言っている言葉です。

 

 

「私が 我慢すれば 丸く収まるのに。いちいち 落ち込まないの!」

 

と ふだんから自分を 叱咤しているということ。

 

だから、泣いて わがままを言っている(ように見える)子に 心が反応するんです。

 

泣いている子は、あなた自身の「考え方の癖」を 見せている存在でしかありません。

 

 

そうやって見ていくと、たいてい 課題って自分の中にあるんですよね。

 

講演会では なかなか そこまで踏み込んだ話はできないが 残念。

 

ぜひ、講座やセッションに 参加してくださるといいなあ。

 

 

「コーチングを学んでも、子育てがラクにならない」

 

というときはたいてい、

 

「子どもを 自分の思い通りに 動かすこと」

 

を目的にしていることがほとんど。

 

確かに スキルで改善することって たくさんあるけど、それだけじゃ むずかしい。

 

「あり方」「心の土台作り」の方が大事。

 

 

子どもと向き合うよりもっと、自分と向き合っていかないとね。

 

向き合うって、反省することじゃないですよ。

 

自分を知る、眺める、そんな 視点を持つことだと 私は感じています。

 


 

 

 

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