だから、あなたの言葉は心に届かない。 | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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3つの「聞く」技術があれば、子育てのムダ叱りも イライラも ストレスも 減ります!
小学校教員 9年間の経験を生かした、子育ても 生きるのも 楽になるヒントが詰まっています。

こんにちは。和久田ミカです。

 

毎日、NHK朝ドラ「べっぴんさん」を見ています。

 

最近はずっと、主人公すみれと、その娘さくらの確執がテーマになっています。

 

 

最近の話の流れを かいつまんで お話しすると…

 

仕事が忙しく、娘との約束を守るのも 困難になるほどだった すみれ。

 

小さな孤独が 重なって、家を出たさくら。

 

すみれはいろいろ考えた末、子どもの未来には いろんな道があっていい、と思いを新たにします。

 

「どんなことになっても、子どもを応援していこう」と、決めました。

 

 

覚悟を決めたすみれは、家出先の姉の家に行って、涙ながらに娘に話します。

 

「仕事は大事よ、でも自分の子供はもっともっと大事に決まっとるじゃない。

 

 天秤に架けるまでもないわ」 

 

こんなことも言います。

 

「あなたは大事。でも(将来の夢も何もないまま)家出し続けるのは、わがまま」

 

 

結果、さくらは、

 

「お母さんから離れて東京で暮らしたい。もう家には帰らない」

 

とその場を立ち去ってしまいます。

 

母の涙では、確執は埋まらなかったのです。

 

 

今週、ずっとすみれを見ていて思ったのは、考えてばかりいる、ということです。

 

「何が 一番良いことなのか。」

 

「何が 正しくて、何が間違っていたのか」

 

「どうしたら、が娘が納得してくれるのか」

 

「何があったら、娘が家に戻ってきてくれるのか」

 

「自分が何を感じているのか」に目が向かず、「どうすべきか」ばかりを 考えているのです。

 

 

だから、「向き合わなくちゃ」と言いながら、言葉が上すべり。

 

「応援する」と言いながら、娘の中に「応援すべき夢」がないと感じれば、「わがままだ」とジャッジしてしまう。

 

 

会話は、「何を伝えたか」ではないのですね。

 

「何が伝わったか」。

 

 

今日の放送で すみれから伝わってきたのは、強い態度とは裏腹の

 

「私は不安でしょうがない。あなた(娘)に、この不安を解消してほしい」

 

という 心細さでした。

 

娘の立場だったら、支配を感じるかもしれません。

 


2人がどう確執を乗り越えていくのかは わからないのですが、

 

「向き合う」

 

って どういうことなんだろう?と 考えさせられる場面がたくさんありました。

 

 

ここからは、アドラーの言葉から 視点を借りて 今の状態を見てみようと思います。

あなたが悩んでいる問題は本当にあなたの問題だろうか。

その問題を放置した場合に困るのは誰か、冷静に考えてみることだ。

 

人間関係のトラブルのもとは、他者の課題に踏み込むこと(または、踏み込まれること)。

 

誰の課題かを見分ける方法はシンプル。


「その選択によってもたらされる結末を、最終的に引き受けるのは誰か?」

 

と「嫌われる勇気」にありました。

 

 

この考え方に基づいて考えたとき、娘のさくらが どう生きていくのかは、さくらの課題。

 

もう高校生ですので、なおさら 自分で考える時期が来ていると言えるでしょう。

 

でも、母・すみれはどうしても「親の課題」として 抱え込みすぎてしまい、結果、

 

「あなたのことを信頼してない」

 

という 無意識のメッセージを 娘に与えてしまっています。

 

子供にとっては 家族が世界のすべてなのだ。親に愛されなければ 死ぬしかない。

だから子供たちは 全力で親に愛されようとする。

そのときとった命がけの戦略がそのまま性格形成につながっていく。

娘さくらが 家出をしたこと。

 

それは、「命がけの戦略」なのだとも感じます。

 

それまではずっと、「いい子」でいることが さくらの「(無意識の)戦略」でした。

 

高校生になって、いろいろな価値観を体験したさくらは、180度向こう側に行ったのです。

 

それは、悪い子になること。親を困らせること。

 

でも、根っこは同じです。

 

自分に関心を向けてほしい。どんな自分でも愛してほしい。

 

家出が、さくらの「命がけの」選択だとしたら、そこに 何がみえるでしょう。

 

 

上に書いたことが、ドラマで起きていることと合致しているかどうかは わからないのだけど、

 

こんなとき 親にできることは なんでしょうか?

 

 

私は、「理解すること」だと 思っています。

 

子どもの話を 否定せず、最後まで 耳を傾けること。

 

子どもの中にあるもの、黒い感情や 理解しづらい行動についても、ジャッジせずに見ること。

 

子どもが 話すことを拒否している段階であれば、関心を持っていることを 示すこと。

 

(あいさつをする、大好物を作る、言葉をかける、など ささいなことでいいのです)

 

ときには、少し距離を置くことも 必要になるかもしれません。

 

 

子どもに対して 親としての権威を振りかざすでもなく、

 

腫れ物をさわるように 接するのでもなく、

 

対等な立場、同じ人間として、コミュニケーションを取っていく「あり方」が 必要になってくるでしょう。

 

 

そして、自分の心を理解すること。

 

今自分の中にある、不安やこわさといったものを 感じてみること。

 

論理にすり替えずに、ただただ「心の中にあるもの」を 受け止めていくのです。

 

自分に目を向けない限り、グルグルと

 

「娘を変えるためは、どうしたらいいだろう」

 

と考え続けるループにはまることでそしょう。

 

 

でもね。

 

書きながらも、私自身が 同じ境遇になったら すごく迷うと思う。

 

親として、すみれの気持ちも 痛いほどわかる。

 

私も すみれさん似たところがあるからなあ。

 

ついつい、感じることより、考えることが優先になって 正しさでなんとかしようとしてしまう。

 

すみれの姉のように、喜怒哀楽をはっきり出し、率直に 思いを口にできる人がうらやましいなあと 思うときがあります。

 

 

ちょっと ずれるかもしれないけど、参考記事はこちら。

 

2つの記事はつながっているので、できれば どちらもご覧下さったらうれしく思います。

 

●あなたはどんな世界に住んでいますか?

 

●人の生きる力の源は〇〇です

 

 

【お知らせ】

 

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