自宅退院への道⑥ さらなる出会いと癒し | ありがとうの力:在宅介護のリアルな挑戦

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脳出血で倒れ寝たきりになった夫、四肢麻痺、気管切開、胃ろう、褥瘡(予防)の24時間在宅介護日記です

こんにちは。

お越しいただきありがとうございます😊

 

このブログでは

脳出血での四肢麻痺、気管切開、胃ろうで

要介護5、身体障害1級、寝たきりの夫の

24時間介護生活のリアルを綴っていきたいと思います。

 

ここでは、回復期リハビリテーション病院から

自宅退院するまでの経緯を綴っています。

 

これまでの流れこちらから

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤からの続きです。

 

回復期リハビリテーション病院から

胃ろう造設のため、別病院に転院となりました。

 

胃ろう造設は二泊三日と聞いています。

自宅の準備も精一杯やっています。

また一緒に暮らせる日まで、もう少しです!

 

夫と一緒に新しい病院まで無事に移動し、

胃ろう造設前の説明を聞きました。

 

「、、、、というわけで、

検査して問題なければ今日造設します」

 

「え、今日ですか?!」

 

という勢いであっという間に胃ろう造設。

病院から帰る車の中で、無事に完了したと聞きました。

 

早い。早すぎる。

 

でもこうして、また夫と暮らせる日が

刻一刻と近づいています。

カウントダウンも楽しいものです。

 

そんな時、訪問医の先生から

お電話をいただきました。

 

「ちょっとまずいことになりまして、、、、」

 

「えっ、、、どうしたんでしょう、、、」

 

「担当の訪問看護ステーションで発熱者が出て、

退院日からの対応ができなくなりました」

 

「、、、、、、、」

 

「病院には私から話しておくので

退院日を来週に延期してもよろしいですか?」

 

選択の余地はありません。

「は、はい。大丈夫です」

 

というわけで、退院日が延びてしまいました。

 

そのぶん家の準備をより進められるので、

少しホッとした気持ちもあったのですが、

 

それ以上に、この退院日の延期に、

今でも尽きない感謝をすることになるとは、

その時には想像もできませんでした。

 

その翌日、病院からお電話いただきました。

 

「ソーシャルワーカーの◯◯です。

退院に向けての準備の確認で、、、」

 

ということで、これまでの経緯と

現時点でできている準備に関してお伝えしました。

 

私の話を聞き終えたソーシャルワーカーさんは、

 

「え、つまり

たん吸引はリハビリ病院で1回だけ練習、

栄養注入に関しては何も聞いていなくて、

おシモに関しては話を聴いただけ。

 

誰も家を見にきたりしていなくて、

福祉用具の電動ベッドと吸引機はあるけど、

医師の診察がないとケアプラン作れないから

退院後の看護師さんやヘルパーさんの予定も知らない??」

 

大きなため息をつかれました、、、、

 

「すみません、普通はどんな感じなのか分からなくて、

言われたことを、そういうものなのかとして受け取れなくて、、、」

 

と私がいうと、

 

「いえいえ、それは当たり前ですよね。

あなたは何も悪くないんですよ。」

 

「リハビリ病院から自宅退院を強く反対されていたので

なかなか話が進まなくって、もう期限直前のギリギリの

タイミングでようやく自宅退院に向けて動き始めたので、

準備という準備ができてなくて、

 

というか、私が無理を押し通したような形だったので、

そもそも何をどう準備していったらいいのか、

それを誰に相談していいかもわからなくて」

 

と私が言うと、

ソーシャルワーカーさんは、

 

「療養型病院だろうと自宅退院だろうと

どちらが正しいも間違ってるもなくて、

 

ご本人とご家族が希望される道を整えて

体制を作っていくのが私たちの仕事なんです。

 

自宅退院を反対されて、

準備が進まなかったなんてあり得ない」と

私以上に怒ってくれました。

 

退院が延びた、そのほんの3日間で、

関係各所との連絡、私への退院指導、

行政サポートの情報や、役に立ちそうな連絡先など、

 

私以外の人に対する仕事もたくさんあるだろうに

ものすごくものすごく助けてくださいました。

 

ただ、私が何より感謝してるのはそこではなく、

私がずっと抱えていた重く暗い罪悪感のようなものを

吹き飛ばしてくれたことです。

 

自宅退院してああなったらどうするのか、

こうなったら対応できるのか、

夫を自宅退院させるということは

身体に負担をかけてリスクを高めることだ、

というようなことをリハビリ病院から

言われ続けました。

 

寝たきりだろうとなんだろうと

ただ一緒にいたいだけなのに、

 

なんだかとても悪いことをしているような、

やってはいけないことをやろうとしているような、

 

私一人のわがままのために

夫をリスクにさらして、

たくさんの人に迷惑かけて、

できるかどうかもわからない

24時間在宅介護をやろうとしているような

 

不安も恐怖も心配も罪悪感も混ざった

重い気持ちを抱え続けていました。

 

そんな私に、

 

「わがままなんてことは絶対にない。

悪いことなんて全くしていない。

ご家族として自宅退院を望むのであれば、

それが間違っているわけがない」と

キッパリと言ってくださいました。

 

もうね、、、、

その言葉を待っていたと、、、、

 

その言葉を聞くために、

退院日が延期になったのではないかと、、、

 

思いました。

 

暗く重い気持ちが解けていくのを感じた時、

夫の自宅退院に関する

 

「私の」準備が出来た

 

そう感じました。

 

良かった、、、

本当に良かった、、、

 

この気持ちの切り替えがもし出来てなかったら、

どこか重い気持ちのまま夫の退院を迎えたかもしれません。

 

夫の退院が延期となった3日間は

他でもない「私の」準備期間となりました。

 

胃ろう造設も含めて1週間、

この病院での経験は、その後の私を支えてくれる

素晴らしいものとなりました。

 

今でも頼りっぱなしの訪問医の先生、

自宅退院をバックアップしてくれた脳外科の先生、

私の気持ちを癒してくれたソーシャルワーカーさん、

 

他にもたくさんの方のお力添えをいただいて

ようやく、夫の自宅退院が現実となりました!!!

 

と言うわけで、

「自宅退院への道」シリーズは、

一旦これで締めたいと思います。

 

ありがとうございました😊

 

ここからは、現在の事も含めて

ランダムなテーマで書いていきますね。

 

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。