SHURE
SE535LTD+BT1-A
サブ機として使用しているULTRASONE IQ PROなのだが、上記記事のアップ直後ぐらいからブラックの塗装が剥離し始めてきた。当初は黒の油性マジックでタッチアップして誤魔化していたが、どんどん悪化の一途を辿るばかりだったため、軽傷のうちに断腸の思いでお別れすることにした。
こうなるとメイン機のXELENTO WIRELESSだけの運用では寂寥感を覚えてしまい、何か物足りなさを感じてしまう。我ながら主という人間は実に度し難く救いようのない人間だと思う。しかし、少し頑張って手が出せる数万円程の出費で抑えれる程度の欲なら可愛いモノとも思うのだ(末期)。
さて、そんなこんなでサブ機の調達を...と画策する訳だが、あまり高価なモノは必要としていない。が、過去に所持していたモノよりは良い品を欲するのは人の性(さが)って事でその要件で探してみる。
要件
あらためてサブ機の調達要件を整理すると、
- 以前所有していたSHURE SE425やETYMOTIC RESEARCH ER4XRより上位(上位の定義は流通価格やスペック、同一メーカーならヒエラルキーなど総合的な観点から主の勝手な主観で判断)であって、IQ PROと同格・上位だと尚良し
- 上記要件を満たすのであればPRC製も可
2点めは個人的にかなり譲歩したと思う。
この縛りでいくと次の候補が残った。
①Fischer Amps FA3B XB
(BA3発 made in Germany)
②SHURE SE535(またはSE535LTD)
(BA3発 made in PRC)
③Sennheiser IE400PRO
(ダイナミック型 made in Germany)
どれを選んでも後悔はしないと思うが、慎重に吟味した結果、SE535LTDにした。
選定理由は
- BA3発に興味があった
- ①はmmcxコネクターではなく、2pinだし、何より今ひとつピンとこなかった。(この感覚は個人的に割と重要視している)
- 以前SE425を所持していた時に上位機種であるSE846とSE535に憧憬の念を抱いていた。
所感
ターゲットが定まり、暫く調査を進めた結果、運良くSE535LTD+BT1を安価で手に入れることができた。
SE425以来4〜5年振りのSHURE製品だ。過去に触れた事のあるSE215、SE425でお馴染みのこの形。些か古臭さを感じない訳ではないが、個人的にはSHUREのイヤホンといえばこのSEシリーズのフォルムだと思っているので同社新シリーズのAONIC5ではなく敢えてコレにした。
カラーは赤。鮮やかというより深い色味というのが表現的に正しい気がする。筐体内側にメッキ処理が施されているため、立体感のある仕上がりになっている。XELENTO WIRELESSのような金属素材は透過性がないのでこのプラスチック筐体ならではの処理はサブ機のキャラとして大変よろしい。
同梱物一覧。2011.10.28にSE535 Special Editionとして世に出てから10余年経ち、BA3発の本機スペックは突出したものではなくなったものの、同価格帯の最新機種とまだまだ良い勝負ができるポテンシャルはあると思う。流石はSE846がリリースされるまで同社のフラッグシップモデルとして君臨していただけある。
ノズル部根本部にロットナンバー(?)が刻印されている。またメイン機のXELENTO WIRELESSと比較してノズルが細長い。
画像がブレてて見づらいが、ノズル内部にある周波数フィルター。ベースモデルのSE535との相違点の一つでもあるらしい。
内側。535の左にうっすらSEの文字がある。RとLが着色有無があるみたいだが、前期、後期の製造時期の違いなのか?わからん。因みにイヤーピースはAZLA SednaEarfit Crystalを使用。IQ PROの時からこの遮音性の高さと快適性には大変お世話になっている。
ただ、ノズル内部への異物侵入を防ぐものがなく、こまめなクリーニングは必須と考えている。
2018年当時SHUREはイヤホン製品ラインナップを刷新し、Pro LineとConsumer Lineの2つに分けてシリーズ展開した。イヤホン本体の仕様に変更はないが、前者はステージやDTM作業向けに一部簡素化と長いケーブル。後者は一般消費者向け充実装備と短いケーブル。SE535LTDは後者の扱いなので写真の通りリモコン付4極プラグ(PMCE-UNI)となっている。
SHUREのケーブルはいくつか種類があり、品名の数字がインチ(46=116cm、64=162cm)、末尾のアルファベットがBK(ブラック)、CL(クリア)の2種あり、最後にSが付くとSE846用となる(下位モデルへの装着は問題ない)。
プラグはL字型。主の使用環境だとL字の方が利便性が高く、ストレート型より断線リスクも低い。
装着の図。ブラックとはまた異なる雰囲気で少し目立たなくなったか?ケーブル被膜の感触は付属ケーブルはまさにゴムゴムしい質感だったのに対し、これはザラついてて少しだけ固く、高級感が感じられる。編組スリーブもシルバーとカッパーの2色で編んであり、見た目もキレイだ。
また、本機にはBluetoothケーブル(RMCE-BT1)も同梱されているが、主の環境ではBluetoothを使用しないので説明は割愛する。iPod Classic直挿し主義なので開封する気もなし!(頑固)
活躍の機会を与えれず申し訳ないが、箱の中で眠っていてもらおう。
仮にワイヤレスを使う環境だとしてもコーデックがSBCでBluetooth4.1という前時代的な仕様なので使う際は後継機種のRMCE-BT2を買うと思う。
肝心の音質だが、主は耳が肥えていないので他の造詣の深いレビュアーの所感を参照推奨。バーンイン(エイジング)も終えていないし、メイン機のXELENTO WIRELESS(ハイエンドクラスダイナミック型)と当機(ミドルクラスマルチBA型)では土俵が違うため色々と比較が難しい。強いて言うならば「値段分の価値はある」。バカ耳の主にはBA3発の音というのはまだイマイチ分からないが、全域に亘って違和感なく若干高音域が強調された感じで、サ行の発音が刺さる寸前で留まっているなという印象。SE425のただただ無味乾燥なフラットさとは全く異なるキャラ(それがSE425の持ち味とも言えるが)。
まぁこれはこれで悪くないと思うし、暫くの間はメイン機をお休みさせてコイツを通勤のお供にしてエージングしてみよう。