「大好きなのに、大変」

その矛盾を抱えたまま、ここにいていい

 

子どもを育てていると、

矛盾した気持ちに苦しむことがあります。

大好きなのに。抱っこして、頬擦りしたいほど愛しいのに

 

毎日大変。

あなたが生まれてから、私の生活は大変になった。

 

この二つの気持ちが、同時に存在する。

そして、その矛盾に苦しむ。

「こんなことを思ってしまう私は、

母親としてダメなんじゃないか」そう思ってしまう。

矛盾は、矛盾じゃない

でも、それは当たり前のことだと思います。

 

私自身も、そういう時、あります。

双子の娘たちを育てながら、何度もそう思いました。

 

「大好き」と「大変」は、矛盾してる???

いいえ、、

両方とも、本当の気持ちです。

 

愛しているからこそ、大変なのです。

どうでもいい相手なら、大変だとも思わない。

 

でも、大切だからこそ、うまくいかないことに苦しんでしまう。

思い通りにならないことに疲れる。

 

「大好き」と「大変」は、セットなんですね。

それでも、「こんなことを思ってしまう私は、母親としてダメだ」と思ってしまう。

 

その気持ちも、よくわかります。

私も、これでいいはず、ダメだ

こんなにがんばっているんだから、でもうまくいかない

 

その行ったり来たりですね。

 

でも、ある時気づいたのです。

「大変だ」と思うことは、悪いことじゃない。

 

「大変じゃない」と自分に言い聞かせることが、一番苦しい。

「大変だ」そして「それでも、大好き」

 

なんですよね。

その両方を抱えたまま

彼女たちにはおりに触れて言っていました

 

「大好きだからね」と。

 

「大好きなのに、大変」

その矛盾を抱えているあなたは、ダメじゃない

そうおもいます。

 

真剣に向き合っているから、大変。

 

どうでもいいと思っていたら、矛盾なんて感じない。

大切に思っているからこそ、苦しい。

そう、苦しいですよね。

 

大変になるぐらい好きなんだから

苦しいんだと思います。

 

先日投稿した記事が、

システムのバグで読点だらけになってしまい、

大変読みにくくなっておりました。

申し訳ございません。

改めて、書き直しましたので、お時間があれば

お読みください

 

 発達障害の双子と共に

〜歯磨きは、毎晩の「大決心」

 

 

「歯磨きをして寝るのに、"やらなきゃ"とは思わないでしょう?そのくらい習慣にすればいいんです」

 

自己啓発の本でよく見る、この一文。 

そのたびに、私は心の中でつぶやきます。

——いや、我が家は違うのです、と。

 

 

娘たちにとって、歯磨きは"最大の難関"。

 毎晩、勇気を振り絞って挑む「大仕事」です。

 

感覚過敏は、外側だけではありません。 口の中はとても繊細で、歯ブラシのような"異物"が入ると、吐き気を感じてしまう。

 

それを懸命に我慢して、歯を磨く。

 

「歯磨きのように習慣に」という言葉は、

多くの人にとって真実でしょう。 でも、その「当たり前」が、

誰かにとっては「当たり前」ではない。

 

世の中の「普通」と、我が家の「普通」は違う。 

それでいいのだと思って暮らしています。

 

 

 

「ここにいちゃいけないよ」

——虫が苦手な娘が、小さな命に語りかける理由

 

蜘蛛が大の苦手な娘が、

家に入ってきた小さな虫に、そう優しく語りかけていました。

 

ルンルン

 

怖くて、本当は触りたくもないはずなのに。 

彼女たちは、家に入ってきた虫を、決して殺しません。

 

ハートのバルーン

 

窓を開け、ティッシュでそっと誘導し、

時には紙に乗せて、外の世界に返そうとします。 

その姿を見ていると、不思議な気持ちになります。

 

飛び出すハート

 

怖いのと、助けたいのと、その両方が心の中にある。

 彼女たちの世界では、それは矛盾しないのです。

 

ハートのバルーン

 

そんな彼女たちの姿を見て、

中学生のときのことを思い出しました。

 

照れ

 

ある式典で、校長先生が壇上から誇らしげに言いました。 

「我が校から、こんな優秀な生徒が出ました」

こんなビルをたてた、この会社の社長になった

女性で初めての、議長になった、などなど

 

チューリップ

 

帰宅した娘が言ったのです。 

「わたし、転校したい。。。

優秀な生徒を自慢する校長先生より、

道端の踏まれそうな花を救う生徒を自慢する、

そんな校長がいる学校に移りたい」

 

ピンクハート

 

私たちはつい、「優秀」かどうか、

「役に立つ」かどうかで、物事の価値を判断してしまいます。

 

ダッシュ

 

でも、彼女たちの世界は、

もっとシンプルで、もっと本質的

 

わんわん

 

命は、ただそこにあるだけで、価値がある。 

優秀かどうかは、関係ない。

 

ネザーランド・ドワーフ

 

虫に語りかける彼女たちは、私に本当に大切なことは何かを、

いつも教えてくれているようです。

 

 

 

良かれと思って言ったのに…。

「助言」が「否定」に変わる瞬間

 

今日は、娘と台所に立ちました。

 発達特性のある彼女は、マルチタスクが苦手です。

 

えーん

 


ひとつのことに集中しているとき、


別の指示が入ると、動きが止まってしまいます。

 

ショボーン

 

 でも私はつい言ってしまう。


「その前にお皿を出すといいよ」


「調理台を片づけてからやると早いよ」


「封をあけておくと、すぐ使えるよ」

 

プンプン

 

 どれも“助けたい”気持ちから出る言葉です。


でも、彼女には彼女なりの順序がある。

 そして私は「まかせた!」と言いながら、


やっぱり何かを言ってしまう。


 

プンプン

 

そのたびに、彼女はピタリと動きを止めて言います。 

「どんなにやっても、お母様の満足には足りないんだね…」

 

雪の結晶

 

 ちがうんだ


楽になる方法を伝えたいだけなのに。


ダメだなんて思っていないのに。

 でもきっと、“やりながら”言ってしまうと、


それが彼女には「それでは不十分」と感じてしまう。

 

うずまき

 

教えるより、伝えるより、

まず、相手のやり方を、信じて、見守ること。 

 

チュー

 

もし、何かを、提案するなら「始める前」に、

選択肢として、そっと、渡すこと。

 

驚き

 

台所での、小さな、すれ違いが、教えてくれたのは、

親子関係だけでなく、仕事や、あらゆる人間関係における、

コミュニケーションの、本質でした。 

 

真顔

 

「助けたい」という、こちらの正義が、

相手の尊厳を傷つけてしまう前に、、、

 

ピンクハート

 

こちらの「つもり」が彼女を傷つけることになってしまうのは

親として「しまった!!!」と思う瞬間です。

 

 

 

「きれいにすると、緊張する」——片づけが苦手な娘の理由

 


今日は、娘と片づけをしていました。

彼女のバッグの置き場所は、いつも決まっています。

 

照れ


居間に入る手前の廊下の隅。
小さな木製の棚の上です。

その棚の下にはロッカーのような収納があり、
使っていないバッグをしまってあります。

 

びっくりマーク


でも外出から帰ってくると、
外の刺激で疲れきってしまう彼女にとって、
そこにしまうのはもうエネルギーが残っていない。
“棚の上に置く”のが精一杯なのです。

 

お月様

 

出かける前、彼女はその棚の前で準備をします。
バッグを変えるたびに、
「これは今日はいらない」「これは持っていこう」
そう言いながら、中身を出したり入れたり。

 

うずまき


そのうち棚の上には、折りたたみ傘、書類、小物——
いろんなものが重なっていきます。

 

ショボーン

 

私は言いました。
「廊下はみんなが通るところだから、もう少しきれいにしてね」

彼女はバッグを丁寧にそろえました。
でも、小物はそのまま。

 

えーん

 

「ここも片づけようか」と言うと、
彼女は静かに言いました。

「きれいにしたら、ずっときれいにしておかなきゃならない、、プレッシャーになる」

 

えーん

 

……その言葉に、ハッとしました。

片づけが苦手だけでなく、
きれいを保つ緊張がつらかったのです。

 

ガーン

 

彼女にとって“きれい”は安心ではなく、
“維持しなければならない状態”。

 

波


その完璧を求める感覚が、彼女の中で疲労を呼ぶ。

知らなかったなあ。
それじゃあ、片づけが嫌になるわけです。

 

ブルーハート

 

理解しているつもりでも、
まだまだ知らないことがある。
ほんとうに“理解ある母”になるのは、
簡単なことではありませんね。