おはようございます
ずいぶん前に、健康的にやせるには運動が必要で、食事制限だけでやせた場合、リバウンドしたときに脂肪だけが増えちゃうんだよ~なんていう話を、「食べないダイエットの落とし穴 その2」 でお届けしました。
運動しないで、つまり筋肉をつけないままだと、見た目はやせたとしても、体脂肪率は上がっていて、いわゆるかくれ肥満になってしまうんだよ~って、運動生理学の観点から説明したワケですが…。
そのダイエットと体脂肪率に関して、日経ヘルス10月号のHealth News Digestに気になる記事を発見しました。それは、「ダイエットで減量して体脂肪を減らしても、リバウンドしたときには体脂肪が反って増えることが、米国の研究で確認された。」というもの。
「食べないダイエットの落とし穴 その2」 に書かれてるまんまじゃ~んって、最初は思ったんだけど、実はちょっと違うんですよ。カロリー制限だけじゃなく、有酸素運動を取り入れてダイエットしても、リバウンドすれば、増えた体重のほとんどは体脂肪だっていう話なの。
その米国の研究報告は、「Is lost lean mass from intentional weight loss recovered during weight regain in postmenopausal women? 」(Am J Clin Nutr. 2011 Sep;94(3):767-74. Epub 2011 Jul 27. )です。
カロリー制限や有酸素運動で、5ヶ月の間に減量した、閉経後の女性78人を追跡調査したもの。減量期間の5ヶ月で、体重は平均11.6kg減少。その内訳は、体脂肪が8.2kgで、除脂肪体重が3.7kgでした。
その後、半年でリバウンドした人は68%いて、体重は平均1.7kg増加。1年後には76%がリバウンドして、体重は平均3.7kg増加。
5ヶ月の減量期間中、体脂肪1kgに対して、除脂肪体重は0.26kgの減少だったものが、1年後にリバウンドしたときは、体脂肪の増加1kgあたり、除脂肪体重はわずか0.12kgの増加に過ぎなかったとのこと。しかも、リバウンドの大きかった人(体重2kg以上の増加)ほど、体脂肪の増加率が高かったそうです。
つまり、リバウンドすれば、体脂肪率は上がるってことよね。もちろん、カロリー制限だけの場合のほうが、有酸素運動を取り入れた場合よりも、リバウンドもしやすかったでしょうし、リバウンドによる体脂肪の増加も大きいはずだと思うけど…。
この研究報告が教えてくれることは、短期間での急激な減量はリバウンドしやすい、リバウンドすると体脂肪率が上がるってこと。そりゃそうです、運動も続けてなければ、「筋肉が脂肪になる?」 に書いたように、筋肉のサテライト細胞が脂肪細胞になっちゃうんですから。
だから、減量するときは、あせらずじっくり取り組んで、リバウンドしにくい状態に持っていくこと。減量後も気を抜かずに、体重を維持する努力を続けること。それが、肝腎だってことよね。
これは何も、閉経後の女性に限ったことじゃないと思います。実験を行うにあたって、ホルモンの影響を少なくするために、閉経後の女性としただけのことでしょうから。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
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