みなさんは普段から自分の感情をコントロールできていますか?

 

 

 

 

 

すぐにカッとなってしまったり、ちょっとしたことで悲しんでしまったり、感情表現が上手な人や感情を表に出さない人などいろいろな人がいます。

 

 

 

 

コミュニケーションをとる場面において、感情を上手にコントロールできれば、うまく立ちまわっていくことができるでしょう。

 

 

 

 

「行動」をコントロールすれば、「感情」もコントロールできます。





ひとつの失敗をきっかけに、負の連鎖が重なってしまうことがあります。

 

 



マイナスの感情に引きずられそうになるのです。

 

 



新人時代のNさんが、仕事をしていていちばんむずかしかったのは、「感情をコントロールして、いつもニュートラルな心を保つこと」でした。




失敗をして、かなり落ち込むことがありました。

 

 

 



休憩時間もそのことが気になり、ため息をついていると、先輩社員が、Nさんの気持ちを察して次のようにいってくださったのです。

 

 



「Nさん、忘れましょう!すっきりと気持ちを切り替えて、次のお客様をお迎えしましょう!」




Nさんは、この一言で我に返り、気持ちをリセットすることができたのです。

 

 

 

 



この一言がなかったら、もしかしたら、いつまでもネガティヴな気持ちを引きずりながら、次の仕事をしていたかもしれません。










感情をコントロールしたほうが良いといわれるものの、自分で思っている以上に感情をコントロールするのは難しいものです。

 

 

 

 

 

 

特に、感情は無意識に表に現れるため、自分では出さないように意識しているつもりでも表に出てしまうことは珍しくありません。

 

 

 

 

 

感情をコントロールするのは確かに難しいのですが、「自分が感情をコントロールできないのはなぜなのか」、「自分を知る」などのステップを踏むことによって、うまくコントロールできるようになるでしょう。

 

 

 

 

 

感情のコントロールが難しい場合は、焦らずに、4つのステップを踏んで改善するのが得策です。

 

 

 

 

 1.自分自身を知る

 

 

 

最初に、「自分が感じた感情に気づくこと」が大切です。

 

 

 

 

「自分が何に対して、どんな感情を抱いたのか」気づかないと、いつまでたっても感情をコントロールすることはできません。

 

 

 

 

さまざまな会話や出来事を通して、違和感を覚えたり、感情的になったりしたとき、それを表に出すのではなく、「どうしてそうなったのか」を考えましょう。

 

 

 

 

自分はイライラしているのか、悔しいのか、悲しいのかなど、客観的に自分自身を見つめることで、どんな感情が湧き上がってきたのかが分かります。

 

 

 

 

 

 2.自分の感情を受け入れる

 

 

 

 

みなさんは、自分が感じた感情を否定していませんか?

 

 

 

 

なかには「自分がこんなことでイライラするはずがない」と思う人がいるかもしれません。

 

 

 

 

もちろんそう考えるのは自然なことです。

 

 

 

 

 

ですが、そう思っていても周囲からはイライラしているように見えることがあるでしょう。

 

 

 

 

そうなると、感情がコントロールできていないと言われてしまうことになるのです。

 

 

 

 

 

一番大事なのは、「自分が感じている感情」を受け入れることです。

 

 

 

 

今自分はイライラしている、悔しがっている、悲しんでいるなどと感情を否定することなく受け入れることが、感情をコントロールすることにつながります。

 

 

 

 

ポジティブな感情でもネガティブな感情でも、それを受け入れることが大切です。

 

 

 

 

 3.感情を整理する

 

 
 
 

自分の感情を受け入れることができたら、次に行うのは「感情の整理」です。

 

 

 

 

 

人は何も起こっていないのに、感情が湧き上がることはありません。

 

 

 

 

 

つまり、何らかの感情を抱いたということは、そこにつながるできごとや原因があります。

 

 

 

 

したがって、「どうして自分はその感情を抱いたのか」、それ以前のできごとや原因を思い出すことで感情を整理できます。

 

 

 

 

イライラしたのであれば、何が原因で怒っているのかを探ってみると、「実は自分が間違っていたかもしれない」と気づくこともあるでしょう。

 

 

 

 

 

できごとや原因を探ることで、感情をコントロールしやすくなります。

 

 

 

 

 

 4.感情に意味付けをし、とらえ方を変える

 

 

 

 

最後に、「感情に対する意味付け」を行ってみましょう。

 

 

 

 

 

「感情に対する意味付け」を行い、とらえ方を変えるというのは、ネガティブな感情をポジティブな感情に変えたり、ポジティブな感情をネガティブな感情に変えたりすることで、この意味付け次第で感情をコントロールしやすくなります。

 

 

 

 

 

たとえば、悲しいと感じたとき、「悲しみのあまり、仕事が手につかなくなった」とするとネガティブな感情を意味付けることになります。

 

 

 

 

 

ですが、「悲しいけど、どういったときに人は悲しくなるのかが分かった」ととらえるとポジティブな感情に意味付けを変えられます。

 

 

 

 

 

このように、とらえ方によって、ネガティブにもポジティブにも意味付けを変えられるというのは、感情をコントロールするポイントです。

 

 

 

 


自分の感情をコントロールするのはなかなか難しいものですが、だれでも上手に感情をコントロールする方法があります。

 

 

 

 

 

行動や考え方、習慣を意識することで、普段から上手に感情をコントロールできるようになるでしょう。

 

 

 



感情を切り替えるには、「感情」そのものに、直接、働きかけるより、「行動」に働きかけるのが、いちばん簡単でいちばん効果があります。

 

 

 

 

 

 深呼吸する習慣をつける

 

 

 

 

まずは「深呼吸する習慣」をつけましょう。

 

 

 

 

 

イライラしたからといってすぐカッとなってしまうと、人が遠ざかってしまうでしょう。

 

 

 

 

 

そうならないためにも、イライラしたからといってすぐに感情を表に出すのではなく、いったん冷静になって数秒ほど深呼吸します。

 

 

 

 

 

深呼吸をすると気持ちが落ち着きやすくなるので、すぐにカッとなるというようなことは少なくなるでしょう。

 

 

 

 

 

 相手の立場になって考える

 

 

 

 

感情を上手にコントロールするには、「相手の立場になって考える」ことが大切です。

 

 

 

 

 

自分ばかりが一方的に感情をぶつけるのではなく、相手の立場になって冷静に考えることで、自分が間違っている可能性があることに気づきます。

 

 

 

 

 

「本当に相手が悪いのか」「自分のせいで相手を怒らせてしまったのではないか」という考えを意識することで、感情をコントロールできるでしょう。

 

 

 

 

 

感情は時に爆発的なパワーを生み出しますが、ネガティブな感情によってやる気がなくなったり相手と衝突したりということもあり、プラスにもマイナスにもなります。

 

 

 

 

 

プラスの感情であれば、物事を前向きに考えられるようになったり、困難を乗り越える力が湧いてきたり、ゼロやマイナスをプラスに変えたりとさまざまなメリットがあります。

 

 

 

 

 

逆にマイナスの感情になると、心理的なブレーキが働いたりパフォーマンスが低下したり、人を傷つけて関係性を壊したりとデメリットもあります。

 

 

 

 

 

ですが、感情をコントロールできるようになれば、自分の感情に気づけたり、他人の感情を理解して自分の間違いに気づけたり、相手を傷つけないように言葉を選べたりできるようになります。

 

 

 

 

 

また、自分の感情を押し付けるようなことがなくなったり、相手の感情を理解したうえで自分の意見を言ったり、冷静に行動できるようになったりと、自分はもちろん相手を気遣った行動ができるようになるでしょう。

 

 

 

 


手を洗ったり、口紅やブラウスを変えたりするように、「行動」を変えることで、「感情」も次第にプラスに変わりはじめるのです。

 

 

 

 

人生をコントロールするには、感情をコントロールすること。感情をコントロールするには、ほんの少し、行動を変えてみることです。