これまでのお話
家購入の契約日が来た。
新築戸建てを初めて見学してから、一週間目のことだった。
衝動的にたった４日で戸建て購入を決めて浮かれていたものの、長女の忠告でふと我に返った私達。
こんなに大切なこと、
こんなに急に決めていいの 
いまさら～
仮契約してから色々調べて、調べた結果を理想にすり合わせてきた。
本当はすり合わせてから家を購入するのだけれども、私達は順番が逆になってしまって焦る
あまりにも大きな買い物を早急に決めたことで、心臓がバクバクする
色々短期間で調べてみたけれど、大丈夫そうだった。
今回、色々とタイミングが重なり、トントン拍子で話が進んでしまった。
これでいいんだよね
いまさら～
私は何かを決めた後でも、後から得な情報が出てくれば迷うし後悔する。
しかし夫は一旦決めてしまったら、もう心が動くことはない。
母は、自分の理想に近いものを誰かに決めてもらうのが楽なので、今回は全く異存がなさそうだった。
というわけで、私達は今回、自分たちが出した結果に寄りそう覚悟を決めて契約に臨んだ。
契約時、記録を取っておいた方がいいだろうという事で、一通り録音させていただいた。
電話で口論になりかけた上司の方も来ていた。
電話とは違い、とても穏やかだった。
司法書士の方も来ていた。
滞りなく契約は進んだ。
そして、
ついに買ってしまった 
ん千万円もするものを現金で・・
（契約時には、まだ払ってないけど。）
母との同居はイレギュラーだったけど、みんながそれなりに元気で過ごせたら、これが一番コスパがいいと思う。
「同居はどうかと思う。」と散々書いたけど、
だって・・・母は複視なんだもん
近所のワンルームのケアハウスに入れたら、衰弱しそうな気がした。
あのワンルームに実家の物が全て入るわけじゃないから、コンテナ倉庫は借り続けなくちゃならないし・・。
その管理は結局は私がやるんだ。
母が元気なうちでないと、一緒に家を買うことはできなかったし。
母がきちんと意志を示せて、サインができなかったら、実家じまいもできなかったし家も買えなかった。
母の知人が急に認知症を発症したり、寝たきりになったりもしていた。
それなのに、母だけは大丈夫とは言い切れない。
私達夫婦も母も、賃貸で生活し続けるのには限界があったし。
賃貸で家賃を数十年も払い続けていたら、老後の資金もなしに家無しになるところだった・・
だから、これで良かったんだよね
そう、何度も心で繰り返す。
後は、みんなで元気に過ごしていくだけ。
どうかこれからの私達の生活が、穏やかな日々でありますように 
ただただ祈るような気持ちだ。
たった１年間の間に、４００年の歴史の実家をしまい売却して新築戸建てを買う。
こんな激変、していいのだろうか
でも、しょうがないじゃない・・・
車庫のトタンが剥がれて、風で飛びそうで危険だったんだから。
あの実家を継げる人はいなかったんだもの。
歴史があったって、いつかは仕舞わなくちゃならなかったんだから。
お祓いだって、完璧にやったから大丈夫。
そうやって、たった１年間で起きた激変を全身で受け止めていく。
そして、これはゴールではなくて始まりだと思うのだった。
私達夫婦、母達、子供達、きょうだい夫婦、姪達が、これからも心身共に健康で無事安全でありますように。
ただただ祈るばかりだ。
どうか、お守りください
