コンディションは平常運転に完全に戻りました。そして、自分の中ではバージョンアップ出来た感じです。
ここ一週間はフラットリムの大きなマウスピースを使いナチュラルトランペットから始めるパターンにしています。
三ヶ月ぶり。
もっと吹けなくなっているかと思ったのですが逆でした。慣れは必要でしたが暫くナチュラルトランペット、バロックトランペットから離れている事が効果的に働いてました。
実際に吹いている間だけが練習では無い。
間を置く事で脳の中が整理されます。曲を練習するときも暫く寝かせる事が有りますが、技術的にも一度離れる事が多くの事をクリアーにしてくれる事が少なく無い。
孔無しのコントロールは最近YouTubeで出会った若い演奏家の演奏から大きなヒントを貰いました。すこしある方向へ傾き過ぎてた自分に気が付きよりリラックス方向で見つける事が沢山有りました。
その演奏はこちら。
とても自由で声の様なコントロール。
音程が気になる方がいらっしゃると思いますが、この楽器の特徴です。自然倍音列の音階です。もちろん、演奏者はかなり高度な技術で修正してますが、現代の我々にとってはズレて聴こえる筈です。ロマン派初期辺りまではトランペットはこの楽器です。
リピート辺りまで聴いて、装飾されている辺りまで来ると耳が慣れてくると思います。
孔を使ったバロックトランペットの方も今まで慣れなかったチューニング方法がすんなりと受け入れられる様になってました。
何故かは謎(笑)
師の見てるものが少し見えて来た気がします。いきなりメールを書いて押しかけてから5年経ってます。初めて聴いたのは30年近く前。(テレビですが)
自分がこの歳でアドバイスを受けるなら誰が良いか?と考えた時にやはりこの方だと思いました。シンプルだけどその独特の薫りを纏うような音と音楽。そして、僕はやはり3つの孔の楽器の方が好きな様です。
理由はそのサウンドかな。
30年前に出会った映像はこれです。
19mmのマウスピースで始めるとそれより小さいものは全て楽に感じます。
三ヶ月前より楽になってるのも今回感じた大きな事。モダンと向き合った事も、不調から立ち直った経緯も役に立ってるかもしれません。
さて、リセットと題したのですが、生徒さんも何人か調子を崩してしまった方が居ました。
その中のお一人は少し練習をし過ぎた事が原因でした。丸二日ほど休んでもらい、疲れた頭の中をリセットしてもらって、再開の時、一日目はとてもシンプルなゆっくりした音階練習から始めつつ、ゆっくりと平常運転の練習に戻す様にアドバイスしました。
レッスンにいらしたら、スタートの音が前回以前よりずっと良いサウンドに変貌してました。求めるものが変化した為に、立ち直る過程で少し掴めなかった技術もほんの数分で解決しより自由に。
調子を崩した事が逆に音と向き合うことになり、不調以前より進化した感じです。耳と感覚が求めるものが変わった事で技術への取り組み方も変化したのです。
不調はチャンスなんですよね。
焦らず、ゆっくりと向き合えば自らの何かに気が付きます。