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HARUのブログ

ラッパの事、普段の事、色々。

さて、前回調子が戻って来た辺りで放ってありました。

コンディションは平常運転に完全に戻りました。そして、自分の中ではバージョンアップ出来た感じです。

ここ一週間はフラットリムの大きなマウスピースを使いナチュラルトランペットから始めるパターンにしています。

三ヶ月ぶり。

もっと吹けなくなっているかと思ったのですが逆でした。慣れは必要でしたが暫くナチュラルトランペット、バロックトランペットから離れている事が効果的に働いてました。

実際に吹いている間だけが練習では無い。
間を置く事で脳の中が整理されます。曲を練習するときも暫く寝かせる事が有りますが、技術的にも一度離れる事が多くの事をクリアーにしてくれる事が少なく無い。

孔無しのコントロールは最近YouTubeで出会った若い演奏家の演奏から大きなヒントを貰いました。すこしある方向へ傾き過ぎてた自分に気が付きよりリラックス方向で見つける事が沢山有りました。

その演奏はこちら。
とても自由で声の様なコントロール。
音程が気になる方がいらっしゃると思いますが、この楽器の特徴です。自然倍音列の音階です。もちろん、演奏者はかなり高度な技術で修正してますが、現代の我々にとってはズレて聴こえる筈です。ロマン派初期辺りまではトランペットはこの楽器です。
リピート辺りまで聴いて、装飾されている辺りまで来ると耳が慣れてくると思います。




孔を使ったバロックトランペットの方も今まで慣れなかったチューニング方法がすんなりと受け入れられる様になってました。
何故かは謎(笑)
師の見てるものが少し見えて来た気がします。いきなりメールを書いて押しかけてから5年経ってます。初めて聴いたのは30年近く前。(テレビですが)
自分がこの歳でアドバイスを受けるなら誰が良いか?と考えた時にやはりこの方だと思いました。シンプルだけどその独特の薫りを纏うような音と音楽。そして、僕はやはり3つの孔の楽器の方が好きな様です。
理由はそのサウンドかな。
30年前に出会った映像はこれです。




19mmのマウスピースで始めるとそれより小さいものは全て楽に感じます。

三ヶ月前より楽になってるのも今回感じた大きな事。モダンと向き合った事も、不調から立ち直った経緯も役に立ってるかもしれません。

さて、リセットと題したのですが、生徒さんも何人か調子を崩してしまった方が居ました。

その中のお一人は少し練習をし過ぎた事が原因でした。丸二日ほど休んでもらい、疲れた頭の中をリセットしてもらって、再開の時、一日目はとてもシンプルなゆっくりした音階練習から始めつつ、ゆっくりと平常運転の練習に戻す様にアドバイスしました。

レッスンにいらしたら、スタートの音が前回以前よりずっと良いサウンドに変貌してました。求めるものが変化した為に、立ち直る過程で少し掴めなかった技術もほんの数分で解決しより自由に。

調子を崩した事が逆に音と向き合うことになり、不調以前より進化した感じです。耳と感覚が求めるものが変わった事で技術への取り組み方も変化したのです。

不調はチャンスなんですよね。
焦らず、ゆっくりと向き合えば自らの何かに気が付きます。

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どうやら根本的なところから解放された様子。

調子が悪いには2つ有ります。
少なくとも自分には。

唇の疲れや身体の不調、またはメンタル的な事から身体が上手く反応しないハードの問題。

そして、自らのイメージ通りに身体が休みを取っても上手く動かないソフトの部分の問題。

まあ、両方が同時に起こることも有るのでそこが単純では無いのですけど、何処に問題が有るかを把握するのは問題解決に役立つ。

ハードの不調の時は音は上手く出ないけど問題無し(本番とか大切なリハーサルハードの除いて)と言う事もある。単に休めて回復すれば良い。今日はそんな感じ〜昨日は遅くまでレッスンしてましたから。

厄介なのはソフトの部分の不調。またはハードの変化(年齢を重ねる事での変化や歯の問題、様々な要因で起こる身体の変化)によって今までのソフトがそのままでは役に立たない時。音は出るし並ぶのに常に違和感が付きまとい、疲れ方に大きな違和感が有る。これがこの1ヶ月。

今回はたぶん、、よりシンプルに精度や効率を上げたバランスを作ろうとしてる中でソフトのプログラムのバランスが崩れた事による不調。バグも発生。
そこに年齢的な事もあるかも知れない〜でも、これはどうにもならない事なので、その時々で対処できる様にならないと演奏家としての寿命は短くなる。

イメージまで崩れかけて居たので、休みを取る事で頭の中を先ずクリアにしてイメージを再構築。そこから問題を探る中で低音域の呼吸と身体のアンバランス〜これは自らが意識的に行った事が招いた事〜と、ある事の再発見をしました。

アンバランスは所謂「前に吹く」と結果的になり息のホールドができなくなって居た事。息が保てない事、保持が難しい事は感覚的には感じて居たのだけど何故そうなるかが、どうしても探り当てられなかった。

それが再発見で、音の響きや音の存在をどう感じるかがキーワードでした。

これは詳しくは上手く言葉にはなりません。
自分だけに通じる言葉にする事やレッスンで伝える事は出来るのですが、文章にするのは難しい。でも、コントロールの核心に近い部分だと感じてます。

そこを見つける事でこれまで考えて来た事への大きな前進に繋がると思ってます。


きっと今日の文章はいつもにも増して判りづらいでしょうね。(笑)



音の響きや音楽をどう感じるかが、意識してるよりずっと身体の動きに作用する事が大きいと改めて感じてます。何処をどう動かすからどうなるで無くて、頭の中でどう意識を持つか?何をどう感じるかで身体の動きが変化する。

そして、変化したところで無くてその他の部位で違和感を感じたりする。例えば今回は呼吸の乱れをアンブシュアの違和感や唇のコンディションと感じました。今までの経験からそうでは無いとは予想は立つものの、正直、年齢的な不具合も頭の中に有りました。ある種の恐怖感も有るんですよね。その恐怖感が悪さをする。そこで音を並べる事を優先したり、無理やりコントロールをしようとするとイメージはどんどんと崩壊していきソフトのプログラムもクラッシュします。

だから、先ずリセット。リスタート。
冷静になる事。

そこからイメージを保ちながら1つづつチェック。こんな事くらいって飛ばすことを無く、丁寧にチェック。

沢山吹きすぎない事。

判断がつかない時は明確なイメージに沿って丁寧に音を出す。違和感がある所に鍵がある。理屈で無くてイメージを先行させる事によって身体が必要な動きを取り戻したり、再構築したりもします。

要するにバージョンアップする過程で幾つかバグが出てそれが整理された感じです。

やっぱり分かり易くはかけない様です。

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ある場所には書いてたのですがこの四週間ほど不調…
音が出ないと言うことでは無くて、バテ方やコントロールがとても嫌な感じ。そして、唇の反応が悪くて、バテやすい。
きっかけは判ってるのですが、それも含めて克服しようとしてすっかりはまってました。

先週末に二日間断ラッパ。
戻ったのですが、本日、またおかしい。
きっかけをもう一度取り入れた途端と昨日吹き過ぎた、そして、少しメンタル的な疲れでしょうか…
長期戦にします。
まだまだやりたい事が有るのでじっくりと見つめて。

一度、誘因を全て除いてペースを取り戻すか?もう少し深いところに入り込んで根本をしっかりと突き止めるか?

安全なのは前者でしょう。
しかし、後者はこれから年齢を重ねて不具合が出た時の助けにきっとなるし、愛好家や演奏家からの相談に必ず役に立つ。
今までも色々なことを自分の身体の上で試して来ました。どうしてもダメな事は、何故上手くいかないかまで探り、余分な枝葉を削ぎ落としできるだけ幹を眺める様に追い求めながら。

とりあえず、呼吸のバランスが良く無い。どうしても中音域だけに対応する呼吸になってしまう。強いしっかりした支えのバランスが取れないのが一番のまずいところ。
私の場合は少し身体が反った感覚になります〜これは駄目だと言うメソードも有りますが、私に言わせるとそれが無いと駄目。
力のあるハイトーンやロートーンが生まれなく、中音域だけになり高い音が常に苦手になります。
その呼吸のアンバランスがある為にアンブシュアもバランスを失う。バランスを失うとプレスが増えてしまい負のスパイラルにハマる。
しかし、その呼吸に陥るのは、呼吸そのものだけで無くて、聴こえてくる音の変化(道具を少し試している事も小さく無い)、メンタルの事、全てが関わってます。
ひょっとしたら年齢的な変化が起こっているのかも知れない。それらを良いバランスに自然に変化させる〜身体に任せて頭は何が起こってるのか知覚できる事が一番の方法。

もう少し探ってみるつもりです。
これが本番に追われてたらサッサと無かったことにして負担を減らし、確実な所へ引き返すのですが…
引き返しつつ何が深いところに有るのかを確かめないと…

以下は某所に書いた昨日までの事。


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ブログにしようと思ったのだけどとりあえずこっちに。

脱不調(笑)

この感覚は四週間ぶり。
二日間の禁ラッパが上手く働いた。

1日だけ休んだ時は余分な事をリスタートでやってしまい〜感じた事は良かったのに、こう言う時はこうだと言う経験や知識のパターンを当てはめてしまって負のスパイラルへ。

休んでる間にイメージは完全に取り戻したので後は身体がその通りに動いてくれれば良い。しかし、悪い感触やイメージも残っていてそちらに意識が向くとそこへ身体は動いて行くので、良いイメージだけを持つ。理論に頼りすぎない事。

理論通りに実行するのはとても理にかなっているようで、その理論の真意を横道に逸れずに実行出来る人は実はかなり頭も良くて才能にも恵まれてないと上手くいかないと思う。

僕みたいな普通の奴は練習の中で良い感覚を体験しながら、それを手掛かりに自らの感覚から自らの「間を伴った型」を創り上げる方が確実。パターン化された手法で直ぐに上手く行く事は実は直ぐにダメになる(効果が消えるのが早い)ことが多いか、その先に進む時に実はそれが邪魔をして上手く働かない事が有る。様々な事象で考えればインスタントな対応が如何に歪みを産むかは明白だと思うのだけど。。。幹がしっかりしないとその人の型は産まれない。幹さえしっかりしてれば枝葉は付いて来るしアレンジも可能。それに十人十色。
百人居れば百通り。

自分の場合は結局のところ何もしないのが一番良い。
良いイメージを確実に自分の中に持ち、何をどうする?なんて事を抜きにしてイメージの通りに身体が動き始めるのを待つ。
ただ、プレスだけは軽い方が良い(笑)など、自分にとってのポイントは有る。他にも身体のポジションも少し反る位の感覚の方が下から上の音域に効果的な呼吸を導き出す〜これが無いと中音域だけになる。その身体の最後の楽器との接点が唇で、そこにマウスピースは軽く乗る。
もちろん軽く乗せれば自分の方から向かうプレスも有るし、音域に因っても当たり前にプレスは強くなったり弱くなったりする、これは全音域を上手くコントロールするには必要な事。ただし、腕だけって事は無い。腕だけの状態でプレスをし続けると唇がサンドバック状態になって、振動しなくなるか腫れ上がってしまう。それをしない為にも軽いマウスピースの乗せ方は必要条件。

それらが自然に行われる様に、身体が自ら行う様にイメージから準備を組み立てる事。後は細かな調整は何もしない様に身体に任せてしまう。音を求めて聴きつつ感覚と身体に任せる。

四週間ぶりに心地良くマウスピースが唇の上に乗っかって自由に動く感覚が有る。もちろん、身体がそれを上手くサポートしてる。音楽に集中出来る。いや、ホッとした(笑)

でも、戻ったのか、今までのバランスが合わなくなって新しいバランスに変わったのかは判らない。大事のなのは思った様に思った音になる事。

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一昨日、調子が急に落ちた。

はて?

さらいこんでは居るけど過労にはなってない筈〜若い時みたいに回復しないから、トレーニングは大切だけど無理は禁物。

ふと、前日のレッスンを思い出す。
息を深く吸う為に肺の底の方を押し拡げる様な意識を持って貰うアドバイスをした。

それを自分がやってしまってブレス過多になってる。意識を持つだけで変わる事が沢山ある。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
若い頃から散々痛い目を見てる事。

因みにレッスンでアドバイスをした時に大抵の場合は次回のレッスン時に反対方向へ振れ過ぎてたりする。
大事なのは何をしたかより、何かをやった事で何がどうなったか?その時の良い状態を感覚として記憶する事。楽器の場合は必ず音と共に。

呼吸は上手く沢山吸えれば自然と外へ流れる。何回も書いてるとは思うのだけど、その時に力を抜けば溜息となる。でも、一度に流れ出ない様にサポートする事が支えの元になる。空気圧(水圧と同じ)で空気が身体に入り込まない様にヒトの身体は空気を押し出す様に出来て居る。それを利用しない手はない。上手く吸えれば吐こうという強い意識が無くても自然に息は外に流れ、その流れをコントロールすれば楽器は楽に鳴る。

その息を吸うことも、身体のポジションを上手くとれば自然に身体が息を取る。殆どはそれで足りる。

十分な息をとりそれを支えられれば(この状態は息を保持して居る状態〜車を運転する人の中でマニュアルミッションに乗れる人なら坂道をクラッチとアクセルで止まってる状態を思い浮かべてもらえれば解りやすい。ブレーキは踏んでない。息を保持しながら外見は止めて居るけど、決してフタをしてるわけで無く、少し吐いたり吸ったりが自由に出来る状態)、唇上のマウスピースを当てるポイントがはっきり判る。息が十分でないと判らない。これは先にマウスピースを当てるよりずっと効率的だと僕は思ってる。ここまで出来ていると楽器の経験のある人の口はアンブシュアを作る方向にマウスピースが唇に近づくにつれて動く。この動きを邪魔しない方が良い。大抵は上下の唇は真ん中に引き寄せられつつ、両端はキープする方向へ自然と動く。

その上に軽く載せる。
歯とマウスピースの間に唇をサンドイッチする感覚では無くてあくまでも唇に軽く乗せる感覚。これが出来て、息を吐く瞬間に唇を完全に閉じる行為「ブ」またはそれに近い力をかける事をせず(これはバジングをする時に唇で掴んでいる人達に見られる現象〜初心者はこれを覚えてしまうので、ほとんどの場合はバジングをするべきでは無いと考えてる)、自然に息が流れる状態を作り出せれば音は自然に発生する。これは声が出る原理と同じだと思う。音を発するのに息を吐く事を含めて大きな力は要らない。自然の流れに任せられる事。

ただ、人の感覚はとても精密だけど様々な要因で狂いやすいとも言える。例えば職人が手の感覚で覚える精度は機械を凌ぐ。でも、体調によってその精度が機能しない事が有る。少し外れてしまうが上の軽く乗せるプロセス、最初に押さえてしまうと唇のセンサーはその圧力で機能しなくなり高い音では常に高い圧力のプレスのみになりハイパートを吹き続ける事が難しくなる事がある。音も響きが少ない。それにプレスは腕によってマウスピースから一方的に押さえられてしまうと唇はサンドバッグ状態で簡単に腫れてしまう。センサーは完全に機能を停止する。時に唇自体を休みが必要な程に痛める。
唇が押し返す(受け止める)、身体が受け止める力(頭を含めた身体からのプレス)、マウスピースからのプレス、それらが全てバランスよくマウスピースと唇の接点において存在するからコントロールが効く。それを感じ取るのは唇のセンサー。腕のコントロールだけでは余りにも大雑把過ぎる。これはハイトーンのパッセージを自在に大きな音から小さな音、スラーからタンギングなど、あらゆる表情が創り出せる人には理解してもらえると思う。


因みにハイトーンでは息の量で無くスピードを上げてって表現もあるけど、物理的には〈スピードを上げる事=一定時間に唇を通過する量を上げる事〉なので同じ音量でハイトーンを吹く時の方が息が余る事を考えると科学的には正解ではないと思う。ただし、ハイトーンでロートーンよりスピードのある息がスムーズに流れる「感覚」はとっても大事。
(この同じ音量も科学的に同じとは言えないだろう。感覚的なものだと思う。感覚的と科学的は分けて考えつつもちゃんとリンクしないといけないと思う。)

感覚的に大切な事と物理的な事にズレがある事を理解してないと上手くいかない事がある。例えば、唇を閉じ過ぎたり、プレスが強過ぎて息を吐くのが苦しい人にもっとスピードをとアドバイスをしてもさらに苦しくなるだけで上手く行かない。
どの状態〜高い音でも低い音でも、大きくても小さくても、全ての状況で息はスムーズに流れてないと楽器のコントロールは難しくなる。「感覚的にスムーズに流れて居る事」が大切。


これらをソルフェージュを含め歌う意識と共にもう少し丁寧にやって貰うのがレッスンの中での準備。これが、意識的に毎回出来れば緊張は関係無い。

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御案内です。

7/2〜4まで東京に滞在するのですが、2つ御案内をします。

☆7/4、12:30〜15:00 
バロック・ナチュラルトランペットを吹こう会(仮名)
(参加条件は諸事情から職業演奏家・もしくはそれを目指す音大生限定とさせて下さい)
場所は新大久保辺り(現在調整して頂いてます。今月の21日頃にははっきりとします。参加費は有りませんが、場所代だけ当日の参加人数で頭割りします。)

私が上京する時に何度か開いてる(集まってる)のですが、バロックトランペットを吹いてみたい方、集まってアンサンブルを楽しみたい方、色々と試したい方、基本的に堅苦しく無く楽器に触れる場として企画している会です。
もっときちんと方向性を持ってやってらっしゃる方はいらっしゃいますが、この会はごく入門から遊びたいと言うメンバーが集まってます。あまり多くの人になると収集が付かなくなるので、10名位を目処にたまにしか案内をしませんが気軽な会です。
楽器も何本か揃いますので、普通のマウスピースでも吹けますし興味のある演奏家はどなたでもご連絡を下さい。
今回は数名の余裕が有ります。

☆下記の時間でレッスン等のご要望にお応えが出来ます。
(こちらは演奏家・愛好家を問いません)
   7/2(日)の16:00〜18:00
   7/3(月)    1日
(予定を組むつもりですが、現在は未だノープランです)
   7/4の(火)15:00〜18:00

7/2に既にお一人いらっしゃいますが、バロックトランペット、ピッコロトランペット、もちろん普通のトランペット。
一般的なアプローチとは言えないかも知れませんが、問題を抱えてらっしゃる方の助けに成れるかも知れません。先日の浜松での公開講座でも反響を頂きました。



レッスンの案内は特にハイトーンやリップスラー、音の鳴りで悩んでいる方にはきっとお役に立てます。ただし、対処療法的なその場で完結する様なアドバイスはしません。その人にとって自然な音をじっくりと自らを育てたいと思われる方、既存の方法で上手く行かない方、バロックトランペットになるとコントロールを失う方。そんな方がじっくりと御自分と向き合う為にはお力になれると思います。中低音を基準にして、何故そこに基準を置くかから段々と拡げるとってもシンプルなアプローチです。

こちらもご興味の有る方はご連絡を下さい。連絡先はホームページよりメールを送って頂けると確実に届きます。

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生徒さんから緊張の話が出た。



最近のレッスンの中では音を出すまでの準備を、イメージを含めてどれだけ丁寧にきちんとするかに焦点を当ててるのだけど、結局は普段の練習の中でそこへの集中度が高くて精度が上げられて、ちゃんと引き出しを作ってあれば緊張してようが居まいが関係無いと話す。

実際に、緊張してない本番がどれだけ完璧に行くかって、録音を録って冷静に聴いてみると判るけど、そんなに差は無い。

でも、緊張してダメになる時は、緊張してる時には普段よりアドレナリンが出て居て全ての事に敏感になり、何かの事故が大きく感じられるし、緊張が有る事やそれによるミスや失敗への恐怖から「普段しない事」をやってそこから逃げようとするからハマる。

よく有る緊張への対応方法もある意味普段はしない事だから、僕は無駄だと思う。いや、正確にはその緊張回避、緊張時対応のマニュアルから離れないとその瞬間には音楽は出来ない。結局は「良く見られたい、悪く見られたく無い」って自意識から来るもの。それから目を逸らした所でそれが有る限り緊張の恐怖から解放されるなんて無理。自分で創ってるんだから。
もちろん誰だってそう思う気持ちは有るだろうし、否定する事も得策では無い。
出来る事は、ただその時の自分を認めて受け入れていつも通りに。そして、そのいつも通りが適当な人は緊張下では何をして良いか判らなくなる。そんな人には緊張回避の方法なんて無い。ところで、その緊張感って楽しくない?僕は今は結構好きなんだけど。仕事上で置かれた状況が限界近くてもその中でどれだけ音楽を楽しめるかって思えるとワクワクさえする。(若い時は無理だった)僕のドイツ人の友人は演奏が終わると「あー 楽しかったね。ありがとうございました」て日本語で言う(笑)


緊張してから引き出しを作ろうとしても無理なんだな。

引き出しのある人は緊張しようが、震えようが、引き出しさえ開けられれば事は上手く運ぶ。それが経験となってまた助けてくれる。

自分の中に答えは有るんだよね。
ただ、楽して答えは見つからない。
教えてもらうものでも無い。
見つかるまで自分で探すんだよ。
答えが見つかる様に日々を過ごす。


以前書いたブログも同じ様な事が書いて有るけど、普段の練習がそのまま厳しい状況に影響すると言うのが最近思うところ。


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5月28日のバロック・ピッコロトランペット講座が無事に終了しました。

SNSに感想を記して頂いたり、直接メッセージを頂いたり、また、会場での皆さんの声からも、とても良い会となったと確信しています。

浜松トランペットサークルの皆さん、特に中心になって下さった 亀山さんには大変お世話になりました。ピアノの村上さんにも様々なタイプの曲をお願いして伴奏して頂きました。
ここで大きな感謝を申し上げます。

バロックトランペットの魅力を感じて頂き、「音に魅力を感じた」「オーケストラで使ってみたい」と言う意見を頂いたり、ピッコロトランペットのレッスンでの受講者の変わり方を見て、身体の使い方の質問やその他のアドバイスを終了後に熱く質問されたり、実は2つの大きく違う面を持つ楽器を1つの講座の中で扱った事が上手く機能した手応えも感じました。

逆に、自分の中では、もう少し話したかった事がある反面、短時間に少し詰め込み過ぎた反省も有りますし(とはいえここまでは話しておきたいと言う葛藤も有り…)、演奏への集中が少し浅い部分が有ったのも否めません。そして、後半のレッスンではもう少し踏み込みたかったのですが、タイムオーバー。

しかし、全体的には大きな成功でした。
(全般的にテーマと話や演奏の内容も濃くて良かったと感想を頂きました)

結局のところ、前半は正確な内容を伝えると言うより、私が感じている魅力を歴史やエピソード、そして音で皆さんに伝えることになりました。結果的にそれが良かったのだと思います。

時間を見つつ話しを休みなく続けて、間に様々な楽器を吹くのは思った通り大変でしたが、皆さんに魅力が伝わったのは一番大きな収穫です。ここが無いと意味が無いくらい大切な部分でした。


後半は「華麗なる舞曲」と言う吹奏楽の曲の中からピッコロのソロをお二人。
テレマンのコンチェルト 1、2楽章がお一人。

沢山吹きました〜私が(笑)
ソロを先に演奏して正解でした。

華麗なる〜のソロでは、ピッコロの技術と言うより、ピッコロでは長い楽器でハイトーンを吹いているのと同じ音域を吹いていると言う自覚を持つ事をまず始めに伝えました。コツ云々より大切な部分だと思います。
そして、息を前だけに吹き込むので無くてエネルギーを後ろ側にも感じて身体のバランスを取ること。(息を吐き過ぎない事)
一定の息(例えば真っ直ぐ〜羊羹の様にとか言われますが)では無くて、自然減衰が有る自然な音と自然な息の流れを目指す事を話しました。

テレマンではモダン楽器ですが、バロックの楽譜の読み方と演奏する上での語法の話。また、フレーズを感じた自然な息の流れ〜決して速い息をビュンと吐くのでは無く〜も話しました。音で喋り会話をする事。

会場は40名定員に対して50名程。終わった後も熱心に質問される方が何人もいらっしゃって熱い雰囲気のまま終わりました。

私にとっても良い時間、経験となりました。

繰り返しになりますが感謝を表したいと思います。皆さん、ありがとうございました。

さて、下のこの写真は、息を含めて身体のポジションの準備が出来、口元もマウスピースを迎え入れる状態に自然となり、その上で楽器を吹いている状態に近く口元に持って来て感覚的に確認しているところを捉えたものです。これが上手くいっている時は演奏は自然と上手くいきます。後は軽くマウスピースを乗せて音楽をスタートするだけ。

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この写真は講座の後に「演奏中にそんなに大きくブレスをしている様に見えない」との質問から身体の何処が動くのかを触ってもらった写真。(肋骨が広がる)
息は見た目に分からない様にも自然に吸える。

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バロックトランペットのソロ

後ろのボードの板書きは楽譜の読み方と語法の案内の一部。全ての拍や全ての音符を基本的にはヒエラルキーが有り、均一では無い。ただし、点がつく時は均一となる。
また話す時と同じで全ての音が均一になる事は音楽の言葉や自然なフレーズ流れを損なうなどの話をしました〜これは後半で具体的に音にしました。


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孔無しのソロ

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浜松トランペットサークルの皆さんの主催で、「バロックトランペット・ピッコロトランペットの講座」を明日浜松で開く事になっております。

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詳細は上記のチラシの通りです。
まだ、若干名の席の余裕が有るとの事です。

前半は孔の無いナチュラルトランペットでの演奏〜伴奏付きのもの、無伴奏のシグナルなど歴史に沿って〜と孔を使ったバロックトランペットでの演奏を挟みつつ、楽器の歴史やその仕組みについてトランペット奏者用に少しマニアックな内容で進めます。

後半はピッコロトランペット。
ピッコロトランペットで演奏されるレパートリーの多くが本来ナチュラルトランペットを想定されて書かれたもの。その繋がりからのアプローチの仕方。普通のトランペットの半分の長さのピッコロトランペットへの取り組み方のアイディアをお話しします。

この二つの楽器の構造上の開きとナチュラルトランペットを当時のサイズで取り組んで見えた事がモダン楽器へのアプローチの仕方一つとしてとても有益だと思います。

ご興味のある方は是非いらしてください。


今月末の28日に浜松でバロック トランペットとピッコロトランペットに付いてのワークショップを浜松トランペットサークルの主催で行います。

演奏を交えてお話、いやお話を交えて演奏?
ピッコロトランペットのクリニックも行うのですが、5タイプの楽器と5本のマウスピースを持ち替える事になり、演奏は短いものの意外に疲れる。。
16〜19mmのマウスピース、しかも、モダンリムとフラットリムを行き来するのは唇に負担をかけるとプログラムを決めてから実感してます。

一番下に案内を貼りましたのでご興味の有る方は是非いらして下さい。バロックトランペットやナチュラルトランペットの体験もして頂けます。
もちろん、ピッコロトランペットの様々な相談も受け付けます。本来は二回分を一回で行う。両方を比較してそれぞれを知ってもらう企画です。

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さて、話題は一変しましてレッスンのお話。本日はお二人のレッスン。
サクッと90分づつで終えるつもりが約倍の長さ5〜6時間になってしまいました… 汗

この何年かのレッスンは慣れて来た方の場合は最初しばらくは僕は吹きません。言葉をかけながら御自分でコントロールでする事を探してもらう事にしてます。もちろん、初心者や子供の場合は一緒に吹きます。あくまでもレッスンのペースが出来上がって来た人の場合です。

最初の方はゆっくりと準備しているようで肝心のポイントが流れてしまっていたので少しそこに焦点を当てて、「マウスピースを唇に乗せて、そのまま音になる感じがしますか?」と尋ね「もう少し唇を動かさないと無理です」との返事を受け、「では、マウスピースを当てる前に唇を動かして〈音を出す事を前提にマウスピースを迎え入れる準備をする意味で〉マウスピースを乗せましょう」と、とにかく丁寧に音を出す前の手順を型にはめて行いました。
先ずは僕の示す型にはめてもらいます。そこから自由になり自身の型を見つけられると本当の意味で自由になれます。

お二人目は、「アンブシュアは適当で良いし、音がかすっても、外れても、揺れても構わないので、自然に自由に」とアドバイスしました。音を引き寄せないで身体から離してとも。

全く逆。
でも、狙ってるところは同じです。
動作より何を感じて何を求めて、そして、それを行う時に何が邪魔してるか?殆どメンタル面での事なのですが、それによりアプローチが変わって来ます。

自然に息が流れて自然に音が響けばOK。一度感覚を掴むとその日のうちは大抵調子良いまま進みます。

その他に話した事の中に、人の感覚は曖昧だけど機械より正確でもあるという事。例えば職人さん達の感覚の精度は凄い。反面、ヒトはちょっとした事で感じ方がブレたりもします。どちらも正しいと思います。

楽器を吹く上で目指す事、取る方法は?
僕は感覚の精度がブレない様になるまでトレーニング行う事が必要だと思います。その為に理論や方法は助けになるが、楽器を吹くという動作は何十、いや何百と言う筋肉や体の組織がそれぞれが程良い力でバランスを保ちながら“同時に動く”事が必要なので、実際に音楽をする瞬間には言葉に置き換えて確認をして居ては上手く機能しない。もし、音が並んでもそこに音楽が存在出来るのか?と考えます。もちろん、音楽を感じながら技術的なポイントを意識する事は出来ますが、それと全体を理論で動かすのは話が違う。瞬間的に全てを把握できる感覚が必要なんです。その感覚が育つトレーニングが必要。

夜遅くまでレッスンすると何時も早くは眠れない。ま、夜型の言い訳ですが…笑



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この前に書いた事と同じなのだけどすこし具体的なレッスンでの内容を。重複してる事は御容赦を。


最近のレッスンの中では身体の使い方=呼吸の捉え方から楽器の構え方、そしてマウスピースの唇への乗せ方、さらにそれを邪魔しないタンギングを大切にしている。

もちろん音に対するイメージや「歌う」イメージと「歌う」コントロールは外せないのだけど、そこへ入る為の準備が上手くスムーズに行けば本当に楽に音が出る。レッスンの中では身体が頭に従って自由に動ける為の段取りとも説明をする。

自然に立って殆ど足の指だけで爪先立ちをする。そこでフラフラしたり、身体の外側の筋肉で突っ張ったり、前のめりになって辛うじて立つのではなく、自然にその状態を保持できる様に少し身体の使い方を探してもらう。そのまま、床に着かないように踵を上げ下ろししてもらい(身体を上下に揺する様に)静かに踵を床に降ろす。
この状態で身体は呼吸が使える腰が起きた状態になる。実はこの状態になってる時にはもうある程度の息が吸えている。これは10年位は使ってる説明の仕方で最近出版されて読んだ本の中に同じ方法が説明されてあって驚いた。ブログにも数年前に書いてる。下記のリンクです。


本はこれ。素晴らしい本です。

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次にマウスピースを唇に乗せる。姿勢と呼吸を保持したまま自分にとって唇の所定の場所にちゃんとマウスピースが乗っかる様に。ちゃんと上下の唇のセンサーでそれを感じ取る事。
ここで最近使う説明、「映画のワンシーンの宇宙船が宇宙ステーションに一度でショックなくドッキングするのと同じくらい丁寧に乗せる事」、ただし、実際はやり直しても良い。マウスピースは唇に触る程度。(ただし、吹いた時に隙間から息は漏れない様に)

呼吸が出来てないと〜これは、身体の中に十分な息が入ってないとマウスピースを乗せる場所がきちんと選べないし、ペタっと押さえてしまうとセンサーが反応しなくなる。このセンサーは吹いている間中反応してる事が大切。ここでプレスの具合を感じ取る。

腕の力だけでコントロールするのはとても大雑把なコントロールで唇を痛める原因にもなるし、身体側からマウスピースなどに向かう力はマウスピースから受ける力に対し上手くバランスを取るためにとても大切。腕の力だけで押してしまうと常に押し負けている状態(サンドバッグ状態)になってある段階から全く機能しなくなるし、唇を痛めやすいと思う。ハイトーンが続くとコントロールを失うのはこの辺りが原因な事も多い。力の均衡を失う。

レッスンの中でここを丁寧にやると唇の反応が100%の確率で格段に上がる。吸った息が外に流れ出す、TAHと喋るだけでそれがそのまま音になる。

息のスピードを上げようとしたり、お腹から吐こうとしたりは必要無い。

ただし、身体の使い方とセットで機能する。身体が使えない=呼吸が使えないと十分なエネルギーを持った息が流れず不発に終わる。低い音も高い音も基本は同じ。

アンブシュアに少し癖を持った子も、身体の使い方と歌う事、そしてマウスピースの乗せ方でこの二年ほどで自然なアンブシュアに少しづつ近付いて来た。呼吸と相まってプレスも軽く意識が出来るようになって来たら上の方も崩れなくなって来た。
後数年で殆ど自然になるんじゃないかな。
(急激な変化をさせることは好きで無い。何故ならそれまで時間をかけて本人が作って来たものを、例え間違っていたとしても取り上げてしまうことになるし、大抵は全てが間違っている事は無い。時間をかけて作ってしまった癖は時間をかけて良き方向へ導くべきだとも思ってる。熟すには時間が要る)
アンブシュアは身体と音のイメージでその殆どは自然に機能する様に自動的に修正されると言う考え(これは自分がそうだったから)がより一層強くなった。高校一年生でブラ2の一番はちょっと荷が重くて可哀想だけど多少の無理があっても何とか乗り切るんじゃないかな。
今日は「これは対処療法だからね(根本的なアドバイスでは無い)」と幾つか乗り切る為のアイディアを渡した。意思の強い子だし、元から苦労なく吹けた子でも無い。だからこそ、苦手な所から自分の力で抜け出してバリバリに上手くなって欲しい。

さて、プレスは音が高くなれば自然に強くなる。その時に腕だけで押さえつけると唇は押され負けて常にカラータイマーが点滅した状態に陥る。
ちゃんとその力を受け止める力をみずから方から〜唇そのもので押し返す力(これは呼吸と凄く結びつく)、身体から押し返す力を自然に使えないと。

これは文字での説明は難しいし、ハイトーンが吹ける人で無いと上手く理解してもらえないかも知れない。しかし、とっても大切な部分。

前回も書いてさらっていて発見した事の続き。少し欠けていた事に気が付いたので修正したら3度ほど狙える音域が拡がった。人生で初めて鳴った音。今まで少し自分のアンブシュアのバランスとは違っていた音域も同じバランスの中にはまった。十年前は出なかった音域。

バロックラッパもコントロールが少し楽になった。